漫画の表現は無限大
行きつけの本屋の一つで、私は「うーん」と唸っていた。
うちは、そのブログ名が示すとおり、恥を晒すばかりの身の上。
家計の維持や子どもの学費は、自分で稼ぐしかなく、独身時代の蓄えもとうに消えた。
老後も心配すぎるのだし、無駄遣いなどしてられない。
しかし、自分や子らに心や頭の栄養になりそうだと思うとつい、あれこれ手を出してしまう。
買っちまったのが、これだ。
日本漫画の面白いところは、カテゴリにまとめようとすると、すぐそれを破るようなものが出てくるところ。
表現の多様さが面白い。
で、この作品は、またカテゴリにまとめにくい作品と、また絶妙な編集が見どころ。
学習漫画なら、生物学者の監修のもと、漫画家がまとめるだけだろう。
が、これは漫画家が豊富な知識と自由な発想のもとに物語を組立て描き、生物学者が解説したり突っ込んだり、時には否定もする。
素直に読むと、漫画家と生物学者の論戦や、それぞれの見解、そして物語が楽しめて、なんか動物行動学や進化論について賢くなった的な満足感がある。
受動的であるべき「学習漫画」と
能動的な解釈が必要な大人向けの漫画。
言わば、本物の「大人向けの学習漫画」だ。
☆
なお、我が恥さらし家では、まずその方面が専門である娘は、今ひとつ…?
寝るなーちゃんと読めー
で、それなりの読み手である息子が、かなり関心を持っている。
うん、一見地味だけど、案外これまでにない作品だと思うよ。
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