不登校息子の日出処の天子~日本史大丈夫ですか~
何度も書いているが、息子は非常に関節が柔らかい。
指の関節なども実に可動域が広く、恐ろしく反る。また、自由自在か?と言いたくなるほど思うとおりに動かす。伊達にパソコンとお友達になってない。これでピアノでも弾ければ素晴らしかったのだが、私は育児教育に失敗した。
さて、ここに拙い参考画像を掲げてみたが、「指が柔らかい中学生男子」というと、私はどうもこの人を思い出す。山岸凉子さんの代表作のひとつ、「日出処の天子」の一場面。とある日本史上の超有名人をモデルに描いた、超傑作である。
「目ざといのも災いのもと」というせりふが、このような絵についていた。連載当時から、少女マンガファンの友人たちの間では、この手つきが一種の流行になった。年頃の女の子たちであったが、この手つきができる人間は、少数であった。
で、私は、「これができる」のが自慢だった。これだけが自慢のまま、この年になってしまったのはかなり痛いのだが、細い指先の一本一本を複雑に反らせ、中性的な魅力をふりまきながら恐ろしい陰謀に手を染める美少年の姿は、衝撃的であった。
今日もくねくねしている息子に、「ちょっとこれやってみ」と、私はお手本を見せた。息子は訝しがりながらも、完璧にその指を再現した。
「おー。それじゃ、こう言ってみ。『目ざといのも災いのもと』さん、ハイ!」
「目ぇざといのも、わずわいのもとぉ…」
若 本 ボ イ ス で 王 子 を 演 る な。
「だって、知らないもん、何の話だか」知らなくて出てくるのが若本ボイスか。一応、これは息子と年の変わらない少年役なのであるが、これが穴子ボイスだったら、すごくいやだ。
「あんた、日本史苦手とか言うけど、このキャラクターは、実は日本人なら誰でも知っている有名な人だよ。昔は一万円札にもなったし、誰だって、日本史の最初くらいは知ってるでしょ。大化の改新は645年、とか」
「知らねえよ~~。俺が知っているのは『いい国作ろうキャバクラ幕府』くらいだよ~~」
そんな国、作るなっ!
「とにかく、どんなに日本史なんて苦手だよ、という子でも、最初くらいは希望を持って教科書を読むでしょう。ほら、冠位十二階とか、十七条憲法とか、「和を以って尊しと為す」とか…」
「えーと…聞いたことがあるような…」
なぜか日本史に嫌悪感を持ち(そのくせ国粋論に耽ってるような気がするが)、中学入学からほとんどその手の話題にはのってこない息子が、考え始めた。仮にも受験生としてはあってはならないことだが、それでも、愚かな母親としては、今からでも日本史を楽しんでもらいたいと思う。私は、うん、何なに?と息子の言葉を待った。
「え~と…馬小屋男…?」
どこの電車男だそれは。
おまえ今、すべての古株少女マンガファンと、信仰心の厚い日本の善男善女と、ついでにキリスト教徒を敵に回したぞ!
「よぉーし! 早速ブログに書く!」
怒れる教育ママは、このアホ息子を告発すべく、パソコンに向かった。許してください、勘弁してください、と笑いながらすがる息子。
ネタだよな?本当にネタだよな????ここでこれだけボケておいて、入試テストでは偏差値80突破。こうでないと、かっこわるいよ?
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
実は今日、かなり落ち込むことがあった。毎日駆けずり回り、よかった、今月はそこそこ売り上げよいわ~と思っていたところで、突然のドタキャンがあったのだ。一番大きい契約で、ちゃんと契約書を交わしたのに。あまりないことなのだが、今月日をおかずして2件、私の契約が反古にされた。理由はそれぞれなのだが…うちはノルマもなく、別にすぐ路頭に迷うこともないのだが、会社に迷惑がかかることを考えると胃が痛い。というか、激しい動悸と不安感に襲われ、ふらついた。前にわずらったパニック障害に近い…やっと、ブログ書けるくらいにまでなれたのに…
しかしまあ、思えば「永遠の愛」とかいう誓い、日本の法律で守られたはずの婚姻関係を、軽~く反古にされているような女だからなあ`
,、'`,、'`,、'`,、'`,、(ノ∀`)'`,、'`,、'`,、'`,、'`,、
はあ、少し自虐的に笑うと、気が楽になったわ。
折も折、「よつばと!」の6巻が出ているではありませんか。読むと確実に幸せになれる美しき世界。永遠の理想郷。神様ありがとう、今日も私は漫画のおかげで生きてゆけます。
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