人はなぜ愚行に及ぶのか~ミドリフグに再挑戦~
ミドリフグ3匹を☆にしてしまった私。十分に水が出来上がっていなかったと思われ、これまでの野生のカンでのほほんとお魚を飼っていた自分を猛省。試薬を買い、じっくりと水質を調べ、水流を悪くする人口水草もとっぱらってみた。
もうほとんど、問題ないくらいの水質になった。それでもさらに水質管理用のグッズが欲しくなり、セールを行っている熱帯魚屋さんへ。…このときは「焦っちゃダメ…でも、ミドリフグの状態が良かったら、お迎えしてもいいかも…」と考えていた。
セール日のお店はすごい人出。右往左往しながら目当てのグッズをかごに入れ、ようやく落ち着いたところで生体売り場に。はあ、自分では到底飼えない魚もたくさんいて、うっとり。
ミドリフグ水槽に来た。何匹か寄って来る。本当~~~に可愛いなあ。
……がしかし、よく見ると、状態があまりにもひどい。どのフグも、尾びれが欠けている。白く変色したヒレが当たり前で、中には傷跡が白く膨れ上がっているのもいる。明らかに色がどす黒く、透明感もないまま横たわっている個体もいる。
「こんなお店では買ってはいけません」を絵に描いたようだ。
「これはひどい……」どんな素人でも、このミドリフグたちをお迎えしようなんて思わないだろう。てことは……死神と取引しなくても、この子たちの「カウントダウン」が見えてしまう。
しかし、ついつい観察すると、一匹だけ比較的ヒレが健康で、体色も良く、ひときわ大きいコが目に付いた。
……このコは意外といけるんじゃないかな。……しかし、ここにいる限り、一緒に処分されそうだ。ここにいるよりは……いや、前の教訓で、状態のいいのを買おうって決めてたじゃない……こう見えても弱ってるかもしれないし、病原菌だらけかもしれないし。
……一方、まだまだ、うちの水槽が完璧とはいえないかもしれない。このコを、パイロットフィッシュ扱いしちゃうかもしれない。そ、それでも
うちに来てくれますか???お互い、ダメモトで。
「すいません…ミドリフグの、あの、一番大きいのください」
買ってしまった。
本当に、あの地獄の中で奇跡的に健康な子だ。ふっくらとスタイルもよく、食欲旺盛。というか、もしかして他の個体をあんなにした超本体か。
無数の妖怪をひとつところに閉じ込め殺し合いをさせ、最後に生き残った妖怪を……なんて「犬夜叉」でやってた「蟲毒」を思い出した。
もしもここで生き延びることができたら、「蟲毒」のコドちゃん、なんていう名前にしようか…
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