我が家の書棚~今日買った漫画本~
子供の頃から漫画好きの私だが、家計を預かる身でもあるし、むやみやたらと買うわけにいかない。ことに、子供を生んでからは、エログロに手を出すことは極端に減ったし、子供が大きくなり、一緒に漫画を楽しめるようになってからは、「子供に読ませたいな」と思う漫画が、購入の基準となった。今日、買ったのがこの本だ。
さよなら絶望先生 4 (4) 著者:久米田 康治 |
え、何か?
「漫画は幼児や、知性・教養に欠ける人の読み物」だなどと言う人は、もはやこの日本では絶滅危惧種だろう。漫画の表現は多岐にわたっているし、中には読み手の知性や教養が問われるものもある。あさりよしとお著「HAL」などもその例か。これも、ある程度の常識や科学知識、時事にたいする関心を持っている人しか楽しめないし、うっかりすると危険なことになる。不勉強にして「シュレディンガーの猫」を本作で知った私は、うっかりその話題を人前でできないと思っているくらいだ。
本作も、そのようなタイプかもしれない。序盤はともかく、濃厚にちりばめられたネタの数々をすべて理解するには、時事問題から文学、歴史、科学、芸能、スポーツ、ワイドショーから2ちゃんねる、さらにはコミックマーケットなどまで精通していなくてはならない。本当にこれ、少年マガジン連載なのか!
漫画を楽しむのにも、相当の知性と教養を要求される時代なのだ。
漫画を存分に楽しみたかったら、義務教育などは最低ライン、日々ニュースや新聞に親しみ、自分が興味なくても、芸能やスポーツの雑談を楽しめるようでなくてはならない。子どもたちの学習意欲を刺激し、不登校引きこもりの息子には、社会参加への足がかりとなるだろう。実に教育的な、子どもに与えるのにふさわしい漫画だというべきだろう。
と誇大妄想を膨らませたところで、息子に読ませてみた。
おお、大喜びで読みふけっている。笑っている。感動している。
だが反応しているのは や ば い ネ タ だけだ!!
思うようにいかないものが、育児や教育。私にとっても勉強になった。
HAL―Hyper Academic Laboratory 著者:あさり よしとお |
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「サルヂエ」で、真ん中に「つ」の入る3文字の言葉という出題があった。「あつし!あつし!」と叫ぶ息子。「そんなの人の名前じゃない。固有名詞はダメでしょう」と、私。なんか、それは同人作家かなんからしく、いろいろ熱く語っていたが、どっちにしろ固有名詞だ。問題外だ。さっきだって「カメコ」もダメだったんだぞ。
「リ」の入る3文字の言葉、という出題が出た。「アリス!アリス!」だから、なんで人名にこだわるのか、息子よ。「え?アリスって、人名なの?」当たり前だろう。「人名だし、あとは伝説のロリータ雑誌だよ! どっちにしろ、固有名詞だからダメでしょ!」と答えてはっとした。
「あああああーーーー!フォークグループのアリス忘れてたーーーどうしてそっちが先に出てこなかったんだ私!!!何がロリータ雑誌だああああ!」
息子に「プ。馬鹿だな」と笑われた。
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