お子様と映画を一緒に
先日、日テレ系の科学エンターテイメント番組「所さんの目がテン!」で、「涙」をテーマにしていた。
玉ねぎを切って出る涙。
これは20歳前後の若者はぼろぼろ涙が出て、40~50代はあまり出なかった。
どうも、こういうガスの刺激については、年をとると慣れて、若いほど弱いらしい。
でも、年をとると涙脆くなるというけど??
ということで、今度は感動に対して涙はどう反応するかの実験になった。
そこで使われたのが、クレヨンしんちゃんの不朽の名作「オトナ帝国の逆襲」だった。
…日テレすごい。
オトナの事情を考えたら、「火垂るの墓」あたりじゃないのか、と思うのに、そこで他局のオトナ帝国とは!
被験者の大人たちは、そんなの見たことありません、と下品で知られるクレヨンしんちゃんに冷笑。
が、いざ鑑賞し始めると……そう、笑って、手に汗握って、……もう、涙涙。
一方20歳前後の被験者は、さほどでもないのだったという。
自分の経験に共感して涙脆くなる、という実験結果になった。
ああ、確かにあの映画は、子育て経験ある大人と、あとしんちゃん世代に共感を得るのだ。
あれをテレビで見たときは、息子がしんちゃん、娘がひまちゃんより上の年頃。
始まってまもなく、娘が泣き出した。自分を守ってくれるはずの親や幼稚園の先生が敵になる、という恐怖に震えたようだ。怖い、怖い、と泣く。
息子は、物凄く面白がり、泣き、感動していたように思う。
私はもう、自分が親になり、また自分が親の背中を見ていた時のことを思い出してもうぼろぼろ。
もういや~見たくない~と泣いて怖がった娘も、ラストまで行けば、笑ったり泣いたりで、大満足だった。
☆
で、これが何年かして、またテレビで見た時がまた見もの。私は相変わらずの泣きっぷりだったけど、…当時暴れて、いろいろあった頃の息子がまた、ぼろぼろ泣いている。
最初見た時よりも泣いて泣いて、その泣き顔を隠すことなく私に感動したシーンを熱く語る。
よかったねえ。
うん、この映画はすごいわ。
親子が感動を共有できるってすごいこと。
いろんなわだかまりがあった私たちでも、昔見た映画ひとつで、あんなにも共感出来たのだから。
☆
とある映画館の支配人がぼやいていた。
最近の親は、子ども向けの映画を、親子で見ないで子供だけ放り込む。
ファミリー向けの映画は、子供と親が一緒に見るからヒットしやすいメリットがあるのだが、そんなことをされたら劇場は収入源。いやそれよりも、そういう家庭の子に限って、ぐずったり騒いだりおしっこ~とかでスタッフが振り回されるのだとか。
ああ、もったいない。
幼い子どもらと感動を共有するということは大事なことだ。
思春期の難しい時でも、共通の話題で盛り上がったり、理解しあえたりするんだから!
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