2012年5月22日 (火)

表紙買い・巨悪学園

ああ、なんでこんなに世の中には面白い漫画があるのか。

本屋で、あああれも読みたい、これも読みたいと思いつつ、財布と自宅のスペース(すでにあふれかえってる)を考え、逡巡する……そんな日々である。

御贔屓の作家さんも、一体何人いらっさるか。
息子や娘が楽しみにしているシリーズ達も、買わないわけにはいかないし。

……なのに、「表紙買い」したくなる漫画というのは出てくるもので。

「巨悪学園」長澤克泰うどん著

税別714円もするのに、全然知らない作家さんなのに、好みの絵というかどうか微妙なところなのに、買ってしまったよおおお!

いや、この表紙を見たら、普通欲しくなるだろう。
「巨悪」に「学園」だ。
見るからに巨悪な面々が並び、寺沢武一が描きそうな半裸の美女が、豊満な尻を向けている。
くるりと裏表紙を見てみれば……な、なるほどォ!

経済危機も領土問題も原発利権もエロ漫画条例も、その諸悪の根源がこの本に描かれているのかァ!

私の知的好奇心が、その本をレジに運ばせた。
決して、痴的好奇心などではなく。
ええ、決して!


☆ ☆ ☆

「クラスメイトは全員ラスボス」

残念ながらセフィロスのような美形悪役ではない。

昔、少年少女がこっそり読んだ、お父さんの買ってきた週刊誌や夕刊紙に連載のバイオレンスとエロス満載の劇画……そんな雰囲気の「巨悪」な面々とエロ要員。

ある者は黒服たちにかしずかれて車椅子に乗り、ある者は葉巻をくわえ、どっかで見たような猟奇大統領っぽいのとか、なんやらの教祖さまっぽいのとか、そんな面々がずらりと教室に詰まっている。

しかし皆、高校1年生の16歳☆ 

主人公はそんな「巨悪学園」に潜入し、実態を捜査するためにやってきた転校生。


…す、素晴らしく馬鹿馬鹿しかった(褒めている)。

緻密な絵と、脱力するようなネタが絶妙で、最高に贅沢な遊びを楽しめた。
しかも、この分厚い本ですけれどね…


……これは、ネタバレすると狙撃されそうだ…

| | コメント (0)

2012年5月17日 (木)

雅子さま、順序が違います

今日発行の週刊新潮に、興味深い記事があった。

http://www.shinchosha.co.jp/magazines/nakaduri/1093/

「美智子皇后」が嘆いた「雅子妃」の「紀子妃」妨害

4pのトップ記事だ。

それは、2月の天皇陛下の心臓手術でのご入院のことだ。
17日、東大病院に入院され、18日に手術。
翌19日に、皇太子殿下と秋篠宮殿下のお二人がお見舞いにあがるという、ちょっと異例のことがあった。
その裏事情ということらしい。

秋篠宮妃紀子殿下が、手術が終わると一日も早いお見舞いを望まれた。
それに対して皇太子妃雅子殿下が「順序が違うのではありませんか」と強いご不快を示した、ということなのだそうだ。

記事中にもあるが、皇室は序列が大変重要であり、宮家の紀子様よりも、皇太子妃雅子さまのご身位が高いのは、言うまでもない。
お見舞いなどは、まずは皇太子ご夫妻から、その後宮家の皆様が伺うというのが筋である。

紀子様は、それを弁えないようなお方ではない。
常に遠慮がちに秋篠宮殿下に従い支え、また皇太子ご一家のことも誰よりも支えておいでのお方である。

なのになぜ、こんなことになってしまったのか。

昨年11月にも陛下はマイコプラズマの症状で、同じ東大病院にご入院になり、そこで心臓の不安面が明らかになったのだが、この時、雅子妃殿下はお見舞いに伺わなかった。
直前まで、愛子さまの発熱?(ただし医師は入院の必要性を認めない)症状で同じ東大病院にご入院になったのに付き添い、眺望が見事な特別室で出前の洋食やデザートを楽しまれたというのを、事実上の「プチ家出」と言われた。
陛下のご入院で、追われるように病室を開けたが、なにやらぐずぐずと、愛子さまの学校に赴かれることはあっても、陛下のお見舞いには体調不良を理由にうかがわないまま終わったのだ。

心臓手術という大きな話も、両陛下と秋篠宮家は密にお過ごしであり、情報を共有していらっしゃったようだが、東宮家はカヤの外だった。皇太子殿下は、秋篠宮殿下とのお見舞いで、初めてご病状を知ったようなご様子だったとか。

天皇家の中で、明らかに東宮家は浮いている……それが、誰の目にも明らかになっているところ。
陛下の手術が成功したあとは、特に雅子さまがお見舞いに行くか行かないか、というのは注目された。

…少なくとも、それについて雅子妃が決して積極的でなかったのは、想像に難くない。
いや、そうでなければこんな問題が起きるはずもない。

皇族方はどなたもご多忙で、お見舞いだってスケジュール調整が大変だ。
秋篠宮両殿下もスケジュールはびっしり。そんな中で一日も早くお見舞いにというのは、黙って皇太子妃のご沙汰を待っているわけにはいかない。

忘れてはいけない。皇太子妃雅子さまは、一応「療養」の身のはずなのだ。
公の場に一切出ない方が正しいくらいの状態。
前のご入院でも、体調を理由にしたものの、陛下にお会いするのを嫌がったのだという見方をする人は少なくない。
ならば、それならそれでスケジュール調整を、というのは、私は秋篠宮妃殿下のお立場としては当然だと思う。

しかし、雅子妃はそれに不快を訴えた。
「順序が違うのではありませんか」

一宮妃が、皇太子妃に先んずるつもりか!
……まあ、そこは筋は通る。
しかしこの皇太子妃がきちんと機能していて、両陛下と密な関係を持ちながら、手術後落ち着いたらすぐに皇太子殿下とともにお見舞いに伺うようなら、紀子様も決して、そのような出過ぎたことをなさらなかったと思う。

で、「順序」を叫んだ雅子妃は……動かないのだ。

皇后陛下はお嘆きになり、「皇太子と秋篠宮」お二人だけの見舞いを実現させ、皇太子妃の面子も、紀子妃殿下の立場も賢く守られた。

…やっぱりあのお見舞いは、ワケありだったのね……(´Д⊂

19日のお見舞い以降、皇后陛下だけがお見舞い…というよりはお付き添いになる様子が報道されつづけた。
雅子さまは、紀子様は、お見舞いに伺うのだろうか…と気にかけていたところ、24日金曜日の東宮定例会見で驚くような発表があった。

「皇太子妃雅子さまは、来週週明け以降にお見舞いに行かれる」

(゚Д゚)

皇太子妃がはっきりと、お見舞いに伺う意思を発表……いや、なんでこのタイミングでそれを大々的に発表??????????
同じ都内だし、お見舞いするというのなら、すぐにでもおでましできるだろうに。
公務がいっぱいの皇族方と違い、基本的に時間はずっと開いているお方だし。
なぜ、週明け以降???

体調が悪い、というのなら仕方がない。
もともと病気療養中の方なのだし、真っ先にお見舞いに伺えないとしても、誰が責めようか。
「私に遠慮なさらず、どうぞ」という一言で、全てが動き始める。
お忙しい皇族方がスケジュールを調整し、秋篠宮家を筆頭にお見舞いをされただろうし、週末には、学校のある内親王方のお見舞いで陛下を喜ばせたかもしれない。
体調を整えられた皇太子妃が、一番最後に伺ってもよかったではないか。まさにオオトリ状態で。

が、このタイミングで「皇太子妃は、来週お見舞い」と言われたら、紀子様だけでない。
皇族すべてが遠慮せざるを得なくなる。

週明け以降に…という曖昧な表現のまま、つい私も固唾を飲んで見守った。
雅子妃に誠意があれば、月曜にもおでましだろう。が、…もしも悪意があれば木曜あたりでは…と思っていたら、本当に3月1日(木)、ご退院も間近の頃に、雅子さまはにこにこ勝ち誇ったように手を振りながら東大病院におでましになった。

(゚Д゚)

…なんでこの状況で手を振りながら病院に行けるのか、本当に理解しがたい…
翌日、紀子さまがお見舞いに伺ったというニュースも流れたが、これで「思い知ったか!」というようなご気分だったのか???とさえ思わずにいられなかった。

いやあ、これはパワハラか?
かつては雅子さまファンだった私には、なんとも嫌なニュースでしかなかった。

どなたの立場も、傷つけられた。
雅子さまは、紀子様との格差をアピールされたのかもしれないが、忘れてはいけないことがある。

雅子さまのこのお振る舞いによって、すべての皇族が、遠慮させられたのだ。

同じ平民出身の妃殿下の女同士の攻防なんかじゃない。
生まれながらの皇族方も、この皇太子妃のせいでさんざん待たされた挙句、お見舞いに伺えなかったのだ!

一部の週刊誌は、雅子さまvs紀子さまという構図で面白がろうとしているようだが、それは違う。

平民出身の雅子さまが、紀子さまだけではなく、皇室そのものに遠慮をさせたのだ。

一応皇太子妃が「私は来週以降にお見舞いに行くのでそのつもりで!」と高らかに宣言されたら、もう誰も動けない。
そして陛下は、誰も見舞いにこない病室で、会いたくもない「皇太子妃」の来訪を待たされた。


…順序って、なんでしょうね。
序列が大事、という皇室なのに、何かすごい理不尽なものを感じて涙がでます。

順序を言うなら、その順序らしくふるまうべき。
率先して動くか、いっそ遠慮して配慮するか。
そういうことができずに、なぜ人の邪魔をするんだろう……

根本的な「順序」を見直したほうがいいのではないか。
あってはいけない人が、高い順位にいるというのが問題ではないのか…

そういうことを、考えさせられた。

雅子さん、「順序が違うのではないですか?」

| | コメント (0)

2012年5月15日 (火)

今年改めて読みたい「天顕祭」

何度見たかわからないのに、「風の谷のナウシカ」テレビ放送を見た。
誰もがそう思っただろうけど、大震災と放射能禍のあとではいっそう重く、深く思える。

私たちは、この世界に来てしまったんだね。

「WOMBS」熱が止まらない。
3巻発行からずっと、なんどもなんども読み返し、その世界に酔っている。
先日、古本市にふらりと行くと、白井弓子さんメジャーデビュー作の「天顕祭」が、100円で売られているではないか。

この作品も素晴らしいのだけど、合わない人の手元にあってもしょうがない。
自分も本を持っているのにも関わらず「てんけんさいください!」と100円を出した。
「…よく知ってますね」
と、売り子男性に言われた。
「ええ、大好きなんです。この間も、この作者のサイン欲しくて出かけたくらいに」
すると男性は、そばを歩いていていた女性を呼び寄せた。
「この人、これ好きなんだって」
「えええっ!」
この本を売りに出した女性も、この作品は気に入っているらしい。
「この人が今描いている作品、凄く面白いですよ~!」と「WOMBS」を教えたら、とても喜んでいた。

……ただ、この女性、リアル妊婦さんらしいと気づいてちょっと心配に……

経産婦の私には「こんな母親学級はイヤだ!w」的に楽しめた1巻も、その後の展開も面白くて仕方ないのだけど、妊娠中・育児中にはいろいろ厳しいから……

さて、久しぶりにずっしりと重い「天顕祭」を手にし、読みふけった。

……多くの方が指摘しているようだが、…なに、この予言作品…><

「汚い戦争」の後、フカシ(放射能)で汚染された地に竹が生え、汚れを吸い上げ大地を浄化する…

そんな設定は、「風の谷のナウシカ」を想起させた。
ただ、世界は昭和初期の日本のようなもので、古事記に描かれるヤマタノオロチとスサノオ、クシナダの神話をベースにしたものだ。

今年は古事記編纂1300年の記念の年。

島根県なども、石見神楽を中心に盛り上がっている。
ちょうど、なんとなくその石見神楽の「大蛇」を鑑賞して感銘を受けたところだ。

その石見神楽「大蛇」も、天顕祭にしっかり描かれているではないか。


…どういうパラレル・ワールドなのかは私には測りかねるが、「天顕祭」の世界は、たしかにその世界の延長であり、まったく悲しいことに、今の日本でもある。

本当に、竹って「フカシ」を吸うんだねえ…

ホットスポットと呼ばれるこの地は、もう新鮮なたけのこが「食べられないもの」になったよ。

四半世紀程前にアジアで見た、竹で出来た足場でちょっとしたビルを建てる様子や、もやもやとした郷愁的な感覚で面白く感じていたこの作品だけど、今読み返すと「なにこの予言書」というくらいの重さを感じる。

そして、自分で運命を選び、切り開いていこうという主人公が、また眩しいのだ。

| | コメント (0)

2012年5月 5日 (土)

久しぶりに胸がときめいたコミック~WOMBS~

映画「テルマエ・ロマエ」のラストシーンに、娘が反応した。

歴史がさっぱりわからないという娘をあちこち連れ回していたのだが、まさにその見覚えある場所が出たのだ。

…そう言えば、あそこに数年前、全裸の外国人男性が出てちょっとした騒ぎになったなあ……

あ、あれがルシウスだったか…(遠い目)

☆  ☆  ☆


と、いつになく充実したゴールデン・ウイーク。
今日は創作オンリー同人誌即売会「コミティア100」に衝動的に出かけてしまった。
初参加だ。
前々から、気になっていたのに。

だって、「WOMBS」の白井弓子さんが「サインします」とか宣言しているんだし!

「天顕祭」の世界観の番外編を出すとか言うし!

4月末に出たばかりの「WOMBS」3巻…IKKI連載を中断し、コミックス書下ろしの形態に移行して、初めての刊行だ。
貪るように読んで、もう一度1、2巻も読み返して、またその世界に酔いしれた。


「妊婦だけの特殊部隊」

1巻の帯に惹かれて手にとり、ああ、あの天顕祭の人かあ、とレジに行き、もう何度読み返したかしれない。
乱読な私としては、こんなに何度読んでも飽きない、心地よいというコミックも久々だ。

1・2巻はぼろぼろ。
同人誌即売会だけど、コミックスも売り、サインもしてくれるとなったら、もう行くしか!

漫画家のサイン会、子供の頃から何度か行ったけど、あの大友克洋も並んでいたという高野文子さん以来、即売会でサインをねだるのは豊島ゆーさくさん以来のことだ。
それほどぐーたらな私だが、天顕祭の番外編とサインは欲しい!><

…我ながらなんだろう、この胸のときめきは!
あとはもう枯れるだけ、と思っていたのに、私にまだこんな情熱があったとは!

ときめいている相手は全部女性キャラだけどな!
\(^o^)/

いや、この作品に出てくる女性キャラには、女性こそときめかずにはいられないだろう。

舞台は軍隊。
圧倒的な勢力に対し、自国の開拓史と誇りを守るために抗う国。
自分が闘わなければ、故郷も、家族も守れない。
恐怖を克服し、敵を見据え、仲間や後進を導きながら闘う「妊婦」たち。

「あの…キャラは…?」と聞かれて
「えっいいんですか!…あの、軍曹さんを…」
. (〃ω〃)

それだけでさらさらっとアルメア軍曹殿を描いてくださった…
ひゃー私、もう10代のオトメ気分だ!
頬が高潮し、胸がときめく!涙がでそう!

はっきり言う。

ミーハー精神は若返りの妙薬だ!
活力なくして国力なし!

連休明けからの仕事に、俄然意欲が湧いてきた。
私の給料など微々たるものだが、それでも税金を収め、外食や買い物で少しでも経済をまわそう。
尖閣諸島を金で買えるものならそれでいい。

自分の子孫たちには、マナのような経験をさせたくないしね…その精神を学んで欲しくても。

| | コメント (0)

2012年4月30日 (月)

映画「テルマエ・ロマエ」見て来たお!~電通の凄さと裏と~

娘と一緒に話題の映画「テルマエロマエ」を見てきた。

前に、コミックス1巻をここで書いただけに、あれが映像化というのはまさに感無量。
それも、古代ローマ人の主要人物を、「濃い顔」の日本人俳優が演じるという、まさかの企画。…それが、古代ローマの雰囲気を損なわないのが凄い。前半のルシウスタイムスリップ・異文化体験には、映画館で笑いが起きた。

上戸彩さん演じる、原作者ヤマザキマリを模した漫画家志望の現代日本人女性を配し、オリジナルストーリーを展開し、完結させた意欲作でもある。

…よく、これを映像化したなあ、こういうキャストにしたなあ、とたっぷり楽しませていただいた。


…以降は、私の個人的な感想で。


テルマエロマエの魅力は、「風呂」をテーマにした古代ローマと日本の比較文化論であって、日本人としては「日本に生まれてよかった」と思えるとことだと思う。
「平たい顔族」の純朴さ、高い技術に驚愕し、より良いテルマエへ情熱を傾けるルシウスの生真面目な性格が見どころ。


映画では、前線で傷病に苦しむ兵士のために、湯治場を設けるのがクライマックスだったのだけど…


私の耳が悪いのか、温泉地の地熱を利用した療法を、「オンドル小屋を建てよう!」と言ってなかったか…

勘違いならいいのだけど…


オンドルとは、隣国韓国の床暖房システムのことだ。
冷涼な冬を乗り切るために、かまどの熱を床下に流し部屋全体を温めるという、合理的な手段。

私は、自国の文化を誇るからこそ、他国の文化も尊重すべきだと考えており、韓国の文化にも普通に敬意を持っている。ことにこのオンドルはまことに合理的で、大いに学び、取り入れたい、と思うくらいだ。

…が、映画で描かれるヒロイン実家の湯治客が、「砂風呂」ではなく「オンドル」と言うのは不自然だ。

よく言われるけど、電通はそんなに韓国におもねるのか??????

けど、あれは決してオンドルではないし、韓国文化にも失礼では?????


| | コメント (2)

2012年4月22日 (日)

飛ぶための肉

今日は八丈島のトビウオを1尾398円で手に入れた。

夜、捌いて刺身にした。

トビウオは、淡白な白身魚だが、少々クセもあるので、そのままよりも胡麻ダレ合えなどの方が美味い。
我が家では生野菜と一緒にサラダ感覚でいただくことが多い。
長い長い胸びれを外して、アラ汁の下ごしらえをしながら、ふと思う。


…この魚、数百メートル、飛ぶんだよなあ…

この淡白な白身筋肉で跳ね上がり、長い胸びれを広げて…正しくは滑空で数百メートル飛ぶ。
だから、トビウオ。

よく考えたら、こんなに飛べる生物の肉を食べることって、平凡な家庭にはないんじゃないか。

普通に口にする鶏や合鴨だって、そんなには飛べない。
飛べずに美味い肉を産するように、作られているからだ。

ニワトリは飛べない

と信じていたのに、小学生のいきものがかりの時、小屋から逃げた鶏が、3メートルくらい飛んで逃げて「ウソじゃないか><!」とべそをかいたのは懐かしい思い出だが、ずっと人間に改良され、小屋に閉じ込められていた鶏の「意地」が、あの3メートルほどなのだろう。

が、トビウオは、翔く翼もないのに数百メートル飛ぶ。
敵から逃れるには、十分すぎる。小学生や先生など、とても追いかけられないだろう。

そんな凄い生物が、食卓に乗る。

あー練ゴマを切らしていた。
今日はオリーブオイルでも使うかー

と、ふと四半世紀程前に銀座で食べた「中華風刺身」を思い出した。
イシダイなどの白身魚の刺身を生野菜のサラダの上にのせ、軽く塩コショウ、ピーナッツオイルに荒く刻んだナッツ、揚げたスナックを散らして混ぜる。味の決めては香菜(シャンツァイ)。
野菜やナッツなどと一緒に食べると、これはまさに食感と香りのハーモニー。
海原雄山はこれを嫌っていたようだが(笑)、同じく「えーこんなイシダイなんて、わさびと醤油でシンプルに食べた方が…」と、まぜまぜされるのを眉を潜めていた私も、口に入れたら
「これはこれで」と病みつきになってしまった。

イシダイなどとてもじゃないけど買えないし、私が買える真鯛は養殖で脂が乗りすぎている。

トビウオは、安くていい感じの白身。

何より、この「飛ぶ」パワーをいただきたいもの。
次はぜひ、試してみよう。

| | コメント (0)

2012年4月18日 (水)

漫画の表現は無限大

行きつけの本屋の一つで、私は「うーん」と唸っていた。

うちは、そのブログ名が示すとおり、恥を晒すばかりの身の上。
家計の維持や子どもの学費は、自分で稼ぐしかなく、独身時代の蓄えもとうに消えた。
老後も心配すぎるのだし、無駄遣いなどしてられない。

しかし、自分や子らに心や頭の栄養になりそうだと思うとつい、あれこれ手を出してしまう。

まるまる動物記

買っちまったのが、これだ。


日本漫画の面白いところは、カテゴリにまとめようとすると、すぐそれを破るようなものが出てくるところ。
表現の多様さが面白い。
で、この作品は、またカテゴリにまとめにくい作品と、また絶妙な編集が見どころ。

学習漫画なら、生物学者の監修のもと、漫画家がまとめるだけだろう。
が、これは漫画家が豊富な知識と自由な発想のもとに物語を組立て描き、生物学者が解説したり突っ込んだり、時には否定もする。

素直に読むと、漫画家と生物学者の論戦や、それぞれの見解、そして物語が楽しめて、なんか動物行動学や進化論について賢くなった的な満足感がある。

受動的であるべき「学習漫画」と

能動的な解釈が必要な大人向けの漫画。

言わば、本物の「大人向けの学習漫画」だ。


なお、我が恥さらし家では、まずその方面が専門である娘は、今ひとつ…?
寝るなーちゃんと読めー

で、それなりの読み手である息子が、かなり関心を持っている。

うん、一見地味だけど、案外これまでにない作品だと思うよ。

| | コメント (0)

2012年4月 6日 (金)

お子様と映画を一緒に

先日、日テレ系の科学エンターテイメント番組「所さんの目がテン!」で、「涙」をテーマにしていた。

玉ねぎを切って出る涙。
これは20歳前後の若者はぼろぼろ涙が出て、40~50代はあまり出なかった。
どうも、こういうガスの刺激については、年をとると慣れて、若いほど弱いらしい。

でも、年をとると涙脆くなるというけど??

ということで、今度は感動に対して涙はどう反応するかの実験になった。

そこで使われたのが、クレヨンしんちゃんの不朽の名作「オトナ帝国の逆襲」だった。

…日テレすごい。
オトナの事情を考えたら、「火垂るの墓」あたりじゃないのか、と思うのに、そこで他局のオトナ帝国とは!
被験者の大人たちは、そんなの見たことありません、と下品で知られるクレヨンしんちゃんに冷笑。

が、いざ鑑賞し始めると……そう、笑って、手に汗握って、……もう、涙涙。

一方20歳前後の被験者は、さほどでもないのだったという。

自分の経験に共感して涙脆くなる、という実験結果になった。


ああ、確かにあの映画は、子育て経験ある大人と、あとしんちゃん世代に共感を得るのだ。

あれをテレビで見たときは、息子がしんちゃん、娘がひまちゃんより上の年頃。

始まってまもなく、娘が泣き出した。自分を守ってくれるはずの親や幼稚園の先生が敵になる、という恐怖に震えたようだ。怖い、怖い、と泣く。

息子は、物凄く面白がり、泣き、感動していたように思う。

私はもう、自分が親になり、また自分が親の背中を見ていた時のことを思い出してもうぼろぼろ。

もういや~見たくない~と泣いて怖がった娘も、ラストまで行けば、笑ったり泣いたりで、大満足だった。

で、これが何年かして、またテレビで見た時がまた見もの。私は相変わらずの泣きっぷりだったけど、…当時暴れて、いろいろあった頃の息子がまた、ぼろぼろ泣いている。
最初見た時よりも泣いて泣いて、その泣き顔を隠すことなく私に感動したシーンを熱く語る。

よかったねえ。
うん、この映画はすごいわ。

親子が感動を共有できるってすごいこと。
いろんなわだかまりがあった私たちでも、昔見た映画ひとつで、あんなにも共感出来たのだから。

とある映画館の支配人がぼやいていた。
最近の親は、子ども向けの映画を、親子で見ないで子供だけ放り込む。
ファミリー向けの映画は、子供と親が一緒に見るからヒットしやすいメリットがあるのだが、そんなことをされたら劇場は収入源。いやそれよりも、そういう家庭の子に限って、ぐずったり騒いだりおしっこ~とかでスタッフが振り回されるのだとか。

ああ、もったいない。

幼い子どもらと感動を共有するということは大事なことだ。

思春期の難しい時でも、共通の話題で盛り上がったり、理解しあえたりするんだから!

| | コメント (0)

2012年3月21日 (水)

学ぼう「男系・女系」と「皇統」

女性宮家 という案が、現政権下で異常な速度で進められている。

大震災から一年、復興もまだまだ、日本経済も明日が見えないという時に、なぜこんなことを急いでいるのか甚だ疑問。
で、藤村官房長官がこのことについて質問され、男系と女系について説明できずしどろもどろになるということもあった。
blog.livedoor.jp/seiji2ch/archives/4090016.html

わかっていないのか、わかるようにしては困るのか。

私も含めて、戦後に生まれた日本人は、天皇とは何か、皇統とは何かということをほとんど知らされない教育を受けてきた。
私などは、昔は女性天皇もいたのに、今の皇室は女性が天皇になるのを禁じている、差別だ、などと散々教わった。
戦争の象徴・天皇!平和の象徴が女性!
というような論調で教え込まれてきた。

それが果たして真実なのか?

☆ ☆ ☆

藤村官房長官を笑っている場合ではない。
「男系」とか「女系」とか、まず学校では習うこともない言葉。
それについて説明できる日本人は、正直言って少数だと思っている。
だから、日本人のほとんどがそれを理解していない間に、「男女平等だ~!」「陛下が忙しくて大変だ~!」と感情論で煽り、「女性宮家」という道を民主党は拓こうとしているのだ。

【第一問】
男系っていうのは天皇の直系の男子ですか?

×

うん、全然違います。
男系というのは、父親を辿れば天皇に行き着く血筋の人。
お父さんが皇族、と言っても差し支えないくらいです。
今現在、大正天皇系の三笠宮系の宮家も含めて男女22人の皇族方がいらっしゃいますが、それは入内で入ってこられた妃殿下方を除き、皇室にお生まれの方はいずれも「男系」です。傍系でも、女性でも、「男系」です。
今現在皇室にいらっしゃらないけれど、「男系」の血筋をお持ちの方もいらっしゃいます。

【第二問】
女性天皇の子である天智天皇と、元正天皇は、女系天皇ですよね?
母天皇から継承したのだから。

×

違います。
これには漫画家の小林よしのりさんもひっかかり、大いに名を落としてしまったが、男系・女系というのはそういうものではない。
天智天皇は、父が舒明天皇、元正天皇は父が草壁皇子。
どちらも「男系」であり、その資格で天皇候補になりえる。
これまで認められる歴代天皇、すべてが「男系」です。
というより、天皇は皇族の中からしか選ばれません。
そして、皇族そのものが「男系」なので、女系天皇などは存在し得ません。

【第三問】
古代は女系も大事だったんですよね!
女性天皇もたくさんいた。
その時代に戻ればいいじゃないですか。
男女平等ですよ!

奈良時代は、たしかに女帝と直系の時代でした。
聖武天皇まで、たしかに女系も重要で、数多の皇子の中でも天皇候補になれるのはそれなりの血筋の母親…ぶっちゃけ父も母も皇族というくらいのステータス。
そして必要なのは、血筋正しい皇族の妻を持ち、皇后に出来ること。
血統の正しさを追求すれば、まことにそれこそが正しい皇統だったかもしれません。

が、その理想の血を保とうと思えば、当然近親婚になります。
日本の礎を築いた素晴らしい女性・持統天皇は叔父にあたる天武天皇の妻で、その息子の妻に選んだのは、自分の妹でも従姉妹でもあるという阿閉皇女(元明天皇)。

現代で、こういうことを強要しますかと…
また当時は、皇女の配偶者は皇族に限られていました。
平安時代に入って「降嫁」という手段ができ、皇女の婚姻の幅は多少広がりましたが、「女帝の時代」は皇女の配偶者が皇族であるという前提で成立したもの。
もしも今、それを再現するとすれば、未婚の皇族男性はまだ幼児の悠仁親王殿下だけ。
30歳の彬子様から愛子様まで、結婚相手はこの方だけになってしまいます。
もちろん、未婚のまま天皇という立場に立たれることもあるでしょう。
女性天皇の場合、即位が決まった段階で生涯非婚が決定。
8人の女性天皇は、いずれもその原則を貫かれてます。推古から元明天皇までは、即位前に皇族の御子をお生みです。

【第四問】
西洋では女王が配偶者を持ったり、いろいろなんだから日本もそうしていいのでは?

×

西洋の王家と、日本の皇室はまるで違います。
あちらでは、王はただの統治者です。
王位を授かるというのは、財産を受け継ぐことです。
そりゃあ、女性も継げなくちゃ、男女差別ってもんです。
ロシアのエカテリーナ女帝なんか、ロシアの血を一滴も持たない女性だけど、
有能で、国を潤わせ発展させることに成功した。
だから、それでいい。
よその国の文化に文句はいいません。
日本の天皇とは、独裁者でも支配者でもなく、
祭祀王という性格を持つ。
神の子孫であることが第一の条件で、それは不可侵。
たとえ織田信長がどんなに有能で天下統一を成し遂げたとしても
天皇に成り代わることはできない。

皇統とは、そういうものです。

西洋や中国の王は、無能だとか悪逆ならすぐに滅んで、新たな王朝を迎えるもの。

日本の皇統はそういうものではない。

男系の血筋を持たない者には絶対に手が届かず、逆にその血筋の者には大きな義務を負わせる、というのが皇統。

で、そうやって2000年も守られてきた皇統(=男系)を、さらっと否定できる…
道鏡も織田信長もできなかった、
徳川家康も手を出せなかった…
そういう聖域に手を出せる、それが「女性宮家」案。

まあ、軽く「誰でも日本を乗っ取れる」策です。

| | コメント (2)

2012年2月16日 (木)

マシュマロ通信が帰ってきてた!

それは、コミックスのところにはなかった。

女性向けのグラフィック重視の書籍のところに3冊、立てかけてあったのだ。

駅の中にある小さな書店だが、ここは前々から山本ルンルンファンの臭いはしていた…
どう考えてもマイナーなんだけど、この小さなスペースにはルンルン本が必ず入っていたからだ。

分厚い、1500円もする本。
でも、買ってしまった。

あああああああああ!

書下ろし一編と、幻の単行本未収録話だああああああ!

この作品は、朝日小学生新聞に、まさに子どもらが小学生だった頃に連載されていた作品だ。
「オリオン街」で山本ルンルンの虜になっていた私は、この新連載に胸をときめかせていた。

山本ルンルンはまさに鬼才!

ポップでファニーな絵柄に、ちょっぴりの毒。
居心地のいいお菓子の家のような世界なのに、自分の子供の頃を振り返らせるような現実的なお話。
全然甘くないファンタジー。

その新連載となれば、期待しないわけがない。
で、ずいぶんオリオンよりもPOPだなあ、と思っていたら、アニメ化前提、さらにハウステンボスでは大掛かりな期間限定テーマパークをやる、ということだった。

単行本は、洋書のような体裁でオールフルカラー。
でも、小学生でも買いやすい価格設定だった。

もう、大ブレイク間違いなし、とずいぶん資金が投入された作品だったのだ。


…が、多くのファンがいたものの大ブレイクとまでいかずどこか空回り。
良作でも、資金回収ができないとなれば撤退されてしまう。

朝日小学生新聞の連載漫画は、期間ごとの交代制で、ちょうど子どもらが小学生でなくなる頃、購読をやめてしまった。マシュマロ通信は単行本で読めばいいや、と思ってしまったのが運のつき。

完結話を見ないまま、ずっと過ごしてしまったのだ。

それが読めて、感無量!

あの街が、学校が、愛すべきキャラクターが成長した姿を見られて…


★ ★ ★

個人的なことだが、連載当時これを読みながら主人公のサンディが、私をいつも叱責する上司に似ているなあ、と思っていた。

サンディは、学校新聞「マシュマロ通信(タイムス)」の鬼編集長。初期の頃はそのキツイ性格が目立っていた。

私のブログの初期には、その人にひどく罵られて落ち込んだ話が書かれているが、その人もまったく容赦なく「あんたなんか要らない!」「無能を障害のせいにしないで!」「こんな小学生でもできることもできないで恥ずかしくないの!」と私を叱責するのだ。

落ち込まないわけがない。

悔しい、ひどい、と思わないわけもない。

が、サンディは意地悪なわけではなく、より良い仕事をしたいだけなのだ。

子ども向けのその漫画を読みながら、私の問題点を冷静に眺められたし、きつい言い方をするその人に共感もした。
誰だって怒鳴って過ごしたいわけではない。
しかし要求される成果を出すためには、厳しい要求をしなくてはいけないのだ。

時に孤立するサンディの姿を通して、大の大人の私も学んだ。

そしてラストシーン。

あれ、サンディ、見た目もその人そっくりに……!

本当に個人的な感動なのでひっそりと書いておく。

| | コメント (2)

«魔王と勇者とご当地と