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2006年7月 7日 (金)

舞姫たちのお父さんも心配だ~なんでそんなにやさしいの?~

昨日から、「テレプシコーラ」関係で検索してきてくださる方が驚くほど多い。
千花ちゃん、本当に多くの人に愛されていたのだと思う。

ところで、篠原家のお父さん、大丈夫だろうか。

最愛の娘に続いて母を亡くし、一番辛いはずなのに、取り乱す妻や、まだ幼い娘を気遣っている。

強い。

一見凡庸で、どこもかっこいいところのないおじさんだけど、立派である。

娘たちが舞姫として大成するという、妻の夢を実現するということだけに、すべてをささげていると言っても過言ではない献身ぶり。作品中で、彼が「我」を出したことなどほとんどない。独白シーンで思い出すのも、妻の実家が傾いて、娘の手術代もかかるし、でカレーやコーヒーには自信があるから喫茶店でも…なんて思いつくシーンくらいだ。いや、平凡でも安定した公務員続けてください、このうえ借金してまで喫茶店もっても、泥沼にはまるだけですよ、とかいいたくなったシーンだけどw

子供が自殺や、不登校、非行などに走った場合、けっこう妻を責める夫が多いと聞く。「おまえがちゃんとしてないから!」とか「おまえが厳しすぎるから!」などと。今月号で、そんな展開になったらどうしようかと心配した。今まであまりにできすぎたやさしいだけのお父さんで、ここへ来て豹変したらどうしようかと。千恵子さんが取り乱すのはどう考えても避けられないだろうけど、もしもここでお父さんまで壊れてしまったら。もう、どうにもならないドロドロ状態になってしまう…

が、それは杞憂に終わったようだ。お父さんだって、決して普通ではいられなかっただろうけど、妻や娘を気遣い、母を送り、多分立派に相次ぐ喪主を務めたことだろう。その精神力。これが本当の男らしさ。まさに「お父さん」の鏡である。

母として、最大の悲劇に見舞われた千恵子さんだが、妻としては世界一幸福だ。このお父さんがいる限り、篠原家は、決して元のとおりとはいかないまでも、きっと微笑を取り戻すことができる。

なんとなく、「テレプシコーラ」の1巻を読み返した。

千花ちゃんがランドセルしょってるよ…(涙)。でも、ものすごくしっかりして、大人っぽい。ランドセルしょいながらも、プリマ目指して一直線。バレエはもちろん、毎日のストレッチや筋肉トレーニング、勉強や英語もしっかりやって。そのうえ妹の六花ちゃんを、厳しい口調ではあるけれどいつも気遣って。彼女のひとつひとつのエピソードに、六花ちゃんならずとも「千花ちゃんてすごい」と感心してしまう。そして衝撃の事実。

お 父 さ ん 、 細 い (号泣)

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