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2007年3月28日 (水)

「鈴木先生」、教師って大変なんですね…

最近娘は生意気だ。級友ばかりか学校や習い事の先生方まで見下している。

「先生」たるものすべてが、高潔な精神で子どもたちをお導きくだされば何よりなのだが、残念ながらそういうわけにもいかない。
正直当たり外れはあるし、幼い頃ならともかく、生意気盛りの年頃の子には先生(親も)の力量や限界を見抜き、それを無思慮に口にしてしまうこともある。それも正常な成長過程ではあるが、親としてはそれをわかった上で、きっちりと抑えなくてはならない。
「先生にそんな失礼な口をきくものではない」といさめる私だが、実のところ自分と弟の子ども時代を振りかえって「アイツだけは許せねェ」という先生方が、両手の指に余るほどいらっしゃったりするのであるが。
それも反面教師として、あるいは自分を成長させるためには必要な存在だったのだ、などと達観できたのはずいぶんあとになってからだ。

「鈴木先生」1巻を読んだ。「このマンガがすごい!」で絶賛されているのを読んで興味をもったのだが、どこの本屋にも置いてなかった…。

鈴木先生 1 (1) Book 鈴木先生 1 (1)

著者:武富 健治
販売元:双葉社
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驚くほどまじめな漫画だ。漫、という字をやめて「萬画」にしよう、と故・石ノ森章太郎が提言していたのも納得するほど、真摯に「鈴木先生」という、平凡な教師と中学生たちを描いている。
親でさえ、もしかしたら本人でさえよくわからない年頃の中学生。
「少なくともここでは…たとえ相手が加害者であろうとあなたは我々同様大人として…教育者として彼に向かわなくてはなりません!」
教師だけが教育者ではない。親はもちろん、大人すべてが教育者として子ども達と対峙する、とは昔は当たり前だったようだが、小学生の娘を犯されたと怒鳴り込んできた母親を一喝し、彼女にも我を取り戻させ、重大な子どもたちの性の問題に立ち向かっていくあたりは親の自分に衝撃。逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…。
一方、美人で優等生の教え子に悶々としてしまう鈴木先生。生徒や他の先生方の信頼が厚く、人気があるらしいのだが、子ども以上に苦悩しながらこつこつと答えを探していく姿は等身大の先生像だ。

親も教師も人間だ。
大人になっても、失敗したり悩んだり、日々成長しながら子どもと向き合うのだ。

2巻のあとがきは宮本大人さんが書いていた。早く買いに行こう…(あの店にいつ行けるかわからないけど…)

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