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2008年10月17日 (金)

発達障害の子に「妥協」を教える

風邪が本気で治らない。今日は絶対に休めないので、お客様の前ではにっこりと、影でげほげほはっくしょん、一歩歩くごとにHPが下がっていくような、重さを感じながらお仕事。

仕事の途中だが、ちょうど自宅のそばを通りかかったこともあって、水分補給などを兼ねて立ち寄った。息子が、バイトも無いのでパソコン前でくつろいでいた。

「…早いね」
「仕事の途中だ~~~。今日は、ちゃんと学校に行ったか」
「何時に行った」
「…遅刻はしたけど。10時くらい」

今朝は本当に苦労した。いつもより早く出なくてはいけないので、準備をしながら息子の頬を叩いた。ったって、声を出すのも辛い。お客様の前で一日、美声を出すためには、こんなとこで起きやがれゴルァ!などとわめいてはいられない。冷凍庫から氷枕を出してきてぺしぺしおでこを叩く。それでも微動だにしない。ぱんぱん頬を叩いて、呼びかける。何度か目を開けるのだが、うとうと。通勤電車の中から、会社から、何度もメールや電話をしたが、まったく反応ナシ。「返信せよ」と何度もメールして、ようやく10時頃「返信せよって、SATSUGAIせよみたいにいうな~」と、寝ぼけた返信があったのだ。

「もー、遅刻しないでちゃんと行きなさいよねー」と、冷たいジャスミン茶を飲みながら私。
「いいよ、あんなクソ授業、出なくって」

……どうやら一時間目は、息子が戦う社会の授業らしい。

この日記で何度か書いているが、息子とその先生の相性は最悪である。私は息子から話を聞くしかないのだが、たしかに能力が劣るのか、教科に対しての情熱が無いのか、いろいろ疑問を持たせてくれる授業をしているらしい。

「白村江」の読みを…それを出題するのもどうかと思うが、「はくすきのえ」で×にするとか。

18世紀末のフランス王妃で、フランス革命の折断頭台の露と消えた女性を「アリー・マントワネット」と書いたとか。

あらあら、そんなの字が不得手なだけなのではないのかしら?となだめたこともあったっけ。

「なあ。アン・ブリーゲンって、誰だよ?」

は? えと…まさか…最近映画「ブーリン家の姉妹」で話題の…

「アン・ブーリン?」
「そうだよ(怒)」

外国人名の表記って、世界一表音の乏しいわが国の文字では、たしかにあらわしにくい。私が覚えている限りでも、最初はリーガン大統領と書かれていた人が、マスコミの総意により「レーガン大統領」と、表記を改められたことがある。綴りや、その国での発音が複雑に絡むので、何が正しいのか一概に言えない部分もあるので、表記を統一するのは大変だろうと、素人なりに推察する。

が、アン・ブーリンがアン・ブリーゲンになるのって……ありえるのだろうか。…彼女が行儀見習いをしたフランスではこう読むとか、彼女の生まれた地方では…って、無いわw

あの有名なフランス王妃の正式名が「マリー・アントワネット・ジョゼファ・ジャンヌ・ド・ロレーヌ・オーストリッシュ」だとしても、「マリー・アントワネット」と教えてくれればよろしい。

しかしアリー・マントワネットはありえん。

ヘンリー8世のあの妻は、アン・ブーリンでいい。

息子の行っている学校の生徒は、ほとんどが何らかの理由で高校に行けなかった子たちだ。そのまんま、一番わかりやすく教えてやればいいだけのことだ。

なのに、息子の学校の社会の先生は、アン・ブーリンを、「アン・ブリーゲン」と教えるのだそうだ。私も世界史を専攻しておらず、ちんぷんかんぷんなので、もしかしたら素人にはわからないすっごい学説に基づいておられるのかも…しれないが…

てか、生徒を、馬鹿にしていないのか?

という疑問のほうが先にたつ。

これまでどんなにいいかげんな授業をやっても、どうせわからない子たちだから、ということでやってこられた先生なのではないか。

何でも息子の学年は、他の子も含めて、学校始まって以来の優秀さだそうだが、そういう子たちの前では、たちまちメッキがはがれるだろう。

が、しかし、私も怒りに震えつつ、そうよねっこんな先生ばーかばーか!と騒いでいたら、ただのモンスター。親として、こんなときにはいろいろ教えなくてはいけないこともある。

とりあえず、単位と点数は稼いでおけ。

残念ながら、この先生は君たちにとって「反面教師」としての役割しか持てないようである。が、その役割は君たちにとって、より深い学問への興味に生かされることであろう。もしかしたら、正しいがつまらない授業しかしてくれない普通の先生よりも、君たちにすばらしいネタと、探究心をもたらしてくださったのかもしれない。さあ、とりあえず出席日数は稼げ。ある程度は点をとれ。ありえないような授業と、採点に面食らうかもしれないが、変に単位を取りこぼして、長いお付き合いになるよりはいいであろう。

それと、不登校でいろいろあって、何度も言った筈だ。義務教育では、本当に最低限の教育は受けられるが、その先は自分次第だ、と。

同じ授業料を払う公立でも、高度で豊かな授業を行う学校もあれば、小学校レベルの授業しかできず、先輩もやる気がなく大荒れのところもある。高い授業料を払う私立でも、すばらしいところもあれば腐っているところもある。選ぶのは自分なのだと。

で、不登校の結果、自分で望んで入ったのがその学校なので、文句を言わず、学べる物は学び、学べなくても学び、しっかり単位と点数を稼いで、高校卒業その他の資格を得ること。授業料は決して安くないんで。

息子は、発達障害というカテゴリにあり、不登校を経て、自分を理解したうえで新たに社会と向き合おうとしている。

発達障害なんかでなくても、10代というのはナイフのように、触る物みな傷つけるというお年頃。それも大切な経験なので仕方が無いが、いつまでも切れてばかりじゃいられない。

私など、今では立派ななまくら刀。やんわり、ふんわり、のらりくらりと生きている。てきとーにあしらって、でも肝心なところではぷっすりと刺す。娘はよく噛み付くが、よくいろいろなものを忘れるのも、この年になって得た業だ。

妥協って、素敵。

どうあったって、自分の都合の良い社会なんかには入れない。
どこかで妥協していかないと、自分の思い通りになんかならない。

息子は幼い頃から完ぺき主義で、賢い子ではあった。バイトを通していろいろなことを覚えたけれど、「妥協」をもう少し教えてあげないといけない気がする。

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投稿: jacob 時計 スーパーコピー 口コミ | 2022年8月 3日 (水) 07時24分

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