不登校息子に転機?~体験入学に参加してみました~
今日は息子と、不登校の子にお勧めと言う学校の体験入学に参加した。
うちのブログにも、多くの通信制高校、フリースクール、サポート校等、広告をいただいており、またいろいろな方から情報や資料などもいただいているのだが、私は経済的な面と、将来の不安で公立高校にこだわるし、本人も資料などを見てもいまひとつ反応が薄く、ぐだぐだと1月まで引きずっていたのを、担任の先生が「今でも体験入学ができて、定員も割れているところがある」と、いくつか資料を見せてくれたのだ。この学校に、なぜか息子が関心を示した。
正直、私の第一印象では「ハァ?」な感じだった。田舎で少し遠いし、定員に全然満たないようなところで大丈夫??? それに、これまでパソコンの前で寝食しちゃうような息子に、自動車整備とかって?
が、本人が「おもしろそう!」と関心を持ったのだ。ここは行かねば。
なんとか徹夜して朝出かけるのに成功。息子は、徹夜明けはたいていハイテンションで、ぺらぺらとよくしゃべる。田舎行きの電車はとてものどか。揺られながら、息子はご機嫌でいろいろしゃべる。朝、出かける前に息子が腹筋などの我流ストレッチをしていたのだが「最近、腹筋鍛えるのサボってたから、衰えちゃった~」と、電車の中でも自分がいかに筋肉好きか、不登校組の中でたくましいと評判かをあれこれと自慢した。そこで出たのがこの一言だ。
「それが、俺が『アウトドア派引きこもり』と言われる所以だよ」
……アウトドア派引きこもり。我が家に、トゲアリトゲナシトゲトゲなみの珍獣がいたのか。
で、この学校の体験入学で息子は生き返った。瞳に輝きが戻った。火花を上げながら行う溶接。びくともしないようなボルトが、こつをつかむと動く体験。何人かの先生方ともお話させていただいたが、どの方も気負うことなく、実情をあけっぴろげに話してくださる。引きこもりでネットゲームにはまる子が多く、パソコン部やいろいろな名目で、学校でそういう遊びに先生の前で興じる子もいるとか。不登校の子、弱い子の救済を目的にしている学校なので、定員の半分しかいないような学校だが、正直性質のあまり良くない、他の弱く、まじめな子に危害を加えそうな子はお断りしてしまうこともあるとか。
最後に応接室で「お飲み物は?こちら(学校玄関)の自動販売機のものでよければ」と勧められたが、息子、珍しく遠慮なく即答で「マックスコーヒー!」と叫んだ。
マックスコーヒーとは、ちょっとローカルではあるが、ネット世界の極一部で話題の古い缶コーヒーである。くどいくらいの甘みのB級感がたまらなく、大人にはわからなくて結構!という価値もあるようなので、大人の私は一応「何がいいんだかw」と笑うのみだが、この席で元気に「マックスコーヒー!」という息子に、本気で笑った。すると、学校の偉い人が「マックスコーヒーは人気ありますね。いつも、あっという間に無くなりますよ」と微笑んだ。
またこれが、私たち親子の心をつかんだ。定員割れまくりの学校だが、その分教職員の目は、本当に行き届いている。偉い人でさえ、自動販売機の売れ筋をドリンクの業者さんなみに把握しているのだ。
すぐに受験申し込みをした帰途、息子は熱く「道が開けた。この学校を紹介してくれた担任の先生に、今すぐにでもお礼を言いたい!」と興奮した。将来性を考えれば、下手な底辺公立高校よりも、技術や資格を得られ、しかも本人しだいで大学などへの道も開けるのは魅力だ。公立よりも費用がかかるので、下の娘の進学が不安であったが、息子は「腐児子(仮名)は俺より優秀だ。俺のせいで腐児子に負担をかけるわけにはいかない」と、アルバイトでもして、学費や交通費の足しにすることを誓い、「まあ、将来回収してくれれば」と半ば冗談で言ったら、「返します!だから、あの学校に行かせてください!」と頭を下げ、これまでなかなか行かなかった床屋にも、今日すぐ進んで行って髪を切り、面接試験に備えた。今の適当な状態でも先生の一人には「君なら絶対合格だよ」と太鼓判を押されたけれど、ちゃんと礼を尽くそうとするトゲアリトゲナシトゲトゲ息子の姿勢に感動した。
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フィルターとコケとり魚が欲しくて、近所の熱帯魚屋に寄った。コケとりで有能と言えるのは、やはりオトシンクルスだろう。よく働き、大人しく、可愛く。しかもうちの凶暴アベニーパファーさんともよろしくやっている。(まずいんだろうか…)
で、いろいろ可愛いお魚たちを眺めていると、ミニブッシーというのが目に入る。「コケとりに!」などと書かれており、とても愛らしい。オトシンの倍ほどの値段だが、それでもリンガーハットのちゃんぽん1杯くらいだ。「すいません~これって、もしかして大きくなりますか?」と、一応聞いてみた。「可愛い~」と買った魚が、巨大化して困ることが、往々にしてある。店員さんもちょっと困った顔をして「それは…セルフィンプレコほどではないですが、最大15センチくらいになることもあって…まあ、通常7,8センチくらいで…」と、あくまでイメージとして同種のお魚でそのくらいの大きさのものの水槽に案内してくれた。ううう~む、飼えない大きさではないけれど、厳しい。今飼っているお魚を押しのけてメインになられても困るのだ。ただでさえ、ミッキーマウスプラティが巨大化・繁殖して不安なのに。ここは泣く泣くあきらめてオトシンクルス購入。
その代わり、安く売っていたなまずの仲間らしい「ハラ・ジェルドニー」を買ってしまった。ぶ~ん、と飛行機のように拡げた立派な胸鰭と、小さいながら古代魚のような不思議な形状、しかも「大きくなりません、小型魚との混泳に最適、餌の残り物を掃除してくれます」というのにくらくらしてしまった。
10円玉と比べてこの大きさ。ひれのあちこちがまだらに透明で、ぼろ布のように見えるのもいい。店員さんにデメリットを聞くと、う~~~ん、と考えて、「ここで見ると可愛いけど、水槽に入れると目立たないことですかねえ…」とのお答え。それ、可愛いじゃないですか。うちは、滅多に姿を現さない引きこもりドジョウのクーリーローチに萌え萌えですよ?いるのかいないのかわからないなんて、可愛すぎる!と言ったら、「それはお勧めですね」というような顔で苦笑してくれた。
ああ、また底モノを買ってしまった。どじょっこだの、なまずっこだの、水槽の底や壁や葉っぱの裏にくっつく魚、多すぎ。お店では、絶対飼えないと知りつつも淡水エイにうっとりしていたら、小さな子を連れた若いお父さんがやってきてエイを見、
「うわ!気持ち悪いね~うん、気持ち悪い。こんなのも好きな人はいるんだろうなあ~」とその場にいる底モノ数奇を凍らせるようなことを言ってくれた。エイ、普通に可愛いじゃないかあ…アミメウナギやブラックゴーストが気持ち悪いとか言われるのは仕方ない(でも、大好きだ)けど…
ちなみに、ナマズだらけの我が水槽だが、地震が起きてもとても平和。
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