最近の元「不登校暴力息子」
久々に、息子のことを。
突然の病気によって閉ざされた「18の春」。
そこそこいい評価を得て、本人も意欲的だった二つの職場にも、この入院ですっかり声をかけてもらえなくなってしまった我が息子。
進学とも就職とも道は見えない。このままじゃニートまっしぐら??とりあえず「自宅警備員」と「主婦」役を担いつつ、運転免許取得してから再起を目指そうとしている。
そんな息子に、私は何不自由ある生活をさせている。
不登校で暴力を振るっていた頃から、「ママが面倒を見るのは18までだ。社会が『児童』として保護してくれるのも18まで。18以降は、経済的自立をはかってもらう!」と宣言していたので、ここであれもこれも助けてあげては本人のためにならない。もちろん、飢え死にさせない程度ではあるが。
息子も高校時代のバイトでそこそこお金が手に入り、労働の喜びを理解したところ。
高校生の小遣いとしては十分な額を得、それを私が管理する形で自動車免許取得資金を貯めた上で息子は自由を満喫していた。スナック菓子や清涼飲料水、ファストフードなどを自由に買って食べていた。オカンの飯など食べなくても、やっていけるという顔をしていた。
それが、底を突いた。
本当なら就学するか(それなら自立を先延ばしできる)、バイトでもいいから就職して、家にいくらか生活費を入れるはずが、入れるどころか完全に養ってもらうことになってしまった息子。
もう、オカンの作る食事を捨て置くこともない。
それどころか、朝早く起きてきて、「ハムマフィン」を焼いてもらうのを期待している。
子どもの頃、マフィンをなぜか嫌っていたはずなのに……ていうか、朝ごはんを食べなくなって10年以上?
裂いたマフィンとハムをフライパンでさっと焼き、自家製ガーリック・ハーブオイルを垂らしてハムをのせ、サニーレタスとあればプチトマトの薄切りを盛り、マヨネーズをかけてはさむ。
かりっと焼けたマフィンが香ばしく、ハムと野菜が鮮烈で…と、「今一番うまいと思える」そうだ。
そして同時に、あれほど嫌い、憎んでいた親に依存していることを自覚し、そのありがたみを感じているという。
今息子は、わずか3150円にも不自由している。
一応息子は、学科も実技もずっと順調で一発クリアだったのだが、今日の試験では肝心なところでくしゃみが止まらなくなり(持病のアレルギー性鼻炎か、風邪か)、なんと合格点まで1点足りない結果に。そのわずかなお金があれば、午後再試を受けられたのに、そんなお金が、息子の財布に入っていない。
……かつてはほいほい何万円も親や祖父母の財布から盗み、好きなものを買っていた息子が、そのわずかな金の重みを痛感する。
「明日必要なんで3150円貸していただけませんか><」というメール。
私の仕事もいつまで有るかという状態ではあるが、私もまた、こういうときにお金を融通できる、仕事があるということに感謝しながら、余裕を持って5000円渡す。「いいよ、いつか10倍にして返してくれると信じているから♪」
「…w10倍はどうかわからないけど、必ず返しますw」
そして、最近生意気盛りの娘に、親や祖父母がいること、家があること、お金があることの大切さを説く息子であった。
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コメント
当たり前のことは当たり前ではない。
つい忘れてしまっている自分がいます。
反省( ̄○ ̄;)!
投稿: マロン | 2010年9月19日 (日) 20時24分
こんにちは。
息子さん、頑張りどころですね。でも子供は地道に成長しているわけです。
それにひきかえ、私は・・・。
子供の成長に後れを取らないよう、頑張ります。
投稿: たかこ | 2010年9月20日 (月) 16時45分
マロンさん、ようこそ~
えっどうされましたか……
まあ、私はようやく「当たり前」のようなことを得られて、ちょっと幸福ですが…
でも現実は、息子は無職男性…orz
投稿: 闇鍋奉行 | 2010年9月21日 (火) 21時12分
たかこさん、ようこそ~!
本人も焦ったり、がんばったり。いろいろ社会の厳しさを知り、今まで当たり前だと思ってきたものが大変なものだと悟ったようです。
親も、死ぬまで親ですし、ともに歩み、成長しなくてはいけませんね…
投稿: 闇鍋奉行 | 2010年9月21日 (火) 21時14分
息子さん 素晴らしい成長ぶりですね(o^∀^o)
突然の病気は大変でしたが、自分を見つめ直す機会だったかもしれませんね。
うちの息子は生来のアスペルガーの上に、強迫性障害という病名もいただき、なかなか社会と馴染むのは難しいようです。
まぁ長い目で見ていこうと思います。
投稿: みりょこ | 2010年9月21日 (火) 22時04分
はじめまして。こんにちは。
ときどきお邪魔していました。
ありがとうございます。この記事が読めてよかったです。これからもお邪魔させてくださいね。
投稿: ローズマリー | 2010年9月23日 (木) 01時46分
みりょこさん、ようこそ~!
そうですね…いろいろありますが、息子も大変前向きにものを考えられるようになっておりますし、病気も「いい経験をした」と思っているようです。
息子さんも、辛いときですね。それでもお母さんがついていて一緒に苦しんだり話を聞いてあげたりしていれば…完全に孤立してしまったら、本当に大変なことになると思います。
投稿: 闇鍋奉行 | 2010年9月23日 (木) 16時07分
ローズマリーさん、ようこそ~!

…ずっとご心配をかけるような日記で申し訳ありません
問題は山積してますが、本当に一時のどん底を思うとなんでもないくらいです
投稿: 闇鍋奉行 | 2010年9月23日 (木) 16時11分