ミドリフグは赤を視る
ミドリフグは、赤虫が大好きだ。
それだけでは栄養が偏ったり、健康に良くないらしいので、なるべくいろいろなものを勧めている。ミル貝の水管の先っちょ、鯛の切れ端、エビなどである。
しかし、ここに来た当初は何でも大喜びで貪るように食べていたフグたち、なぜか好き嫌いを言い始めた。赤虫を投入したときと、ほかのものと、ずいぶん反応が違うのだ。
フグは視覚がとても発達した生き物で、エサを目で確認するのが一番多い。
身の白いエサを投入しても、見向きもせず、ピンセットから放してひらひらと舞い降りると、ようやく1匹が食いつく、という状態。もう1匹は、それでも反応せず、赤虫が入ってくるのを待つ状態。好き嫌い言ってると、大きくなれませんよー。負けて殺されちゃうよー。
赤虫を入れたとき、ふとあることに気がついた。奪い合うように赤虫をついばむフグたちの勢いに、赤虫がばらけた。すると、何を思ったのか、1匹のフグが水槽に浮かぶボーメ度計の目盛りの、赤いところに突進したのだ。
すぐに、見間違いだと気づいて、ばつが悪そうに赤虫のほうに向かったが。
フグは色を識別しているのだ。
フグの目の位置や動きからみて、ものを立体的に見ていそうだとかは予想できたが、色も見ていたのか。赤以外のほかの色をどう見てるかも気になる。
☆
今朝も、近くの信号に、赤だというのに猛スピードで突っ込んできた車があった。本当に、信号をろくに見ないドライバーが多すぎる。
フグだって、赤を見わけるのに。
突進するけど。
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