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2010年4月29日 (木)

最近アニメはおしゃれである

まだ「オタク」なんていう言葉があるかないかの頃、いい年をして漫画やアニメが好きと言う人たちのファッションがよく揶揄されていた。

男はGパンに頭にはバンダナ。太っているか痩せているかの極端な体形で、脂ぎった髪が妙に長かったりする。そして、アニメショップで売っているアニメTシャツ、リュック、漫画っぽい紙袋。

チェックのシャツをインで着るくらいはまだいい。が、これだけはいけない、といういでたちの一つが、「アニメTシャツ」だったのだ。

しかし昨今はすっかり変わってきた。ユニクロが少年サンデー・マガジン50周年を記念して歴代人気漫画のキャラクターたちとのコラボTを出したのも記憶に新しい。が、最近はもっとおしゃれな、百貨店やファッションビルに入るブランドもこぞってアニメ・コミックとコラボしているらしい。

今日仕事中になんとなく目についたのがまずは「as know as」のアトムコラボシリーズ

上質なカジュアルで、どちらかというとナチュラルなイメージだったアズノウアズが、鉄腕アトムとのコラボである! びっくりアトムはなんだか可愛い。

また同じく目についたのが、「フリークスストア」のワンピースコラボ

こちらはメンズもあるのが心強い! さりげなくワンピースをイメージしたデザインもあれば、キャラになりきれるようなデザインもあり。サンジやルフィになれるシャツなど、なんだか息子に買ってあげたくなるではないか!

世は、イケメンオタクに愛され腐女子の時代。

かっこよく、おしゃれにアニメを着る時代なのだ。

…次は、紙袋だな!

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2010年4月28日 (水)

1日でも出ればいいのか?

皇室のことなんか興味がないという人でも、子どもの不登校やいじめともなれば関心を持つ。「育児・教育は誰でも参加できる話題」というのは定説だ。雅子妃は、「人格否定」会見事件に味をしめて同様の事件を起こさせたが、そういったことに思いが及ばなかったか。

関心を持たなかった人も、持ってはいながら口にできなかった人も、徐々に声を上げ始める、賛否両論いろいろあるだろうが、天皇家で何が起きているのか、東宮家はどうなっているのか、多くの人が関心を持って良いと思う。

今週もいろいろな視点からこの問題が語られていた。週刊ポストと週刊朝日は美智子様の足跡に焦点を合わせた。名指しこそしないものの、雅子妃へのメッセージのように思える両記事であった。

サンデー毎日は、いち早く学習院学習崩壊を報じていただけに問題児童に迫る。…とはいえ、公人の愛子様にくらべ、他の児童たちはまったくの私人で、保護されるべき存在。どこまで真実に迫っているのか、迫って良いものなのか、書き手も読み手も逡巡するところだ。

週刊女性は、ちょっとひいて悠仁殿下をメインに、愛子様の現状をサブに持ってきた。あからさまではないものの、秋篠宮家と東宮家の明暗を暗示させるものだった。小さな両殿下には競争意識も何もないだろうが……こうもはっきりしてしまうのは残酷な現実。

女性自身は、5人の識者にこの問題を語らせた。闘病中の篠沢秀夫学習院教授も意見を寄せられたのに注目。当然学習院をよく知る方ではあるが…「月一回の参観は伝統」とおっしゃるのにちょっと驚き。今雅子妃が行っておられるのはそのようなものではなく、毎日昼近くに車で護衛や女官をひきつれて、皇太子妃殿下直々に同行の大名登校で、教室や休み時間にも妃殿下が内親王殿下に寄り添い、監視し、給食を級友とともにすることなく早くお帰りになる、という状態なのだが……そういうことをご存じでのお話なのだろうか。また、3年生からは掃除当番が始まるとのことだが、このようなご登校が続けば、まず愛子様が掃除をなさることもないだろう。

また気になったのは漫画家の小林よしのり氏だ。

私も長年氏の「ゴーマニズム宣言」には大変共感し、応援しながら読ませていただいたりもしたのだが……雅子様問題に関しては全く共感できない。

「天皇論」で、あれだけよいものを描かれたのに、そこから雅子様礼賛、愛子女帝への道に行くのが、どうしても私には解せないのだ。

私は、かつて小林よしのり氏が描いて物議を醸した「かばやきの日」の雅子様像が、いまでも真実だと思っている。

ご成婚パレードで「天皇制はんたーい!」と火炎瓶をふりまく雅子様、隣でにこにこされる皇太子殿下。今でも、あのままなのだと思っている。

雅子様は私と近い世代で、こう申してはなんだが実力本位でのしあがった家のご出身だ。私の子どもの頃は、第二次大戦の反動で、日本が左寄りであった。何かにつけて戦争反対、天皇制反対、の声がひびき、ちょっとでも天皇に興味を持てば「おまえは戦争を好むのか」「独裁者の洗脳が解けない田舎者」などと言われかねない風潮だった。私は神社で柏手を打つのも抵抗があったくらいだ。天皇、神話、神道は半ばタブー。由緒正しい旧家の方などはどうか知らないが、比較的近い地域で(マジ)私は雅子様と同じ空気を吸って育ってきたようだ。

雅子様は小学生の頃、朝日小学生新聞の懸賞で自転車を当て、当選者として紙面を飾った。ご成婚が決まった時に雅子様の祖母がそのことを挙げ、「あの子は運が良い」と誇ったこともあるし、朝日小学生新聞ものちにこの恒例の懸賞で「雅子様もこの懸賞でご当選!」と当時の写真を掲げていた。あの頃の朝日新聞と言えば、まさにその、天皇や神話や神道をタブー視するような論調ではなかったか(最近は神道大好きモードだけど)。

「皇太子って、お偉いの?」と言い放ったと言う皇太子妃候補は、なみいる良家のお嬢様の中では異彩を放ち、印象強い存在だった。

…まさか…ご成婚何年もたっても、皇室や、祭祀のことをご理解できないとは思いもよらなかったが。

「祈りの心が理解できない」という週刊誌の見出しを見たのは何年前だったか。

たしか最初のお妃教育でも「ハーバード出の才媛」が神道や祭祀がご理解できず、英語のテキストを要求したという記事も読んだ気がする。

「雅子様は祭祀をなさらない」ことに対して、女系天皇派はよく反論する。小林氏も同様だ。雅子妃は祭祀をなさっている、というのだ。

その根拠はこれだ。

昨年1月7日の昭和天皇二十年式年祭の儀 皇霊殿の儀(皇霊殿)に赴かれたことを指すのだ。

その時点で5年ぶりの祭祀。

当日のニュースの、いかにも嫌そうなお顔で車に乗って御陵に向かわれる雅子様のお顔を覚えている。

そしてもう1年以上、雅子妃が祭祀をされたことはない。宮中の祭祀は大小あろうが、当然何年に一度なんていうものではない。大きなものは年に何度もあるのだ。衝撃的だったのは、昨年7月だ。30日には明治天皇例祭の儀がある。しかしその前週、東宮からこんな発表があった。

皇太子ご一家は31日にハリウッド映画「HACHI」親子チャリティー試写会にご臨席

…ご病気とのことである雅子妃が、ご家族で映画へ。…前日の重要な祭祀にはまったく触れられていなかった。で、雅子妃は当然のように祭祀は御欠席、映画には意気揚々とお出ましだったのである。

うーん、私も、「イエ」制度はいやだった。憲法には男女両性の合意にのみ基づくという結婚で、相手の家に縛られるのなんかまっぴらごめんだわ、という当時ありがちな女性である。だからそういうしがらみのなさそうな相手を選んだが、長男中の長男である皇太子殿下との御縁ともなると、そんな「基本的人権」なんか通用しないだろうし、一億総小姑は間違いないし、どんなに特権があっても……だけど、それを承知で入れば、受け入れるしかないだろうと思う。

で、雅子妃は特権は享受して、義務は受け入れない、という方向に出たのだ。

これが、ご本人の思想により一貫していればまだ気持ちいいのだけど。

宗教的なことは一切しません、女が子を生む道具だとは思っていません、
私はそのようなことよりも、持てる能力で国益をもたらしたいと思います、

てな態度で祭祀や「産む性」を義妹に委ね、秋篠宮家のお産を全力で支援して得意な外交分野を…なら、それはそれで新しい時代の皇室だと、私は応援できたことだと思う。

が、実際には単に皇室の存続を断つ方向にしか…orz

5年ぶりで、以降全くないと言う祭祀への参加を、「意思がある」「なさっている」というのかがもう、ごまかしでしかない。

体育祭にだけ顔を出しただけで「出席の意向がある」とみなして不登校どころか皆勤扱いせよ、というくらい無茶苦茶だ。

雅子妃は旧弊の皇室を一切否定なさっている、神道は迷信、男系にこだわるのはナンセンス、皇族の子はどこにいっても特別扱いされ、誰もが犠牲になるべきだ、とはっきり言ってくれればまだ、議論になるものを。

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2010年4月26日 (月)

たまには息子自慢をしてみる

今日、息子に「母の日」のプレゼントとして和菓子をもらった。

…ああ、なんて親孝行な…良い時は本当に心優しく、こんな良い子は他にいないだろうと思う。

が、いくらなんでも早すぎるだろう、息子…orz

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2010年4月25日 (日)

東宮家は一体どうなっているのか

先々週の定例会見で告知した通り、23日の東宮大夫の定例会見で、愛子様の通学状況を発表することはなかった。

が、いくつかの週刊誌などが愛子様と雅子様の「通学」のご様子を伝える。どうも今週は2日「風邪気味」で休まれたが、雅子様の付き添い登校は続いており、授業中はおろか休み時間で遊ぶ愛子様にもついて監視されているとのこと、もはや鬼気迫る状況が目に浮かぶ。

…お友達と遊んでいるくらいなら、もう学校と子どもたちに任せるべきではないのか…

「皇太子妃」はじめ10人ものSPと女官がぞろぞろと続き、歩いてもすぐ、門を出ればすぐそこにある学校に通い、授業中も休み時間もの厳戒態勢が、愛子様や児童達、先生方にどのような影響を与えるのか…

徐々に「乱暴男児」よりもこの東宮家の異常さに注目が集まっている。

そして、「乱暴男児」と、「転校した児童」、愛子様、いろいろな情報が錯綜し、まだまだ雅子様劇場は続いてしまいそうだ。

一度開けてしまった蓋は、もう塞ぎきれない。

本来開けるべきでなかった箱…「愛子様不登校(男児の乱暴で!)」を開けてしまったのは、東宮側である。

百歩譲って、我が子可愛さのあまり心配でいてもたってもいられなくなってしまったご夫妻が判断を誤って発表させたとか、野村東宮大夫が先走りしてしまったとかだとしたら、早々に児童への配慮の言葉があったはずだ。ことの大きさに驚いた妃殿下が殿下の帰国を待つでもなくお言葉を寄せるとか、最低でも男児の親に電話の一本も入れるとか。殿下ご帰国で、真っ先に会見やお言葉があるべきだったし、3月19日の定例会見で、何かしら学校や児童への配慮の言葉があるはずだった。

それを行わず、豪華ホテル貸切スキー旅行に出たのだから、ご夫妻が学校と児童を攻撃する目的があるのは明白になってしまった。

…そしてこの新学期だ。雅子様は「我が子を守る母親」のおつもりかもしれないが、実の所「我が子しか視界にない母親」でしかない。また皇太子妃としては絶対なさってはいけないことを、あの会見以降続けておられる。

本来、育児は皇太子妃の仕事ではない。

美智子様がお子様方をお手元におき、育てられたことには当時批判があったくらいである。美智子様は育児も出産も公務も上手にばりばりこなされたのでいつしかそんな批判も消えたが、親王・内親王様はしかるべき人物に育児教育を任せ、甘やかされることなく育つべきだし、皇太子妃・皇后は一人でも多く子を生み、夫のサポートと、女性としてできるお仕事をなさるべきお立場である。

そもそも、精神的な病ということで休養中の方が愛子様の育児に関わること自体が、間違っていたと思う。

一般家庭でも、そのようなことはなるべく避けるべきだろうし、そうできないからこそ、数多くの悲劇も起きている。東宮には数多くの職員がいて、愛子様用の養育係もいる。庶民には羨ましいほどの環境だが、どうも何もかも雅子様が口を出されるようで、愛子様がそのご身分にふさわしいおふるまいができるような方向には、教育されていないようなのは、以前から報道されていた。日本語よりも先にアルファベットを、という幼少時の話にはさすがに驚いた。以降、愛子様を皇族に育てると言うよりは、愛子様に周囲を合わせろというような教育方針の数々にも眉をひそめたものである。

で、この騒ぎだ。

私は、愛子様には何らかの障害がおありだと思うが、それに対して適切な育てられ方や周囲への理解がなされていたとは思えない。「お健やかでご優秀」ならばなおのことだ。学習院の他の子にも悪影響を与えるだろうし、荒れもするだろう。学級崩壊があるのは事実だと学校側も認めているが、それも、「特別扱いで決まりを守らない親子」がいることが遠因だと思う。

いまだに、東宮家は学校や児童に配慮の言葉の一つも無く、一方的に被害者を演じ、むしろ加害している。「乱暴男児」は、前から違うクラスだし、「足蹴」は愛子様の不登校がとうに始まっていた時の話。

それどころか、愛子様の登校状況はずっと以前から…幼稚園の頃から芳しいものではなかったというではないか。

それが明らかになってきたら「登校状況を発表しない」とは何事か。

せめて、非を認めたらどうなのだ。一方的に悪者に仕立てられた児童達や学校も、さすがに黙ってはいられなくなるだろう。

匿名ネットの世界では、いろいろ驚くべきことも書かれている。中でも驚いたのは、週刊現代他が報じた、退学した児童のことだ。

その児童は、「他のクラスの子が授業中もやってきて困った」とのことで転校。記事ではさらに他の「保護者」が「だから、不安を感じているのは愛子様だけではない」と訴え、その「他のクラスの子」が乱暴男児A君であるかのように印象操作しているが、なんだか腑に落ちない部分がいろいろあった。

A君がそんなに問題の子であるのなら、もっと大勢の保護者が悲鳴をあげそうだ…週刊文春友納尚子氏の描く「A君」も大変なモンスターぶりで、被害者は多数。明らかに何らかの障害がありそうな子である。で、主管が専門家に診せることをA君の母親に提案。するとその母親は「主管がそんなことを言うのはおかしい」とぶちぎれ。そこまではただのモンスターマザーだと思うのだが、そのモンスターに同調する保護者が多数、とも書いてあってますます私は混乱する。

一体「A君の母」とはいかなる人物なのか?

匿名ネットではそれについての書き込みもあったが、それはミスリードを狙うものだと思った。A君についての記述は嘘だらけだし、その親の務める企業の実名も挙げられたが、学習院の人々が、そんな新興企業の奥さま程度に頭が上がらないわけがない。日清製粉社長令嬢で皇太子妃という女性にも強気だった世界だw

それはともかく、私が驚いた匿名の書き込みは、こういうことだった。

・転校した子は男児。姫のお気に入り
・姫は授業中でも教室を飛び出してその子のクラスに行き、髪を触るなどつきまとう
・その子の親は学校に申し入れたが、教室に鍵をつけるしか対処してくれない
・姫の親には文句も言えない

……以前、愛子様の教室に鍵がつけられたという週刊誌の記事があり、なぜそんなことが、と思われたが、この、匿名書き込みがその謎をすっきりさせてしまった。

愛子様がお友達になってほしいと言ったと言う「鉄棒の得意な上級生」の親は、あの事件でおそれおののき「愛子様に近付いちゃだめ」と子どもに言い渡したそうだし、A君自身も、愛子様とは仲が良かったという記事があった。

…なんか、点がつながってきた……

数々の週刊誌などの報道が断片的に、奥歯にものが挟まったように報じることが、徐々に。

…横道にそれてしまった。

4月は、東宮家のニュースが本当に多かった。

しかし、その東宮ご夫妻のご活動記録を見ると…orz

皇太子殿下の奈良行啓を除くと、皇太子殿下は御所をほとんど出ておられない!

妃殿下は、本来行くべきでない愛子様ご登校に必死で、奉仕団の会釈も出ないし、殿下はその会釈で5分ほどお声をかけるだけでほぼ、何もお仕事がない。両陛下、秋篠宮両殿下のご多忙なことと比べるまでも無い。

今や、ご一家で引きこもり状態か???

どんどん私にとって他人事ではなくなるご一家である……

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2010年4月24日 (土)

自閉症に効く薬?

これってどうなんだろう…

自閉症:オキシトシン投与で知的障害者の症状改善 金沢大http://mainichi.jp/select/science/news/20100424k0000e040020000c.html

陣痛促進剤としても使われるホルモンとのことで副作用も気になるけれど、出産時に大量に分泌って、私が子ども時代~出産前と今とは別人のようなのもこのせいだったりしてw

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2010年4月22日 (木)

息子が経済的「自立」を目指しているらしい

春。

それぞれにつまずきはあったけど、我が子らは新たなステージに立った。

公立受験に失敗し、図らずも私立高校に進んだ娘だが、それなりに新たな生活を楽しんでいるようだし、バイトをして家計の負担を減らす一方、自分の自由になるお金を得たい、と早々に自分の銀行口座を開いた。

3年前、息子の口座を私が開いた時のいろいろは日記に書いたと思うが、私は息子には金銭を管理する能力なし、と判断し、私が管理しながらその感覚を身につけさせ、普免をとる資金を溜めさせることに成功できた。娘はその過程を観察しつつ、自力で口座を開いたのだ。

…娘、このブログを読んでいるしw

一方息子も違うバイトの採用を決めた。これまで息子を育ててもらった堅実なバイト先だが、どうも最近入った社員さんがあまりにも…ということと、今の経済状況+人事ではこの会社では正社員登用の途もなさそう、と教習所通いに都合がよく、短期で資金を稼げる深夜バイトにチャレンジしたのだ。

…私としてはその職種に不安もあるし、辞めるなら今のバイト先に早めに言って、義理を欠かないようにしなさいよと言うのだけど…

で、息子はこの採用を機に、自分で銀行口座を開き、自己管理すると先ほど宣言。

…これを信じよう。

あまり締め付けてもいけない。「まったくできない」能力の子ではない。やればできるが、「痛い目」に遭わないとわからない子で、また「痛い目に遭った」という感覚を正面からとらえず、変な方向にとらえてしまいかねないタイプの子だ。

この子の父は妻の私から見てちょっと歪んだ金銭感覚だし、15歳当時の息子は自分のものと他の人のものの区別がつかず、私やおじーちゃんおばーちゃんの財布からほいほいお金を持って行ってしまうし、そこらの公園から子どもの玩具を持って帰ってしまう子だった。

しかしまあ、バイトでレジなどすべてを任されるようになって、ちょっとブレはあったものの、今は私の財布を放っておいても手をつけないし、たてかえた、お使いに行った、というようなことにもきっちりする感覚が身に付いた。息子が必要を感じて買ったオリーブオイルなども「ママもそれ使いたいし、買い取るわ」と、698円のところを700円払うくらいのおまけはつけて、といろいろやり取りがあった。

で、かなり正常な金銭感覚を身に付けたと思われる息子が、自己管理を決めたのだ。これを否定してはいけないだろう。

私は銀行口座の開き方を教えてやった。…私はまったく資格も何もないので苦労したが、息子はすでにいろいろ資格を得、身分証明書になるものも持っている。

きっと明日、そのありがたみを身を持って知るだろう。

他にも息子が成長した!と思える部分がある。

息子はここ何年かまったく片づけることを拒否し、大量のティッシュペーパーごみを

…あっ息子、蓄膿症なんで!

家の全てがゴミ箱である、という大変に雄大な感覚で散らかしていたのであるが、最近自分の貯めたお金でマイPCを買い、バイトなどの自己管理ができる限りは私も干渉せず、という小さな自由を手に入れたら、

ごみをマイPCそばのビニール袋に入れておくようになったのだ。

……普通の人が見たら、まだまだ「なんというネズミの巣!」というくらい大変な状況だろうが、これは大変な成長だ。

それは、人類にとっては小さな一歩だが、息子にとっては大きな一歩だ。

orz

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2010年4月21日 (水)

引きこもり息子には鼻の穴を見せろ

ネット解約5人殺傷事件は地道に注目を集めているようで、ちょこまかと報道がされている。

「明日は我が身」の我が家だが、ちょっと驚いた話があった。

30の引きこもり容疑者は、親の財布まで握っていたと言う話である。

被害者である父親の給料を抑え、両親に9万だけを「与え」、クレジットカードも掌握してネットでの買い物に使い、借金まで背負った(背負わせた)というのだ。

な、なんでだ。

いろいろ家庭により事情もあるだろうし、こういう事件が起きたからと言って、すぐに当時者を責めることも同情することもできない。とにかくここまでこじれてしまい、こんな事件を起こしてしまった容疑者Aは、確実にいかん。もちろんそうなのだが。

私はいろいろあった弟を含め父方の男性のほとんどが問題を抱える人格なのでいろいろ学んでしまった部分があるし、どんなに「そうならないように」しようとしても、どうしても自分の思うようには育たない息子、そんな我が家の問題を絶対に解決できない社会のしくみを知り、自分なりに考えたことがある。

この事件の家は、容疑者Aのほかに二人の息子がいた…三男が内縁なのは気にはなるが、引きこもり長男よりははるかに社会に適応していたと言えよう。

羨ましい限りである。普通に考えれば。

心を病む人間は多いけれど、そこでネックになるのが、体力の問題だ。男性が引きこもりなどの問題を抱えた場合、まず、体力で親が負ける瞬間がある。子どもが小さい頃は体罰で抑えられても、10代で体力が逆転すると親兄弟が支配されてしまう。

我が家の場合は早々に夫が逃げてしまったので、私と幼い娘が残され、年老いた私の親がサポートするしかない。娘も私の実家に逃れた。私の親だって、私の相談相手になるしかない。

私の体育の成績は「3」を超えたことはない。

なんでこれで障害者認定されないのかというぎりぎりの運動神経であったので万年「1」でもおかしくなかったのだが、一応逃げずに頑張ったこととか、水泳だけはできた、柔軟は人間離れしていたこととかで1はもらわず、たいてい5段階評価の2だった。

一方夫は体育「5」の人で一応国立大出身。この遺伝子をいただけばオール5も夢ではないわね!wと生まれた息子はたしかに性格以外には申し分のない息子であった。

いささか細く、色白で弱弱しげな印象であったが、中学でのつまずきで不登校になってから、自分を苛めた連中を皆殺しにしてやる、という信念のもとに薄暗い部屋でひたすら腕力トレーニングに努め、修学旅行で風呂に入ったときには、そのたくましい腕に誰もがおののいたという。

脚力もすごい。一度、通報されたらしい。

「お宅の学生が、覗きをする」と。

80度くらいの石垣などを見ると息子は両手をポケットに突っ込み、足だけで高く高く上らずにはいられないのだ。

その先に家があり、何があろうと関係ない。2メートル、3メートル、と高く高く上る。それだけが大きな図体の息子の、「純粋な」遊び。別にそこにある民家や、その先にあるなにかにはまったく興味がないのだ。

「手段のためなら目的を選ばない」

息子が生まれる前に話題になった「機動警察パトレイバー」内、「内海課長」を評するセリフだが、まさにこういうタイプの人間が多く表に出てくることを予言したともいえると思う。この内海課長というキャラクターもいつも「遊んで」いて、それが犯罪になると言っても、そうしたいんだからしょうがない、「動機」なんかない、そうしたいだけ。

その犯罪で、利益を得ようとか、保身を図ろうとか、そういうのがないのだ。

前に書いた私の「友人」が恐ろしく内海課長に顔も性格も似ている。彼もまた、何もそれで利益を得ようとも誰かを攻撃しようとも思っていなかったという。ただ、「できる」からおもしろくてやった。それがあんな騒ぎになって驚いた…

で、それほど筋力と反射神経があり、なかなかに弁も立つ異常性格。そんな息子と私は毎日対峙しなくてはいけなくなったのだ。もちろん体力で、私が敵うはずがない。

…けど、経済的、精神的には負けるわけにはいかない、と思った。

私のお金が盗まれまくりだったけど、それにも一応攻防したし、息子にバイトをさせ、お金のありがたみや社会の仕組みについて学ばせられたのは、我ながら手放しでほめてあげたいくらいである。息子とて管理能力のない父に似た部分を感じ取り、母親にバイト代を半ば管理してもらったおかげでちゃんと運転免許をとる資金が得られたし、今は感謝さえしている。

かつては私の財布に平気で手をつけたが、今はきちんとけじめをつけている。自分が働いたことで、親の言うことも理解したようだ。

行き詰る、引きこもる、のはまだしょうがないが、なんで親の給料まで掌握されてしまうのか???よほどこずるくやったのか。

その情報は公表し、ぜひ対策を呼び掛けていただきたい。このような悲劇を2度と産まないために。

親は、こういう子どもには絶対に屈してはならない。体力では負けたとしても、経済的、精神的に絶対に優位に立って、導かないといけない。

私は今、自分より10センチほど大きい息子が怒鳴ってきたら、自然に顎をあげて対する。同じオタク仲間として接することも大事だし、決して息子に屈しないことを示すことも大事。

背は伸ばせないけれど、体力で敵わないけれど、おまけに理屈でも相手は一人前だけど。

それでもかーちゃん、あんたが一人前になるまで負けないから。

「だからなんじゃ! そんなことは世の中じゃ当たり前じゃゴルァ!」

という心を顎の角度に出す。

荒川静香さんばりののけぞりで、同じ…いや、低い場所でも少しでも自分が高みにあるように錯覚させられるように。

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2010年4月18日 (日)

寒い春…

土曜の朝、休日出勤で起きた私が見たものは雪景色だった。

人気お天気キャスター・森田正光さんの本の中に、こういう話があった。

フランス革命はマリー・アントワネットのせいでなく、異常気象のせいだった、というのだ。

もちろん革命が起きたのには長い長い積み重ねや要因があって、1つの原因のせいではないが、あの時、フランスを異常気象が襲い、ただでさえアメリカ独立戦争などで逼迫した財政だったところに不作のダブルパンチ。そこで市民や農民が立ちあがったのである。外国人であり、公務を蔑にしながら自分の感情の思うままにふるまった王妃マリー・アントワネットが怒りの矛先を向けられ、ああいうことになってしまった。

もしもあの時気象条件がよく、国民が飢えに苦しまなければ、フランス革命はもう少し遅かったか、違う経過を辿ったかもしれない、というような話である。

…今の日本ももはや一時の「不況」で済まなくなるのではないかという経済的・政治的な不安を抱えているところに、この気象…テレビでは「今年のカーネーションは母の日に間に合わないかもしれない」などと伝えているし、私も最近仕事で園芸業の方とお話を聞いて暗澹たる気持ちになった。「こんなに花苗が売れない春はない」とのこと。なんでも、4月になると、パンジーやビオラが間延びして見ごろを過ぎ、それに合わせて次の苗を買いに来るのが普通なのだそうだ。

「今年はまだ、パンジーが見ごろw不況もあるけれど、この寒さでは苗を植えても枯れる恐れもあるし、今年は大変だ」とのこと。そう、いくらあせっても寒さで苗がまいってしまう。

そんななか、天皇ご一家が稲や粟などの種まきをされたというニュース。皇太子さまと愛子様、秋篠宮ご一家が皇居に集まり、「家族水入らずで楽しまれた」とのことだが

あ、あのう…あの方は「水」ですか…?????

…五穀豊穣を祈り国民の精神的な支柱であられる天皇家の神事に、期待をこめてしまう。

☆  ☆  ☆

野菜の高騰の話題もある。

「だから、お野菜は貴重。心して食べるのよ」とお説教する私に娘は言った。

「野菜が高ければ、お肉を食べればいいのよ」

おい

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モンスターの家族がいると

また、悲惨な事件が起きてしまった。

ネットに夢中になり、借金まで作ってしまった30歳男性が、ネット接続を止められたことに腹をたて家族5人殺傷。

…我が家も他人事ではない。息子がまだ小学生のうちから、こういう危険性があった。

「ネットに夢中なら、ルールを決めて守らせればいいではないか」
「PCやネットを取り上げれば良いではないか」

とは誰でも思うが、そういうことが通用しない、そんなことをしたら何をするかわからないという人間がいるのである。

たとえば我が家の場合、最初に時間を決める、見てはいけないサイトを見てはいけない、勝手にダウンロードなどしない、などの決まりを言い渡した。すぐに破られた。

そこで私が出掛けるときはルーターと接続するコードを抜いて持って出た。最初はネットが使えないことにとまどっていたようだが、すぐにコードを手に入れてきて、使い始めた。

子どものログにパスワードをかけたら、すぐに破って逆に私のログにパスワードをかけた。

「この子は、『困る』ということができないんですね」

と臨床心理士さんに言われたことがあって納得。普通、子どもは罰を受ければ困り、反省し、成長する。が、息子の場合は罰を受けても飄々とし、罰を罰とも思わない。そんなものは自分で破ってしまえばいいのだと考え、その通りにしてしまう。そして本当に追い詰められたら、反省するどころか逆襲に出るのだ。

心が成長しないまま体は大きくなる。そのひずみが、家や家族への暴力になって、あちこちに傷跡が残っている。

先日だって、何かの拍子でネット接続が切れた(ちょっとコードがはずれたらしい)ことだけで「おまえらがやったんだろう」と深夜に怒鳴り、大暴れし、クローゼットの戸を破壊したばかりだ。

本当にネット接続を解約したらどうなるか。

絶対にそれで息子が反省するとかネット中毒から解放されると言うことはない。暴力が爆発するだけだ。

それをやるとしたら、いっそ家を手放し逃げ出す覚悟がいるだろう。水道も電気も止め、私と娘で行方をくらます。そうしたら、多少困るかもしれない。

が、それは家に放火されても、近くにある実家の親たちや近所の人が代わりに犠牲になってもかまわない、という無責任な解決法になるだろう。

…娘とは、冗談抜きにそこまで話し込んでいる。

で、遠回りだが息子には「自立」させることを目的に、いろいろ話をしているのだ。

幸い、足踏みこそしているが息子は今よい状態で、最低でも経済的に自立し、今年度からは家にお金を入れ、ともに運営しなくてはいけないという自覚はあるようだ。未曾有の経済状況にある日本で、それもなかなか難しいことではあるし、少々不安もあるが、意外としっかりとした考えを示すこともある。それを信じるしかないのが、現状である。

今日の情報では、犠牲になった父親が警察に相談もしていたようだが、どんなに常軌を逸していて「何をするかわからない」人間を警察がどうこうできはしない。「何か」して初めて動いてくれるのだ。

30歳の容疑者をこんなふうに育てた、などと批判する声もあるが、それはこういうタイプの人間を知らない人の声だと思う。

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2010年4月14日 (水)

つまずいたのに気づいたら

「つまずくのは、早い方がいいですよ」

というのは、私の旧友。何度か書いているが、大変に頭がよく高学歴で、時代の先を行っているのだが……なんというか、典型的な…タイプ。それで10代に、大変な事件を起こしてしまったらしい。

息子がいろいろあって、ちょこちょこ相談に乗ってもらっていて、「アスペルガー」という言葉を口にし、説明したら

「なんですか、その『自分』www」と笑っていた。

アスペルガーというのは1990年代にようやくできてきた概念で、当然ながらそれ以前に子ども時代・青春時代を送っていればそんな概念に触れることもなく、「個性的な」「気難しい」「天才」「馬鹿」と、とらえどころがないキャラクターで生きてきた。天才として名を残すこともあれば、猟奇犯罪で名を残してしまうこともある、そんな…障害というほどもない「個性」だと私は思っている。父に話しても「俺はアスペルガーだったんか!」と爆笑していた。

で、この旧友の口癖が「つまずくのは早い方が良い」

私自身もアスペルガーの範疇だけど、当然ながら当時は誰もを「障害者」としては見ていなかった。傍目には、「大人びていて、勉強好き」と、映っていたようだ。で、私自身はそういう評価にうぬぼれつつも、「何かおかしい」と自己分析し始め、一応自己流で自分を変えようと…それなりに頑張っていた。30後半から40位で本気で「つまずいた!」と思ったが、それを乗り越えられたのはあの時自分を「変えなくてはいけない」と感じていたことにあると思う。

このままじゃいけない、誰のせいでもない、自分が何とかしなくてはいけない。

そう思うことが、第一歩だ。

つまずけば、立ち上がればいい。

立ち上がる機会を得たということだ。

怖いのは、つまずいているのにそれに気付かず他に原因を求め続ること。

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恥を知らぬ子に恥を教えるとは

我が娘は私に似ず、スタイル抜群で聡明で社交的でがんばり屋さんで(以下娘自慢で50行くらい費やす)であるが、少々困ったことの一つに「羞恥心がない」ことがある。

先日、親子3人で街を歩いていた時のことである。

ぴっちぴちの女子高生である娘はふいにつぶやいた。

「あー…またがかゆいー」

…清らかな乙女が往来で何をつぶやくか。

「そんなことを言っちゃいけません」
思わずたしなめる私。
「じゃ、なんて言えばいいのー」

……

「おまたが、かゆうございます」とか。

「デリケートなところにかゆみをおぼえます」とか。

「股間に什痒感を感じます」とか。

こんなときに、美智子様ならどのような美しいお言葉を…

って、違うわ。

「なんて言えばいいのか、じゃないの。そんなことをふいに口にするものじゃない、と言っているの」

「じゃあママは今まで言ったことないわけ?」と娘。

…言わないわなあ。普通言わない。そのようなものを感じたとしてもいかに人に知られぬよう処理するかを思案するもので、へらへらと口にするものではない。少なくとも私の世代では、よほど医者に相談するレベルでもなければ口にしない言葉だと思う。

娘世代では、こんなことも恥ではないというのだろうか。

恥を知らない女に、なんのエロティシズムがあろうか……

(゚Д゚)ハッ!
こんな恥晒しな日記を書いている母の因果か???

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2010年4月13日 (火)

温水洋一を「飼う」

ユーザー無視で悪名高いmixiアプリ「みんなの動物広場」

いくつかのイベントを行うもそのたびにユーザーを怒らせ、課金システムが始まってからは公式コミュは阿鼻叫喚、熱狂的なファンだった人も一人、また一人と去り、とうとうRAKOO社は「みんなの農園」コミュの新トピを立てることを終了。難民がみん動コミュに流れ込むも、こちらもどうやら公式コミュの新トピを立てない方針だと言う。

末期だ…。

私はまだレベル30にもいかない。このままでは夢のアルパカまでいけそうには…

某所でアルパカ映像は見られるのだけど、それを封印してまで頑張ってきたのに…つまらない、つまらない、こんな運営はあり得ないと呟きながら…!

が、数日前からあの「みん動」が動き出した!

WOWWOWドラマ「パンドラⅡ飢餓列島」

これとタイアップ企画を始めた。今日から、個性派俳優温水洋一さんが、広場で飼える!

Nukumizu

…はい、温水さん演じる「謎の男Q」の後ろ姿。この謎の男が、愛くるしい牛や豚や鶏や羊たちと一緒に、牧場で「飼育」できるのである!

ボールをぶつけて遊び、怒らせたり喜ばせたりできるのである!

そ、そして大人になったら(えっ!)ペットとして売り飛ばせる!

…ちなみにこの企画、第一弾として「トウモロコシ」が飼育できた。

トウモロコシも、温水さんも、ちゃんと牧草を食べ、飢えると草よこせとおねだりする。

…最近の農園系アプリはカオス…

アニマルパラダイスとサンシャイン牧場では、春の花見の季節に「ヨッパライオヤジ」と「ヨッパラウカノジョ」を導入。飲んで乱れるサラリーマンと美人OLが「産卵」するありさまであった……

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2010年4月11日 (日)

与謝野さん、FFやったことおありなんですか?

「たちあがれ日本」の青春宣言!与謝野氏、詩を朗読「ファイナルファンタジーだ」
(前略) 3年前、平沼氏は脳こうそくを、与謝野氏は喉頭(こうとう)がんを克服して政界に生還した。大病を乗り越えた70代の青春宣言だ。古巣・自民党からは背信行為とみなされ、辞職要求が出されている与謝野氏は、「これまで職人かたぎで黙々とやってきた。たった一日のわがまま。ぜひお許しいただきたい」と話し、最後の挑戦に向けて「ファイナルファンタジーだよ」。プレーヤーが世界を救うゲームにたとえ、若さをアピールした。(後略)

あ、あの~~~…

ファイナルファンタジーになぞらえていただけるの、FFファンとしてはうれしいのですが、

FFって、プレイヤーがストーリーを進めるたびに、世界がピンチになると言う法則がありますが、よろしいんでしょうか???

いやですよ、クリスタルが割れまくって風が止まり水がよどみ火が消え土が元気無くなるとか

大地が引き裂かれて世界崩壊とか

時間圧縮とか

コクーンを破壊しないと(略)とか

いえ……頑張ってくださいね……

☆追記

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立ちあがれ日本!

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愛子様を拝見すると…

私の子どもの頃とそっくりだったりする。

笑わない。  本当に、笑わなかった。いつも仏頂面で、ことにお愛想笑いがまったくできず、高校のバイトで苦労した。

挨拶しない。 …一応お辞儀くらいはできたと思うけど、とにかく人間に対して関心がなく、言われたとおりにするということも嫌がった。

ありがとうはいわないもん  …ありがとうやごめんなさいをちゃんと言える子ではなかった。今も子どもにそう言われる。

足が…  シャネルのマークのようにくねっと交差した立ち方が話題になったが、実は私もあの立ち方をよくしていた。今でも気を抜くと、してしまう。「足、どうなっているの??」と言われても…その方がラクなんで…ついでに手も変。正座した時に変な手の置き方をして驚かれる。

ついでに雅子様にも似た部分が多くて、雅子様・愛子様批判の所に行くと、自分のことを言われているようでいたたまれなかったりする。…一方で、「ああ、だから私は嫌われているのか」「自分は、そう見られていたのか」「こうすると、そういう風にとられるのか」といろいろ勉強になり、雅子様批判を自分のこととして見つめ直し、意識していたら、職場でも、実家でも驚くほど評価が上がった。

私の子どもの頃は、知的な遅れがなければ障害者として見られなかったが、今の時代なら、私にも障害名がついただろう。対人関係が築けず、自分の好きなことしかしないし、こだわりが強く、時に感情が爆発。めったに話さないが、口を開いても何を言っているのかさっぱりわからないと言われるし、どこに行っても孤立するのだから。

そんな私が、今は営業職をやって、毎日何人もの人と会ったり、飛び込みなんかしているんだからすごいものだ。

私は、自閉症や障害などがあってもさほど悲観することはないと思っている。その人の障害や個性はいろいろあるが、うまく理解を求め、自分自身と折り合っていけば十分能力を発揮できる。まずは、自分自身をよく見つめ、人は何をされると喜び、何をされると嫌がるかを知ることだ。

…が、愛子様に関してはあまり楽観的になれない。

私には「そんなの世間では通用しない」と根気よく教えてくれた母や、「おまえのことを好きな人間はいない」と暴言を吐いてくれた教師や、「あんたは使えない!」と言ってくれた多くの同僚・上司がいた。

愛子様に、そのような存在はいないだろう。

学校ではそういう機会もあったかもしれないが、あの会見事件が、愛子様に苦言も何も許さないことを宣言してしまった。同級生たちや、部活の先輩なども一切愛子様には何も言えずお客様扱いするしかないし、先生も見て見ぬふりをするしかない。東宮職員は皇太子殿下よりも愛子様にかしづいているし、皇太子殿下は雅子様の言いなり。

そして愛子様に過干渉の雅子様は、ご自身が義務を果たさず権利だけを求め、好き嫌いも激しく、人の諌言は一切聞かないときている…。

今後登校の情報は出さないとのことだが、始業式の報道を見ても、おそらく不登校は一時的なものでなく、慢性化しているということだろう。それをプライバシーとして隠ぺいしているうちに、悪化されるのではないかと危惧している。

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2010年4月 9日 (金)

結局あの「会見」は何だったのか

今日は悠仁殿下の入園式。ご両親に付き添われ、きちんと副園長先生にごあいさつし、入園式に臨まれた悠仁殿下の映像が和ませた。これまでほとんど外の人と交わることなく、そのためか3歳児としては恐ろしく丁寧な言葉遣いで(周囲の影響だろう)あられたが、本格的にご家族から離れ、知らない子たちと過ごされることになる。入園式ではお泣きになられたそうだが、これも通過儀礼というもの。しっかり乗り越えてたくましく育たれることを願う。

一方我らが愛子様も今日は始業式…が、出られず。

学校にはまたも雅子様がついて、車でのご登校、しかし式には出られなかったのだと言う。

…まず、…なんで車なんだろう…。

学習院は、もともと華族・皇族のための学校だがその校風は質実剛健で、そんなおぼっちゃまお嬢様を決して甘やかさず、きっちりと躾けるという定評だ。庶民が想像するようなお金持ち学校とは違うもの。縦ロールのお嬢様がロールスロイスでご登校…なんていう漫画みたいな世界ではない。

今の小学生の定番「ランドセル」だって、この学習院のお子様方が、お付きに荷物を持たせることのないように、軍嚢をモデルに考案されたもの。自分の荷物は、自分で持ちなさい、という方針なのだ。校則は厳しく、礼儀作法も問われる。「学習院」の方というと、まず由緒正しいお血筋の方、お勉強はともかく礼儀作法や帝王学に通じ、生まれながらに人の上に立ち、人を使うための教育を施された自立した人格の持ち主だろうと思う。

この一連の報道で再確認したが、愛子様ご入園以来、校則は乱されっぱなしのようだ。

あのトレードマークの長い長いおさげは、校則違反。
黒いタイツも校則違反。
車登校も、校則違反。

東宮家の内親王様ということでどうしてもお付きがつくし、多少の「特別扱い」は仕方がないが、しなくてもいい校則違反を、この愛子さまはなさっているようで。

愛子様が挨拶をしなくても叱られない。
愛子様が廊下を走っても叱られない。

そんな状態のようだ。

規範になるべき幼い皇族がこれで、先生方もこれを諌められないのなら、秩序など保てるはずもない。そりゃあ、騒ぐ子も出るだろう。学習院幼稚園からの持ち上がり組は、みんなの先生だったはずの園長先生が、今はなぜか愛子ちゃんの使用人としてついてくるし、お受験組は何もかも不思議でしょうがないだろう。

皇后陛下も「なぜこんなことを」と驚かれた3月5日の「いじめ会見」。これまでの皇族方も、この学校でいじめやら不敬やら、いろいろなことがあり、それを乗り越えてこられた。そうして培われたご人格もある。

本当に、「なぜあんな会見を」だ。

一説に「愛子様の不登校を報じた雑誌があるからだ!」というのがある。それはAERAの事らしいが、当該記事を読んでみたら、内容はあの会見以降に書かれたものだった。もしも先にこの雑誌が「愛子様の不登校」を報じていたとしても、なんであのタイミングで先制しなくてはいけないのか、さっぱりわからない。少なくとも、記事の内容は読んでいないはずだし、幼稚園から風邪だなんだと休みがちだった愛子様のことを、このように報じられるのは時間の問題だっただろうし、記事を読んでしっかりと反論でもなんでもすればよかったこと。翌週にでも、「そのような報道がありますが、愛子様始め子どもたちのことでもあり、報道にはご配慮いただきたい」とでもコメントすれば、矛先がAERAに向くだけ。

愛子様も児童達も必要以上の関心を集めずにすんだ。

が、野村東宮大夫は、皇太子ご夫妻、とりわけ雅子様のご意向に従ってあの会見を行った。愛子様がいじめで不登校、隣のクラスの乱暴な男児が…としどろもどろに繰り返して。

翌週「愛子様をいじめたA君」情報も出たが、この出所は雅子様側だとしか言いようがない。そして、それが100%真実だとしても、愛子様が不登校になる理由は見つからない。

どうあっても不登校の愛子様を、他の児童の「乱暴」のせいにしようとした。

これが、事件の真相ではないかと思う。

今日、東宮大夫が会見で、「今後は愛子様の登校状況を発表しない」と発言したとか。

何をおっしゃいますやら。

本来開けるべきでない箱のふたをあけたのは、ほかでもない東宮ご夫妻。

「愛子様は公人だから」と、いじめが、乱暴が、と言いたてた。

おかげで当該男児も他の子たちも大変に辛い目に遭わされた。

「心の傷をいやすため♪」と、天皇皇后両陛下もなさらないような豪華ホテル貸切スキーに赴き、愛子様はスキーが上達…とかなんとか毎年変わり映えしない…というか、今はそれどころじゃないだろう!という情報を流し…

えーと、このセンチメンタルジャーニーに、血税がいくら、どこに流れているの?

で、当然、その成果で新学期は問題解消でしょうって。え?結果を出してくださいよ。

…かつて、雅子様がご病気とのことでオランダやらディズニーランドやらに行かれたことを思い返す。「皇太子妃殿下」が動けば大変な血税と労力が消費されるけど、その結果…毎年悪化している雅子様。

…なんかね、国民の負担倍増ですよっていう……

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2010年4月 7日 (水)

魔女の法則

最近仕事関係での雑談で、「魔女の法則」というお話を伺った。

父親が酒乱だった、自分も母も苦労した、だからあんな男とは絶対に結婚するものか、

と思っていたのに結婚した相手はやっぱりそういう人。

母親はいつも怒ってばかり。あんな親にはなるものか、

と思っていたのにしっかりああいう口うるさい親になっている。

そういうのをいうのだそうだ。ああ。よくある話!

自分で否定することが逆に暗示になるのか、もう心に刷り込まれているものだからいくら逆らっても無駄なのか、言霊みたいなものなのか、そんなことを話した。

私の場合も、あんな変な父親のような人とは→こんな夫 だし'`,、(ノ∀`)'`,、

不登校、暴力、引きこもり、発狂、で亡くなった弟のことがあったので、息子を「あんなふうにしないために」を信条に育児してきた。…で、これだ'`,、(ノ∀`)'`,、

弟と、自分のようにはしないために!と育児書を読みあさり、「社会性を育てる」公園にも必死で行った。幼稚園に入るかどうかの頃から本の虫で頭でっかち、社交性のまったくない自分のようにならないようにと、極力字を教えないように…とか、のびのびと腕白で社交的な子を育てようと…

息子を育てながら頭に浮かんだのは、ハンドルを必死できっているのに、あの溝には落ちないように頑張っているのに、勝手に手が溝の方へとハンドルを切っていく…そんなイメージだ。

「親の因果が子に報い」

…困った親の子に生まれたら、同じような親になってしまうのか。苦しんでいる子どもらも、同じように苦しむのか。この連鎖を断ち切る術はないのか。

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2010年4月 5日 (月)

モンスターか、仁王か

モンスターペアレンツとは、我が子可愛さの偏愛から他者を慮ることなく学校などに無理難題をふっかける親のことを言う。

「雅子様は愛子様を思うばかりにあのような会見を」

などといくらかばっても、なさってしまったことは、週刊現代3/27号の衝撃的な見出しのように「モンスターマザー」以外の何物でもなく、それが皇太子妃というお立場であったばかりにあのような騒ぎになってしまった。やり玉に挙げられてしまった子どもたちばかりか、愛子様にもお辛いことになってしまったのでは、と思う。雅子様が、ご自身の「立場」というものをよくご理解されていればこのようなことにはならなかった。皇室と言う強権は、決して振りかざしてはいけなかったのである。

なんていうことを娘と話していた。いろいろと事件を機に雅子様問題に興味を持って聞いた娘だが、この話に対しては、娘がぶちきれた。

「…あんたは、あたしが悩んでいた時に耳を貸してくれなかった。あたしがこんな目に遭っているといくら言っても、たいしたことない、とかあたしもそういうことがあったとか、『あんたにも問題が』とか、全然あたしの話を聞いてくれなかった。あんたは、雅子様以下だわ」

自分の子とは思えないほど賢く社交的な娘だったが、さすがに小学校高学年から中学に欠けて対人トラブルが続出。…それはよくあることだ。なにかとリーダーシップをとる娘は、それゆえに叩かれることにもなった。

私も、娘を過大評価していたのかもしれない。こんなことは娘には当然乗り越えられる試練だとたかをくくっていたし、ああだこうだという娘に、つい「それはこう解釈すれば」「その子にも事情が」なんて無意味に客観的なことを言ってしまう。それを、理解できる子だと過信してしまっていたのだ。

結果、娘は「ママは私の味方になってくれない」と傷ついた。

……けど、私が同じ経験をしたときに、私の母は「やられたら、やり返せ!」だったしなあw

ママはきっと私の味方になって、意地悪な奴らをやっつけてくれる!と期待したのに裏切られた、という思いは私も小学校の頃に経験済みだ。

誰も、私をかばってくれない。

自分が闘うしかない。

反撃するか、迎合するか、いっそ殺してやろうか…そうしたら憎いあいつのために私の人生が台無しでしゃくだ、自殺したってあいつら笑うだけだろうし、絶対生きてやる、なんてことを毎夜考える暗い暗い少女時代を過ごしたが、結局は、自分で居場所を見つけるしかないのだと悟ったのだが。

どうもそういうことが伝わらなかったようで、今も娘は「ママは私の味方じゃない」で私を怨んでいる。

…けど、私はそれなりに娘を偏愛している。

長年二次元の世界の住人ばかり愛していたのに、そんなものを一切忘れるほど、娘は可愛かった。

「あんたは口に入れても痛くないほど可愛いわ
「口に入れるなーーーーーー!w」

そんなやりとりを何年続けたか。

そんな親馬鹿な私と娘。娘は覚えているかどうかだが、こんなこともあった。

娘がまだ幼稚園だか低学年だかの頃である。

公園…と言っても、下はコンクリートに人工芝というところの遊具に娘が逆さにぶら下がって遊んでいた。

そこに少し年長の男の子がやってきて、20センチほどの石を、娘の頭めがけて投げたのである。

幸い、こめかみをかすめたほどで、娘もとっさに頭をかばって落ちたので大事には至らなかった。

…が、もしも、もしもを考えたら。

頭に直撃したら。

顔に傷が付いたら。

落ちて頭のうちどころが悪かったら。

ぞっとするような瞬間だった。

私はこのくそがき様に、とても平静ではいられなかった。

(#゚Д゚) ゴルァ!!なにするんだ!殺す気か!

…何を言ったのかは、覚えていない。…も、もう少し上品だったと思うんだけど…

くそがき様は、私のそれはそれは恐ろしい形相を見たことだろう。ものすごく怯えていた。おお、トラウマになれ。なるがよい。それはお茶目じゃすまない。命や人生に関わることだ。今の段階で自分の行為が恐ろしいことだと知るが良い。そして二度と、このようなことをするな!

昔読んだ本にこういう文があった(ひろさちやさんの本だったと思う)

-仁王様の顔は、川におぼれる我が子を救おうとする母親の顔です。-

我が子が命にもかかわる「いたずら」をされた時に半狂乱だった私。

もう見栄も何もない。目を剥き、歯を剥き…後にも先にも、よそさまの子にあんなに怒鳴ったのはあれっきりだと思うが、たしかにあの時私は「仁王」だったのだと思う。

仁王のちょっと先にはモンスター。

はっきり言って紙一重。

菩薩か観音か仁王か…モンスターか。

多くの母親はそんなところをうろうろしている。

しかし私が思うのは

「モンスターの子は、自分に優しい親しか見ていない」だろうということ。

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2010年4月 3日 (土)

元気は、いつも漫画からもらった~ちはやふる~

大変な世の中である。

不況はいよいよ出口が見えない。子ども手当で日本破たんの道しか見えてこない。

なんとか自分は優しい顧客様が支えてきてくださったが、今は皆さま、空気が違う。うちの会社も大変だが、どこも大変な状況。「…実はうちも来月閉店で」とか「私の給料、今年から無いのよ、こんなに朝から晩まで働いてるのに」と笑う社長夫人とか、「……ヽ(´▽`)/(お察しください)」な空気の家族経営のお店とか。

もう励ます言葉も見つからない。

…どこにいけば、何をすれば打開策に行きあたるのか。

絶望の中でも、歩かなきゃいけない。それが私の仕事。

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今更ながら、「ちはやふる」を読み始めた。もともと娘が百人一首好きということで気にはなっていたのだが、なかなか手を出せずにいたのだ。

こう長いこと漫画を読んでいると…というか年をとると、どうにも今現役の子どもらと同じようには少年少女漫画は楽しめないのを感じる。たとえばあの「スラムダンク」でさえ、第一印象で「ああ、要は『ドカベン』のバスケ版ね」と感じてしまって、心底楽しむとまでいかなかった。

これは仕方がない。少年少女漫画は、その名の通り少年少女のためのものであって、常にその世代に向けて描かれるもの。要はあれとあれを合わせただけじゃん、とか毎度のパターンじゃん、なんて斜めに読めてしまうような大人は卒業しろ、ということだ。

この作品は、かるたの世界を少女漫画とスポ根漫画の王道で描いている。娘はたちまち夢中になったが、私ももちろん楽しんではいるものの、「都合よく主人公が美少女だし、いつしかイケメン二人に囲まれてるしw」などと斜めに見てしまう部分がどうしてもあって、一日1巻ずつ買うのも、ちょっと休んでしまったこともあった。(ごめんよ娘、漫画ばかり買う余裕もないんだよ

…が、この巻でついに主人公の「ライバル」が本格的に登場。俄然物語は盛り上がり、かるたの駆け引き・テクニックの奥深さも見えてくる。きたきた!

圧倒的な強さの「クイーン」若宮詩暢を前に絶望する主人公綾瀬千早。

勝てるイメージが見えない…

どんな相手も戦意を喪失させ、「一人でかるたをやってるようになる」という若宮。その力の前には、いつも元気な千早も絶望せざるを得ない。しかし、そこは物語の主人公。

一枚。

まずは一枚を取らなくては。

焦る。あがく。立ちあがる。体を動かす。そして持ち前の耳を澄まし、目を凝らして目にもとまらぬ動きの若宮を分析し始める千早…。追いつく。追いついてみせる!

気づくと、私にも「戦意」が帰ってきた。見落としたところはないか、もう一度あそこに声をかけるべきではないか、最初から無理だと決めつけていないか。

…で、アプローチしたら一軒、ご検討のところができた。また、だめもとで追いかけたら最近としてはうれしいご契約を一件いただけた。

やっぱり、少年少女漫画はすごい。

なんだか細胞が若返ったような思いだ。

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2010年4月 2日 (金)

漫画は世界を支配する

初めて、ろくに読まずに日記をカキコしてしまう。

近頃何かと話題のコミックである。

おっと、また表紙貼り失敗…だが、今本屋に行けば普通に目に入る本だと思う。

「若者奴隷時代」

ろくに読んでおらずぱらぱらとみた限りでも、その主張は理解できる。高齢化社会、団塊世代と言われた、戦後ベビーたちが一斉に定年を迎える。バブルがはじけた時代に世に出された私の弟世代…いわゆるロスジェネ…ロスト・ジェネレーションは、その能力や意志に関わらず、願った人生を送れない。終身雇用は崩れてしまった。普通に真面目に働いていれば妻子を養え、天寿を全うできる時代は終わった。男女平等とかで、共働きが当たり前になったが、それはさほどおいしいものでもなかった。妻も働かなければ、生計を立てていられない。子どもを産もうにもそれができない。産んだ所ですぐにも働きに出なければいけないのに、受け入れ態勢が整わない。

「職を得てから来てくださいね」by保育所
「保育をなんとかしてから来てくださいね」by会社・ハローワーク

かつて日本産業を支えたクルマを買おうにも、その企業が期間工にそれだけの待遇を保証しない。「契約が切れたから出てってくださいね」で、寮を追い出された若者がすぐにホームレスに、あるいは樹海行きになると言うのだから、どれだけ冷遇していたかわかるというものだ。

日本は、どうなってしまうのか。

そんな不安な時代に、タイムリーな本ともいえる。

…が、ひどい。

ぱらぱらとめくったあたりで見えたのは、劣化小林よしのりのような、極端にカリカチュアライズされた老人たちだ。醜くあさましく、老人特権を享受し、若者を迫害する老人たち。

人気コミック「シバトラ!」でもこんなエピソードがあった。

お年寄りを狙った連続振りこめ犯組織の親玉を追究してみれば、少年。童顔刑事柴田は体を張って少年刑務所に潜入し、ついにその正体を突き止める。

少年は言う。「俺たちは年寄りを支えさせられている。だから、それをとりもどすだけだ」

ざけんなああああ!

と思った。このストーリーは少年犯罪の闇の部分を追うものであり、非常におもしろいのだが、この少年の主張だけは納得がいかん。そんなことは、せめて税金を払ってから言うものだ。

たしかに高齢・少子化の今は高齢者が支えられる一方で、若いほど年金を払っても損をするばかりになっている。私の弟なども、そういう理由で年金を一切払っていないようだし、こういったひずみは嘆かわしいことである。

だが、高齢者は一方的に若者を搾取する存在かと言うと、それは違うだろうと思う。

今、舗装された道路を歩き、電気や水道が当たり前に使えるのは誰のおかげか。

誰でも手紙を出せばすぐに遠くの目的地に届き、街は街灯で明るく照らされる。小さい頃遊んだ公園は誰が作ってくれたのか。貧しい子どもでも読み書きができるようになったのは、誰のおかげか。

良くも悪くも、みな先人たちの遺産を受け継いでいるものだろう。

今は役にも立たない年寄りも、自分の、あるいは自分の親世代を支え、育ててきた世代だ。そして今こそ若々しい人も、いずれは年寄りになるのである。

「ジジババを殺さなければ…」などと謳う過激な表紙には、「殺人を示唆するか!」と危惧する。

30年ほど前だが、私は子どもの頃、自由研究で「漫画とアニメ」を選んだ。子供なりに考察し、「いずれ、漫画とアニメが娯楽や教育の主流になる」と書いた。当時としてはふざけた研究だったが、金賞をもらってしまった。そして、10年ほどでそれが実現してしまった。

が、漫画という表現手段は恐ろしいものでもある。わかりやすいぶん、簡単に人を扇動し、洗脳さえできる力がある。あのオウム真理教始めとするカルトが、いずれも漫画やアニメを多用していることからも分かると思う。

漫画の読み方を、子どもたちに教えないといけないと思う。

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