線路に立ち入り~最近やたら多いけど~
大急ぎで会社を出て、駅のホームへ。電光掲示板には、この路線が「人身事故のため」遠い区間で遅れが出ている、と出ていた。
よかった、このあたりには影響なさそう。なんとか待たせずにすむだろう。
と、思ったのもつかのま、駅アナウンスが流れた。
「ただいま2駅先で、人が線路に立ち入ったという情報があり、安全の確認を行っております…」
うがあああああっ!
この路線だけでない。駅を使うと、たいていどこかの路線で人身事故の遅れがあり、人の立ち入りによる遅れがある。人身事故…は…まあ、中高生の首吊り連鎖と同じく、まだまだ自殺の悲惨さを理解していない人が多いのかな…と思う。とても冷たい言い方だけど。最近のいじめ自殺報道の加熱ぶりは、きっと自殺連鎖を起こすだろうと思っていたけれど、案の定だ。「自殺をすれば、注目してくれ、悪いやつらを懲らしめてくれる」などと安易に死ぬ子供たち。死は、決して美しいものではないのに。決して、解決になどならないのに。
さて、人身事故と言う「自殺」は、まだ理解できる。問題は、「線路への立ち入り」が異様に多いことだ。
私も何度も、そのために駅で、あるいは電車の中で待たされた。最初は、「何を好き好んで線路に入り込むのか」と不思議でならなかった。しかしそれが何度もおよび、情報も入ってくると、これが困った問題だとわかった。
窃盗犯のために、こんな迷惑をこうむっているようだ。
駅のホームで、バッグなどのひったくりが起きる。
犯人は、そのまま線路に飛び降り、そこから逃走する。
線路に降りられては、良識ある人は追いかけることもできないし、人命を尊重する意味でも、「完全に逃げおおせた」ことを確認するまで、電車も止まる。
泥棒のために、何千、何万と言う人が時間を奪われている…全部のケースではないのかもしれないが、日本人の勤勉さ、ダイヤの正確さ(確実に、電車が来ない時間を割り出して犯行に及べば自分は安全だ)、律儀さを利用した連中がいる。集団なのか、なんなのかはわからないけれど、そういうことらしいのだ。
自殺は迷惑であるが、本人の苦悩、遺族のこれからの苦労を考えると責める気にならないが、世界一正確な運行を誇る日本の電車を悪用しての窃盗は許しがたい。直接の被害者も大変だが、電車が遅れることによって、どれだけの人がいろいろなものを失うか。大切な、時間も奪われているのである。
とくに狙われやすい駅や区間もある様子。そのあたりはとくに、客に警戒を呼びかけたり、フェンスを高くするなどして対策をしてくれないだろうか。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「怒らないで聞いてくれる?」と、帰って早々息子が言う。
「うん、怒りながら聞いてあげる」と聞いてみると、私のFF5のデータを、息子が消してしまったらしい。そういえば最近、テレビゲームのデータを消されたと、自分の二人の子供に暴行を加えて逮捕された人もいたっけ。
私も、ずいぶん大人になったので、それは仕方の無いことと許してあげた。その前の段階でとっておいたデータはあるので、一からやりなおしということでもなし。息子が、本当に殊勝に「ごめんなさいごめんなさい」と謝っているし。
しかし、忙しく、疲れた身でこつこつやってきたゲーム。失われた時間は、やっぱり惜しい。これは「事故」だが、時間を盗まれるのは、やはり許さないだろうと思う。
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