「普通の家に生まれたかった」と娘に言われました
「普通の家に生まれたかった」
って。うちってそんな特殊な家でもないと思うけど。たしかに、パパは失踪してるし、お兄ちゃんは不登校暴力息子だし、私はこんなだし。
そんな家庭環境で、愛娘は奇跡的にすくすくと、「まとも」に育ったと思うのだけど。
「でもね、ここでは普通でも、一歩外に出るとうちはすごいオタクなんだわ」
不登校息子も3年前、運動部に入って人生を狂わせたけど、娘もそういう壁にぶつかっているらしい。
運動部の仲間たちと、GWに親睦しようということになり、私もお小遣いを持たせて送り出した。そこで娘は「壁」を感じたらしい。
まずは、「プリクラ三昧」だ。娘は写真が好きでないらしく、気が重いながらも一応付き合った。ファストフードで食事をし、ギャル好みの雑貨屋でショッピングを楽しみ、「なんか、ノリが違う」と感じたらしい。
ここまではまだ、仕方が無いのかな、と思う。今まで娘はそういうノリにも普通に付き合えると思っていたのが、意外だったくらいだ。
問題は、そのあとだ。先輩たちは大型SCに入り「鬼ごっこしよう」と言い出したらしい。娘は驚いた。そんなこと、しちゃダメじゃないか。しかし、いつものように説教ぶるのも気が引けたという。娘は泣きながら、自分はどうすればよかったのか、学校などに相談したほうが良かったのか、などと悩んでいた。
息子も、そして私も経験したのだが、中学運動部って、妙な空気がある。はっきり言って、表に出るような「さわやか」「健全」などというのとは真逆。まあ、ともかく「SCで、体も立派な中学生が鬼ごっこをするのは非常識だ」という感覚の持ち主では、やっていけないような空気だ。人の顔を認識できない、空気が読めない私と息子もつらかったが、それが人一倍できる娘も、ぶちあたったか…。
で、悩みに悩んで、娘が発したのが冒頭の言葉だ。「普通」になりたかった、と娘は言う。何が普通なのか、いろいろ話したいと思う。
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コメント
こんにちは。僕は発達障害なので「普通の」人たちとのギャップにはずっと悩んできました。少なくとも、中高運動部や大学の遊びサークルとは無縁でした(笑)多くの人と違うということには困難もあるけれど、これから自分にしかない価値を見つけることも必ずできると思います。
投稿: yule | 2007年5月 6日 (日) 14時49分
yuleさんようこそお久しぶりです!
私もずっと「周囲と違う」意識を持ちながら今まで生きてきましたが、一番つらかったのがやっぱり中学時代です。画一的にしようという学校側、先輩が絶対と言うタテ社会…こういうタイプにはつらい世界ですね。これもまた、社会に出るには必要な洗礼だとは思いますが…。娘は比較的「まとも」だと思ったのですが、それでもちゃんと悩んでるんですね。今はこうやって親子で話したり、ネットでいろいろな人と話したりできて幸せです。
投稿: 闇鍋奉行 | 2007年5月 6日 (日) 23時13分