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2011年7月31日 (日)

少女革命ウテナの思ひ出

久しぶりにのんびりできる時間が合ったので、幾原邦彦監督話題の最新作「輪るピングドラム」の無料配信第1話を見ていた。

のっそり起きてきた娘が、アニメっぽい音声に反応。「何それ」と聞いてくる。
「まわるピングドラムってアニメ。ほら、少女革命ウテナの人たちが作ってる……」
「ああ! 音だけでもウテナっぽい感じがする」
「なんでもこれを見てはまって、少女革命ウテナを見るようになったという人もいるみたいよ」
「へえ、うちなんかの世代はやっぱウテナなのよね~

…あれ、…違うか…???」

娘は女子高生。ウテナはほんの赤ん坊の頃の放送で、本格的に見たのは、自ら借りてきたレンタルビデオで、幼稚園の頃だ。内容からして、娘の世代はむしろ、今ピンドラを見てウテナに興味を持つ、というものだ。

少女革命ウテナかあ…
なんであれを幼稚園児の娘が見たがったんだか不思議である。
少女漫画の王道を行くドレスにフリルに王子様にお姫様、薔薇の花嫁、男女とも麗人ぞろいの生徒会……たしかに意味がわかろうがわかるまいが、目を離せない不思議な魅力にあふれた作品だった。
が、少女漫画に好んで扱われる題材……同性愛や近親相姦といったものもてんこもり。
露骨な描写こそそんなに無いものの、大人の方はかなり赤面するようなシーンもある。

その中でももはや伝説的なのは第33話「夜を走る王子」。
ぶっちゃけ、主人公のウテナが「少女」でなくなってしまうその瞬間を追うだけの話だ。
明らかな描写は一切ないが、少なくとも大人は、どうやら旅館にいるらしい主人公と、学園理事長の気配で察するはずだ。
どーしてもどーしても見たいという娘。
……まあ、子どもにはなんのことやらわからないだろうし、むしろ平然としていればいいだろう……と一緒にそのビデオを見た。

…ふと娘を見ると、なんと、真っ赤になっていた。
そわそわと落ち着かなくなり、まさにその瞬間のシーンになると、自らテレビを消して
「これは見ないほうがいいと思う…」と言ったのだ。

恐るべき幼稚園児!

という思い出を娘に話したら、本人は覚えておらず、「うそー!」と大笑いしていた。

ピングドラムも、美しく面白く、そして危険な香りである…子どもの手の届かないところにおいておかなくては。

そういえば、ウテナ役の川上とも子さんが、先日40代の若さでこの世を去ってしまわれた…ご冥福をお祈りします。
鳳暁生役(劇場版)の及川光博さんは、ご結婚おめでとうございます…。

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