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2008年1月31日 (木)

2日続けて宗教漫画を買った~神仏に萌えまくり~

「とてもおもしろい」という評判を聞いて、昨日内容もよくわからずにコミックスを買った。

聖☆おにいさん (モーニングKC) Book 聖☆おにいさん (モーニングKC)

著者:中村 光
販売元:講談社
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迷える人間を救い導くイエス・キリストとお釈迦さまが、現代日本でルームシェアし、バカンスを楽しむ。ちょっとイケメンで意外と享楽的で浪費家なイエスと、きっちり屋さんのブッダの対比や小市民的な会話、噛めば噛むほどじわじわくるネタの仕込み方がたまらない。「仏の顔カウントダウン」はいいなあ。うちも子ども相手にやろうかなあ。

FF4レアアイテム狩りに疲れてきたところでいいコミックに会った。漫画はいいなあ! と今日もつい、異様に品揃えの良い本屋さんに立ち寄った。る…るくるくが出てるじゃないか!なんてこった、FFに夢中で気づかなかったぜ! ていうか、扱ってる本屋が少ない! 

るくるく 8 (8) (アフタヌーンKC) Book るくるく 8 (8) (アフタヌーンKC)

著者:あさり よしとお
販売元:講談社
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本当にこのあさりよしとおという人は、どれだけ引き出しを持っているんだろうなあ……と毎度感心させられるが、この巻も読み応えがあった。テンポもよく風刺も利きまくり、ちゃんと下世話なのにどこか「重い」。がそんなことはどーでもよいかのごとくおもしろい。
俗人の私は即身仏様に惚れた。短い出番だが、ひとつひとつの言動が魅力的だ。実のところ高僧でもなんでもなく、口八丁だけで渡り歩いていた男だと本人は言うが、宗教の本質をさりげなく表現していたんじゃないか。ていうか、即身仏なのに、この人のモデルは………。

なんということだ、2日続けてキリスト教と仏教のちゃんぽん漫画を買ってしまうとは。私は、宗教に異様に寛容か無関心なのが日本人の美徳でもあり欠点だと思い、こういう漫画が成立するのも日本ならではだと思う。

子どもらには特定の宗教を勧めてはいないが、これらの漫画に出てくるネタくらいは理解できるよう、いろんな話を聞かせたり本を読ませたいと思う。国際社会で恥をかかないために、それ以上にこういう漫画を楽しめるように。

……しかし、イスラム教やヒンズー教もこういうノリで楽しみたい……なんていうのは酷か。……命がけになるかな……

☆ ☆

この本屋めぐりで、私が本当に探してた本にやっと会えた。日曜日、新聞に書評が載っていて腰を抜かした。樹村みのりさんが、18年ぶりに新刊を出したというのだーーー!

見送りの後で (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス) Book 見送りの後で (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)

著者:樹村 みのり
販売元:朝日新聞社
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たしか前にこのブログで、かなり昔の作品「まもる君が死んだ」を絶賛させていただいたと思う。樹村みのりさんは、少女マンガ24年組の中でも素晴らしい資質を持ちながら、アニメや宝塚などで話題になるような長期人気連載をもつことなく、地味に、しかしきらりと光る短編を描いていた人だ。

昔読んだことのある作品や、リメイクも含めた5編。「私小説?」というような内容のものばかりだ。ふわふわとキレイで華やかなお話や、少女受けする話なんかひとつもない。この人は、私がほんの子供の頃、「少女マンガはこうあるべき」なんて型にはめられていた頃からきっと、漫画の表現の可能性を1人で模索してたんじゃないだろうか。

「私小説」は、文字ばかりで自分の感じたことを物語りにする。樹村みのり作品は、せりふだけを追っていけば「私小説」になるかもしれない。

しかし、この漫画を読んでほしい。どんなシーンでも、作中の人物はかすかに微笑を浮かべているのだ。死んだ子を語る時も、親を見送った時も。

これを文章だけで表現したらどれだけ陳腐になるだろう。日本の漫画は、文字をろくに読めない人のための絵とき物語ではない。文と絵を同時に分析できる人のための、高度な芸術作品だと、つくづく思う。

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