お詫びするなら今だ!な世の中
さて、世はテレプシコーラ10巻とそのまんま知事とないない大事典でにぎわっているが。
23日付けの朝日新聞社会面にはちょっとした異変があった。下段広告のほとんどが、いわゆる「お詫び広告」なのである。
(ここで画像を入れたいのだけど、息子がスキャナが使えるPCを占領してます…)
賞味期限表示ミスの日東紅茶、消費期限切れのお菓子を2個販売したスターバックス、異物混入のラーマ、転倒の恐れのあるインラインスケートを販売したトイざラス…。
正直、この程度のミスなら、普段はそんなに大騒ぎしないんじゃ?というのも混じる。ていうか、私も一消費者として、異常な製品をメーカーに送り、丁寧な説明をいただいた経験があるけれど、それでいちいち広告まで出さなかった。よほど緊急に回収でもしなくちゃいけない事態でもなけりゃ、出すものでもないのが、この手のお詫び広告だ。
が、今は事情が違うかもしれない。どこの駅前にもペコちゃんが微笑んでいたと言っても過言ではないくらい、日本の洋菓子の歴史を代表する不二家の不祥事以来、各メーカー、店舗が過敏に反応し、社長の号令で「うちは大丈夫か」「隠蔽するともっと怖い。正直に発表しろ」「そして、誠実な企業としてイメージアップ!」なんていうのを狙っているようにしか見えない。また、こんなにお詫びが氾濫したら、ダメージはむしろ和らぐもの。不二家事件以前は「発表しようかどうしようか」なんて悩んでいた件も、今なら大丈夫! という感じだ。
本に乱丁・落丁があるように、工場製品には一定の確率で不良品が出るし、人間は完全な存在でもないのでミスも発生する。組織ぐるみでごまかしをしたような例は論外だが、不二家騒動を機にどやどやと異物混入や賞味期限切れのニュースが氾濫するのも、なんだかなあと思う。
こうしている間にも、この前まで大騒ぎしていた飲酒運転事故が多発してるんじゃないかとか、風見しんごさんの悲しいニュースで芸能欄が哀悼ムードになっている時なら不倫や離婚のし放題だとか、一方このニュースのあとというタイミングで、「2世が芸能界デビュー!」とおめでたくならなくてはいけなかった薬丸・秀美夫妻の心境はいかばかりか、などと余計なことを考える。
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