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2009年8月17日 (月)

夏休み課題図書①~サマーウォーズが見つからない!

娘が、読書感想文のために「サマーウォーズ」のノベライズ版をご所望だった。は?ノベライズ?そんなのでいいのかしら?と聞いたが、娘は昨年そういう友達がいて何も言われなかった、と言う。

「ダメっていうんなら、BLで感想文書いてやるからねっ!」
あれほど清く正しく愛らしかった娘だが、今はすっかり腐っている。
「いいわよ。まあはっきり言って、普通の本の感想文より難しいとは思うけど、きっちり評論できる自信があるならね」
正直、娘の文章力、分析力には一切期待していないw

しかし、ノベライズとかライトノベルとかでも、少年少女の心をつかむものなら、それはそれでいいと思うし、駄作なら比較論を考えるのもいいだろう。映画館の帰り、「サマーウォーズ」を探すことにした。

サマーウォーズ (角川文庫) Book サマーウォーズ (角川文庫)

著者:岩井 恭平
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
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無い。

どこの本屋に行っても、無い!

はやめに小学生向けのつばさ文庫版が出ていたが、ハイティーン以上向けの、この本が見当たらない。

「ママ、16日に都内に行くから探しておくわ」と言ったが、本当に何軒まわっても、無い。
在庫が、無いそうだ。注文しているがちょうどお盆に入ってしまって…とお店の人。それでもどこかに残ってないかと歩きまわったが、無い~~~!

仕方なくルビだらけのつばさ文庫と、公式ガイドを買って帰った。

考えることは一緒♪ で、中高生の「サマーウォーズ」感想文があふれかえるのではないか?

それにしても、カズマは大人気だ。私も、カズマと、そのアバターであるキングカズマが気になって仕方ない。絵も描きやすいしw

前にも書いたが、私はかつて、田舎のおばあちゃんちに行ったとき、まさにこの子のような子どもであった。親戚付き合いに興味が無く、大家族の食事に興味が無く、…さすがに当時はパソコンもゲームも無かったが、漫画や本一辺倒。チャンネルが乏しく、好きなアニメも見られないのが苦痛でしかなく、むしろ、そんな仮想空間に身をゆだねる「日常」を選ぶ子だった。

しかしこの作品で、「カズマ」は否定されていない。

昔懐かしい大家族の情景の中で浮いているような彼を、決して否定していない。

いかに仮想空間での格闘ゲームだろうと、それに誇りを持って闘ってきた彼の心は本物だし、OZが乗っ取られて世界中が混乱する中、古い手紙の束と住所録をめくりながら黒電話で闘う栄おばあちゃんも、本物だ。

オタク少年も、田舎の旧弊も哂わない。

この映画の居心地の良さは、そんなところにある。

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