カーナビvs人間~世界まる見えよりすごい死闘~
あなたはカーナビを2台、同時に動かしたことがおありだろうか。
私の父は、買い替えの時にそれをやったことがある。同じメーカーのもので同じ目的地を指示したのだが、いやあ、意見の分かれること分かれること。一方は直進しろといい、一方は右折しろという。一方の道を選ぶと、もう一方が慌てて計算しなおし、また違う道を選ぶ。両方によい顔をしていると、ぐるぐる同じところを回るハメになったりする。おもしろいドライブであった。
昨日は、また新しいカーナビで、とある場所に出かけたのだが、こんなことがあった。
我々は★に行くべく、進んでいた。緑の矢印が、車である。赤い道は、有料道路。しかしカーナビはすぐ先の交差点で左折し、有料道路を行けと言う。
「冗談じゃない。あたしはこのあたりをいつも歩いているのよ。有料道路なんて使う意味無いわ。左折したら、すぐ右折して旧街道を行けばいいわ」
父は、カーナビよりも娘の私を信じてくれた。
左折して、先の交差点で右折、旧街道に入った。
すると慌てたカーナビ、何を思ったのかすぐ先の交差点で右折し、ぐるりと回ってもとのところに引き返し、有料道路へ迎えと言う。到着予想時刻も大幅に遅くなった。
「はあああ?別にこのまま直進していいよ。このずっと先の、●●交差点で左折すればいいわ」
父は、またも娘の意見をとった。私は仕事のため、このあたりはよくウォーキングしている。ここの店はこうなのよ、とか、このあたりは●●でね、などと観光案内もできるのだから当然だろう。さて、●●交差点に来た。カーナビは、さらにそこで右折し、もとに戻れと指示する。私は叫ぶ。「左折!左折!」
●●交差点で左折。このまままっすぐ行けば目的地だ。「本当に、いいんだな?」父も、カーナビの強気な姿勢に不安になったようだが、だから、私はこの道をイヤと言うほど歩いているんだってば! 先日は会社の上司の車に乗ってここを案内したが、あまりの遠さに「これは人間の歩く道じゃない」と言われた。たしかに、この図ではたいしたことないように思えるが、地獄のロードなのは間違いない。が、私がいつも仕事で歩いている道だと言うのに、まったくお茶目な上司である。
さて、あと5分もすれば左手に目的地が見えるわ、というのに、カーナビはもっとお茶目なことを言う。まさに目的地がある交差点で右折しろ、というのだ。右折。
なんですぐ目の前に看板さえ見えるというのにわざわざ右折させるんだああああああ!
で、なんで執拗に有料道路に導くんだあああああああぁぁ!?
カーナビって、道路公団かなんかの回し者ですか?どう考えても、あと3分ほどで到着なのに、カーナビちゃんは右折して大幅に迂回して、あと15分ほどで到着です、とか言っている。
「もう、いいな」父は、カーナビを切った。残念。いっそこのままとことん逆らって、目的地に到着してやったらカーナビがどんな顔をするか見ものだったのに。しれっと「到着です。お疲れ様でした」とほざくか、「ここを左折です」などと、とことん有料道路に取り込もうとするのか。
というわけで、私WIN!どこまでも有料道路を使わせようというカーナビとの死闘に、私は勝利したのである。人間の知恵と経験と勇気は、まだまだカーナビに勝る!
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