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2006年7月 8日 (土)

アスペと自閉症2~不登校息子と私のちょっとしたお話~

発達障害の本を読んで爆笑するお母さん。この状態を見たら、普通、この人ヘンだと思うだろう。

「はあぁ?病気の本でしょ?悩んでる人が多いのに、何爆笑してるの?不謹慎じゃない?しかも、自分の子供がそれじゃないかというのに。それでも人の親?人間?神経疑うね」

なぜ、私が爆笑してしまったかというと、自閉症の子供に見られる兆候
1 おかしくもないのに笑う
2 奇妙な遊び
3 理由不明のかんしゃく
4 子どもたちの輪に入れない
5 危険がわからない

などの挿絵(すごい、本文も絵も有名な和田誠さんが書いている!)が、まったく!息子の幼いころそのまんまだったからだ。ぱらぱらめくって挿絵を追うだけでも、それは息子そのまま、もしも昔ブログなんていうものがあって、私が息子の育児日記をつけていたら、そのまんま「自閉症児観察日記」が出来上がっていたかもしれない。

…そしてそれは私自身の幼いころの姿でもあった。

女性のアスペは少ないと言われるが、もしも私が診察されたら、アスペでも、自閉症でも、ついでに鬱病とかパニック障害とか、いくらでもお墨付きをもらう自信がある。もらったところでどうにもならないから、なんともしていないだけで。

で、「やっぱりそうかあ」と思ったら、自然に高らかに笑えたのだ。 自嘲? 諦観? うまく表現するのは難しいが。「アスペルガー」の方もぱらぱら見る限りでは、やっぱり同じ。

そのまんまやん!

息子も、私も。 こりゃあ、しょうがないわ~。

帰宅して、息子にこの2冊を勧めてみた。題名を見て眉をひそめる息子。「いや、いいから見てみなって、イラストのとこ」と無理やり見せる。息子も、ちょっと見て

「ぶふぉっ !!  これ、俺じゃん!!」

やはり高らかに笑い出し、七夕の夜空にたぶん自閉症の母子の明るい笑いがこだまするのであった。

この小冊子を見て笑える権利と才能は、同じ状態に苦しむ人だけにある。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

いやあ、本当に、もっと早くこういう小冊子に触れていればよかったです。自分のこともおかしいな、とは思っていながら何とかだましだましやってきて、息子が生まれたときも「この子、…自閉症じゃない???」とずっと疑問に思っていたのに、健診の先生、幼稚園の先生、小学校の先生、親、いろいろ何度も相談したけど「そんなんじゃない」って言われました。もちろん悪気などなく、純粋に励ましてくれたんでしょうけど。たしかに、幼稚園、小学校には多動症の子などがいたし、本当に深刻な状態の人たちに比べれば、私たち親子はボーダーライン。変人、非常識な人と区別がつかない状態。

…だから、居場所がないんですけどね…(苦笑)けれど、小さいころからそういう傾向なのだと割り切っていれば、また違った対応ができたんじゃあ、と悔やみます。でも、この方に言われました。「お母さんがよくわかってるから、大丈夫。何もわからなくて苦しんでる人はたくさんいるのよ。この小冊子は、親が理解するというよりは、周りに理解してもらうためのもの」息子と話をしたけれど、自分がこうなんだって自覚すればいい、というのと、「これを読むと、自分だけじゃないってわかる」のがいい、と意気投合。

世間から見捨てられた母子が、そろって自閉症だったのね~と高笑い。なんか悲壮な光景なのだけど、私たちは一人じゃない! マイナス×マイナスはプラスだ!と無意味に躁状態になってみる。

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