帰ってきたクワガタ~ちょっと夏休みモード~
先日、不登校息子が拾ってきたクワガタ。片方のハサミがなく、不自由そうなのを「面倒見てやりたい」と言っていたのだが…根気が無いというか、本物の生き物をきちんと最後まで世話するのに自信が無いというか、翌日には「逃がした」と言っていた。3、4日前のことだ。
生き物を飼うというのは大切な経験だ。最後には死んでしまうということも含めて、一度は経験させるべきだ。生きることに必要なことは何か、何が欠けるといけないのか。また、生き物が心地よくあるのにはどうしてやるのが良いのか。いろいろなことが学べる。結局それは、自分を活かすことにもなる。だから、不登校でいろいろ発達に妙な部分のある息子に、自分で世話をさせてやりたかったのだが。
が。
今日、私が残業からとぼとぼと帰ると、我が家の玄関前に、あのクワガタがいるではないか。
捕まえて、入浴中の息子に教えると「マジーーーーーー!」と叫んでいた。
我が家に帰ってきた…などと考えるのは、感傷的過ぎる。が、人間は、そんな物語をつい想像し、小さな虫にも愛着を持つ生き物。弱ってるのだろうが、私の手に必死でつかまるのにも「もお、暑いんだから、早く上着を脱ぎたいのに~」と文句をつけながら、やはり愛おしい。捨てるところであった息子特製虫かご復活。スイカの切れ端を入れ、今度はラップをかけず、適当に入れてやる。
もう、飛ぶ元気もないのだろうが、クワガタはまったく逃げるそぶりもなく、スイカに吸い付いている。そんな様子に息子も「必死で吸ってるwww」とうれしそう。
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夏休み、やはり絵本や本などが気になるところ。あの鬼才・いがらしみきお氏の最新絵本は、「いじめ」をテーマにしたものだという。
私は、「と○ないホタル」のような物語が、正直苦手である。あまりにもわかりやすく、いかにも子どもに「与えられる」物語だからだ。いじめはいけない、助け合おう、命は大切だなどと言ったって、実際の子どもは大人が思うより残酷だし、辛らつだ。たとえみんな仲良く、という理想的な幼児の世界を築いても、いずれは「劣るものは攻撃される」という社会に触れることになる。
いじめは、絶対なくならない。程度の差こそあれ、劣るものや異質なものは排除される。また、そうでなくては社会や大勢の命を維持できないという部分もある。私や息子は、排除される側になりがちな、持って生まれた性質を持つ。ある程度は修正できるが、どうにもだめな部分もある。
でも、生きていかなくてはいけない。
そんな自分にも、アライグマ君にも、ぼのぼのやシマリスくんにも、きっといろいろ考えさせる1冊。
ツワイオのこと―いがらしみきお・ぼのぼのえほん 著者:いがらし みきお |
答えは、どこにも書いていないんだけど。
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