ハロウィン、日本じゃ無理だろう~近頃のお子様たち~
今日はハロウィン。娘の英語教室でも、ハロウィン授業ということで、親にも「ぜひ参観を!」とのお達し。月末のくそ忙しい時期だというのに。
しかしまあ、かわいい愛娘ちゃんが、珍しく来いというのである。日ごろの勉強の成果を見る機会だ。ていうか、授業料の分しっかり勉強しているさまを見せやがれ。
私が教室に入れたのは、授業も終盤だった。うわあ。先生(男)だけが、気合を入れてダーズベイダーの仮装をしている。よく見れば、子供たちも、スポーツクラブのユニフォームなどを着ているが、仮装には程遠い。愛娘にいたっては、完全に平服だ。
ダースベイダー先生は、ライトサーベルをふりふり、真剣に授業。うむ、授業はいたってまじめで、英検受験に向けての文法が中心。塾も、これを見せたかったか。
そして終了5分前。楽しいハロウィンタイムがやってきた。ダースベイダー先生は、ジャック・オー・ランタン型の手提げを持ってきて、「それじゃあ、お菓子をあげましょう。何を言えばいいのかな?」と、先生は順番に、生徒の前に立ち、「Trick or treat!」の言葉を言わせた。最初の男の子は、ぼそ…とうつむき加減に言い、先生は満足そうにお菓子を両手に言った。
「じゃあ、うまい棒のサラダ味とスナック味、どっちがいい?」
「うまい棒、嫌い…」
仕方なく、かぼちゃの奥からクッキーや飴を出して与えるダースベイダー先生。次は娘だった。先生は先ほどの教訓を胸にか、うまい棒を引っ込め、クッキーなどを出して薦めた。
「甘いもの嫌い」
娘が容赦なく言う。先生、困った顔で再びうまい棒を出し、渡す。
次の子は、「どっちでもいい」と、いかにも面倒くさそうにお菓子を受け取る。また次の子は「どれも要らない」という。「じゃあ、お父さんかお母さんにあげてよ!」と言う先生にも「みんな、要らないと思う」
みんなこんな調子で、先生は引きつり笑いを浮かべながら、参観に来ていた生徒の弟にも「好きなの1個あげるよ!」とすすめた。幼い弟クン、ちらりとお菓子をみて、適当なひとつを面倒そうに受け取り、ありがとうも言わなかった。
これでいいのか、ハロウィン?
ていうか、これでいいのかニッポン!?
飽食にもほどがある。どんな安いお菓子でも、いただいたら、笑顔でありがとう、だろう!?親が、「これ、お行儀の悪い」とたしなめるくらい、夢中でお菓子を品定めし、あれもほしい、これもほしい、私、これが大好きなの!とにっこり笑うくらいのかわいらしさを、生意気盛りの6年生に求めるのは難しいだろうが、それでも、ハロウィンを盛り上げ、皆に喜んでもらおうとがんばって用意してくれたダースベイダーをねぎらい、「Thank You!」とお菓子を受け取ってほしいものだ。あ~情けない。
息子にこのことを話したら、「うまい棒が夕ご飯と言う人もいるのに…」と憤っていた。…私がこの子くらいのころは、「世界には、飢えた子供がたくさんいるのに」というフレーズだったが、こっちは別の意味でなんか違う気がする。
「盆と正月がいっぺんにくる」なんていう言葉もきっと死語なのだろう。「ハレとケ」も。ああ、豊かなニッポン。
それが本当に幸せなのかは、わからないけど。
とりあえず、今日はクロミ様のお誕生日である。
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