息子と握手!
クロノトリガーは新要素エンディング以外全部見た。そのうち、「再会」は、「時の卵をもらわない、シルバードを壊さない」と「「時の卵を貰う、シルバードを壊す」の2パターンを1日で鑑賞。No.1とNo.2のエンディングは、微妙に変わる部分があるし、とくに「再会」は印象が本当に変わるのでおもしろい。
さて、夕べもつい、息子とクロノトリガー談義。私がふと「次元のゆがみ」に入って感じたことと、息子が感じていたことが一致した。
つまらない。
……この一言につきてしまった。
スーパーファミコン版のままの部分は文句無くおもしろいのに、なんで追加要素の部分は、どれもこれもつまらないのだろう?
本編のバトルがあんなにおもしろいのに、なんで新ダンジョンのバトルはあんなに退屈で苦痛なんだろう?
「作業」も「おつかい」も全然苦ではないけれど、なんでこんなに面倒くさく思えるんだろう?
開発スタッフエンディングでは「32めが」という言葉が出てくる。クロノトリガーは大容量(当時)、ということらしいが、今、誰でもデジカメなんぞをいじる時代では、32メガなんてスナップ写真何枚分だ? SDカードなどでもそんな小さいサイズはもう売ってないぞ、という容量だ。
なのにこんなにドラマチックで、ワクワクドキドキがいっぱいで、泣けて、笑えて。
工夫いっぱいのダンジョンに、一筋縄ではいかない雑魚敵、ボスたち。
今もっともっと何でもできる時代なのに、なんで蛇足程度のものしか作れない????
「だよなあ!」と息子が涙を浮かべながら何度も握手を求めてきた。
いきなりお祭りが始まって一杯楽しんで(笑)、突如RPG的にはオーソドックスな「お姫様を助ける」物語に入り、お姫様を連れて英雄気取りでお城に入ると「裁判」だ!
「えーっそんな!」「そんなところまで!」と理不尽な判決に泣き笑い。
逃げた先は、荒れ果てた世界。絶望的な人々を励ましながら進むと、いきなりジョニーの登場だぁ! さっきまで魔王やお姫様の出る世界だったのに、ノリノリのロックでレーシング。なんと奇想天外な。
そしてまたゲートをくぐると、幻想的な「時の最果て」。あの音楽、街灯に老紳士が佇む、不思議な世界。
あの時は笑ったね、びっくりしたね、最初はねずみが捕まえられなくてさあ、魔法王国は本当にキレイで……と思い出話に花が咲く。
「これで『この追加ダンジョンが作れたのは、僕達がクロノトリガーを愛していたからです』とか言われたら怒るでほんまー!」
「だよなあ!」
母と息子は、FFTのPSP版追加シナリオもひどかったと、熱く語り合った。
あの頃の「スクウェア」と、今の巨大企業「スクウェアエニックス」とはまるで違うものだ。昔の「スクウェア」はよくも悪くも素人っぽく、子どもっぽかった。私はとある報道関係の方から、坂口氏のトンデモ発言を聞いて「そりゃまずいでしょう! みんなそう思っているけど、ビジネスの世界でそれを公言しちゃあwww」と言ったことがあるが、一方で「こんなコドモだから、坂口さんはすごいんだなあ」と、今でも思っている。
去った人を惜しんでもしょうがないが、「プレイヤーをとことん楽しませよう」「びっくりさせよう」「でも、ちゃんと喜ばせよう」というサービス精神だけは持っていて欲しい。
……でないと「遺産を食い潰すだけ」の批判が本当に……ファンとして、それが一番苦しい。
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