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2006年5月24日 (水)

すごい人と出会ってしまいました。

今の中高生は、「ボボボーボ・ボーボボ」で、マルガリータなる、人類を丸刈りにしようというふざけた組織と闘う鼻毛真拳の使い手・ボーボボの活躍を笑いながら見ていると思う。が、ほんの数十年前なら笑うどころかリアルな話だったのを知らないだろう。

今日、たまたまお会いした人は、まさにマルガリータと戦い、勝利した人であった。あ、鼻毛はない。アフロでもないけど。

20年以上昔、関東のとある県では、中学生の管理教育が美徳のように扱われていた。まず、男子は丸刈り。女子はおかっぱを理想とし、長い髪は三つ編み。スカート丈から靴下の長さまできっちりと決められた。それだけではない。体育だけが得意、とか、理数系だけは抜群、なんていう生徒の存在は認めない。個性なんて要らない、均質な品質の「製品」を出荷する。それが公立中学校だったのだ。

その象徴とも言うべきなのが、「丸刈り」。これに徹底して対抗し、ついに市で撤廃を実現、当時はマスコミにも多く取り上げられた人物に、今日、出会ってしまった。こんな偶然もあるものか。会社でその話をしたら、その方はいろいろと伝説の人物であるらしく、社長が「どこで会った?話を聞きたい!」と目を丸くして興奮。関東の一地方だけの話ではない。日本の教育はどこへ行くべきなのか、日本の民主主義は実現できるのか、というレベルの話だ。今、あれほど普及した管理教育を実践する地方があるか。中学生を丸刈りにするのが教育だなどと言えば失笑を買うだけだろう。だが、当時の先生方は賞賛、子も親もしっかりと反論できず、ただ従うしかなかった。それが、いまや清潔であればほどほどに自由が認められ、むしろ生徒の個性を尊重しようという流れに変わったではないか。すごいことだ。

息子は今の教育でもまあいろいろあるようで、不平不満を言っている。まるで昔の自分を見るようで、私もそれなりに助言はしているのだが、「不平不満」をいかに、意見として形に出来るか、これは自分で考えるしかないだろう。暴力ではだめ、キレて叫んでもダメ。そんなことを徐々にわかってほしい。今日、このことを息子に話したら「まじ?すげー!どうやったら先公をいいくるめられるかききてーーーーー!」……丸刈りにされて少しは考えろ!  orz

☆ ☆ ☆

息子、明日から修学旅行。日頃クラスメイトと顔も合わせたくないというのが、集団生活を楽しもうというのだから喜んで送り出してやろう。最近はかなり素直になってきたし。日頃漫画やアニメ、ゲームばかりの息子が「新幹線の中では俺、小説読むつもりだぜ」とかいう。私は微笑んで言った。

「涼宮ハルヒとかいうオチはないんだろうな?」

…図星だったようだ。息子よ、うぬの精神構造など、とうにお見通しだ。

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