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2007年2月 1日 (木)

がんばれ声優さん~花形役を取り戻せ!

今、「声優さん」が危うい。

声優とは、かつて洋画や海外ドラマ、アニメなどの声をあてた俳優さんのことで、日本ではとくに個性的な声の持ち主や、顔と声にギャップがある人や、主に声だけの仕事で知られるようになった人が「声優」といわれる。誰もが知ってるあの声、心ときめかせる美声。

なのに、芸能界での評価は不当に低いのが現状だ。

たしかに、何らかの理由で「メジャー」な存在ではないことが多い。芸で食べているんだから、ちゃんとした芸能人には違いないのに、なぜかポッと出のアイドルや若手お笑い芸人などにもなめてかかられる。たしかに顔を出さないことが多いが、裏方扱いのようだった。(もちろん、裏方さんあっての芸能界だと、本物の芸能人はわかっているのだろうけど)

そして訪れた本格的なアニメブーム。これまでどこか馬鹿にされてきた日本製アニメが、世界で高く評価されるようになって、ようやく声優さんにも光が…と思ったら、そうはいかない。某スタジオを筆頭に、「声優を人気アイドルにやらせて話題づくり!」という風潮が起こったのだ。

一番、あおりを食らったのは、主役を張るタイプの人だ。脇役は「声優」、主役はアイドル、ということになってしまったのだから。良い役ほど話題本位の配役になってしまう。これまで美声と名演技を誇っていた人の仕事は激減。山寺宏一さんは、いち早くその風潮に気づき、あえて顔を出し、名を売ることを選んだが、実に賢明であった。

しかしなあ…もちろん、アイドルだろうがお笑いだろうがうまい人はうまいが、時にはとんでもないこともある。。FF12では、若手アイドル候補が主役を演じたが、声の魅力はともかくあまりに滑舌が悪く、オイヨイヨ語などと揶揄された。この子なんてたしかにイケメンで、それなりに魅力はあるのだけど、何せ、勝負は声だ。どんなにキャラクターが激高する場面でも、最低限聞き取れなくては話にならない。特撮の世界でも、演技力よりイケメン優先になったばかりにオンドゥル語なんていうものも生んでしまっている。バラエティ番組では、聞きとれないコメントでも丁寧に字幕が入るのでなんとかなるが、アニメや映画の吹き替えは、それじゃ意味が無いのである。

さて、全員がオイヨイヨ語、オンドゥル語、たまに「中居君」が混じるという貴重なミュージカル映像。ビジュアル優先にするとこんなにおもしろいことになるのだ。(抱腹絶倒注意)

http://www.nicovideo.jp/watch?v=ut0UePKu4dlA0

私がこの映像を見て激しく腹筋運動をさせられるはめになっていたころ、ちょうど息子がアニメックスでアニメ「テニスの王子様」を見ていたのだが、さすがに、こんなむちゃくちゃなことは無い。少なくともせりふは聞き取れるし、内容はわかる。

改めて「声優さんって、すごいなあ」と思った。

少年役や美少女役をおばさんが演じることもあるし、(自粛)な方が美形を演じることもある。逆に若手が美少女とおばあちゃん役を上手に使い分けることだってある。声優さんの声には顔や年齢などまったく関係ない。ごく一部のマニアかもしれないが、「この人がやるのなら」とDVDを買ったり劇場に足を運ぶ価値のある声優さんもたくさんいる。

某人気アニメの続編的な位置にあるアニメ映画で、前作の中心人物の声を、有名女優にやらせようとしたプロデューサーがいるらしい。しかも、そのキャラクターは肉体を失い、声だけが流れる…というシーン。その「声」だけが、すべてのシーンだ。

幸いその監督は拒否してくれたが、いかに「声優」という存在が軽んじられているかと言うことだ。

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