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2006年11月 5日 (日)

息子のFF5プレイを観察~ネタバレにつき、未プレイの方はプレイの上お読みください~

やはり娘もFF5中毒のようだ。いろいろ話し合った上で、遊ばせてやることに。一台のDSLとFF5Aを家族3人で共有。ああ、いっそもっと買いたい…

で、今は息子のプレイの番。不登校の受験生だが、新しくなったPCでネトゲにはまるよりはまだ、ましな感じなので渡してみる。
息子は今、第二世界。バル城に来たところ。「せきぞう狩り」の話を聞いてものすごく興味を持ち、大喜びで地下に行った。最初は「金の針で倒せる?もったいない」などと言っていたのだが、そんな浪費をしてもお釣りがくる収穫に「うはw」レベル5デスで5体一掃に「うひゃあああ」ツインランサーを手に入れて、装備して「欲しい!もっと欲しいいいいぃぃぃっ!」と、取り付かれた様子。だから言っただろうがw
しかし、すでに第一世界でプロトタイプ狩りにはまり、ダークマターを70個持っていんせきに乗った息子のパーティ。すでに二人のにんじゃがMASTER!。あまりやりすぎると冒険の楽しみも薄れるので、ほどほどにしろや、と言っておく。正直、こういうのは完全初心者の娘にはあまり教えたくない。素直にウォルス城の地下に入って全滅、図書館のレベル5デスで全滅、というような苦労をひととおりするのが、正しいFF5の楽しみ方だ。

息子は幼いころFF5を見、自分でもプレイしていろいろ苦労したが、今回のプレイでは「ちょうごう」「うたう」などの強さを理解し、「あのころがうそみてえに、ボスがよええええ」と言う。これも成長の証か。そして、理解すればするほどおもしろくなるのがFF5のすごさ。ボスはもちろん、ザコも個性豊かで、ジョブ、アビリティ、装備などをいかに組み合わせるか、いろいろ考えるのが本当に楽しい。「ワナ」のような、極端に強い隠しボスもあちこちに隠されていて、それを攻略するのはプレイヤーの知恵しだい。RPGの名作中の名作、と言っても過言ではないだろう。
息子、「ひりゅうかが全員ゆうわくにのったwwwwひりゅうそうカワイソス」「ちょwwwゆうわくのうたで混乱させたら『リターン』されて、ばぐった」などといろいろ変な話を聞かせてくれる。私とプレイスタイルが違うので、お互い新鮮な情報交換ができる。ついでに受験の話もできるし。

ムーアの大森林の音楽が聴こえる。この曲、何度聴いても切なくなる。…この先の展開を知っているからだろうか。静寂な大森林で、悲しい運命を予感させる曲を聴きながら、視界の利かない森林で、必死で宝箱をあけまくるのだ。そして…

息子が騒ぎ出した。

「ちょwwwwガラフがHP0でも死なねえ!どうすりゃいいんだ!」
「…黙ってプレイしてろ…」
私は、「盾 シールド」読書中でクライマックスなこともあり、おざなりに答えた。
ここは、感動のシーンだ。ボスを倒したあと、憎きエクスデスが登場。まんまと封印を解いてしまった勇者ご一行を緊縛。そこに現れたじいさんガラフの孫娘クルル。しかし、愛くるしい孫娘もエクスデスの魔の手に。ガラフ、「ありえない」力を発揮し、仲間と、愛する孫娘を守るため、決死の一騎打ちに。エクスデスの脅威の強さにかなうはずもなく、HPは早々に0に。本来ならば、そこでゲームオーバーのはずなのに、孫娘を守ろうとするガラフは、それでも、強大な敵に立ち向かう…

泣けるシーンだろう、そこは!少年ジャンプ的には「な、何ィ!?」とか敵が驚く、感動シーンだ。どうするもなにも。そのまま捨て身で戦え。

「って言ったって、ガラフ『ときまどうし』だよ!もう、自分を殴っちゃおうかな~」
って、死に急がせてどうする。そこは、必死でがんばれや。が
「今の段階で時魔道士が使える攻撃は、コメットくらいしかないかw」
「そおぉなんだよ!殴ってもコメットでもなんか、終わんないかんじだよ!」
「…いっそ白魔道士で立ち向かえや。HP0の自分に、レイズとか」
「ちょwwwwそれやりてえwww」

やりてえじゃねえ!

そこは、とにかく「決死」だよ!
これだから、ゆとり教育世代のアスペは困る。命のすべてを振り絞り、孫のために戦うガラフ。あんたにもおじいちゃん、おばあちゃんがいるだろう。あんたのために、何かと声をかけてくれる人がいるだろう。そういう人の気持ちを、ここで体験しやがれというのだ。

必死で誰かを守ろうという気持ち。
魔法やアイテムでは決して取り戻せない、大切な命。

そんなものが、このシーンで仮想体験できるのだ。「はいはいイベントシーン」で割り切ってくれるな。

無事にガラフを倒し…じゃなく、ストーリーを進めた息子。
息子に、ガラフの心情が理解できるのはいつの日か。

☆  ☆  ☆  ☆

娘、昨夜はゲームを取り上げ、電気を消し、早く寝ろやと布団をかけても、また丑三つ時まで寝付けなかった。学校で、いろいろあるらしい。
人間、誰でも相性の悪い人はいるものだと思う。
娘は、幼いころから、この家に生まれたにしては奇跡的に社交的で積極的、何事にも努力家で物事をはっきり言う、万年代表、万年委員長というしっかりものとして育ってきた。息子が正反対の、絶対表に出たがらない紙一重タイプで、とにかくいろいろ手がかかっていただけに、優等生の娘は放置する傾向にあったが、この年頃の女の子は、きっと対人関係で一番悩むのだろう。
娘に、「○ちゃんって、将来ホームレスになりそうだね♪」と言ってのけた女の子がいるらしい。いろいろ聞くと、その子とは、なんというか「辞書」が違うというか、何もかも、価値観が違うようで、いつも小さな対立があったよう。
そりゃあ、うちはパパは行方不明、ママはアル中を紛らわしながら朝から晩まで働き通し、お兄ちゃんは近所で有名な幼少時からの不審者。そんな家庭環境にあって、泥の中から誰よりも清らかに純白の花を咲かせたような娘。私は、娘の奇跡的な性質と努力を、この家庭環境も含めてさらに高く評価してやりたいと思うのだが、他人の、それも悪意を持ってみる人には、この家庭環境は格好の標的だろう。

娘は、自分の家庭環境が悲惨なのを理解しながら、ずっと笑顔で、いつも人の嫌がる「代表」的な役割を担い、誰よりも周囲を分析していた子だ。親の私が親バカ300パーセントで言っちゃうが、いつも冷静に、級友たちを分析し、いじめの標的に合う子にも、「私も好きじゃないんだけど」といいながら、恐れることなくかばったりしてきた。歴代担任の先生も娘を絶賛し、彼女に任せておけば大丈夫!と、なんでも娘に任せてきた。それまで、あまり愚痴を言う子ではなかったが、夕べは、真っ暗闇の中で激しく、学校でのイヤなことを告白した。
そういう愚痴を、告白してくれるだけ、いいことだろう。
私も寝不足になったが、、そういう付き合いくらいしなくて、親といえるか。
で、学校の不満と、FF5のおもしろさを一緒に語った娘だったが、「ねえ、ガラフって死ぬん?」とか、核心に迫った質問をしてくる。さらに、「ねえ、ジョブを増やすには、クリスタルを『割る』のよね?」と、言っちゃあいけないことを聞いてくる。「クリスタルを守ろうとする旅なのよ」などと言ったところで、「私、ジョブのためならとんかち持て、クリスタル割りに行くわ」と言う、自称「90パーセントが欲望」でできた娘。

いまどきの子供、「心の闇」だらけである。

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