息子(実在)は学校に行く気があるのか…
このごろ息子はほとんど学校に行けていない。
ちょっと前まで、5日も朝ごはんを一緒に食べ、重役出勤ながらも学校に行けている~♪と、うかれた日記を書いていたのに、三者面談が始まり、午前中で授業が終わってから、「目が覚めたら2時だった」などと言い、結局学校にいけていない。毎日仕事の私は、歩きながら時折電話をかけ、起こそうとするのだが、何せ目覚まし時計が1時間鳴っていても眠り続ける子だ。さらに、ヘッドフォンをかけ、エンドレスで音楽を聴きながら寝ているので、電話で起こすことはまず無理。運よく起きていたときに受話器をとれば、いくらか会話ができるだけなのだが。
今日などは本当にひどい。また、昼夜逆転のペースにはまり、昨日も夕方に起きたという。絶対に徹夜はさせたくないのだが、仕方がない、今日ばかりは徹夜させてそのまま登校させようか…と、私は一晩、耐えた。
朝私が起き出す頃、息子の部屋には明かりがついていた。やれやれ、と朝食にリゾットを作り始めた。子供たちの好きな、ハーブときのことチーズの入った、あっさりしたリゾット。煮込みながら身づくろいなどして、いいにおいがしてきたところでさあ朝食にしよう、と息子の部屋の前まで行くと、なんと電気が消えているではないか。
あわてて電気をつけて見ると、息子はヘッドフォンをし、パソコンの前に座ったまま布団をかぶり、寝入っている。
そんなバカな!今寝たら、何もかも台無しではないか!
道なき道を超え、私は息子に近寄り、大声で呼んだ。まったく反応なし。頬を激しく叩き、名前を叫ぶ。手を振りかざすと、ぴくりと眉が動く。…意識はあるらしい。が、叩こうが蹴ろうが眠る一方。
度し難い、バカ息子だ。
が、たしかにこのあきれた息子はやっぱり実在するのだ…。息子の体温を感じながら、そう思った。
「あんた、今寝たら何にもならないじゃないの!」などと何度も叫び、叩き、蹴る。蹴る、というのは前に息子が「俺は普通のことでは起きないから、蹴って」と言ったからだ。だからと言っていつもは蹴らないのだが、こうまでふざけたことをするのでは、蹴ってでも起こすしかない。そのうち、息子が蹴り返してきた。「ほら、起きなさい!ご飯できてるから!」息子は、布団にうもれ、目を閉じたまま驚くようなことを言い出した。
「徹夜したのは、今日学校に行くためじゃねーよ。あさって行くためだよ!あんたのせいで、それもだめになったがな!」
…息子の言動が理解できないのは昔からだが、これにはほとほとあきれた。息子は長い不登校と、家でも遊んでばかりいるので勉強は激しく遅れ、朝起きることができないから、学校のテストもろくに受けられていないのだ。成績表は真っ白だ。あやしげな通信教育業者がやってきて、このままではどこの高校にも行けなくなるから、まずは学校に行こう、と励ましてくれたため、私はこの業者にかれこれ100万ばかり注込んでいるのだが、これもすべては息子が立ち直るきっかけになると思ったからだ。そのときも息子は元気に「はい」と言ったのに。もう、一日だって休んでいる場合ではないのに。徹夜して、ちょうどみんなが起きる時間帯になって、朝食のできる気配を感じながらとっとと寝るとは、私には信じられない。また、どうしたら、今日を犠牲にしてあさって出よう、などと考えられるのか。今日も、あさっても出なくてはダメなのだ。
しかも、私が真剣に起こすと決まって「あんたが起こしたせいで今日は学校に行けなくなった」などというこの思考回路。中学生には、たしかにありがちだ。「早く○○しなさい」と言われ「んあ~~もう、今やろうと思ったところなのにぃ!」とふてくされ、「おかげでやる気なくした~」と親のせいにするような。
が、息子がやっていることは、自分の首を絞めることだ。どんどん自分の将来を狭めていく息子。
パソコンのモニタの電源だけ切ってあったが、モニタをつけると、案の定ネットゲームの画面が出てきた。息子の行動、このあたりはわかりやすい。息子が学校に行けてる間、どうもパソコンが重いとかでネットゲームに手を出さず、携帯ゲームやPS2などで遊んでいた。先日そのパソコンが壊れ、新しいかわいそうな名前のパソコンを購入。安いが高スペックのマシンを立ち上げ、息子は早速ネットゲームを再開したのだ。以来、新パソコン、ノートパソコン、修理がすんで帰ってきたパソコンのどれかで、いつも遊んでいる。ネットゲームをやるのと出席率が、見事に反比例しているのだ。
「ネットゲームは有害だ」というと息子は猛り狂うのだが、自分でそれを証明して見せているのに、気づいているのだろうか。
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コメント
はじめまして。ブログ拝見させて頂きました。
息子に手を焼いているようですね?読んでいて僕が思ったことは、自分も母にこのような思いをさせていたんだろうな・・と言う事でした。僕は小、中、高とサボりぐせを克服できずに、何日か置きに学校を休んでいました。通信教育も途中で投げ出し、塾も辞め・・・塾をサボってファミコンやってたのがばれた時、母は泣きながら僕をぶったたきました。
今は実家を離れて働いてますが、親への感謝は尽きません。いつか必ず子は親に感謝出来る日がきますから。見守っていてください。
勝手な身の上話をして申し訳ありません。くれぐれもお体に気お付けてください。
投稿: Newtype | 2006年11月23日 (木) 00時30分
Newtypeさん、ようこそ!
情けない親子の恥をさらすブログで、いつもどのように読まれているのかと案じており、暖かい声をかけてくださることがあるととてもうれしく思います。
ちょっとしたことでも失望したり、怒ったり、傷ついたりするのも親の務めかと思っております…いつか、息子もちゃんとできるときが来るのでしょうか…いつも希望だけは持ってがんばります。
投稿: 闇鍋奉行 | 2006年11月23日 (木) 21時37分
家の子もそうです。
投稿: | 2009年3月18日 (水) 00時46分
名無しさん、ようこそ~!
おかげで2年半ほど前の日記を読み返しました。あの頃はずっと絶望していたような気がしますが、今はまだ少し希望をもてています。
相変わらず超がつくほどの個性派ですが、親子の対話はできていますし、息子が感謝したり、いろいろたててくれることも。
同じような息子さんがいらっしゃるのですか?
ここにも何度か、同じ悩みをお持ちの方がいらっしゃっています。辛いことが多いですが、子どもから逃げなければ、いつかなんとかなると思います。
投稿: 闇鍋奉行 | 2009年3月18日 (水) 07時45分