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2008年6月24日 (火)

息子が先生をいじめています2

「そんなにイヤな先生だったら、いやがらせとして満点とってやれば?」

私は狡猾にも、否応無く息子に「だから勉強しなさいよ」的なことを言ってにやりとした。間髪要れず、息子は答えた。

「当然。俺は物理はいつも満点をとることにしている。いやがらせとして」

え。物理で、満点?授業も受けず?

「あんな授業、受けねえ方がわかりやすい! だから、絶対に授業には出るけど、話は聞かない。それで、テストで百点とってやれば、そいつがいかにダメかが証明できるだろう」

息子は、そのテストが始まると、速攻で答えを書き込む。出題不備を見つけて、みんなの前で徹底的に突っ込む。そしてすぐに遊び始めるのだという。そんな息子に業を煮やした先生が、「おい闇鍋、いいかげんにテストやれよ」と声をかけると「もう、出来てます」とさらりと言い放ち、軽く満点を取るのだという。

……なんだ、その漫画みたいなシーンは。

いや、漫画ならそれでかっこいー!となるだろうが、現実には先生にもお立場があり、感情がある。そんなに徹底的にやり込められれば、あまり良いことにはならないだろう。

「気持ちはわかるが、あまり先生に恥をかかせないように、上手にやりなさい。ちゃんと先生を敬って…」と、諭し始めるが、息子は声を荒げる。

「ああ、俺は先生方にはぜってー敬語を使うぜ。とくにこいつには、むかつけばむかつくほど丁寧な言葉を使ってやるんだ」

…それは、慇懃無礼というものだ。「てめーむかつくんだよ」などと言われたほうがまだましだと思う。

「そういうことでは、その先生だけでなく、いろんな人を敵に回すと思うよ。もっと謙虚になって、相手をたてながら思うように動かすのが、本当に能力のある人なんだよ」

…実は私も、かつて同じように「先生に嫌われる優等生」だった。今思えばなんと愚かな子どもだったのだろう。正しいことを言えば良いと言う物ではない。相手をやり込めれば勝ちという物でもない。そういうことが、何でわからなかったんだろう。当時やっぱり誰も私を愛してはくれなかったし、何も、自分の思い通りにはならなかった。自分の愚かさがわかったときには、私は大きな代償を払っていた。

「あんたねえ、……ママもそういう人間だったけど、そのせいで人が死んだからね」

さすがに、息子が黙った。

「……何、どういうこと……( ゚д゚)?」

「言いたくない」

「そう( ゚д゚)」

私は若い頃、2人殺している。

と言っても、私は殺人事件の犯人ではない。一人は自殺。もう一人は、まったく別の犯人により殺された。…のだが、事件の経緯は、どう考えてもその人の自殺行為だった。その人と、犯人たちは一緒に追い込まれて、そういうことになってしまったのだ。

…というのも私の思い上がりかもしれない。自分ひとりの言葉のせいだけでは、もちろんその二人の死は量れない。しかし、その一端を担ったのは私であり、追い込んだ要素のひとつだと、今も悔やんでいる。なんで、「正しいこと」を言ってしまったんだろうか、と。

「とにかく、追い込みすぎるな。あんたが有能なのはわかったが、相手に逃げ場を与えないとダメだ」

「けどさあ、むかつくんだよ。あいつ、『おまえなんか、欠席扱いだ!』とか言ってくるし。『授業妨害』だって」

うわあ、先生、本当に追い込まれていらっしゃる……。

「授業中、ペーパークラフトなんか作っていたら、そりゃあ授業妨害でしょう。そういうことはやめなさい。他の子たちにも、いいとは思えない」

「出てけって言われる。出て行かないけどなw」

……まあ、それは出ていっちゃいけない。そ、それは先生の思うツボ……出席日数はきっちりと稼げ。絶対に、その授業はサボるな…そういう授業ほど……。

「言われなくても、ぜってーサボらねーーーーよ! 絶対教室にいて、で、話を一切聞かないんだ」

まあ、出てけなんて言われても出て行かないというのは心強い。これで出て行ったら、ただのサボリになっちゃうし。

「ああ、サボらないでよ。授業料払ってるんだし、授業を受けるのは義務じゃなくて、当然の権利だ。もしも今度そんなこと言われたら、『母が必死で働いて学費を出してるんで、絶対俺は授業に出ます!』と言ってやれ。あ~ホント、うちへのお手紙も、パパとあんたへの連名で来るのがむかつくわ。パパは一応『保護者』だけど、一切あんたの学費出してないし、今度ママとあんたの連名で手紙出すように言っといてよ!」

「え……そうなんだ……( ゚д゚)」

しまった、つい本音が出た。どんなことがあっても、父親の悪口を子どもに言ってはいけないと、母親に教えられていたのに。

本当のことだけど……orz。

だから、本当のこと、正しいことなんて言っちゃいけないんだというのに、やっぱり私は愚かである。

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