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2010年4月28日 (水)

1日でも出ればいいのか?

皇室のことなんか興味がないという人でも、子どもの不登校やいじめともなれば関心を持つ。「育児・教育は誰でも参加できる話題」というのは定説だ。雅子妃は、「人格否定」会見事件に味をしめて同様の事件を起こさせたが、そういったことに思いが及ばなかったか。

関心を持たなかった人も、持ってはいながら口にできなかった人も、徐々に声を上げ始める、賛否両論いろいろあるだろうが、天皇家で何が起きているのか、東宮家はどうなっているのか、多くの人が関心を持って良いと思う。

今週もいろいろな視点からこの問題が語られていた。週刊ポストと週刊朝日は美智子様の足跡に焦点を合わせた。名指しこそしないものの、雅子妃へのメッセージのように思える両記事であった。

サンデー毎日は、いち早く学習院学習崩壊を報じていただけに問題児童に迫る。…とはいえ、公人の愛子様にくらべ、他の児童たちはまったくの私人で、保護されるべき存在。どこまで真実に迫っているのか、迫って良いものなのか、書き手も読み手も逡巡するところだ。

週刊女性は、ちょっとひいて悠仁殿下をメインに、愛子様の現状をサブに持ってきた。あからさまではないものの、秋篠宮家と東宮家の明暗を暗示させるものだった。小さな両殿下には競争意識も何もないだろうが……こうもはっきりしてしまうのは残酷な現実。

女性自身は、5人の識者にこの問題を語らせた。闘病中の篠沢秀夫学習院教授も意見を寄せられたのに注目。当然学習院をよく知る方ではあるが…「月一回の参観は伝統」とおっしゃるのにちょっと驚き。今雅子妃が行っておられるのはそのようなものではなく、毎日昼近くに車で護衛や女官をひきつれて、皇太子妃殿下直々に同行の大名登校で、教室や休み時間にも妃殿下が内親王殿下に寄り添い、監視し、給食を級友とともにすることなく早くお帰りになる、という状態なのだが……そういうことをご存じでのお話なのだろうか。また、3年生からは掃除当番が始まるとのことだが、このようなご登校が続けば、まず愛子様が掃除をなさることもないだろう。

また気になったのは漫画家の小林よしのり氏だ。

私も長年氏の「ゴーマニズム宣言」には大変共感し、応援しながら読ませていただいたりもしたのだが……雅子様問題に関しては全く共感できない。

「天皇論」で、あれだけよいものを描かれたのに、そこから雅子様礼賛、愛子女帝への道に行くのが、どうしても私には解せないのだ。

私は、かつて小林よしのり氏が描いて物議を醸した「かばやきの日」の雅子様像が、いまでも真実だと思っている。

ご成婚パレードで「天皇制はんたーい!」と火炎瓶をふりまく雅子様、隣でにこにこされる皇太子殿下。今でも、あのままなのだと思っている。

雅子様は私と近い世代で、こう申してはなんだが実力本位でのしあがった家のご出身だ。私の子どもの頃は、第二次大戦の反動で、日本が左寄りであった。何かにつけて戦争反対、天皇制反対、の声がひびき、ちょっとでも天皇に興味を持てば「おまえは戦争を好むのか」「独裁者の洗脳が解けない田舎者」などと言われかねない風潮だった。私は神社で柏手を打つのも抵抗があったくらいだ。天皇、神話、神道は半ばタブー。由緒正しい旧家の方などはどうか知らないが、比較的近い地域で(マジ)私は雅子様と同じ空気を吸って育ってきたようだ。

雅子様は小学生の頃、朝日小学生新聞の懸賞で自転車を当て、当選者として紙面を飾った。ご成婚が決まった時に雅子様の祖母がそのことを挙げ、「あの子は運が良い」と誇ったこともあるし、朝日小学生新聞ものちにこの恒例の懸賞で「雅子様もこの懸賞でご当選!」と当時の写真を掲げていた。あの頃の朝日新聞と言えば、まさにその、天皇や神話や神道をタブー視するような論調ではなかったか(最近は神道大好きモードだけど)。

「皇太子って、お偉いの?」と言い放ったと言う皇太子妃候補は、なみいる良家のお嬢様の中では異彩を放ち、印象強い存在だった。

…まさか…ご成婚何年もたっても、皇室や、祭祀のことをご理解できないとは思いもよらなかったが。

「祈りの心が理解できない」という週刊誌の見出しを見たのは何年前だったか。

たしか最初のお妃教育でも「ハーバード出の才媛」が神道や祭祀がご理解できず、英語のテキストを要求したという記事も読んだ気がする。

「雅子様は祭祀をなさらない」ことに対して、女系天皇派はよく反論する。小林氏も同様だ。雅子妃は祭祀をなさっている、というのだ。

その根拠はこれだ。

昨年1月7日の昭和天皇二十年式年祭の儀 皇霊殿の儀(皇霊殿)に赴かれたことを指すのだ。

その時点で5年ぶりの祭祀。

当日のニュースの、いかにも嫌そうなお顔で車に乗って御陵に向かわれる雅子様のお顔を覚えている。

そしてもう1年以上、雅子妃が祭祀をされたことはない。宮中の祭祀は大小あろうが、当然何年に一度なんていうものではない。大きなものは年に何度もあるのだ。衝撃的だったのは、昨年7月だ。30日には明治天皇例祭の儀がある。しかしその前週、東宮からこんな発表があった。

皇太子ご一家は31日にハリウッド映画「HACHI」親子チャリティー試写会にご臨席

…ご病気とのことである雅子妃が、ご家族で映画へ。…前日の重要な祭祀にはまったく触れられていなかった。で、雅子妃は当然のように祭祀は御欠席、映画には意気揚々とお出ましだったのである。

うーん、私も、「イエ」制度はいやだった。憲法には男女両性の合意にのみ基づくという結婚で、相手の家に縛られるのなんかまっぴらごめんだわ、という当時ありがちな女性である。だからそういうしがらみのなさそうな相手を選んだが、長男中の長男である皇太子殿下との御縁ともなると、そんな「基本的人権」なんか通用しないだろうし、一億総小姑は間違いないし、どんなに特権があっても……だけど、それを承知で入れば、受け入れるしかないだろうと思う。

で、雅子妃は特権は享受して、義務は受け入れない、という方向に出たのだ。

これが、ご本人の思想により一貫していればまだ気持ちいいのだけど。

宗教的なことは一切しません、女が子を生む道具だとは思っていません、
私はそのようなことよりも、持てる能力で国益をもたらしたいと思います、

てな態度で祭祀や「産む性」を義妹に委ね、秋篠宮家のお産を全力で支援して得意な外交分野を…なら、それはそれで新しい時代の皇室だと、私は応援できたことだと思う。

が、実際には単に皇室の存続を断つ方向にしか…orz

5年ぶりで、以降全くないと言う祭祀への参加を、「意思がある」「なさっている」というのかがもう、ごまかしでしかない。

体育祭にだけ顔を出しただけで「出席の意向がある」とみなして不登校どころか皆勤扱いせよ、というくらい無茶苦茶だ。

雅子妃は旧弊の皇室を一切否定なさっている、神道は迷信、男系にこだわるのはナンセンス、皇族の子はどこにいっても特別扱いされ、誰もが犠牲になるべきだ、とはっきり言ってくれればまだ、議論になるものを。

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コメント

ハッキリしているのは、雅子さんは病気だということ。あのての病気は、最近のトレンドなんだ。治療方法はただ一つ。好きなことしかやっちゃあいけないってことさ。病気のママに張り付かれて育った愛子がまともに成長出来るわけないだろ。そんな女しか嫁にこない現実が今の皇室さ。この際京都に還って原点を見つめたらどうだ?今の天皇夫婦は尊敬できるが、次はもう終わってるね。

投稿: マリオ | 2010年4月28日 (水) 20時37分

マリオさん、ようこそ~
「好きなことだけ」少なくとも大野裕医師はそういう方針でやってきて、…全然改善しませんよね…
どういう方向を改善とか治癒とか言うのかもちょっとわからない。…というか、周囲の誰もがわかっているんでしょうね、「快癒」なんかないって。
結婚前にいろいろ言われていた「スーパーキャリアウーマン」「素晴らしい皇太子妃」に「戻る」ことなんか、絶対に来ないんだと。
今の雅子妃がありのままのお姿であって、まだまだ国民に見せられない面もある。医師としては、とりあえず今日、ご機嫌であればいい、という方針しか打ち出せないのでしょう。
せめて、病気を理由に皇太子殿下や愛子様と離れ、皇室から一歩離れられれば二次障害は避けられたと思うのですが、少なくとも東宮ご一家と東宮職はもうまともではないと思います。

投稿: 闇鍋奉行 | 2010年4月28日 (水) 21時00分

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