妊婦さん以外にw薦めたい漫画
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(コミック)WOMBS(1)/白井弓子/小学館 2010年1月29日発売 10P15Jan10 |
本屋で、「天顕祭」の作者の新作、というのが目に入ってしまった。う~ん、気になるけどなあ…と、帯を見るとこんなことが書いてある。
妊婦だけの特殊部隊がある。
た、戦う妊婦さんですかっ!?
これは読むしかない。やけに気になる設定ではないか!しかも、あの天顕祭の作者だぞ!
第一次移民と第二次移民との戦争が続く碧王星。マナ・オーガは「特別転送隊」に入隊する。
それは、妊婦だけの部隊。正しくは、現地生物ニーバスの体組織を子宮に入れ、その特殊な「転送能力」を身に付けた女性たちだ。
前作でも感じたが、まず世界の構築がすごい。骨太な人物描写、物語の構成も、前作より成長していると思う。
数ページ進んだところで、
入隊したばかりの新兵たちがお腹に重いウエイトベストをつけながら
「腹の中にはコイシガニ」
「やたらと小魚食いたいよ」
「「小骨は大事なカルシウム」とランニングしているのを見て思わず吹いてしまった。こ、これはギャグか…??と思う間もなく、重い運命を背負って敵と戦い、故郷を守ろうとする彼女たちにどんどん引きこまれる。
生命の倫理。女性の尊厳。子宮に転送機関を入れられるのは40週。「戦闘期」は、そのうちの36週だ。辛い訓練、初期に訪れる「拒絶反応」。
これからどんな物語になるのか、久々にわくわくしてきた。
…で、読むとかつて妊婦だった頃を思い出す。彼女たちは、何かと日を「○週」と数えるし、個々に様々な症状をもたらす「拒絶反応」は「つわり」そのもの。出産に対する不安、日々変化していく自分の体、ぼんやりと夢を見る頭……その感覚がよみがえるほど、描写は綿密。自分の下腹部に異物を感じるあの不思議さ、ああ、そして内診台……orz
本格SFを楽しみたい向き、妊婦さんの感覚を体験したい人には強くお勧め。…でも現在妊娠中の方は、出産・育児を終えてからどうぞ。
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