« 鬼太郎スタート~春のアニメ花盛り~ | トップページ | ドナルド背反!?COMけっこう大変です »

2007年4月 2日 (月)

鉄人28号~今川版~が公開中でした!

ネットに慣れてくると、「もう新聞なんかとらなくてもいいんじゃないか」などと思うことがある。昔は隅々まで甞めるように読んでいたのに、最近は忙しさもあってあまり読んでいないし、夕刊にいたってはそのまま新聞整理箱へ、ということも珍しくなくなってしまった。

ところが。

先週金曜日の夕刊を見もしないで整理しようとして、映画欄に釘付けになった。

「鉄人28号 白昼の残月」の細い広告が、入っているではないか。

いわずと知れた日本のロボット漫画古典である。少年探偵正太郎君がリモコンで操る巨大ロボット鉄人28号、「良いも悪いもリモコンしだい」だ。

念のため、私は鉄人28号を見たというほど年ではない。リメイク版の、原型をとどめていないのならかすかに見た記憶があるが、もちろん興味を持たなかった。

だが、数年前に深夜放送された今川泰宏監督「鉄人28号」にはいたく感銘を受けた。

抑え気味の色調はモノクロ時代を思わせ、キャラクターデザインは美麗ではあるがずんぐりと原作の持ち味を損なわない。若いアニメファンには斬新で、昔子供と白黒アニメを見たおじいちゃんおばあちゃんは「あれ、懐かしいのをやっているよ」と錯覚するくらい、昭和の香りを漂わせる。

見よ、男性コーラスにのって戦う鉄人を。

ゆっくり、ゆっくりと動く姿のなんと重厚なことよ。

(初代ガンダムやザクも、このくらいゆっくりずっしりと動いていたのが魅力的であった。ちょこまかめまぐるしく動くのよりも、かっこいい)

キャラクターたちも、戦後10年という時代をしっかりと体現。正太郎君がモダンに現れれば、まだまだアナクロな警部、戦争の傷を背負い、兵器を憎む村雨兄弟もいる。ヒロインであるお高ちゃんは、警察署秘書というお仕事ながら、おきゃんで、正直おばかさん。だがこれを女性蔑視だ、女性の社会進出の妨げだと抗議してはならない。
これが、昭和の空気と言うものだ。

正太郎クンをはじめ、当時の少年たちには背負いきれない、太平洋戦争の重い影。「もはや戦後ではない」と言うほどの高度成長期を迎えながら、癒しきれない傷と、戦争の恐怖をひきずる大人たち。ようやく平和を取り戻せた時代に蘇った鉄人28号は、戦争の悪夢を再現するのか。魂を持たぬ「リモコンしだい」の鉄人は恐ろしく、そして哀しかった。

と、おもしろくておもしろくてしかたのなかった今川監督版「鉄人28号」が、映画化してたなんて~公開してたなんて~~!

テレビとネットなどで十分情報を集めていたと思っていたのに、なんということだ。ワイドショーで「アニメ映画」の情報と言えばタレントが声優初挑戦するものだけ、というのをとことん痛感した。

新聞広告によると4月15日は横山光輝先生のご命日で、1000円で入館できるとか。ああ、その日仕事が入ってる。

なんとか都合をつけて見に行きたい…大画面で、鉄人が見たいものである。

公式サイト
http://www.tetsujin28-movie.com/

|

« 鬼太郎スタート~春のアニメ花盛り~ | トップページ | ドナルド背反!?COMけっこう大変です »

コメント

はじめまして。
唐突に申し訳ありませんが、
夕刊の新聞名、地域名、日付を教えて頂けませんか?
よろしくお願いします。

投稿: K.T.P.S.2006 | 2007年4月10日 (火) 23時19分

K.T.P.S.2006さんようこそ!新聞広告は、朝日新聞3月31日夕刊で、関東です。
「鉄人28号」見に行きたいけどなかなか時間が取れません~~

投稿: 闇鍋奉行 | 2007年4月11日 (水) 08時02分

コメント、ありがとうございます。
早速問い合わせてみようと思います。

投稿: K.T.P.S.2006 | 2007年4月11日 (水) 22時22分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 鬼太郎スタート~春のアニメ花盛り~ | トップページ | ドナルド背反!?COMけっこう大変です »