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2007年12月13日 (木)

またマガジンで「15の夜」をやっていた~引きこもり編~

前に「アスペルガー」編のことを書いたけど、また週刊少年マガジンで「15の夜」が出ていた。今度は引きこもりがテーマらしい。

あらあら。

うちの子のことかしら。 それとも私?

斉藤先生監修によるという前編は、ごくありがちなケースを、ひとりの15歳の少年の物語として漫画化していた。優秀で人気者だったはずの少年が、ちょっとしたつまずきから外に出られなくなってしまう。大人でも子どもでも、誰にでもこういうことは起こりうる!と警鐘をならす問題提起型漫画で、いやあ、本当にうちの息子のケースによく似てる。エピソードはもちろん違うけど、朝身体の不調を訴え、登校時間を過ぎるとけろりとする、一度出られなくなるとプライドが邪魔をするのかどんどん表に出られなくなる、ゲームやプラモなど、人間関係を断つような趣味に没頭する、親に高圧的になる……とか。ああ、うちの中学時代のうちの子の姿だわ…

私は、頼んだプラモと違う!と荒れる息子(例)に対して、「ごめんね、ママわからなくって」とおどおどするのでなく、「んなの知るかボケェ!バ○ダイにいろんなバージョン作って紛らわしくするなって言っとけ! てかてめえで稼いでてめえで買え! 自立できないヤツにオタクの資格はねえ!!」と怒鳴り返すドキュン母だが。いや、あるいは「ごめんねママ、こんなアルファベットや数字がいっぱいあるの、わからないの。で、HGドムっていうのは、ハードゲイ・ドムっていうことなのね?」ととんちんかんなことをいう、ボケ母だな。

アスペ編では「これで解決するなら苦労はしない、解決の糸口にはなるけれど」と思ったけれど、今回は後編でどう物語を見せてくれるのか少し楽しみ。とかくアニメやゲームなどのマルチ展開ばかりが先行して類型的になりがちな少年漫画界で、啓蒙的なものを扱おうという少年マガジンの姿勢は評価したい。少年少女を対象とする漫画というのは、商業的成功も、子どもたちにウケることも大切であろうが、親や教師ができないような、生きるうえで大切なことを教える役割も担っているのだから。

気になるのは、すっかり不登校を克服した……と思えた息子が、最近朝になると腹が、足が、と起きられなくなっていることだ。はあ、まさにこの漫画の通り。

私だって、朝はしんどいとか、おなかが下るとか、あちこち痛いとか、いろいろあるし、「こりゃストレスだ~~」という症状に苦しむこともあるけれど、一度でも、そんな理由で休んだり遅刻すれば職を失うことは知っている。かつて失業中、仕方なく工場勤めを始めた夫も、なんだか同じように休み始め、結局クビになった。前に一応、それなりの地位にあった夫は「立ちっぱなしの仕事はやっぱりできない」と漏らした。立ちっぱなしのパートで、食費だけでも稼いで毎日必死でご飯を作っていた私に。

さぼり病ではない、甘えではない、とは言うけれど、「理解を求める」というだけではきっとものごとは解決できないんじゃないか。現に、そういう人を抱えた周囲は本気で大変だ。正気でがんばる人だけに負担がいく、のではさらなる悲劇を生みそうである。どうか、後編が「暖かく見守り、支えましょう」だけではありませんように。

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