逃げた者勝ちの世の中って
夫が帰ってきたので、息子の実情を告げた。9月からほとんど登校していないって…
「そんなの、見りゃわかるじゃんw」
と言われた。
…わかるけど…私は出社するぎりぎりの時間まで息子を起こして登校を促して、でも昨日はちゃんと「○分に家を出れば間に合います。学校には行ってます」と行っていた。私は、それを信じた……親心として。
ついさっき、問診票の「うそをつく」にチェック入れたばかりなのにね…
私の失望なんて、夫にはわからないのだろう。ずっと逃げていたのだから。
息子の暴力は受けていないし、学費も食費も面倒ごとも妻任せ。
私は自分が汗水たらして稼いだお金を、ほとんど息子の教育費につぎ込んだので……高い定期も、時間を割き、自分のお金を払って買って与えたので、それを反故にされたのは許し難い。
何より、そんなすぐばれる嘘でもしれっとつき、おそらく何の最悪感もないであろう息子に恐怖する。
そりゃあ、息子は生まれつき問題のある子だったかもしれない。
私はずっと不安を訴えていた。息子が生まれて、顔を見た瞬間から、自分と同じような匂いを感じたから。
我ながら「オタク」な人間だが、息子が生まれてから数ヶ月アニメを見ず、好きな作家のマンガも買わなかった。ついでに、今はゲームマニアな私だが、その頃私は反テレビゲーム派で、子どもにも極力テレビゲームをさわらせまいとする母親だった。
娘の出産で帰ってみれば、息子は私の弟とゲームで遊び、夫はあれほど家に入れるなと言った「スーパーファミコン」を持ち込んでいた。息子は夢中になり、私も息子と知識を共有するためにゲームに手を染めたのが、始まりなのだ。
私の親でさえ、息子がゲーム漬けなのは私のせい、と思い込むほどに、私が依存してしまったのは事実だけど……それだけに、これははっきりさせておきたい。
もしも息子が何かやらかしたら、きっと、私個人のせいになる。
夫は別居状態、養育は事実上私一人がやっていたわけだから。
「母親はテレビゲームやマンガ好きで」と、そっちの方も叩かれるだろう。
そして、かつて息子が大暴れし、暴力を受けた私や娘が泣いていた朝も「行ってきます♪」と知らん顔で出かけていった夫は、何も咎められないだろう。だって、この息子に関わってないんだから。関係ないんだから。
父親が逃げていたってことは、子どもらや私の心に影を落とさなかったのだろうか?
私は、逃げられなかった。逃げるのは無責任だから。親だから。
それは、罪か?
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コメント
闇鍋奉行さん、お久しぶりです(1年以上前に一度コメントさせて頂いたことがあります)。アスペの親は「いったいいつになったら楽になるの・・?」の毎日ですよね。少なくともこの日記の読者は闇鍋奉行さんの教育が悪い、なんて思いませんよ・・。本当に他人事ではなく、私も「この子を犯罪者にだけはしないように」と思いながら育てています。子どもが荒れる日が続くと、親も必死ですよね。
ご主人に頼らず自立されている闇鍋奉行さん、きっと息子さんも、すごく先になるかも知れませんが、いつかその苦労を分かってくれる日が来ると思います。
投稿: みかんの母 | 2009年9月 9日 (水) 14時51分
みかんの母さんようこそ~ごぶさたです~!
いやいや、私、至らないことばかりです…
でも、こういうとても個性的な子を持つと、他の人には理解してもらえないことって、いろいろありますよね…
でも、これで自分が逃げたら、それこそ子どもは終わりですから…
ブログという手段があってよかったと思います。時折こんな風に大荒れでご迷惑をかけてしまいますが、何も無いまま胸のうちに秘めていたら怖いことになってます…
投稿: 闇鍋奉行 | 2009年9月 9日 (水) 22時38分