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2007年3月22日 (木)

「金魚姫」は誰のもの?~名アニメーターがジブリに悲痛な訴え

先日話題になった宮崎駿監督の次回作に、思わぬ騒動が起きている。

有名アニメーターの名倉靖博氏が、「金魚姫は自分の企画」と自身のブログで吐露、ジブリの敏腕プロデューサー鈴木氏と宮崎駿氏に呼びかけたのだ。(詳細は痛いニュース

これは気の毒な話だ。私には宮崎駿氏の「金魚姫」は、普通に氏のオリジナル作品であろうと思えるのだが、このタイミングで発表されては、知名度の点で圧倒的に勝る宮崎ブランドに、名倉氏がかなうはずも無い。長年温めていた企画が頓挫することが想像できる。

私はそれなりにアニメに関心がある方の人間なので、アニメーターの「名倉靖博」の高名は存じ上げている。私にとって印象的なのは「楽しいムーミン一家」の最初のオープニング画像だった。これを描いた人、というだけで感動して名前を覚えてしまった。その後、やはりジブリなどの大作アニメのクレジットでもお名前を見ていたので、業界では重鎮レベルの方なのだろう。また、あのキャラクターデザインワークなどを見ても一アニメ職人で終わる人ではないのだろう、とは思っていた。

しかし、世間一般ではアニメーターの名前などほとんど気にしない。映画の主役を誰がやるか、くらいのレベルで語られてもいいのではないかと思うのだが、話題のアニメ映画では「タレントの●●が声優初挑戦!」くらいしか話題にならない。話題になるのはせいぜい監督どまりで、それもほぼ宮崎駿だけ、あと数人が気の利いた番組で名前をあげられるくらいだ。こんな状態で名倉氏が騒いでも、恐らく自身に不利になることばかりだろう。

しかし、それでも言わなくては収まらないという憤りがあったのだと思う。駿氏、この作品でもまだ、なんだかんだで子息を話題にしようとしているけれど、一方で本当に才能あるクリエイターの芽を摘むことになるのだ。

微力ながら、この話が少しでも人の耳目に届くように、ブログに書いてみる。

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