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2008年2月23日 (土)

五人囃子の烏帽子が気になった

昨日職場の雑談で「お雛様の五人囃子には、烏帽子が無いのが正式」というのを小耳に挟んだ。

えっ? そんな馬鹿な…

とは思ったが、反論するほどのことではない。ただ、妙に気になってしまった。

たしか、烏帽子って平安時代には少なくとも貴族なら、被らないのは下半身を露出するより恥ずかしい、というものだと聞いた。それじゃあ全裸に烏帽子はOKなのかなあ、と今さら実験しようもないが、平安のロマンに思いを寄せたものである。

仮にもお内裏様の前で音楽を奏でるお役目の五人囃子って、そんなに身分が低かったの???

とりあえず、目の前の箱で調べてみた。「ごにんばやし」と打ち込んで変換すると「誤認林」と出た。あまりメジャーな言葉ではないのだな。先日は「いぬがみけ」と打ち込んだら「犬が三毛」と出たし。犬か猫か、どっちだ!

いくつかのお雛様メーカーのサイトにあたるが、特にそんなことも書いていない。普通に烏帽子を被っている。画像検索したら、被っているものと、被らず頭を剃り揚げているものが見つかった。

それと、五人囃子をお雛様につけるようになったのは江戸時代かららしいということもわかってきた。

それなら合点がいく。十二単に代表されるような平安時代の装束は、武士の世となってから、一度廃れてしまったものだ。その間貴族皇族は相当困窮した時代もあり、体面を保つのも困難な天皇もいらっしゃった。江戸時代になってからようやく皇室らしさを復活させようと、今見る十二単におすべらかしのスタイルを作り出したのだ。

女性と夜をすごすときでさえも烏帽子をはずさなかった平安時代と、兜を脱ぎ、さらには月代まで入れて頭を露出していた江戸時代では感覚が違うだろう。皇室のあり方なども相当違ったと思う。五人囃子が絶対冠や烏帽子をつけていないといけないレベルでもなさそう。

でも、なぜこんなに統一されてないんだろう。また、多くの烏帽子つき囃子があるのに「正式には烏帽子をつけない」と言われたのは一体。

子供の頃からお雛様が好きでなく、あまり関心を持たずに来てしまったが、自分のわからないことがあまりに多すぎるのに呆れてしまった。子どもに解説できるくらいのことをゆっくり調べていこうかと思う。

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