« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »

2007年1月31日 (水)

セッツァーがもてもて?~FFは奥が深いなあ~

FFはザコもボスも、モンスターが非常に個性的なのは、前に「ねむれるしし」で書いたと思う。

たとえば、ポケモンなら、火属性のモンスターに火の攻撃をしたとしても「こうかはいまひとつのようだ」で、一応小さいとはいえダメージが入る。ところが、FFシリーズのモンスターは、強い武器や強力魔法をどんなに使っても、勝てない事態が出てくる。たとえば、火属性のモンスターに火の攻撃をすると、ダメージ分回復してしまう。即死効果のある武器を手にアンデッドを攻撃していると、これまた無限に最大回復させてしまうことがあるのだ。

また、特定の条件で「カウンター」をしてくるモンスターも多い。殴られたら殴り返す、とか、魔法を食らうと(属性つき武器で殴られても)メテオでお仕置きするとか。

しかし、まれに不可解な行動をとるものもいる。FF5のフェアリーオークは、こちらが回復魔法であるケアルをかけてやると、なぜか全体に最大の回復魔法であるケアルガをかけてくれる。FF12のギーザラビットは、愛くるしい姿でよってきて、主人公・モンスターの別なく「傷ついているもの」に回復薬を与える性格を持っている。こんなにお世話になっていて、殺すのは本当にしのびない。

今日は、仕事のほんの合間にFF6をプレイ。まとまった時間がとれないので、ちょこっと進んでは中断、あるいはジドールの競売場に行って、魔石を買おうとがんばっている。なぜか、お金も無いのにエクスカリパーが出て困る。あのご婦人は、一体何本エクスカリパーを買うつもりなんだろうか…

で、あまりにひどい競売場を出て、ちょっとアウザーのお屋敷に入り、絵を調べ、出てきたモンスターとバトルしてみた。

アウザーの屋敷の奥に向かうためには、美しい女性の絵を調べ、現れる美女「ミスティ」2体と戦わなくてはならない。まあ、何も考えずキャラクターを操り、てきとーに戦った。が、さすらいのギャンブラー・セッツァーがてきとーにスロットでセブンフラッシュをだした時のこと。食らったミスティが、即座に二人ともセッツァーに「ケアルラ」をかけた。

セッツァー、もてもての図。

オリエンタルな雰囲気のある美女二人に秋波を送られるギャンブラーは、なかなか絵になっている。あれ?と思い、もう一度セッツァーにセブンフラッシュを出させた。ミスティは1体になってしまっていたが、今度は特に反応も無く、普通にバトルは終わってしまった。

なんなんだ…

何度プレイしたかわからないFF6だが、まだまだこういうことがあるから大変だ。

セッツァーは、当初、オペラ座の人気女優マリアをさらって嫁さんにする、と、さらっと性犯罪予告をし、身代わりになったセリスをさらってこっちにも惚れ、飛空艇を使うのと「俺の女になる」ことを引き換えにセリスと賭けをする、とかなり最低なことをする男だ。正直、豪華な船で世界を駆け巡っていてそこそこ美形なようなのだが、あまりもててる気配は無い。もてているくらいなら、こんな変態なことはしないか。一応、プレイしだいでは、セリスとラブラブな方向に向かえるようではあるが、そうでなければ、セッツァーがわずかにもてる、貴重な瞬間だった。

| | コメント (0)

R25で、意外な名前を見つけたけど…

R25は、25歳前後の男性をターゲットにした、リクルート社のフリーマガジンである。

しかし、私は電車の中などでこの雑誌を読む人で、「ターゲット」の人を見たことが無い。ほとんどが女性。あるいは、25の倍はありそうな年の男性ばかりだ。

で、申し訳ないが私も、明らかにターゲットとは違うのだが、愛読させてもらっている。私が子供の頃は週刊ポスト、育児中は週刊SPA!愛読という、もともと変わったタイプの人間と言うこともあるだろうが、R25がインタビューする人が、どちらかというとR25世代の上司世代が熱く語りたい時代を生きたタレントさんだったり、年齢に関係なく普遍的なテーマを、今風に掘り下げてくれるところが、ターゲット外の人に略奪される理由のひとつなんではないかと思う。

さて、仕事の移動中にぱらぱらと読んでいると、ふと懐かしい名前を見つけた。

ウエノミツアキ

え?  まさかあの人???

FFファンなら覚えていようか。FF7が出てまさにプレイステーション全盛の頃、もちろんゲーム雑誌はこぞってこれを特集した。老舗のファミ通は、もちろん大量ページを割いて特集。FF7自体は、攻略情報なんかなくっても、誰でもとっても簡単に遊べるゲームだったが、設定やキャラクターの魅力が伝説的におもしろく、わかっていても、ついFF7の情報が載ってる雑誌をチェックしてしまった。主なゲーム雑誌は、もちろん読んでみた。

そのなかで、ひときわ異彩を放っていたのが、ゲーム雑誌「ザ・プレイステーション」(ソフトバンク)だった。

通常の攻略情報で終わらない。また、ファンに媚びた内容でもない。独特の語り口、読者との(攻撃的な)交流。役に立つか立たないか、よくわからないがおもしろい。というか、「読者に喧嘩売ってるのか??」と思うこともしばしば。何者だ、こいつ??と、思わずライターの名前を見た。

それが「ウエノミツアキ」だった。

並々ならぬ手腕も感じたが、どこか「壊れている」ような危うさも魅力だった。たしか、自分をあの「宝条(FF7の登場人物)」になぞらえ…というか、今で言う「なりきり」を誌上で行っていたと思う。おそらく、ウエノ氏にとって、この壊れた天才科学者に、、何かシンパシーを感じるところがあったのだろう。私は一時、このライターに惹かれてザ・プレを心待ちにしながら購入し、アンケートで絶賛した。

まったく違うテーマの記事で、文体もまったく当時の狂気(ほめてます)が感じられないので、同一人物なのかはわかりかねるが、まず、間違いないだろうと思う。これまでも書いていたのか?ぼんやりと暇つぶしに読んでいたのが悔やまれる。

| | コメント (0)

2007年1月30日 (火)

美人といわれることって~私は果たして美人なのか~

昨日、ドーピングでつかの間の美人体験をした私。

しかし、私とて「美人」と言われたことが無いわけではない。今夜は臆面も無く「美人と呼ばれた」体験を自慢しよう。

一度目は、中学のときだ。クラスでも一番背が高く、日本人離れした整った顔立ちの男子。私は、彼に「ギリシャ彫刻みたいなきれいな顔」と言った。するとお返しのようにこういわれた。

平安時代なら美人

どういう意味でしょうか?

また、成人して人の親になったころ。とある美人にこう言われた。

「闇鍋さんって、麻原彰晃好みですよね

喜んでいいんでしょうか?

とりあえず、単純に喜んでおこう。美人は、いちいち細かいことにこだわってはいけない気がする。

| | コメント (0)

2007年1月29日 (月)

おかしいのは目か脳か~眼科で、美人実験を敢行してみました

仕事をしていたら、急に目の前にキラキラ光る物体が現れた。せいぜい6ミリくらいだったそれは、徐々に大きくなり、20分ほどで12センチくらいのものになった。最初はキラキラしているだけだったが、膨れると輪郭だけが違和感があるものになる。SFXで描く透明人間のような…ゲーム「キングダムハーツ」の序盤、ターザンのステージのボスキャラのような感じだ。

ただし、動くわけではなく形は固定で、どんどん広がっている。前が見えないわけではないが、怖いので慌てて近所の眼科に行かせて欲しいと頼み、飛び込んだ。

実は、この不思議なものは1年ほど前から何度か見ている。前の時もやはり就業中で、同じように飛び込んだのだ。そのときは大きく膨れるのでなく、ずっと同じものが見えているという感じだったのだが。

で、いろいろ調べてもらったが、前回同様今回も「異常なし」。20年くらい飛蚊症らしい症状に悩んでいるのだがそれも発見できず、視力も原始人なみに良好だという。私もうっかりしていて、どっちの目が異常なのかを確認してなかった。片方の目がおかしかったら目の異常。両方おかしかったら脳の異常だということで、「次はどっちの目がおかしいのか確認して、あるいは脳外科にかかること」を薦められた。

脳かも。しかし、私のようなアニメやマンガやテレビゲームが大好きで、活字中毒でもある人間にとって、原因が脳だろうが目だろうが、視覚に異常、または視覚が失われるかもしれないというのは恐怖だ。診察料も検査も痛いが、慎重でありたい。

さて、その検査方法なのだが、眼圧とか視力とかを調べた後、必要となれば眼底を医師に診てもらうようだ。そのためには瞳孔をぱっちり開ける必要があって、薬品を目に注ぎ、30分かけて瞳孔を最大まで開けるのだ。

この目薬を差されていつも思い出すのはやはり「アルカサル~王城」の1シーンだ。

主人公のカスティリア王、ドン・ペドロが毒を盛られる。ベラドンナという猛毒で、服用すると激しい幻覚に襲われ、死に至る。作品中の解説では、これを目に入れると瞳孔が開き、ぱっちり目の美人になれると、その方面での利用もあったらしい。

その成分についての説明は無かったが、最初にその目薬を差されるとき「瞳孔を開く薬??てもしや」と私は勝手にそのくだりを思い出し、はるか中世に、危険と知りながらベラドンナに手を出した、もーちょっとで美人!な女性たちに思いを馳せ、ちょっとワクワクしながらその処置を受けたのである。(今も、瞳孔を開く薬品として利用されているらしいので、私も実際ベラドンナを使われたかも)

…美女への道は険しい。

最初の時は初夏か盛夏で、さんさんと太陽が照っていた日。日陰でも「うわあ」というくらいまぶしく、ひなたの横断歩道など、日傘差してても光線が痛くてとても目を開けてはいられない。目をつぶって横断なんて、良い子はまねしちゃいけません。室内でも、あまりの光線量に目がかすみ、営業トークもくらくらしがち。と言っても、社内ワークやろうとしたって、目がかすんで文字も読めないのだから、いっそ、外に出て歩いたほうが仕事としてはまし…。

陽光まぶしいスペインで、これを昼間に使う女性もいなかっただろうな、と実感。夜だけ美女であればいい…ということだろう。今日は冬で、しかも曇天だったが、それでも明るいところはちょっと辛いくらいだ。

で、私も今日は「瞳孔が開くと、本当に美人?」と、鏡を覗く心の余裕もできた。

鏡の中の私は、そりゃあ顔の造形こそ変わらないが、たしかに黒目がぱっちりくっきりし、ハイライトもきらきらつやつやとしていた。いつも「何を考えているのかわからない」と言われる三白眼が、たしかにいつもよりは「可愛い」などと錯覚できるくらい。

人間、光の増減だけでなく、関心のあるものを見ると瞳孔が開くと、昔「知られざる世界」という科学番組でやっていた。たとえば女性は赤ちゃんなど、可愛いものを見ると瞳孔が開き、男性はセクシーなグラビアを見ると開く。逆に言えば、瞳孔が開いていれば、相手は「自分に関心や好意を持たれている」と感じ、好感を持つのだ。よっしゃあ!今日は後先考えず、瞳孔全開で、男性クライアントに会うどー!

結果……偶然かもしれないけれど、いつもつれない男性方が、気持ち積極的に雑談してくれ、こちらが下がろうとすると、なんとなく名残惜しそう。契約に至るほどでは無いのだけど、好感触でよかったぁ!

しかし、本当に光が痛いくらいつらいので、瞳孔ぱっちり作戦はかなり厳しい。今は黒目を大きく見せるコンタクトも出ているので、こちらのほうが安全でしょうね。

| | コメント (0)

ピタゴラ装置を親に見せてみました

「ピタゴラスイッチ」は、「大人が人に見せたくなる」幼児向け数学番組である。

その人気コーナーである「ピタゴラ装置」がDVDになっていたのは知っていたが、今日街を歩いていて、とあるCD屋さんが特設会場を作り、「立ち見歓迎!絶対見て欲しい!儲け関係無しで、今日まで10パーセントOFF!」と店長の名で熱くキャンペーンしていたのにほだされた。私も、そのコーナーの前に人だかりができて「うわ~」「すごい~」と嘆息しているのが、妙に(全然関係者でも無いのに、ただ、番組のファンだというだけで)誇らしくさえ思え、また店長の心意気も感じられたからだ。もっと安く入手もできるが、こういう心意気に応える消費者がいないようでは、日本の経済は終わりだ!

と、ちょっと家計が安定したくらいで気が大きくなり、2600円もはたいた私。娘には「はあ?無駄使いよね」と笑われた。彼女は、そんな金があるなら自分においしいものを食わせろというのだろう。この番組大好きな息子は、「えっ買ったの??」と、日ごろDVDなどを買わない節約ママの思い切った買物に驚きながらもうれしそうだ。

で、みんなしてはまる。娘よ、案外あんたが一番楽しんでいるではないか。

娘を実家に送り届けるついでに、私は父にもぜひこれを見せたいと思った。

私の父は、同窓生にノーベル賞受賞者もいる有名国立大学の理系出身。この間も、ファイナルファンタジーというテレビゲームのおもしろさを説明するのに、「通常のRPGは足し算、引き算がわかればOKなんだけど、FFは割り算も使う。さらに倍数や素数を使って攻撃する(される)こともあって…」という説明をしたら、妙に乗ってきた。少年時代から定年後の今も、素数大好きなんだそうだ。

こんな理数人間に、見せずにおくものか。

娘の来訪に、酒肴を用意しながらん~?なんだ、DVD?見てもいいぞ~てな感じで受け入れてくれた両親。不登校息子が一歩前へ進んだことも興を添え、祝賀ムードでわいわいと。で、いつしか両親…いや、特に父がはまることはまること。

素直におもしろく見た1回目(19分)。
「この、磁石が」「この仕掛けが」とこだわり始めた2回目。
「ちょっと!今のとこ巻き戻して!」という3回目。

巻き戻すも何も、ビデオじゃなくてDVDなので、前のところにサーチするボタンを押すと、これまた感激している。長年ビデオに親しんだ父。DVDプレイヤーを何台も揃え、大型ハイビジョンテレビも買って、素晴らしいホームシアターで暇があれば録画した番組を見ているという父なのだが、意外とこういう機能は使いこなせてなかったようだ。また、ネタのひとつひとつが短いこのDVDでは、この機能が最高に使いやすい。

そして何度も見ながらいろいろ検証する老父娘。「落下エネルギーが…」「慣性の法則が」「ここで運動エネルギーを」「磁力が」「弾性が弾性が」「摩擦が摩擦が」

なぜか、唐沢なをきさんのマンガのような雰囲気になってしまった。

何度も何度も同じ映像を見て熱く検証する父。やはり同じように「人に見せたい」衝動に駆られたようだ。私の従姉妹が不倫の末子供をもうけているのだが、この子が非常に頭がよく、父も何かと可愛がり、援助しているようだ。その子に見せたい!絶対喜ぶ!と思ったらしい。

「これ、ダビングしてくれ」…それはちょっとwラスト、「無断上映、いかなる複製もお断り」のメッセージに、両親も唖然。まあ、これを見るとNHK受信料を払う価値あるかなと思えるくらいの出来。買っても罰は当たらないだろう。DVDブック制作は、ポニーキャニオンと小学館なんだけど。

父も入手先や値段を聞いていたので、もしかしたら購入するかもしれない。そして配ったり、人に見せて自慢するかもしれない。父の交友関係だと、結構エリートが多いので、それこそ「摩擦が摩擦が」「磁性が磁性が」状態になること間違いないだろう。いや、そんなエリートではない私も、このおもしろさは太鼓判。「え~~これつくったひとあたまいい~~~」と、感心するだけでも十分だ。

ピタゴラ装置DVDブック1 DVD ピタゴラ装置DVDブック1

販売元:ポニーキャニオン
発売日:2006/12/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

同じ「ピタゴラスイッチ」内で人気のコーナー「アルゴリズム体操」も絶好調。この番組の良いところは、とことん計算された、数学的なエンターテイメントは、軽く国境を越えるということだ。言葉不要。ひたすら、計算の妙味に酔えばいい。今、この体操はネットのおかげで世界を駆け巡っているようだ。そのなかでも圧巻なのは、フィリピン刑務所内らしいアルゴリズム体操。徐々に参加者が絶妙なタイミングで絡んでいくマスゲームに感動。

| | コメント (0)

2007年1月27日 (土)

不登校息子に転機?~体験入学に参加してみました~

今日は息子と、不登校の子にお勧めと言う学校の体験入学に参加した。

うちのブログにも、多くの通信制高校、フリースクール、サポート校等、広告をいただいており、またいろいろな方から情報や資料などもいただいているのだが、私は経済的な面と、将来の不安で公立高校にこだわるし、本人も資料などを見てもいまひとつ反応が薄く、ぐだぐだと1月まで引きずっていたのを、担任の先生が「今でも体験入学ができて、定員も割れているところがある」と、いくつか資料を見せてくれたのだ。この学校に、なぜか息子が関心を示した。

正直、私の第一印象では「ハァ?」な感じだった。田舎で少し遠いし、定員に全然満たないようなところで大丈夫??? それに、これまでパソコンの前で寝食しちゃうような息子に、自動車整備とかって?

が、本人が「おもしろそう!」と関心を持ったのだ。ここは行かねば。

なんとか徹夜して朝出かけるのに成功。息子は、徹夜明けはたいていハイテンションで、ぺらぺらとよくしゃべる。田舎行きの電車はとてものどか。揺られながら、息子はご機嫌でいろいろしゃべる。朝、出かける前に息子が腹筋などの我流ストレッチをしていたのだが「最近、腹筋鍛えるのサボってたから、衰えちゃった~」と、電車の中でも自分がいかに筋肉好きか、不登校組の中でたくましいと評判かをあれこれと自慢した。そこで出たのがこの一言だ。

「それが、俺が『アウトドア派引きこもり』と言われる所以だよ」

……アウトドア派引きこもり。我が家に、トゲアリトゲナシトゲトゲなみの珍獣がいたのか。

で、この学校の体験入学で息子は生き返った。瞳に輝きが戻った。火花を上げながら行う溶接。びくともしないようなボルトが、こつをつかむと動く体験。何人かの先生方ともお話させていただいたが、どの方も気負うことなく、実情をあけっぴろげに話してくださる。引きこもりでネットゲームにはまる子が多く、パソコン部やいろいろな名目で、学校でそういう遊びに先生の前で興じる子もいるとか。不登校の子、弱い子の救済を目的にしている学校なので、定員の半分しかいないような学校だが、正直性質のあまり良くない、他の弱く、まじめな子に危害を加えそうな子はお断りしてしまうこともあるとか。

最後に応接室で「お飲み物は?こちら(学校玄関)の自動販売機のものでよければ」と勧められたが、息子、珍しく遠慮なく即答で「マックスコーヒー!」と叫んだ。

マックスコーヒーとは、ちょっとローカルではあるが、ネット世界の極一部で話題の古い缶コーヒーである。くどいくらいの甘みのB級感がたまらなく、大人にはわからなくて結構!という価値もあるようなので、大人の私は一応「何がいいんだかw」と笑うのみだが、この席で元気に「マックスコーヒー!」という息子に、本気で笑った。すると、学校の偉い人が「マックスコーヒーは人気ありますね。いつも、あっという間に無くなりますよ」と微笑んだ。

またこれが、私たち親子の心をつかんだ。定員割れまくりの学校だが、その分教職員の目は、本当に行き届いている。偉い人でさえ、自動販売機の売れ筋をドリンクの業者さんなみに把握しているのだ。

すぐに受験申し込みをした帰途、息子は熱く「道が開けた。この学校を紹介してくれた担任の先生に、今すぐにでもお礼を言いたい!」と興奮した。将来性を考えれば、下手な底辺公立高校よりも、技術や資格を得られ、しかも本人しだいで大学などへの道も開けるのは魅力だ。公立よりも費用がかかるので、下の娘の進学が不安であったが、息子は「腐児子(仮名)は俺より優秀だ。俺のせいで腐児子に負担をかけるわけにはいかない」と、アルバイトでもして、学費や交通費の足しにすることを誓い、「まあ、将来回収してくれれば」と半ば冗談で言ったら、「返します!だから、あの学校に行かせてください!」と頭を下げ、これまでなかなか行かなかった床屋にも、今日すぐ進んで行って髪を切り、面接試験に備えた。今の適当な状態でも先生の一人には「君なら絶対合格だよ」と太鼓判を押されたけれど、ちゃんと礼を尽くそうとするトゲアリトゲナシトゲトゲ息子の姿勢に感動した。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

フィルターとコケとり魚が欲しくて、近所の熱帯魚屋に寄った。コケとりで有能と言えるのは、やはりオトシンクルスだろう。よく働き、大人しく、可愛く。しかもうちの凶暴アベニーパファーさんともよろしくやっている。(まずいんだろうか…)

で、いろいろ可愛いお魚たちを眺めていると、ミニブッシーというのが目に入る。「コケとりに!」などと書かれており、とても愛らしい。オトシンの倍ほどの値段だが、それでもリンガーハットのちゃんぽん1杯くらいだ。「すいません~これって、もしかして大きくなりますか?」と、一応聞いてみた。「可愛い~」と買った魚が、巨大化して困ることが、往々にしてある。店員さんもちょっと困った顔をして「それは…セルフィンプレコほどではないですが、最大15センチくらいになることもあって…まあ、通常7,8センチくらいで…」と、あくまでイメージとして同種のお魚でそのくらいの大きさのものの水槽に案内してくれた。ううう~む、飼えない大きさではないけれど、厳しい。今飼っているお魚を押しのけてメインになられても困るのだ。ただでさえ、ミッキーマウスプラティが巨大化・繁殖して不安なのに。ここは泣く泣くあきらめてオトシンクルス購入。061231_034
その代わり、安く売っていたなまずの仲間らしい「ハラ・ジェルドニー」を買ってしまった。ぶ~ん、と飛行機のように拡げた立派な胸鰭と、小さいながら古代魚のような不思議な形状、しかも「大きくなりません、小型魚との混泳に最適、餌の残り物を掃除してくれます」というのにくらくらしてしまった。

10円玉と比べてこの大きさ。ひれのあちこちがまだらに透明で、ぼろ布のように見えるのもいい。店員さんにデメリットを聞くと、う~~~ん、と考えて、「ここで見ると可愛いけど、水槽に入れると目立たないことですかねえ…」とのお答え。それ、可愛いじゃないですか。うちは、滅多に姿を現さない引きこもりドジョウのクーリーローチに萌え萌えですよ?いるのかいないのかわからないなんて、可愛すぎる!と言ったら、「それはお勧めですね」というような顔で苦笑してくれた。

ああ、また底モノを買ってしまった。どじょっこだの、なまずっこだの、水槽の底や壁や葉っぱの裏にくっつく魚、多すぎ。お店では、絶対飼えないと知りつつも淡水エイにうっとりしていたら、小さな子を連れた若いお父さんがやってきてエイを見、

「うわ!気持ち悪いね~うん、気持ち悪い。こんなのも好きな人はいるんだろうなあ~」とその場にいる底モノ数奇を凍らせるようなことを言ってくれた。エイ、普通に可愛いじゃないかあ…アミメウナギやブラックゴーストが気持ち悪いとか言われるのは仕方ない(でも、大好きだ)けど…

ちなみに、ナマズだらけの我が水槽だが、地震が起きてもとても平和。

| | コメント (0)

2007年1月26日 (金)

不思議な運命のめぐり合わせ~危うく煮魚を作るところでした~

今日は体調が悪い。

1ヶ月前からおなかの調子がずっと悪かったが、昨夜はどうにも気分が悪くなり、11時頃に床に就いたのだが、なんと2時半くらいには目覚めてしまった。おなかが重い。手のひらや頭皮が異様に痒い。眠れなくて、起きて内職を始め、疲れて4時くらいに床に就いたが、うとうとし始めた頃に目覚ましがなる。

しんどい…昨夜食べた怪しい手作り明太子のせいか、なんなのかはわからないが、重い体を引きずって仕事へ。今日は大切なところに行くことになっているので、休むなんてもってのほかだ。

買い物をして早めに帰宅。ソファでぐったりしていると、引きこもり魚のクーリーローチが水槽の表側に悠々と寝そべって、近寄っても逃げない。「えっ、死んでる?」と思ったが、息もしているし、泳いでいる。しかし明らかに様子が変だ。寿命かなあ…と、何にもする気が起きず、やってきた元気な娘に料理を頼み、のんびりした。

今日は鶏の水炊き。ぶつ切りの鶏は朝から保温鍋で煮込んでいたので、やわらかく、また極上のスープが出来ている。あとは野菜を切って入れればOK。下ごしらえしておいて良かった。また、食欲はなかったが、このスープなら元気が出そう。

台所からい~~いにおいがして来る頃、私はまた水槽の異変に気づいた。食いしん坊のプラティたちが、えさに目をくれず、水面でアップアップしている。それも、水槽の片側に集まって。酸欠?いや、濾過器は先日掃除したばかりで、勢いよく水を循環させ、いい感じに泡を水に放っている。しかし、アップアップは明らかだし、コリドラスも盛んに空気を吸いにあがってくる。

そこではたと気づき、水槽を調べた。サーモスタットが宙に浮き、水温が34度ほどになっているではないか。あわててサーモを沈め、台所の浄水器を通した水を、ちょっとずつ混ぜた。32度くらいになると魚たちは落ち着き始め、30度を切っていつもの状態になった。

危ないところだった。もう少しで、かわいい魚たちをゆでるところであった…。

もしも私が元気であれば、帰宅してえさやりしたら、台所かパソコンに入り浸っていただろう。そうすれば異変に気づかず、確実に被害が出ていたはずだ。今日に限ってソファでぐったりしながら魚を見ていたおかげで、すんでのところで助かったのだ。

神様、ありがとう。私を病気にしてくれて。

娘が作った水炊きは実においしく、テーブルに着いただけで重かったおなかが空腹を訴え始めた。うちでは水炊きは、塩胡椒であっさり食べるのだが、「スープをちょっとだけ」のつもりが、お代わりまでしてしまった。本当に、お魚のために体調が崩れていたみたいだ。

しかし明日も明後日もゆっくり休めないので、今日は大事をとって早く眠ることにする。

| | コメント (0)

2007年1月25日 (木)

ミスター・カラスコと不登校息子の共通点~ていうかそっくり~

今朝は息子がさわやかに5時起きし、その気配で私も目覚め、寝付けなくなってしまった。疲れてるのに~。しかし、なぜだか体は絶好調。あれほどだるく、何も手につかなかったのが嘘のように、今朝はやる気満々、本来起きる時間まで布団のなかでストレッチなんかしちゃうし、起きたらアベニーパファーちゃんのろ過機のお掃除までしてしまった。

そして、息子を呼んでさわやかに「ズームイン!」タイムを朝食とともに楽しんだ。

今、「ズームイン!スーパー」では、楽天イーグルスの非公式公認キャラクター ミスター・カラスコを熱く追っている。スポーツ音痴の私はあまり詳しくないのだが、このミスター・カラスコは、ジャビット君(ジャイアンツマスコット)と同様、球団マスコットキャラでありながら、悪役キャラ。それも異様な落ち着きの無さと危険な行動で楽天を追われ(たことになり)、現在就職活動中。どこに行ってもあまりの行動に「不採用」。みちのくプロレスが「彼はプロレスに向いている」と採用したが、それはそれとして、まだあちこちに売り込んでいるようなのだ。で、今朝はついに、カラスコ大好き「ズームイン」に早朝面接に訪れた。ズーミンに代わるマスコットキャラとして。

落ち着きの無い移動を見せながら現れたカラスコ、いきなりズーミンの前に立ち、何を思ったのかズーミンの頭を持ち上げ中の人を(ry  しばらくお待ちください

ズーミンに危害を加えようとした。慌てて「それはダメ」と出演者一同止めに入るありさまだった。ここにきても、まったく反省も成長もなく、暴れまくるミスター・カラスコ。

だが、身体能力は、無駄に高い。柔軟性や跳躍力、得体の知れない動きには注目だ。ジャビットに蹴りを入れたシーンなど、出演者から思わず「足、あがるなァ」と感嘆されたくらいだ。

私は、今朝、息子を呼んだ。廊下を走り、跳び、わざとコケ、無駄にくるりと回ってやってきた不登校息子。

カラスコそっくり。いや、前々からそう感じてしまい、カラスコって、そういう障害みたいなものを持ってる人?などと思っていたのだが。

息子は、運動音痴の私の子にしては運動神経がよろしく、柔軟性とバネは、なかなかのものだと思う。そして、「普通にする」ことができず、時折このくらい変な動きをする。私と外を歩くときも、機嫌がいいと走り、跳び、こけ、そこらの木に駆け上る。イメージ的には、昔のアニメ「どろろ」のオープニングかエンディングかの映像のようだ。私が普通に歩く百鬼丸、息子は獣のようにちょろちょろするどろろ。

ただし、かわいらしい童形ではなく、私よりもでかい、一人前の体なのに公共の場でちょろちょろしているのだ。やっぱりこれは、何か問題があるんじゃあ…orz

息子も、画面に映し出されるカラスコに唖然。「…なんか、友達になれそうだ…」やはり、自分に似たものを感じているらしい。て、カラスコはパフォーマンス重視の職業を狙っても、ことごとく就職活動に失敗しているじゃないか。まずいだろう、息子!

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

映画「どろろ」の話題もズームインで大量に出てきた。思ったよりはおもしろそうな感じ。キャスティングを聞いたときには「ハァ?」と思った柴崎コウさんも熱演しているし。

で、その柴崎どろろのシーンを見て、息子が「何言ってるのか、聞き取れねえ…オイヨイヨだ」という。うん、熱演していて、実にどろろっぽいのだが、いまひとつ聞き取れない。オイヨイヨ語っぽい…全編こうなのだろうか…

| | コメント (0)

2007年1月24日 (水)

スミノフアイスの不思議なキャンペーン~貧乏人の恩返し~

今日はちょっと乾杯したいことがあって、会社帰りに酒屋に寄った。と言っても身に染み付いた貧乏性、発泡酒でささやかに「自分にごほうび」しようとしたのだが。

そうだ、スミノフアイスを買わなきゃ。

スミノフアイスとは、さわやかな飲み口のイギリス発のリキュールだ。どちらかというと、若い層をターゲットにしているらしい。そんなスミノフアイスだが、過去にこんなことがあった。

その頃我が家は困窮を極めていた。詳細は避けるが、とにかくもう、子供の給食費や年金も払えなくなるかもしれない…という不安な日々が続いた。

ネットを利用して就職活動などをする傍ら、貧乏な人間が集まるところをよくのぞいていた。自分の不安や愚痴をつぶやいたり、他の人の悩みを聞いたり、貧乏生活に生きる知恵を交換し合ったり。怖いといわれるネットの世界だが、皆優しくまじめで、知識も文章力も情報収集力もすごい方ばかりだった。

そんな貧乏人たちのスレッドのあちこちで、ちょっとした騒ぎが起きた。

「スミノフアイス」キャンペーンである。ネットで誰でも簡単に応募できて、応募者全員に「スミノフアイス」を1ダース(…2ダースだったかも)ぽんとプレゼントするという、太っ腹企画だ。さすがに送料は応募者負担だったが、それでも十分お釣りが来る。このドリンク、1本230円(275ml)、おされなバーなどでは800円も取るという、貧乏人には一生ご縁がなさそうな飲み物だ。それが、なんとまあクリスマスシーズンに送ってくれるというのだ!バンザーイ!スミノフバンザーイ!これでクリスマスが祝える、年が越せる!と貧乏人たちはこぞって応募した。「本当に来るかな?」とワクワクし、「来たよ!」「うちにも来た!」と貧乏ネットワークに喜びの声が続々。誰もが、ひとときの贅沢を楽しんだ…。

このようなキャンペーンと言うのは、もちろん商品の認知度や好感度を高め、消費者に商品をお試しいただき、市場拡大を狙うものだ。それと、顧客となりうる人々の個人情報を得る、という目的も欠かせない。それが、大量の貧乏人に押しかけられ、
全国貧乏2ちゃんねらリスト」を作成するハメになってしまったスミノフアイスになんだか申し訳なく、「いつかどん底生活を脱出したら、ご恩を返したい」と、「スミノフを買える生活」を目標に、アルコール依存で引きこもりの生活から近所のパートへ、派遣社員へ、そして現在の小さい会社ながらも正社員へとステップアップしてきたのである。

今なら、スミノフ1本くらい買っても罰が当たらないだろう。あれから何年たっただろうか。私はついにそれを手にした。

…ああ、がんばったなあ、私…。もちろん、まだまだ先は長いのだけど。

あの頃、親や周囲の人にお世話になりっぱなしだったけど、たくさんもらえたスミノフをおすそ分けして、ちょっぴり恩返しをすることができた。レモン風味でほどよい発泡がのどに心地よいスミノフを飲みながら、そんなことを思い出す。

…と、見ると、今、また何かキャンペーンをやっているではないか。

宴のシメ 国際炭水化物

って???こ、国際炭水化物????

思わず応募してしまったw 来るといいなあ、国際炭水化物。

スミノフアイスについて詳しく知りたい方はこちらへ↓
http://www.s-ice.info/pc/index.php

そしてスミノフアイスさんが、今度は「闇鍋参加者リスト」を作るはめになったらちょっといいな、と思う闇鍋奉行でした。

| | コメント (1)

お詫びするなら今だ!な世の中

さて、世はテレプシコーラ10巻とそのまんま知事とないない大事典でにぎわっているが。

23日付けの朝日新聞社会面にはちょっとした異変があった。下段広告のほとんどが、いわゆる「お詫び広告」なのである。

(ここで画像を入れたいのだけど、息子がスキャナが使えるPCを占領してます…)

賞味期限表示ミスの日東紅茶、消費期限切れのお菓子を2個販売したスターバックス、異物混入のラーマ、転倒の恐れのあるインラインスケートを販売したトイざラス…。

正直、この程度のミスなら、普段はそんなに大騒ぎしないんじゃ?というのも混じる。ていうか、私も一消費者として、異常な製品をメーカーに送り、丁寧な説明をいただいた経験があるけれど、それでいちいち広告まで出さなかった。よほど緊急に回収でもしなくちゃいけない事態でもなけりゃ、出すものでもないのが、この手のお詫び広告だ。

が、今は事情が違うかもしれない。どこの駅前にもペコちゃんが微笑んでいたと言っても過言ではないくらい、日本の洋菓子の歴史を代表する不二家の不祥事以来、各メーカー、店舗が過敏に反応し、社長の号令で「うちは大丈夫か」「隠蔽するともっと怖い。正直に発表しろ」「そして、誠実な企業としてイメージアップ!」なんていうのを狙っているようにしか見えない。また、こんなにお詫びが氾濫したら、ダメージはむしろ和らぐもの。不二家事件以前は「発表しようかどうしようか」なんて悩んでいた件も、今なら大丈夫!  という感じだ。

本に乱丁・落丁があるように、工場製品には一定の確率で不良品が出るし、人間は完全な存在でもないのでミスも発生する。組織ぐるみでごまかしをしたような例は論外だが、不二家騒動を機にどやどやと異物混入や賞味期限切れのニュースが氾濫するのも、なんだかなあと思う。

こうしている間にも、この前まで大騒ぎしていた飲酒運転事故が多発してるんじゃないかとか、風見しんごさんの悲しいニュースで芸能欄が哀悼ムードになっている時なら不倫や離婚のし放題だとか、一方このニュースのあとというタイミングで、「2世が芸能界デビュー!」とおめでたくならなくてはいけなかった薬丸・秀美夫妻の心境はいかばかりか、などと余計なことを考える。

| | コメント (0)

2007年1月23日 (火)

テレプシコーラ10巻発行~まとめて読むとすごいですね~

テレプシコーラ10巻がついに発売。

あまりに衝撃的な内容にネタバレ情報が駆け抜け、あちこちでまるで友だちでも亡くなったように語られた千花ちゃんの死。その最終過程がコミックスになり、話題作「テレプシコーラ」の第一部が、本当に完結した。

ひとしきり、また泣いたのだが、それ以上に「ぎゃー!」と叫んでしまったシーンがあった。

篠原ママが千花ちゃんの学校に赴いたあとのシーン。1、2年生の時の担任が千恵子さんの後姿を見かけ、現担任に話しかけたところだ。

うわああああ。

ちゃんと高森さん、いるうぅぅぅ…

たしかこのエピソードは立ち読みで済ませたので覚えてなかったのだが、一見白く適当に描かれたまじめそうな女生徒が、ちょうど「韓国」「手術」「失敗」というような話を、しかも大声でしている時に後ろに立ち、日誌を届けに来ている。このエラ、メガネ、たしかにこの子は、ここにいたんだ…白く、適当に描かれているけど、たしかに山岸先生の手によるものだ。ほかのその他大勢クラスメイトなどはアシスタントさんが描いているので、明らかにこの女生徒が重要人物だとわかるのだ。最後のコマでは、先生方の会話に聞き耳をたてているようなのを暗示している構図だし、匿名掲示板で千花ちゃんの情報を書き込み、止めを刺したのも本当にこの子だったんだなあ…

立ち読みで済まさなきゃ良かった…。この頃は「コミックスでまとめて読めばいいや」としか思わず、その後の衝撃の展開に前の号を読み返したくてたまらなくなり、内容を知ってはいても今日のコミックス発売は待ち遠しくてならなかった。

千花ちゃんがどんどん追い詰められていく過程を見るのは、つらいのだけど。

高森さんのことをイメージしながら「鼻をあかしてやる」「Kill」などと思っていた頃は、まだ死のうなどとも考えていなかったのだろうと思う。絶望し、ゲームに興じたり六花ちゃんにいやみを言ったりと、どんどん「らしくない」行動に出る千花ちゃん。なぞの徘徊も気になる。どれほど彼女が自暴自棄になったか。でも、お母さんが久しぶりに作ったカレーを少し食べ、ようやく妹に「医者になろうかな」と打ち明けた時。これが、ようやく彼女が自分を取り戻せた一瞬だったのに。

最後の朝などは、彼女はもう、何も考えてなかったのだろう…湧き上がる衝動に身を任せた。その時、止めるものは何もなく、都合よくベビーカーを押した女性がいて、鍵のかかっていない屋上があって…

実は私も兄弟を飛び降りで亡くしているのだが、この、金子先生の凍りついた表情といい、六花ちゃんの、血がさあっと引いていくような、世界が崩れ落ちるような心情表現と言い、まるで自分の経験をそのまま絵にされたようだと驚いた。山岸先生は以前エッセイコミックでご自身のお父様を亡くされたときの体験をまとめておられたが、近親者が亡くなった時に感じたこと、また不思議なことも、どこか共通するのだろう。「夢」の描き方もさすがに秀逸、名人芸だ。

さて、期待は第二部に膨らむ。古い巻を読み返すと、どうしても忘れるわけにはいかない人物もいる。第一部が千花・六花の物語を中心にするとして、これからどのような話になるのだろう。

舞姫(テレプシコーラ) 10 (10) Book 舞姫(テレプシコーラ) 10 (10)

著者:山岸 凉子
販売元:メディアファクトリー
Amazon.co.jpで詳細を確認する

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

昨日は予想通り、ココログさんのメンテナンスが長引き、夜ログインすることが不可能でした。最近妙に勘が働きますw

| | コメント (0)

2007年1月22日 (月)

麻生美代子さんの素晴らしい芸~若手萌え声優もかなわぬ色香~

子供の頃は、「サザエさん」があまり好きではなかった。コンプレックスと言っていいかもしれない。自分とは正反対の要領のいいカツオ、どうにも自分とはあわなそうなサザエ、最近は丸くなったように思うが、昔の波平さんはいかにも古めかしく封建主義な明治男で、家庭的な女性になれそうにない自分には、天敵にさえ思えた。

そんななか、唯一尊敬できたのがサザエの母で波平の妻・フネさん。今、平成の世にあって、最後の「明治の賢婦人」である。黙々と地味に自分の仕事をこなしながら、時には家長たる波平もいさめるほどの人徳者。父親や姉の顔色を伺い、ごまかそうとするカツオも、母の目をごまかすことはできない。

その磯野フネ役を演じているのが、麻生美代子さんだ。フネ役だけでも38年目。私の子供の頃を思い返しても、古く偏ったしつけ観でハイジを抑圧するロッテンマイヤーさん、口さがないところもあるけれど、結構人情家の赤毛のアンレイチェル・リンド夫人、ロボット版ジュリエットであるヒロインをひたすら滅私奉公しながらも、葛藤に苦しむ闘将ダイモスのマルガレーテ役…など…などなどなど!

どちらかというとあまり表に出ないものの、重要な役どころをいくつも演じ、80を過ぎた今も積極的にアニメの新しいお仕事、主に老け役を演じて最高峰と言えるお仕事をしている方である。

ロッテンマイヤーさんなど、どれだけ当時の子供たちの憎まれ役になったんだろうか。ハイジの個性をまったく認めなず追い詰める、ゆがんだ教育者という役どころであるが、大人になってみると、彼女の言い分は至極真っ当で、当時の婦人として何も間違ったことは言っていない。またハイジのことを思えばこそ、あれだけきっちり言うのであって、ハイジも苦しんだだろうが、まったく理解できない野生児ハイジに、ロッテンマイヤー女史も相当精神的に参っている様子がわかる。また、麻生さんが素晴らしい演技をしている。ただの悪役ではない。いわば、「正しい母性」の塊となって、ハイジと傷つけあうのだ。狼狽し、怒り、呆れ、悩み苦しみながら雷を落とす。主人であるクララお嬢様と、それに悪影響を与えかねないハイジの両方に、彼女なりに注いでいるのに、伝わらない愛情。しみじみ、良い。

良識ある婦人役。これが一番のはまり役なのだろうか。家庭教師や乳母、お隣の主婦など、いずれもそんな感じだ。なのに、今日の放送で、波平さんと床に入っての会話シーンにうっとりした。

「お父さんは、ボクやねえさんがこんなせいで怒ったり心配しているから、今も若々しいんだヨ」と波平の怒りを鎮めたカツオ。同じことをフネにも仕掛けたが、フネはそんなことでごまかされず、きっちりカツオを叱った。そんな話を床でしながら、波平が「しかし、母さんは本当にそのおかげで若いのかもしれんな」などと、子供たちの前では決してしないような言葉を口にする。フネはそれを聞いて「まあ」とほんのり笑うのである。

この「まあ」に、ものすごい艶を感じた。これは、波平さんも頭が上がらないはずだ。

誰よりも賢く、誰よりも色めいていて、それでいて、そんなそぶりは決して見せない。

そんな役を演じさせたら唯一というくらいの存在感を見せる名優だ。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

「テレプシコーラ」10巻の発売前夜祭ですが、本日ココログのメンテナンスが今日予定されています。コメント等に支障が出たり、新しい記事が書けないこともありますので、ご了承ください。

| | コメント (0)

2007年1月21日 (日)

いかれたパソコンを使うって~私の仕事用おもしろパソコン~

今の会社に再就職して、自分用パソコンをあてがわれた。私の出産前は、まだまだOA化が始まったばかりで、私が唯一ワープロを使えるスタッフだったりなんかしたこともあったのだけど、今はさすがに、こんな小さな会社でもパソコンは必須。育児中でも欝中でもワープロは使っていたし、思い切ってパソコンも買って、簡単な操作ならやれるようになっていたし、がんばろう!

と思ったのだが。私のパソコンは予算もあったのか、他のスタッフのと違って古く、ぼろかった。「動けばいいから」と購入した中古らしい。しかもマックだ。家のはウインドウズだったので、電源の入れ方、ソフトの終わらせ方など、何もかもIT教室で習ったことと違う。

「あなた、パソコンも使えないの?」ときつい言葉を投げかけられて傷ついた。言い訳になるかどうかわからないが、知り合いにワープロ検定1級取得者で、長年検定の教育に携わった人がいるのだが、この人は昔懐かしい「親指シフト」の人。それでもなんとかJIS規格にはついてきたものの、ワードになるともうついていけないそうだ。そのくらい、ソフトひとつ違ってもいろいろ違うし、ましてOSが違うとなると、根本的なことほど聞かないとわからないものなのだが。

それ以上にすごいのが、このマック君のスピードの遅さだ。起動するのに、5分。文書などのファイルを呼び出すのに3分。さあ、文章を打とうかしら。とタイピング。

私は軽やかにタイピングする。たとえば、「私立高校」と打ちたいとする。私の指は「siritukoukou」と打つのだが

しr

しり

と、この間約30秒。そのあとしばらく私は「しり」を眺めることになる。で、急に思い立ったように『私立高校』と出る。はあ。さあ、次を打とうかな…て、ブラインドタッチも何も無い。2本指でちょうどいいくらいのレスポンスだ。もしもミスタッチなどあれば大変だ。バックスペースするにもいつ反応するかわからないのでうっかりすると消しすぎたり、また打ち直したり…これでタイトルをセンタリングしようとか、書体を変えようとかすると、その間トイレにも行けちゃうのだ。

ネットなどはもってのほかである。私はそれなりに検索を得意としていたつもりなのだが、まず何か調べ物をしようとIEを立ち上げる…のに3分、ホームが出るが、ここでグーグルを使おうなんて考えると大変だ。ウインドウズだと常にお気に入りが左に出せるが、マックではいちいちお気に入りを呼ばなくてはいけない。これに2分。やっとグーグルにたどりつき、検索ワードを打ち込み、検索。ウインドウズではツールバーにグーグルを置くことができるが、マックはできない。3分もすれば、結果が出るが、上のほうは広告ばかりで、必要な情報を探すのには下にスクロールしなくてはいけない。そのスクロール1回につき、1分は要する。ようやくここだと思うところにたどり着いた時…多くは、電話に出ていたとかなのだが、突然マック君が力尽きて電源を落とす。慌てて起こすが、完全にバグった(としかいいようのない)状態で、再起動するか、強制終了するしかない。もちろん、これまで検索してたり文書を打ってたりした努力はパア。やってられるかあああああ!

5分もあれば、オルトロスが5トンの錘を落とせるよ!舞台袖のスイッチをいじって反対側の舞台袖上方から進入し、ねずみ退治をしながらオルトロスのところまでいけるよ!崩壊する魔大陸だって、エリクサーを回収しながらザコを倒しまくり、だらだらしゃべる腹の立つボス・ネラパを倒して、シャドウの到着を待って余裕で脱出できるよ!

誰が好きでぼんやりパソコンの画面を眺めるかあああああぁぁぁぁ!

パソコンがまともに使えず、ぼんやり座ってると見られる私。ああ、さくさく動くパソコンでお仕事がしたい。

先日は、「葛飾北斎」という言葉をタイピングする機会があった。マック君、とても立ち上がるのが遅いので、結構最初の打ち込みを無視してしまう。「katusikahokusai」とタイピングして、出た言葉は

「あほくさい」

だった。たしかに、「葛飾北斎」のなかには「ahokusai=あほくさい」の言葉がある。
世紀の大発見のような気がした。

…もしかして、私はとてもおもしろいマシンに恵まれたのかも????

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

そんなストレス発散には「趣味の料理」が一番!

私の言う趣味の料理とは、日々の料理とは別に、本当に趣味に走った料理の事。男性がやれば「男の料理」といわれるようなものだ。日ごろは時間も無いし子供も喜ぶからワンディッシュメニューとか、面倒くさそうに料理をしているのだが、時間と、少々のお金が使える休日には、ヘンな料理を試したくなる。

今日は、生たらこをたっぷり手に入れ、辛子明太子作りに挑戦した。たらこは、スケトウダラではなくヒゲタラのもので、たっぷり入ったパックが498円だった。安い。たらこと言えばスケトウダラだが、ヒゲタラ自身の評価はスケトウダラに劣ってはいない。廃棄物同然のように…だが、「さあ、この食材を活かしてみよ」と並べてくれた問屋直営魚屋さん、ありがとう。珍しくて安い食材は、私の生きがいになってます。
濃いだし汁と、酒に塩と砂糖を煮きったものをあわせ、唐辛子を入れて調味液を作り、塩をふって余分な水を抜き、酒で洗ったたらこを漬けた。ネットで検索したいくつかの情報と、自分の勘をあわせた、とても人に言えないレシピだが、3日くらいでできるという。明太子に目がない息子は「明太子と辛子明太子の違いってなんだろう?」と、得意のこだわりを見せてうんざりさせながらも、この大量の生たらこが明太子になったら…と興味津々。「成功しても失敗しても、明太子尽くしになる時が来ると思うから、よろしく」と言ったら、「おけ~~♪」と言っていた。

どきどき…

| | コメント (6)

2007年1月20日 (土)

アスペの子のしつけって~普通のことほどわからない人たち~

昨日は息子の学校に赴き、カウンセリングの先生、保健室でいつも息子と接している養護の先生、担任の先生と、さらに本人も加えていろいろお話した。今更だが、おかげでようやく息子も進路に向かって動き出せた。「早く学校見学や体験入学に行こう」と何度行ってもだめだが、さすがにこれだけの面子に囲まれ、また臨床心理士の先生が上手に「早く決めなくてはいけない、動かなくてはいけない」ということを理解させ、体験入学を一件申し込み、また受験予定の公立校も見に行く気になった。1月も終わりになるというのに。

息子がいないときに、臨床心理士の先生にこんな話を伺った。2年生の終わり、卒業式に息子は友人とともに大幅な遅刻をしてきたので、厳しく叱ったのだという。前日くらいに「ちゃんと来るように」とあれほど言ったのに、「式典にこんな時間に来るなんて、失礼でしょ。だったら来ないほうがましだよ」と。すると息子は反論した。

「式典に時間通りに来なさいとは、誰も言わなかった」と。

私もその話を聞いて驚いた。そんな、あたりまえのことがわかってなかったのだ。普通の人なら言うまでもないことが、わからない。こんなところもアスペルガー症候群といわれる人の大きな特徴だ。

先生は、それを言わなかったのは悪かったと、すぐに息子に謝り、次から始業式などにはきっちり来るようになったというが、すごい。私なら、「そんなこと常識でしょ!」とキレているだろう。「常識」がまったくわからない子。アスペルガー症候群は、そんなことが積み重なって周囲も本人もストレスをためがちだ。

今日も、こんなトラブルがあった。娘が昨週のバス旅行で、おこづかいを出して買ったお菓子。これを今日のおやつでみんなで食べようとしたら、息子が、すでに全部食べてしまっていたのだ。娘は大粒の涙をぽろぽろ流して嘆いた。実はこんなことが一度や二度ではない。「これまでも何度も怒って、それでも許してきたけれどあんまりだ!」……娘の嘆きはもっともである。

息子も負けずに反論する。「大事なお菓子ならちゃんと管理しとけよ!ほうったらかしで、箱も潰れてたし、大事なおみやげとは誰も思わねえよ!」

それは違うだろう、と私も怒った。どう見ても普通のおやつ用でなく、箱に入った観光地のみやげもの風なのだ。よそに差し上げるものかもしれないし、家のために買ってきたものだとしても、それはみんなで旅の話題でも楽しみながら、楽しむものなのは明らかだ。たとえそうは見えなかったとしても、どうして箱入りのもったいぶったお菓子を、自分ひとりがもさもさとあっという間に食べてよいものだと判断できるのだろう。一言「これ何?食べていいの?」のな一言くらいあるだろうと言うと、

「誰もいなかったから」

で終わりだった。だったら、余計食べてはいけないのがルールだと思うのだが、息子はがんとして「置いとくのが悪い、いないのが悪い、誰も食べてはいけないなんて言ってない、普通誰でもそうする、俺は悪くない、むしろ俺が常識を教えてやる」の一点張りだった。

幼い頃から万引きや、親のお金を盗むなど困った行動が多かったが、少し判った気がする。「誰もとっちゃダメだと言わないから」「置いてあるから」「捨てられているように見えたから」「汚いから」などの理由で、本人としては善意で持っていくつもりのこともあるようだ。それが「非常識」とか「犯罪」などという発想がまるでない。

今日も何度も、それはいけないことだと教えた。娘も兄の病理を理解し、説得したのだが、息子にわかるようには、話ができなかった。仕方ないので「じゃあ、わかるまでうちにあるものは確認しない限り勝手に食べないで」と言い渡した。

言うことを聞くとも思えないけど、このままじゃ息子、絶対社会に出られない…

| | コメント (0)

2007年1月19日 (金)

トゲアリトゲナシトゲトゲに夢中!~その存在が矛盾だらけなもの~

R25を読んで「アユモドキが危機と聞き“モドキ”な魚たちをさかなクンに聞いてみた!」という記事に惹かれた。似ているとはいっても、ひげが明らかだし、熱帯魚をやっていると、ドジョウの仲間はにょろにょろしているのばかりではないと知っているので「そんなにアユに似てるか?」という印象だったが、とにかくこの魚が絶滅の危機。それはともかく、記者は「珍名」魚の話題を求めてさかなクンに突撃する。

モドキ、ニセ、ダマシにウッカリ…人間の都合でひどい名前をつけられた魚たち。好んで擬態しているものならともかく、たまたまクラスのヒーローと同じ名前だったというだけで「小林ダッシュ」などとあだ名されそうになった大島弓子のマンガの主人公のように、さぞ人権を侵害されたと傷ついていることだろう。言葉が通じていれば。通じて無くてよかった。

で、話題は突然虫の名前に及ぶ。

虫の世界には「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という名のスゴイ葉虫もいるのだとか。存在自体が矛盾した、哲学的な名前ですよね。(引用)

「トゲアリトゲナシトゲトゲ」wなんと矛盾に満ちた、魅惑的な名前だろう。「乾く唇 濡れているなら」と歌い、明らかにアニメなのに「アニメじゃない」と連呼し、さんざん過去を振り向かせようとしながら「ふりむくな アムロ!」と一喝する、ガンダムシリーズの歌のようだ。トゲがあるのかないのか、どっちじゃぁ!

と、私はその名前について調べたく、ぐぐってみた。おもしろい記事がいっぱいだった。これを読みふけるだけでも1日過ごせそうだったが、あまり時間も無い。で、イメージ検索も試みてみた。

なんということだろう。九州から本州に分布する、それほど珍しくも無いものらしいなのに、天下のグーグルイメージ検索では、その姿がひっかからなかった。て、なんだこれw このイラストには見覚えがあり、あああの本なんだろうなとは思うのだが、爬虫類、軟体生物(頭足類?)、魚類、両生類だろうこれはw ありふれた虫ほど、意外と知られていないというのは本当だったのだ。もしもすべての虫が名札をぶら下げていれば、その非凡な名前に思わず注目するのだろうが、本人たちは、ヒトが勝手につけた名前など気にもしてないだろうからなあ…

ヘンな名前をつけられても平気な虫に思いを馳せつつ、今日もかわいそうな名前をつけられた人間の子供たちのサイトをウォッチング。こちらは名前をぶらさげて一生過ごさなくてはいけないので、本当にかわいそうである。

| | コメント (0)

2007年1月18日 (木)

家電が壊れるとき~何か仕組まれてます?~

「ソニータイマー」なんていう言葉がある。

プレイステーションなどが、ちょうど保証期間が切れる頃に不具合が出てくるという経験をした人が多く、それを揶揄したものだ。もちろん、ソニーさんがそんなタイマーを仕掛けてるわけでもないだろうが、ユーザーとしては「何で保証が切れた直後に!」などという心理が働くものなのだ。たとえそれが何ヶ月かあとだとしても。

さて、うちでは他に(ははは、『ソニータイマー』も経験済みだ)いやなジンクスがある。

補充するとこわれる

たとえばE社のプリンタ。今の720タンは何代目になるんだろうか。これまでのE社のプリンタは、常に「替えインクを買うとこわれる」パターンだった。もちろん保証期間をちょっと超え、のタイミングで、仕事や年賀状などで一刻の猶予も無いときだった。

今、家にはもはや使うこともなさそうな新品インクがごろごろ転がっている。金額的には決して馬鹿にできない。かといって、売ったり譲ったりすることもあまり期待できない。

最近、ファックスが壊れた。先代は息子が殴りかかって破壊したのだが、今のは、それほど暴力を受けていなかったようなのに。息子が会話中に突然切れ、それっきり送信も受信も一切できなくなってしまった。

一応N社にはメールで現状を相談したが、「おそらく回線の問題」という答えが返ってきた。詳しく話したいので電話番号を、とも。
電話が使えないという相談で電話番号…携帯を持っているのが当たり前だとでもいうのだろうか。まあ私は持っているが、携帯で電話はあまりしたくない。第一、平日昼間はそんな話をゆっくりしているヒマはない。受付時間は平日のみと言うから、メールしたのだ。
こんな窮状を実家にこぼしたら、ちょうど実家でファックスを買い換えたばかりで、感熱紙タイプの古いものだが十分使用できて捨てようかどうか迷っていたものがあるという。これ幸いと譲り受け、息子が設置。すぐ、携帯と送受信の確認ができ、回線の問題ではないことがわかった。

そうなると、今の機種はどうしようか。安く買ったものなので、修理費が1万円を超えるようなら正直、このままいくか買い換えたい。

で、ちょうど替えインクを買ったばかりだったのだ。

こわれた数日前、「インクリボン切れ」の表示が出て、ファックスを受信できなくなった。え?この前替えたばかりだと思ったけど?でも、ファックス学習で年末は結構ファックス来たし…と、私は慌ててインクリボンを買いに走ったのだ。帰宅すると息子が「インク、十分あるみたい。一度開けて閉めて、インクを替えたかと言うメッセージにいいえを選んだら、ちゃんと受信し始めたよ。ばぐってたみたいだ」と、昔懐かしい表現で言う。たしかに急ぎでたまっていたものは受信できたし、リボンの替えはたっぷりあるし、めでたしめでたし。

というところで電話機能が壊れたわけだ。

実家のほうにも幸か不幸か、いまどき珍しい感熱紙のストックがたっぷりあり、これは使い切ろうと思う。で、また買い替えするとなれば、今3本セットで買ってしまったリボンの対応機種を探さなくてはいけないのだ。…ただでさえ、古い機種っぽかったのに…

たとえ数千円のものでももったいない。金額だけでなく、もったいない。

| | コメント (0)

2007年1月17日 (水)

それでもボクはやってない~娘が禁じられた遊びを~

先日の山梨旅行の際、娘と映画館の前を歩いた。

周防正行監督の話題作「それでもボクはやってない」のタイトルがなんとなく目に付き、娘にどういう映画か、教えてやった。それは、ほんの雑談だった。このときは。

「それでもボクはやってない」は、痴漢の冤罪で裁判を受ける羽目になった主人公を中心に、日本の裁判の実態を描くという話題作だ。私が若い頃使っていた路線は痴漢の大変多いところで、満員電車に乗ると2、3本手が伸びてくることも珍しくなかったので、痴漢と言うものは実在するといえるのだが、一方で被害者の勘違いや嫌がらせ、ひどいときには賠償金目当てに複数の人を痴漢に仕立て上げ、その人の人生をめちゃくちゃにした上で金をせびるという悪質な女子高生(当時)などというのも存在する。
あの「ファンシィダンス」「Shall We ダンス?」の周防監督が、こんな日本社会をどう描くかという注目作なのだが。

美しい宝石にみとれていると、お尻のあたりに違和感を感じる。振り返ると娘が立っていて「それでもボクはやってない」という。

恵林寺で素晴らしい建物や庭園にうっとりしていると、またお尻がぺたぺた触られる。振り返ると娘がにんまり笑って

「それでもボクはやってない」

やっとるやんけ。

子どもって何を遊びにするかわからない…orz

| | コメント (0)

2007年1月16日 (火)

「短編漫画は死んだ」~不登校息子の証言~

どういう流れだったか。
今日夕食を作りながら、息子と漫画談義になった。私は昨夜の興奮もあってか「まもる君が死んだ」は読んだことがあるか、と息子に問いかけた。たしか娘は読んだと言っていたが、息子は知らないという。私は大まかなあらすじを言って聞かせた。
「すげえな、それは」息子もまた、話だけで大いに興味を持ち、私の教科書に載せてもいいほど普遍的で今こそ蘇って欲しい作品だという主張に同意した。

この作品は私が漫画を読み始めたかどうかという時期に描かれたもののようだが、昔はどの少年・少女マンガでも人気の連載に、多くの短編が載っていたものだ。短期集中連載というのもあったし、16ページなどのなかで素晴らしいドラマを描いた秀作が数多くあった。長期連載を何本も抱えるような人気漫画家も大くの秀作短編を残しているし、これらは短編集や、長編物コミックスの穴埋めなどで読む機会が多い。が、さほどメジャーでないが短編できらりと光る作品を残した作家にはスポットが当たりにくく、読む機会もほとんどない。ああ、もったいない。

私の若い頃、小学館から「プチフラワー」という月刊少女マンガ雑誌があり、これは最初「読みきり専門」と謳っていた。私が読み始めた頃にはあの「風と木の詩」が少女コミックから移ってきたので、厳密には「専門」ではなかったが、風木を好むマニアックなファン層の鑑賞に十分耐える…どころか、ますます喜ばせる質の高いマンガ群がたっぷり。個性的な作品群に、私は酔った。日ごろ「お目々きらきら」と馬鹿にされがちな少女マンガの奥の深さを堪能できた。

マンガって、すごい!大人はなんで気づかないんだろ?

私は少女のあの頃のように頬を高潮させ、夕食をぱくつきながら熱く語った。
不登校息子は、そんな母の昔話を呆れるどころかうらやましそうに聞いている。
「まあ、今の読みきりっていうのを見てくれよ」と中座し、愛読の新感覚少年漫画雑誌を持ってきた。「今の読みきりは、つまんねえよ」
話を総合すると、今彼が読む雑誌の「読みきり」というのは、「あわよくば連載」を狙う、新人の「お試し版」みたいなもののようだ。「鋼の錬金術師」などのように、短編としても完成していて、長期ヒット間違いなし、という作品もあるだろうが、多くはありきたりな設定、あまり中身の無いような世界観、それでいて短編としても完結せず、要は人気が出れば連載です、よろしく、という中途半端なもの。どんな読者を想定しているのだろうか?正直、女の子が可愛ければ喜ぶだろう、とかいう程度に思われていないか?作家も編集者も読者をナメながら、「あわよくば連載」「あわよくばアニメ化…」程度の志で創ってないか。そして、当の読者もその程度の作品で満足してるんじゃないか…

なんて、生意気なことを感じてしまう。

マンガ、アニメ、ゲームなどが世界的に評価を得ている現代日本だが、残念ながら質自体は必ずしもあがっているとは言えない。いや、誰もが絵がうまいし、昔よりレベルがあがっているのだが、「志」なんていうものは感じられない。
今、売り上げに汲々とせずに「良いものを少年少女に」とがんばれる編集者や漫画家がどれだけいるんだろうか。また、そんな人たちが活躍できる場所が、どれだけあるだろうか。数字に振り回されて、より刺激的に安易に暴力や性描写にはしるばかりではないかとか、リスクを恐れ、コップの中の冒険程度の作品を量産してはいないかとか。

「今って、長期連載になって、アニメ化とかすれば勝ち、短いと『打ち切り』みたいな言われ方するみたいだね」と言えば、息子もわが意を得たりというように語る。「だらだら長きゃいいというもんでもないのに。1巻で完結くらいとかでもおもしろければいいのに」

ああ、昔のマンガ雑誌では、ほんの2、3ページのマンガにもぴりりとスパイスが効いていたよ。いろんな個性が、それぞれに描きたいものを描き、編集者もそれを汲み取って、一生懸命売り出していた。マンガの可能性を、どんどん拡げていった。
そういうと、息子は本当にうらやましがる。
「いいよな。マンガのたいていの事は手塚治虫がやっちゃってるし、今何か新しいことをしようとしても、みんな先人がやっちゃってるんだ。俺らのやれることはないんじゃないかと思うよ」

息子は、マンガ好きの私のせいでいろいろなものに触れられているが、一方で「自分(たち世代)の開拓できる分野は無い」と絶望しているようだ。いや、そうではないと思うので、息子たち若い世代にもいろいろがんばってほしいことではあるが。

でもまあ、「マンガやアニメやゲーム」しか知らない人間には新しい発想はできないのは間違いない。今の読みきりがつまらないのも、若い作者がいかにもそういうものしか知らない風なのが問題だろう。手塚治虫は、20年も前に亡くなった。時空を超えてさまざまな想像力、考察力を見せた大天才だが、現実の21世紀を生きることはできないのだ。この世界を見ることも、今のマンガを描くことも、読むことも。

いろんな意味で手塚治虫に嫉妬されるような人間がたくさん出て欲しい。もちろん、息子にも期待する。

| | コメント (0)

2007年1月15日 (月)

「まもる君が死んだ」~子供たちに読ませたい珠玉の短編~

前の日記のタイトルでつい触発されてしまった。

「まもる君が死んだ」とは、に少女漫画家の樹村みのりさんが描いた初期の短編漫画である。私が読んだのは、80年代に出された文春ビジュアル文庫の中であるが、いじめ、自殺などで揺れる21世紀の今になって、さらに輝けるのではないかと思える名作だ。

中学生の「まもる君」が行方不明になった。川辺に学生かばんを残して。

6~70年代の町工場の立ち並ぶ下町が舞台。戦後から高度成長時代への過渡期を思わせる町並みだ。空はどんよりと煙に染まり、川は排水で汚れている。

「まもる君が死んだ」と、川辺には近所の人や同級生、先生などが集まり、川底の捜索を見守っている。

「まもる君」とはどういう少年だったのか。

警察が、そこに来た人々に質問して回る。母親は売春をしているようであり家庭は父親が誰だかわからないような子供たちにあふれ貧困。まもる君はその長子。学校の集金は遅れがちだし、いつも薄汚かった。ろくに家にも帰らない母親を近所の人はうわさのたねにしていたし、学校の先生方も問題児扱い。そんなことが、証言から浮かび上がる。

が、証言者たちの心は、証言とは裏腹に「なぜあの時自分は助けてやれなかったのだろう」という悔恨であふれる。まもる君は、いつも弟妹や母をかばい、どうしようもない現実に直面しながらいつも笑顔でいたのに。最後に、ずっと捜索活動を見守っていた同級生の少女に質問が来る。

「まもる君は、どんな子だった?」

このときの、少女の心理描写が秀逸である。彼女もまた、まもる君を傷つけた記憶があった。誰もが馬鹿にし、汚いと言っていたから。みんな、まもる君を嫌っていたから。
少女は証言した。まもる君は「いやな子」だったと。
その証言のさなか、川底で何かが発見される。
その時、少女の心に変化が現れる。

そして…

あとは作品を読んで…と言いたいところだが、現在それを読むのは難しいようだ。

樹村みのりさんは、私くらいの年の少女マンガファンには懐かしい方で、独特のしっかりした描線と、ほかにない濃い内容の作品で、人気長編ヒット作こそ無いものの、実力は24年組の他の皆さんになんら劣ることなく、素晴らしかった記憶がある。題材が普遍的なので、「少女マンガ」のワクにとらわれることなく活動する場があれば、どれだけの名作を紡いだかわからない。私が樹村さんの作品に触れた最後は、「プチフラワー」で、それも未完の文字で締めくくられた。ええーっ!と驚いたが、その後私も漫画読みから外れたせいかどうか、活動している様子は聞くことが無い。私も当時大ファンというほどでもなかったので、今手元で見られるのは文春文庫と、昔の「エロイカより愛をこめて」でデパート店員さんを描いているシーンくらいだ。

が、今「まもる君が死んだ」を思い返すと、なんか、無性に読み返したくなる。アニメ化やゲーム化でがんがん稼ぐ漫画も素晴らしかろうが、日本の漫画は、本当はこんな表現もあることが素晴らしいのだ。学校で「命の大切さを」と教育するなら、ぜひこの作品を教材に。そうでなくても、今の大人と子供が読もうと思えばすぐに手に取れるように。

そう願ってやまないので、復刊どっとコムも貼っておく。

| | コメント (0)

2007年1月14日 (日)

プラティが死んだ~奇形魚の生涯~

今朝、昨日できなかった水換えをしようとしたら、白いミッキーマウスプラティが水槽の隅に横たわっていた。半年あまりの生涯だった。

購入してすぐにぽこぽこ生まれたミッキーマウスプラティだが、なぜか背骨が曲がった仔が多かった。それでも最初は元気に泳いでいたが、そのうちぐったり元気が無くなり、消えてしまうのがほとんど。そのなかで、背骨は比較的まともだが顔がゆがんでいるこの仔が、奇形の中で唯一大人になれた仔であったのだ。

野生の世界で、奇形などの障害を持つ個体が生き残るのはほぼ不可能だろう。進化の過程での突然変異を除き、ほとんどは淘汰されてしまう。そして、人工的で天敵などいない我が水槽でも、こういう仔が生を全うするのは、やはり大変なことなのだ。

ここ数週間、水槽の隅や物陰でぼんやりとして、餌にも反応していなかったのが、2、3日前から急に元気に餌を食べだしたので、安心していた矢先。あ~、昨日水換えしてやれなくてごめん。汚れた水の中で生涯を閉じさせちゃって、ごめん…

古株の飛ばした種がとんで出たパセリの芽のそばに埋めた。おいしいパセリになってかえってきますように…

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

熱帯魚を買うなんて贅沢かと思ったけど、今は安く可愛い魚が飼えるし、古い水槽の水が本当に重宝している。これまであまりよく育たなかったハーブ類が異様に元気だ。しばらく小ねぎは買わずにすむし、通常2年で終わるはずのパセリが、1本3年目に入っているw シンビジウムも、花芽を出してきた。この株、私が育てて20年以上になる…。というか、日本の気候になじみやすく丈夫なのにかまけ、外に放置で時々水をやる程度の世話しかしておらず、たしか一時はもうダメか…というところまで弱っていたと思うのだが、週一回古い水をやっていたらなんとなく盛り返し、今花芽を大きく膨らませている。あ~、今度こそ花がひとつ咲いたところで切って、植え替えしてやらないと…

| | コメント (0)

2007年1月13日 (土)

バスツアーを満喫しました~山梨でFF6も再開~

温泉バスツアーに娘と参加。と言っても、以前ここにも書いた近所のスーパー銭湯で「温泉バスツアーご招待企画というのをやっていて、なんとなく応募したら当たったのだ。

と言っても、これが曲者。ペア宿泊ご招待の1等ではなく、2等で、応募者本人はご招待、同伴者は1万円程度の参加費用でOKの日帰り旅行というもの。
同様の企画で、去年はクリーニング屋さんで同じものをもらったのだが、その時はあまり魅力的でない内容だったのと日時の都合が悪かったので見送った。つまり、この2等はあたりやすい…というか、これがメインの企画だとしか思えない。
招待があたったのだからぜひ行こうという気になるが、ひとりで温泉は寂しい。で、友人か家族を誘う。全員が一人を誘ったとして、一人頭の参加費負担は5~6千円。テレビなどで話題になった激安お買い物バスツアーと同じ価格帯。

要は、プレゼント企画自体が、激安お買い物バスツアーの勧誘なのだ。

今日のツアーでも、ワイン工場、宝石工房等の土産物屋をめぐり、たっぷり営業の歓待を受けた。「余計なものを買わないようにしよう」とは思うものの、試食や試飲、手の込んだ説明を受けては知らぬ顔もしにくく、「じゃ安いのだけ…」「会社や実家におみやげに…」とちょこちょこ財布が開く。また、一緒に行ったのが「私の95パーセントは欲望でできているの」という名言を吐いた愛娘だから大変だ。ワインからぶどう菓子、さらに手ごろなネックレス、娘の友達用の天然石ストラップ…こんなに食べられるのか?というほどの珍味類。うわあああ。怖いよ、買い物ツアーの熱気って!

でもまあ、私も楽しんだ。なんだかんだ言っても宝石には感動させてもらったし、メイン商品の300万以上する素晴らしいネックレスにはため息しか出ないが、「あ~、もう少し余裕があって、また来る機会があったら2,30万のものが欲しいわ」とさえ思った。(私は貧乏でおしゃれもあまりしないほうではあるが、鉱物や輝石などは大好きなのだ)

メインは石和温泉で中華バイキングであったが、これはちょっとw「伊勢えびチリソース」に人々はわっと群がり、殻ごと入っている伊勢えびを奪い合うようにとって行ったが、殻がむけない。手や顔はチリソースでべとべとになるし、ものすごく苦労して身を取り出しても、大しておいしくない。鋼鉄のごとく硬いかに玉というのも初めて食した。まあ、あまり期待もしていなかったし、一人頭約6,000円とお買い物代金の元をちょっとでも取ろうと、大食いの私はいろいろ食べてみたのだが、多くは食欲を失っているようであった。温泉は脱衣所が狭く、団体さんが入ると立ち往生する有様であったが、お湯は良かった。気のせいか、長年痛めている右ひじが、湯につかるとすぐにぴりぴりし始めた。効いてるのかも?
石和温泉は「美人の湯」として知られるアルカリ性の単純泉。アルカリはたんぱく質を溶かすので、余計な角質や荒れ肌を溶かして、つるつるにしてくれる。娘は若くてぴちぴちなのに微妙に鮫肌なのでちょうど良かった。私もすべすべ~。

気が大きくなった私。空いた時間に山梨の伝統工芸・印傳を眺めていたら、ちょうど名刺入れの新しいのが欲しかったこともあり、買い求めてしまった。私は不勉強で知らなかったのだが、印傳とはなめした鹿皮を染め、漆で独特の模様をつけたもの。かつては鎧甲冑などにも使われたという。優美な和柄で、手触りは官能的と言うくらいよい。鹿皮というP1010723 と、カメラのレンズなどを拭くのにも使われてなかったっけ。あのセーム皮は柔らかくて手に吸い付くようなやさしい滑らかさを持っていたし。で、その皮に漆で描かれた文様が独特の光沢を持っているのだ。やっと、自分の理想の名刺入れに会えた!

安いものからブランド物まで、一応営業として恥ずかしくないものを…と探してきたが、これだ!というのに中々会えなかった。これまでのも気に入ってはいたのだが、何せ20年前のもので、痛みは激しいし、この年で使うには微妙に痛いデザイン。ああ、一応「こっこれは…」という名刺入れは2つ見つけたのだ。アニメイトで売ってる、「プラネテス」テクノーラ社名刺入れと、「FF7」神羅カンパニー名刺入れだ。が、理性で抑えた。神羅名刺入れなんて持ってきた日にゃあ、オタと笑われる前に「怪しい宗教の人」と間違われるだろう。

しかしこれなら品格があり、それでいて遊び心や女らしさもあるだろう。おばあちゃんになっても痛くなさそう。4,200円したが、自分にいいみやげになった。

ついでに前から欲しかった天然石の念珠も購入。なんだか浮かれすぎな私。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

バスで移動中、娘が寝てしまい、景色を見るのにも少々飽きたところで久しぶりにFF6をプレイ。このところ家でまとまった時間が取れず、魔大陸クリア目前で止まっていたのだ。外で仕事の移動中に使えるのはせいぜい20分くらい。ボス戦、イベント、待ったなしのタイムカウント、さらに大イベント、そしてこれまた待ったなしのミニゲーム…と怒涛のように続く前半のクライマックスシーンなど、プレイ不可能だ。今日こそ先に進めよう!とアルテマウエポンに挑んでみると、なんと!レアなリボンが盗めたではないか!無事最後の宝箱も回収できたし、別に死なせてもいいのだけれどシドも生還。

神様、今日が私の人生最後の輝きと言うことはないですよね…?

| | コメント (0)

2007年1月12日 (金)

人生ジェットコースター~2ちゃんねるどうなるんでしょうね~

毎日新聞が全面対決してるのに対し、フジサンケイグループは2ちゃんねるの動向を冷静に追っているようだ。夕刊フジほかで、かねてより話題にしていた裁判がらみで2ちゃんねる差し押さえ・閉鎖必至の一報。これにあわせて2ちゃんねるはトップページを差し押さえ赤紙モードに変更、しずかに(べ)っかんこをお気に入りにいれといてね~の情報を流し、ユーザーの沈静化を…どころか祭りにしているw もしかして、最近すごい勢いでサーバ移転していたのも何かあるのだろうか。
表現の自由やらメディアリテラシーやら、人権やら。とても難しいが、これからの時代避けては通れない問題が、ここで問われる。数百万人がここに参加するかと思うと妙にワクワクしてしまう。

という大変な日でも、一営業さんはひたすら歩き、働いているのだが、2007年になってから、不思議なことになっている。

先月の今頃は、せっかく得た契約が次々に反古にされ、そうよ私はさそり座の女、お気がすむまで笑うがいいわモードに入っていたのだが、それが一気に好転。
年末、なじみの顧客と最近連絡とれない…と落ち込んでいたのに、年が明けたらなんといつもの倍のご契約。またまさかのお客が、想定の10倍のご契約。3年通いつめたところからも、今日電話一本で多額のご契約。昨日「なんでそんなとこまでいくんだ」と呆れられながら早朝飛び込んだところも大口契約をお考えで、「なぜもっと早く来てくれなかったのか」と言われたくらいだ。さらに昨年の夏、汗を拭き拭き田園地帯を歩いて飛び込み営業したが、けんもほろろに断られたところから電話があり、来週改めて行く事に。自分的にも最悪の営業成績から信じられない成績にのしあがり、まだまだ波に乗れそうな勢いだ。

社内の仕事もはかどり、今日は比較的早く帰れた。うれしい。週末は愛娘が里帰りしてくるし、金曜は近所のスーパーのカードポイントが5倍の大サービスになるのだ。早く帰って買物して週末に備えたいのに帰れない…ということがずっと続いていたが、今日はしっかり買うぞ!とスーパーへ。いやもう、買った買った! 腕が抜けるほど、トイレットペーパーや台所洗剤や食材を抱え、嬉々としてレジに向かった。

で、財布の中にその店のカードが入っていないことに気づく。

昨夜、息子におつかいを頼んだっけ…orz

嗚呼、さようならポイントたち。まさに絶頂からどん底への数奇な運命。

だが、ジェットコースターは落ちてもまた上がる。これしきのダウンに負けてたまるか。

| | コメント (0)

2007年1月11日 (木)

なりきりという表現~今一番ピュアなオタクたち~

コスプレは、衣装やメイクで人の前に現れ、好きなキャラクターになりきったり風刺的なメッセージを入れ込んだりして表現する方法であるが、私は数年前から「なりきり」に注目している。

「なりきり」とは、ネット上の掲示板を利用してアニメやゲームのキャラクターになりきり、独自の世界を創る遊びである。

匿名で楽しめるのが掲示板の面白いところ。参加者は年齢や容姿、性別に関係なく、知識や想像力で表現できるのが、コスプレや同人誌とは違う。もともと突発的に2ちゃんねるなどで「●●ですが質問ありますか?」などと有名人やキャラクターになりきった人が他人の質問に答えたり、会話を楽しんでいたのが隔離されて独自の板になり、そこから派生したサイトも続々登場。キャラクターになりきった人=キャラハンを「名無し」が囲み、あるいは関連する複数のキャラハンとのかけあいを不特定多数で楽しみながら、ひとつの世界を構築していくのである。

前述のように、顔も名前も出さない世界でただひとつ、「才覚」だけでキャラハンは挑む。たとえばアニメであれば、その作品の隅々まで知り、自分なりにしっかり解釈した上でなければ、誰にも相手にされない。口調や性格を真似するのは基本だが、完璧にマネできても「おもしろくない」と思われればそれまでだ。同人なら一人で完結できるが、なりきりはコミュニケーションが第一。時にはあえて崩してみたり、荒らしてるのかとしか思えないような書き込みにも当意即妙な反応をしてただひたすら、「名無し」を喜ばせる。これが、良いキャラハンなのである。

ルールは、スレッドをたてたキャラハンがある程度決められるが、全体的にキャラハンには「全レス返し」の十字架がのしかかる。たとえば「セク質(セクハラ質問)禁止」などとルールを決めても、どうしてもいやらしい質問や、エロ画像を貼り付けるやつがいるのである。また、こういうのは名無しが相手の度量を測っていることもある。イヤな質問もさらりとかわし、わけのわからない質問にも誠意をこめておもしろく回答。手抜きは許されないし、自分のわからない部分や答えたくないような質問にも答えなくてはならない。こんなどう転ぶかわからない世界を、上手にまとめるのがキャラハンなのである。

しかし、これはもう、ホストかホステスかというレベル以上のサービスだ。こういうサービス業は、周知のとおり結構な収入が得られる。また、これだけできる人がもしも同人誌で小説本でも出せば、それなりに良い成果が得られるだろう。全体的にはファン活動と言うことでほとんどは持ち出しの多い世界ではあるが、実力と才覚さえあれば、結構どころかまともに働くのが馬鹿らしいくらい儲けられたり、メジャーデビューへの道が開ける。
コスプレも完全な趣味ではあるが、ごく一部とは言え、「プロ」への道がある。駆け出しのアイドルがコスプレでファンを集めたり、コスプレ関連の雑誌などで祭り上げられでもすれば、自己顕示欲は満たされるだろうし、何かしらの収入にもなる。

が、「なりきり」キャラハンさんたちにはそんな見返りはまず、望めないだろうと思う。掲示板から書籍化されることも、ブログからスターが生まれることも多い昨今であるが、いかに芸術的な、あるいは職人的な世界を創り上げても、版権などの伴う世界。あまり色気を出してもろくなことにはならないだろう。
それでも、キャラハンさんたちは、どんなに気まぐれでも「名無し」さんにサービスし続ける。そのエネルギーは、相当なものだと思う。文章力、理解力…それはもう、半端ではやっていけない。毎日書き込まれる名無しの書き込みにひとつひとつ、おもしろい答えを出し、演じる。あるとき、キャラハンさんに話を聞く機会があった。なりきりをはじめて2年ほどというその人に「楽しいですか?」と聞くと「それはもう!」と答えた。ただし、素の自分をさらけ出すことは無く、あくまでもそのキャラクターを演じながら。学生でも社会人でも、皆それぞれの仕事をするなかで、どんなに大変でも、見返りなんか全然無くても、演じ、自分なりの解釈を披露し、会った事もなければ、お金をくれるわけでもない人たちにサービスしつづける…

これは究極の「ファン魂」か?

「セク質は厳禁よ!」という美少女キャラハン(実は30代オタク男)に「●●タンのひざげり…ハァハァ」と、あえてセクハラし「この変態!」と蹴りを食らって喜ぶ主婦。
一見男同士の愛の世界を演じながら内心「貴様、主婦だろう」「お前もな」と思うなりきりさんたち。例は、あくまでイメージで、実際のなりきりさんとは無関係です。気持ち悪いというなかれ。職人芸としかいいようのないレベルの高い芸を見せる人たちも、大勢いるのである。
「この才能、ほかに生かしたほうがいいんじゃないのか???」と思うこともしばしばだが、気軽に参加できて奥の深い、そしておそらく、オタクの世界がすべて商品化されてしまったこの時代に、唯一残る純粋なごっこ遊びに耽る人々に、私は讃辞を惜しまない。

| | コメント (0)

2007年1月10日 (水)

書を捨てよ、街でコスプレ~ズームインでコスプレ特集~

最近のズームイン!スーパーはなんなんだ。

今朝はいつもより早く出勤しなくてはならず、年末年始にたまった大量のごみを出さなくてはいけないこともあって、7時40分頃の特集タイムに不登校息子とごみを持って出ようとしたのに、いきなり「遊園地コスプレ」の特集を予告。やむなくテレビにかじりつくことになった。

いくつかの遊園地、テーマパークでは、10年位前からコスプレイヤーに大いに撮影やごっこ遊びに使ってもらおうと、日を決めて受け入れている。非日常的な空間で撮影できてコスプレイヤーにも好評。遊園地側も客の増加が見込めて万々歳だ。

しかし、今日の放送によると、入園者数の約半数がコスプレということもあるそうだ。これには驚いた。今、そんなことになっちゃってるとは。

画面に次々映し出されるコスプレイヤーたち。全部チェックできなかったのが残念だが、通常の撮影ポーズもさることながら、遊具にまたがったりするのはシュールな絵になっておもしろい。ローゼンメイデンの方々らしいのがメリーゴーラウンドの馬車でおすまししているのに、息子も失笑。ソラらしい人もちらっと映った。同人誌が一切できない「キングダムハーツ」も、コスプレは根強い人気があるようだ。ディズニーランドでもハロウィンの時期にディズニーキャラの仮装がOKになるが、キングダムハーツのキャラはいろいろ微妙らしい。まあ、13機関のコスプレはやめたほうが無難なのだろうが、コスプレイヤーさんはあそこで写真を取り捲りたいだろうなあ。空いたところで撮影するのは難しいけど。

そして特集は、かなりリアルなガンダムの皆さんに密着。彼らがそろうとたちまちヒーローショーのようなムードになり、小さなお友達がおずおずとよってきては「握手してください」と言う。「としまえんでガンダムと握手www」我が家は爆笑。一般の方の反応は「トイレで並んでたりすると、自分のほうが異質に思える」などとおっしゃる女性も。そんなに多いのかw男性は「秋葉原にきたみたいですね」と苦笑。いや、秋葉原にも滅多にいませんから!

ヘンといえばヘンな趣味で、毛嫌いする人も多いだろうが、楽しそうに自慢のコスチュームやメイクでパフォーマンスをするのを見るのは、私は結構好きだ。遊園地で一般の人たちの目に触れながら、いい方向で理解を得られれば良いと思う。

ところで今のキャラクターのコスチュームデザインが街を歩いてもそうおかしくなくなったせいか、私は街の中でコスプレイヤーを見つけることがある。
ご近所で見かけたのは、水辺の公園を歩くスコール・レオンハートと、通勤電車に揺られるエドワード・エルリックである。

まさかふつーのおばさんが、しっかり見破っているとは気づきもしないんだろうなあ…w

| | コメント (0)

井川投手の英語って…

朝、徹夜明け(というか、ずっと昼夜逆転)の息子と一緒にズームイン!でも見ながら朝食。吐き気がひどく、夜吐いてしまい、食欲がまったく無いという息子には葛湯を作ってやった。「うわ~何これ。俺が作ったら、こんなにきれいにできねえ~」と感動しながら、完食。よかったね。

で、日本中が震撼した井川投手の記者会見。

いまどき、こんな英語を聞こうとは。

私も英語は得意なほうではないのだが、こんな中学生風のスピーチ、30年くらいぶりに聞いたように思う。
「いや、俺もびっくりした…」現役中学生の息子も驚いている。「こんな発音、中学生でもないよ。あの紙、カタカナが書いてあるんじゃね?」

夜、報道ステーションで、そのカンペを取材していた。

本当に、カタカナで全部読みがふってあった…

この英語力でメジャーに挑戦とは、すごい勇気だと思う。いや、本当に勇気付けられた。「自分には、向いてない」「これが苦手だからできない」と、これまで私はどれほど自分の可能性を否定していただろう。不登校息子もなにかにつけて「俺にはできない」「無理」などと引きこもり、ふがいなさに私はいらついているのだが、自分も同じように苦手なこと、未知の事から逃げてきたのではないか。

明日息子と話せたら、このことを話してやろう。英語がこれほどできなくても、挑戦する井川選手の事を。

| | コメント (0)

2007年1月 9日 (火)

怖くて見られないニュース~妹切断は我が家で禁句~

話題騒然なのに、我が家ではタブー視されるニュースがある。

たいていの家族間の殺人事件は、直視できない。ていうか、洒落にならない。ニートの息子が母親を!とか、不登校の子を親が!とか。

最近起こった予備校生の兄が短大生の妹を…というニュースも、テレビで見ると全員押し黙る。

うちはエリートなどではないが、生真面目で不器用な兄と、勝気で奔放な妹という構図は、うちの兄妹そっくりだ。現にうちの娘も不登校で変人の兄を馬鹿にし、かなりひどいことを言う。

その娘、ニュースの被害者の言動を見て「………」と、神妙な顔。

板子一枚下は地獄。

事件を起こす家族と、うちとはそれほど差が無い。それどころか、事件を起こした家族のほうがうちよりよほどまともに見える。

ほんの薄い船底を頼りに、小さな船に身を寄せ合っているのが、うちの家族なのである。

| | コメント (0)

2007年1月 8日 (月)

ティガー客の少年に暴行~中の人などいないw

日本テレビを見ていると、こんなニュースが流れていた。

ディズニーの人気者が客に暴力!?<1/8 13:16>

 アメリカ・フロリダ州のディズニーワールドで人気キャラクターにふんした職員が客に暴力を振るい、職務停止となっている。
 問題となっているのは「くまのプーさん」でおなじみのキャラクター、トラの「ティガー」で、フロリダ州のディズニーワールドで記念写真を撮影する際に客の少年(14)を殴ったというもの。ディズニー側は、ティガーにふんしていた職員を職務停止にして、事情を聴いている。

 ディズニーワールドでは3年前にも、別のティガーが少女(13)の胸を触って訴えられる騒ぎが起きている。

べ、別のティガーってw

周知のとおり、夢の国ディズニーランドではキャラクターたちはあくまでもキャラクターであって、着ぐるみなどではないことになっている。以前日本でプルートが客に暴行したときには「犬のしたこと」ですませたらしい夢の王国の本家で、「別のティガー」とは。最近起きたパリ「ミニーレイプ画像事件」ではさすがに「ねずみや犬や雪だるまのしたことですから」とはいかず(そのほうがよほど問題であるw)「職員」が処分されたと報道されることになったが、これですっかり「夢」が消えてしまったかのようである。

そういえば、昔遊園地板で、こんな話を見つけた。

人気者のくまのプーさんに、写真撮影の行列ができた。プーさんは、お行儀よく並ぶ家族連れなどに愛嬌を振りまきながら記念写真に納まっていた。
そこへ空気の読めない家族連れが参上。「あっ!プーさんだ!」「写真撮って~!」と並んでいる人を無視してプーさんを取り囲み、記念写真を撮ろうとした。プーさんはいやいやをしながら顔を隠すなどして抵抗。「なんだよ、プーさん、ちゃんとしてよ!」などと無理やり写真を撮ろうとする家族。そのうち「いて!いて!」と叫びだした。目撃者によると、プーさんがあの短い足で家族(大人)を必死で蹴っており、並んでいた人は心の中で「プーさんグッジョブ!」を叫び、問題の家族は夢の王国スタッフにより連行されたらしい。

想像すると実に可愛く、おもしろい。ディズニーランドにあまりいい印象を持っていなかった私だが、そういうものが見られるのなら、毎日行きたいw

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

沖縄の成人式は、予定調和的に馬鹿をやったという感じに収まったようだ。勤め先にも、今年成人式を迎える沖縄の女性がいて連休前に帰省したのだが、同僚に「テレビに映ってね」などと言われて苦笑していた。
おもしろいのが、沖縄は、今もエアコンを使ってもいいくらい温暖であるらしいのに、タモリが20年以上成人の日には決まってというくらい「あの白いのが気に食わん!」というボアや羽風のショールを、絶対に羽織るというのだ。
社内は話題騒然。「あれは、成人式が寒い時期だから羽織るものであって、着物を着るだけでも暑い地方では不要じゃないの!?」と呆れた。
「でも、羽織ります!流行ればブーツだって、履きます!」
沖縄ギャルも大変だ。

狭いといいながらバラエティにとんだ気候と文化がある日本、右へ(正確には東京へ?)倣えではなく、ご当地にあった装いがあればそれでいいと思うけど…

| | コメント (0)

2007年1月 7日 (日)

新年会なのに息子はスリーピング・ビューティー

今日はかねてより実家と約束していた新年会。食事は私が用意することにする。

仕事の関係で注文したシーフードおせちとに加え、何か肉でも焼こうかと市場へ。ラムチョップが欲しかったのだが全然手に入らず、牛すね肉と、合鴨胸肉を購入。

牛すねは1キロくらい…絶対多いけど、まあシチューにしておけば、何日かご飯を作らずすむかな、と朝から煮込み始める。前に貰っていたキャベツを丸ごとなど、野菜もたっぷり。

合鴨胸肉は、基本のローストにする。付け合せに迷ったが、お正月前に掘りたてを貰っていたのに使わなかったサトイモを、きのこと一緒にオリーブオイルで洋風に炒め煮にしてみた。パセリがベランダで元気なのがうれしい。熱帯魚の古い水を与えるようになってから栄養満点らしい。

一月前にも食事会があったのだが、息子の誕生記念も兼ねていたのに、息子がダウン。それで今度こそはと気合を入れていたのだが…

あれほど言ったのに、徹夜がやめられない息子。今朝は「おねがい!マイメロディ」を見るのが限度だったらしい。ばかもの~~~

新年会だというのに「息子は大丈夫なのか」「いっそ自衛隊に入れるか」という話題に終始する寂しい会に終わった…

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

今年の年賀状は、少なかった。まあ、個人情報保護時代で、学校でも住所録は配られないし、どうあっても年賀状は減るだろう。私も欝時代でずいぶんお付き合いを減らしてしまったし。

が、息子に1通も来ないというのが衝撃だった。

DMも! 学校の担任の先生からも!
去年くれた子も、くれていない。

ネットのつきあいは盛んなようなので、メールの年賀状くらいはあるのかと聞いたら、それもないという。娘はなんだかんだで学校の友達や幼稚園の友達、さらにネットで知り合ったという人からも年賀状を貰っているのに。ネットで知り合った人に住所を教えるなと言ってあるのに…

それが、今日になって一通、息子に来ていた! 差出人は私の友人の息子さんで、米沢代表の葬儀にご一緒した仲。よかったねええ!と教えたくとも、息子は深い眠りの中である。

| | コメント (0)

2007年1月 6日 (土)

ネット中毒者を軍事訓練~中国~

朝日新聞で、「ネット中毒広がる中国 『治療』に軍事訓練」という記事を見た。

ネットゲームやチャットにはまり、学校にも行けなくなった少年を放り込み、3ヶ月ほど規律正しい軍事訓練を受けさせるというのだ。

これには賛否あるだろう。実際、これで良くなった例もあれば、「親は何もわかってくれない」とふさぎこむ少年の声もあった。訓練の費用は恐ろしく高く、裕福な家の子供しか受けられないし、受けたところで果たして根本的な解決になるのか、という疑問もある。

でも、うちなどは「日本でもやってくれないかなあ」と思う。本人は否定しているけれど、ネットゲームに時間のほとんどを費やし、学校にも行かない、勉強もしない、でもはや学校からも見捨てられた息子。私とて何とかしたいが、どうにもならない状態だ。説教したり、パソコンを取り上げたりしてもろくな結果にならなかったし、そのたび兄の暴力に怯えた妹は、近くの実家に逃げ込んだ。本人の自覚に任せるほかは無いが、その間にもどんどん時間は過ぎ、いよいよ受験を迎えるというのにまったく反省しない。

ネットの世界から一瞬も離れられない重症中毒には、無理やりにでも離れて自分を見つめ、他の世界を体験する時間を持つ必要があると思う。それには、軍事訓練などは最適だろう。

記事の最後には、中国のネットゲーム対策の話題もあった。実名と身分証番号を登録しないと参加できない「オンラインゲーム実名制」の導入、一定時間を過ぎてプレイしていると持ち点が減るなどのペナルティがあり、さらに長時間続けると接続禁止になる「中毒防止ソフト」のインストールを義務付けるとか。それ、すぐにでも日本でも行うべきではないのだろうか。

うちの子が遊ぶネットゲームは、皆無料メールでも偽名でも登録OK、「無料で遊べる!」を誘い文句にしている。しかし結局はプレイヤーはお金をかけ始めるのだ。きちんと身分を確認しているわけでもないから、たとえ中学生が朝も昼も夜も、明らかに学校に言っていなければいけない時間だろうが夜通しだろうが、異常な遊び方をしていても、運営側は知らん顔である。まして、中学生がどうやって何万円ものお金を調達してこようが、関係の無いことで通せるだろう。

が、この状態が続くようならネットゲーム業界そのものが「不健全」なものと認識されるようになるのは間違いない。それは、業者にとっても不利益ではないのだろうか。

| | コメント (0)

我が家的天才って~手塚治虫のすごさは平成生まれにもわかる~

テレビで「日本人の好きな天才」などという番組をやっていた。

不登校で引きこもりで受験生でありながら、進路の心配よりもテレビやネットゲームの心配ばかりしている息子も、これにはちょっと興味を示した。

「この人は誰でしょう?」というクイズに、息子は答えた。「宮本武蔵!」
息子は、武蔵についてのいくつかの雑学をそらんじた。よいだろう。宮本武蔵についての雑学は日本人として知っていて損は無い。たとえ、その入り口が「声=松本梨香」の「生まれ変わっても武蔵でいてぇ…」の武蔵だとしても、それはそれでよい。

夏目漱石についても、関心を持っていた。驚く無かれ、平成生まれでオタクな息子にとっては、「夏目房之介さんのおじいちゃん」が先に来るのである。番組では、まるで売れっ子大衆作家のイメージを強調していたが、漱石さんのすごいところは、当時の日本の最高の「知」の最高峰の地位にいながら、大衆の言語に近く、誰にも心地の良いリズミカルな文体を開発したことだろう。ラノベしか読まねえ~~~な息子にも、漱石は素直に勧められる。ていうか、今で言えばラノベの神様だ。読め。読めば受験や今後の社会人生活に、確実に有効。

いろいろな人が、番組で話題に上った。息子にとっては「タッチ」や「こち亀」の声優さん・林家正蔵さんの父親・三平師匠。娘などは「さんぺ~です?」と、違う芸人さんの名前を出してしまったが、私もろくろく知らぬまま鬼籍に入られた伝説の芸人。この番組では、彼の偉業がどういうものかを描いた。落語と言う、確立された芸能が、テレビと言う媒体の誕生にあって、いかに生かせるか…当時の新聞を7紙もとり、時代を読む研究をし、先輩筋の非難を浴びながら一人新しい落語のスタイルを確立した。息子も、膨大な資料の写真に驚き、新しく面白いことをして、認められるのにはこうでなければいけないのか…と、心奪われたようであった。

そして、「手塚治虫」である。

自分だって「読むな」と言われても読んでいたし、息子も娘も、「読め」どころか「読むな」と言っても幼い頃から読みふけってしまう、そんな悪魔的におもしろい傑作。

今、日本漫画は、まさに花盛り。

かつて手塚治虫が「漫画の描き方」でみかん箱と紙と筆記用具さえあれば…と書いた。
でも、ペンとインク、インクは墨汁、もしくは耐水性の…というのに踊らされ、私もケント紙やらGペンやらを、捜し求めた漫画少女だった。が、子供の頃、近くには超有名漫画家が住み、その師弟も同じ小学校にいたのだが、それでも思うように道具はそろえられなかった。いや、今思えば道具なんてどうでもよかったのだろう。当時はダメと言われたボールペンやサインペンの類でも、十分漫画は描ける。パソコンの普及で、漫画でもアニメでも、一人でほほいと書ける時代になった。私の子供たちは、そんな時代に生きている。

その子供たちが、テレビの再現画像を見て驚く。「ブラックジャック」」と「三つ目が通る」と「火の鳥」の締め切りに同時に責められる手塚治虫に。

うちの子供たちはブラックジャックも三つ目が通るもとっくに読んでいて、そのクオリティの高さに驚いているが、これが週刊誌連載で同時進行となると、一体何なんだか。

今で言えば、「デスノート」と「ワンピース」と「鋼の錬金術師」を週刊雑誌で同時に一人で連載した上に、青年誌の開拓を耽々と狙ってる…このくらいの活躍ぶりだった。

その前に、通常の風刺漫画から、冒険漫画、推理物、そして少女マンガを開拓、以後いろいろな「漫画」の可能性を開拓した人。続く若い漫画家を見守りもすれば、キャリアの差も考えずライバル視する…

何はなくとも、とんでもないことをした!と、手塚氏の没後に生まれたような子供たちにも「これが天才と言うものか」と思えただけで幸運。私は、せめて自分の知る当時を教えるだけか。

| | コメント (0)

2007年1月 4日 (木)

紅白OZMAはNHKの陰謀?~ハイビジョンコーナーに人だかり~

昨年の紅白は、小林幸子によるセフィロス最終形態も面白かったが、なんといってもDJ OZMAによる過激パフォーマンスが話題を独占した感がある。

今日、家電量販店に立ち寄った。今、華やかなのは大型テレビコーナーだ。2011年の地上デジタル時代を前に、液晶だ、プラズマだ、ハイビジョンだと各社自慢の超大型テレビがずらりと並び、美しい映像を流している。

毛の一本まで、蘭の花弁の細胞のきらめきまでくっきり映す画面だ。人気のSFX映画や、海の生き物たち、南国の花々や生き物に最新人気テレビゲームなど、使われる映像はさまざま。ところが、今日その店で流していた映像に、なぜか人だかりができている。

問題の、紅白のあのシーンであった。

のりのりの音楽とともに全裸を模したボディスーツをまとった女性ダンサーが乱舞し、OZMAが歌う。飛ぶ。脱ぐ。

これは貴重な。

と、人々は思ったのだろうか。何せ、話題騒然だが番組の視聴率は低かった。その後の海外での放映では、『都合により映像をお見せすることができません』のテロップとともに、美しい海の映像が流されたそうだ(こちら)。つまり、こんなに騒がれているのに意外とそのシーンを見られた人は少なく、悶々と想像したり、「いっそ録画しとけばおもしろかった」と思ったり、と妙に人々の興味を引く画像なのだ。

それが、大邸宅にしか似合わない豪華大画面で、くっきり、鮮やかに映し出されている。

うちの25型ブラウン管では一瞬「ええっ…えええぇっ? まさか裸?」という感じに見え、思わず近寄って目を凝らした。しかしそうしたところでブラウン管は決して細かに映してはくれない。他の、いかにも描いてます、というダンサーを見て、やっと「作り物ね、そりゃそうね」とわかるシロモノだった。

ところが、この大画面では、ボディスーツのしわは愚か、布の風合いまで鮮やかに映し出す。もしもわが国の全ご家庭でこれで紅白を見ていれば、年頃の子のいる家庭が凍りついたり、慌ててお父さんがチャンネルを変えたり、お年寄りが入れ歯を飛ばすことも無かったであろう。

最後の股間きのこもくっきり鮮やかに見えるので、結局NHKに抗議するのは変わらないだろうが。

それにしても、これほど「古いテレビ」と「新しいテレビ」の違いを見せ付けられる画像があろうとは。

「これを機にお買い替えを」「ハイビジョン放送を」と、お店と、家電業界と、NHKが耳元で囁く。

OZMAの出番が終わると、人々は散っていった。美しい画像より、キワモノか。
かつては今上天皇のご成婚がテレビを普及させたという。平成の時代、この画像があちこちの家電屋で流されたら「やっぱり違うもんだねえ」「あら、こんなんだったのね」「こんなの見間違えるなんてwテレビ局に抗議したのってブラウン管使ってるウチじゃないのwww」と、一挙に大型液晶やプラズマが普及することになるかもしれない。

…んなこたーない。

| | コメント (0)

2007年1月 3日 (水)

日本酒は怖い…

昨日は、本物の活性原酒を飲んだ。

今年できたて濁り酒の、上澄みだけをとったという酒で、一切火を入れてないという。

アルコール度数も高めで、冷やかロックがお勧めだという。一口含むと、確かに強烈!甘くとろりと舌にまつわるようで、香りもよい。飲みすぎるのが怖いので、一升瓶から4合瓶に移し、一升瓶は外へ(冷蔵しないと危険だという)そして、4合の方をちびりちびりとロックで飲んだ。

で、朝驚いている。

4合瓶を飲みきってるわけでもないのに、体はかなりやばい。

体よりも、ブログがやばい。

ていうか、なんで私、書初めとか言って、絵なんか描いてるんだろう?( ゚д゚)ポカーン

なんなんだ、これは…
  _, ._
(;゚ Д゚)

しかもよそに貼ってる…((((((;゚Д゚))))))

某所からお越しの皆さん、お騒がせしました…

で、このお酒はまだまだ残っていて、2ヶ月以内に飲まなくてはいけない…((((((;゚Д゚)))))) 。

| | コメント (0)

2007年1月 2日 (火)

またまたあやしいお正月~ぶっちゃけありえないw

年明けて2日目。「おねがいマイメロディ」の新年は、今年もカオスであった。日本を代表するキャラクター会社・サンリオの、30年を超える看板キャラクター・マイメロちゃんは、明らかに地球を滅ぼすだろう。

さて、我が家もいろいろあったが、娘と初詣に行くことにした。

初詣。これを嘗めてはいけない。

昔夫と子供とで、とあるお寺Aに詣でた。…ここが、「弁天様が嫉妬して、別れさせる」と評判のところとは知らずに。その翌年、子供を実家に預け、久々のデート気分でとある超有名お寺Bに詣でた。…ここもまた、「別れる」といううわさのところとも知らずに。

で、その年以降、「心底幸せなお正月」などというものを知らぬまま、何年も過ぎている。まあ、それなりに笑って過ごそうとは思うのだけど。

で、今年は娘と二人、比較的近いのだが、今までその存在を知ることも無かったお寺をタウン紙づてに知り、詣でることにした。由緒正しいのだが、地図にも載っていない。かれこれ30年くらいここに住んでいるのに、そこを知らないのが意外なくらいだった。

境内はこじんまりとし、2日目とあってそれほど混雑は無かった。とても雰囲気はよく、娘も「来年はママ抜きで友達と来ようかな」などと言う。くそ。娘が大好きなおみくじにも行く。

おみくじ。

ここ数年、その数百円も出せないくらい家計は苦しかったが、今年は遊ばせてやろう。「ママは?」という娘。うん、血液型おみくじ(お守りつき)なんて、いかにもあやしげだけど、ここは楽しもうか。それぞれの血液型のくじを引く。

「あ♪小吉」
娘が喜ぶ。私のは、うちでのこづちのお守り。血液型占いを読んで、あ~はいはい、わかってますよ~とうなずく…が、小吉?…私のおみくじには、吉も凶も、肝心なおみくじはないけれど?
「落としたんじゃないの?」と娘に促され、そこらを歩く。そんなに混んでいないローカルなお寺。どこにも、見当たらない。「じゃあ、聞いてみたら?」と娘。そんな、おみくじの不良品??そんなのって、あるの?

結局巫女さんに尋ねてみたら、やはりおみくじが入っていないことは考えられなく、「改めてお引きください。こちらのくじは預かります」とのことだった。

新年早々、「不良品」のおみくじを引くなんて、私はどこの悲劇のヒロイン?

新しく引いたくじは、たしかにおみくじが入っていて「吉」。ついでに、入っていたお守りも前のと同じく「打ち出の小槌」だった。これもまた不思議。
「待ち人は…来ずだね!」
娘が覗き込んで言う。夫は、帰らないということか。「失せ物も出ずだってw」と娘は笑うが、それはあんたらも含めて散らかしまくるからじゃ。今年の初夢は、まさに悪夢。営業で明け暮れた挙句、大切だったコミックスを、あんたらにぐちゃぐちゃにされて泣く泣く処分した現実をミックスしたものだ。貴重な初版本は帰らない。諸般の事情で再販不可能、まさに人類のお宝、というような本に限って、あんたらぼろっぼろにしくさって。失われたお宝本を惜しみ、ああ、あれも…これも…とうなされたのが今年の初夢!

今朝は、NHKで「信貴山縁起絵巻」を特集。漫画やアニメと同じように、私は絵巻物が大好き。要は「当時のお寺PR本」とは思いつつも、この斬新さ!洒脱この上ない筆致!これを現代の「知」、漫画評論家夏目房之介、芸術家森村泰昌、俳優白石加代子が、それぞれの視点で解明する…朝から一人きゃあきゃあ騒いだ。声をかけた子供はまったく起きてこず。もったいないなあ。見せて、「人類の宝と言うものはどういうものか」と知らしめたかった。そして、それをどのように守るかも。

| | コメント (0)

2007年1月 1日 (月)

いきなりあやしいお正月…~世界一ちょろぎを愛する娘~

全裸なりきりダンサーが乱舞したり、和田アキ子さんが萌えに挑戦したり(我が家ではモー娘よりも『萌え~~~!』でした)いろいろあった紅白。そして迎えた2007年。

当ブログにお越しの皆様、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。

おめでたい話題で始まりたかったのだけど、おせちを食べはじめたところ、娘の祝い箸が、いきなり折れるというハプニングから、今年の我が家は始まった。別に祝い箸で鳥の丸焼きを捌こうとしたとか、かにをほじくろうとしたわけでなく、普通におせちをとったところだったのに。

「笑わないでよ、もう~」と娘は言うが、ここで顔に縦線をいっぱい入れて背中にはべたフラッシュ、わなわなと震えながら「な…  なんて不吉な…」なんてよろけてもいいんだろうか。ここは、笑って魔を祓ったほうがいいと思う。

それにしても、本当に娘は「ちょろぎ」が好きだ。「おせちにちょろぎ入れたー!?」と聞いてくるので、「入れたよ、た~~~っぷり」と答えた。実際、黒豆に3~5個も入れれば十分だと思うのだが、大盤振る舞い!と10個くらい入れてやった。が、娘はそれを見ても不満そうだ。「少ない!お重にびっしりちょろぎ詰めてよ!」

そんなおせちはいやだッ!

乾杯をして、おせちなどを食べ始めると、何を思ったのか冷蔵庫からちょろぎのパックを持ってきて、じかにそこからぽりぽり食べはじめた。行儀の悪さをたしなめたが、そこまでするか。

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

お年玉を渡す前に、子供に「ケロロ軍曹」の12/15に放送された分のBパートを見せた。

ケロロが、予算を使い込んで買い貯めた数多くのガンプラや本、DVDなどを片付ける7日間を描いたものだが、こんなのやっちゃっていいんですかバンダイさん…というすばらしい内容。どうせお年玉も漫画や何かに使う子らに、戒めとして見せるにふさわしい。

いや、一番必要なのは、自分なんだけど。

| | コメント (0)

« 2006年12月 | トップページ | 2007年2月 »