息子のクラスはリアル「ごくせん」+α
最近、超人気ドラマ「ごくせん」に難癖つける人のことが話題になったが、笑止千万。
ほとんどの、まともな知性と良識を持った人なら、この良質なフィクションを普通に楽しんでいるだろう。これを見て、本物の極道やら不良やらにあこがれるような子どもは、どうあったってそういう世界に飛び込むだろう。親の良識、本人の理解力、そういうものが不足している人は、漫画だろうがドラマだろうが、フィクションを楽しむ資格が無い。
さて、我が息子は今、「ごくせん」のようなクラスにいる。
野郎ばかりのクラス。茶髪やピアスなど服装の乱れた生徒もいくらか見られる。「委員長」は、ちょい不良系イケメンで、実は頭がよく統率力もあるが、汚い大人は大嫌いだ。体重100キロの、デブキャラまでご丁寧に揃っている。落書きだらけではないが、教室には美少女の首をつけたモビルスーツなんかが並んでいる。ほぼ息子の犯行だ。男臭い教室は、ドラマそのものだった。
「はみだしもの」を受け入れる学校。それは、私の時代なら、まず授業についていけない「落ちこぼれ」で、「不良」と相場が決まっていた。高校進学は、偏差値でほぼ振り分けられていたので、おのおのの学力が粒ぞろいになることになった。
しかし今「はみだしもの」の学力はさまざまだ。息子の学校は、息子と同じように「不登校」だった子が多いが、学力がないから不登校になるというわけでもなく、怠け者だから不登校になるというわけでもない。中には、怠惰で知能やモラルの低い子もいるようだが、ほとんどは人一倍まじめで心優しいからこそ、学校に行けなくなってしまったという事情もあるようだ。学力は、息子と「委員長」がぬきんでている。私は、息子の学力でなんとか「上」と言われる学校に進み、アスペなりに彼に向いた職業に進んでくれればと教育ママ的期待をしていて、「こういうところに入って浮かないだろうか、生きづらくはないだろうか」と心配していたが、息子は「今の俺のクラス最強!」と胸を張る。
息子いわく、不良系のやつ、オタク系のやつなどはみだしものばかりだけど、たとえば仲間の身体的欠陥を本気で嘲笑するようなやつなんかは一人しかいない、という。
みんな根は真面目で普通に向学心はあるし、本当に問題がある人間しかハブらないという。とてもよくまとまっていて、先生に反抗する(前述したが、一部の先生側の学力にも問題があるらしい)こともあるが、素直な良い子ばかりだ。
「他の学年だと、金を盗まれたり脅されたりとかいうことがあったらしいけど。俺の学年は全然ないらしい」
ふーーーーーーーーーーーーーーん
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コメント
読ませていただくたび、闇鍋さん頑張ってるなぁと。
本当は文章に出来るほど簡単じゃないだろう事ばかりと思いますが、それでも鋭い闇鍋さんの文章に私は相変わらず力貰ってます。
アスペの高1息子は苦しいながらも学校へは通っています。
が… おかげでアスペ独特のワケわからん因縁つけられ、母の私の方がヘトヘトになることも。
息子にとって当たる所は私くらいしかないのでしょうね。
息子さんのように少しでも楽しく学校へ行ってくれる事を願っていましたが、多分教室では可能な限り自分の気配を消して過ごしているのだと思います(苦笑
なぜ息子が周りに上手く溶け込めないのか、なぜ???な言動をとることがあるのか、本人及び娘にいつ告知するか、悩みどころです。
投稿: 葡萄 | 2008年6月 6日 (金) 12時35分
葡萄さん、ようこそ~!
アスペに限ったことではないのかもしれませんが、自分と合わない、自分の個性を理解してくれない集団の中にいるのは苦しいものですね。
息子も運良く合うところに入って、楽しく過ごしているけれど、この先もずっとそうやっていけるという保障はありません。
私も息子の飛躍した発想や行動に、驚いたり振り回されたりしますが、いいところは褒めてやり、けれど「いきなりそう言われても普通の人はわけわからないよ。そこに行くまでの過程を教えて」と諭して、少しずつ「いきなりこういうことを言ってはいけない」とか、「相手がどういう解釈をするか考えて行動する」ことをゆっくり理解させてやらないと、後々困りそうです。それも、大変ですけど…
昨日は、いきなり楽しく物理の話を延々されてしまいました……
投稿: 闇鍋奉行 | 2008年6月 6日 (金) 20時25分