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2012年8月 3日 (金)

おおかみこどもは私のこども

細田守最新作「おおかみこどもの雨と雪」を、娘とレイトショーで鑑賞できた。

私も子供らも忙しい。土日はもちろん平日なんてとてもとても~と、映画館鑑賞が出来るかどうかの状態で、ふと思った。

娘、もう18。
レイトショーいけるんじゃね?

で、会社帰りに待ち合わせして見に行った。


…ああ…これは「私の物語」だ…(滂沱の涙)

いろいろと難しい二人の子を抱えて、夫は…とにかくいなかったので母子家庭状態。
ハナのような苦労まではしていないが、まあいろいろ、育児の苦しみも楽しさも、独り占めしてきた。

ああ、あるある。本当育児ってねえ…
うわあ、きっつい…私ここまで思い切れなかったわあ…
ていうか、ハナさん、高スペックすぎくね?

などと思いつつ、美しい映像、胸キュン、妙に地に足のついたファンタジーを楽しみ、涙してきた。

知り合いの映画館関係者は証言する。

「これは大人の映画。御子様は、始まってすぐに出てくる」

かつて、クレヨンしんちゃん大人帝国の逆襲にあったような、子供よりも大人、それもお母さんに受ける要素満載、ということか…と感じていたが、たしかにそう。

狼男とハナの都会のラブストーリーは、大人には面白くても、子供にはさっぱりだ。

田舎暮らしを始めて、魅力的なシーンが続出するが、雨と雪の成長の意味は、ある程度の年齢でないと理解しがたいだろう。

定点で時の流れを見せる手法も美しく、まさに細田イズム。
人間の世界に積極的になじもうと努力する雪。
人間社会になじめず、ひよわながら自分の道を模索する雨。

ああ、うちの子らがそこにあるわ~ただし貞本デザインの美少年美少女で。

ついでに…えりの伸びたシャツを着た狼男…それ、私の理想のタイプだ。というか、そういう男と結婚したはずだった。
「えっ! おとん、ただのハゲ男じゃん!」と娘に却下されたが、私の中では、ああいう人と結婚したはずなのだ。
ちぃっ!

そしてまあ、幼少時にはひ弱で、ママにべったりとして色白で可愛い息子が不登校になり…と手を焼いていたつもりが、今、大きく羽ばたこうとしている。

「おかん、なめるなよ」

男子って、母親が理解できないくらいの方が健全なのかもしれない。

そんな、あれこれを考えさせてくれる良い映画。
夏休みを終えて、子どもを学校に行かせてから見るのもよろしいかと。

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