青少年の空耳アワー
元・不登校息子は今朝、6時45分にさわやかに目覚めた。
久しぶりに、ピザトーストなどを食べながらズームインスーパーを見た。こんな毎日が続きますように。
今日のDQN名前や絶望先生アニメ化のうわさなど、話をしながら今日の情報を見る。CMタイムに息子がこんなことを言い出した。
「なあ、さっきのCMなんだけど」
私はもぐもぐしながら聞いた。さっきの…ああ、誰だかわからないけどジャニーズっぽい男の子たちの歌が流れてたっけ。何のコマーシャルかもよく覚えていない。
「あの歌の最初のところ、『おぱーい』って聴こえるんだけど… 何でかなあ…?」
さあ、そう言われればそうかしら。よくはわからないけれど、息子は悩んでいるらしい。私は彼の言葉とピザトーストを咀嚼し、飲み込んでこう言った。
「中学生だからさ」
中学生。それは性の目覚めの時期である。どんなに校則を守り、優等生といわれ、スポーツに精を出していても、考えることは常にそっちの方向だ。何を見ても興奮できる。何を見ても妄想できる。そして何を聞いてもそう聴こえる。
辞書を開けば、その手の言葉を調べ始める。「セックス」を調べれば「性交のこと」とあり、「性交」を調べれば「セックスのこと」とあって、何がなんだかわからなくなり、一層勉学に励んでしまう。
それが中学生というものである。
息子は、雷に打たれたような顔をし、
「的確なお言葉、ありがとうございました」と頭を下げた。
まあ、がんばれ、息子。
「ところであんた、一応中学は卒業したはずだが」
「あ」
とにかく、がんばれ、息子。
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