親は子のために尽くすもの
昔から、説話では親孝行の話が好まれる。
というのは、実際には親孝行をする子は希で、親が子に尽くしてばかりで、それは生物として自然なことだから。
だからこそ、普通はありえない親孝行の話が喜ばれるのだ
という話をどこかで読んだ。
実際、動物だって命懸けで子を育て、時には命と引き換えに…というものもいるけど、子が親に尽くすなんていうことはない。巣立ったら、それまでだ。
☆
コメントをいただいたおかげで、自分の古い日記を読み返す機会を得た。
息子の盗癖に一番悩んでいた頃の日記だ…年々巧妙に、狡猾になる…おまけに身体も頭脳も自分より高スペックな息子との戦いの日々。
あー、こんなこと、すっかり忘れちゃってたなあ…今は笑い話だと言えるということが幸いだ。
しかしまあ、異常な日々だった。安い鍵をつけていたら開かなくなってしまい、病院で「すみません、ハサミを貸してください!」と顔を真っ赤にしながら財布の入ったポーチを切り裂いたっけ。
しかしまあ、異常な日々だった。安い鍵をつけていたら開かなくなってしまい、病院で「すみません、ハサミを貸してください!」と顔を真っ赤にしながら財布の入ったポーチを切り裂いたっけ。
バッグを枕にしていたせいで、デジカメの液晶が割れた、とかもあったなあ。
で、そんな無茶な姿勢で寝ていた結果、
頚椎版ヘルニアになってしまった。
指の痺れがひどくて小銭を掴むのも難しいし、紙をめくるのもしんどい。
文字を書くと思いもよらぬ方向に筆が滑ってまともにかけない。
パソコンの入力も変な動きをしてタイプミスをする。
ろれつが回らなくなり、目はかすみものが二重に見える。
記憶もまともにできず、人が何を言っているのかわからない…
脳梗塞の兆候と似ていたため、慌てて脳神経外科に行ってしっかり調べてもらったら、首の骨が本来のカーブを失ってストレートネックになっており、そう診断された。
治療法もなにもない。痛み止めや塗り薬を出してもらい、枕選びについて講習されただけだった。
確かにここ数年、枕を使わず適当に寝ていたように思うが、バッグを枕にしていた頃の首の痛さを思い出した。明らかに無茶な姿勢だった。
今、寝具を見直し、少々お金をかけてもまともな姿勢で眠れるように頑張っているが、一朝一夕で直るものではないだろう。
まだまだ、子供のためにも自分の老後のためにも働かなくてはいけないのに、会社には迷惑をかけどおし、罵られっぱなしで辛い…
まだまだ、子供のためにも自分の老後のためにも働かなくてはいけないのに、会社には迷惑をかけどおし、罵られっぱなしで辛い…
息子がいま、信じられない程優しく私を支えているのが救いだ。
あんたのせいでこうなった、などとは言っていないのだけど……
親が子に尽くすのは当たり前だが、人間は子が親に尽くす唯一の生物、ということなんだろうなと、最近思う。
| 固定リンク
« 子どもたちの成長 | トップページ | 我が家の紛争 »
コメント
お久しぶりです。こんにちは。うちのアスペ長男は、中学三年生という大事な時期なのに毎日登校するものの遅刻ばかり、ろくに勉強もせず、好き勝手ばかり。私ももう精神的にクタクタです。闇鍋奉行さんも大変な時期があって、それでも今息子さんは立派に成長して自立してるんですよね。うちもそんなこんな日がくるといいな〜と思いながらブログ読ませていただきました。
投稿: ピーナッツ | 2012年11月12日 (月) 09時40分
ピーナッツさん、ようこそ~!
アスペの子はマイペースですから、「普通」の規範をいくら行っても通じなかったりしますよね…いくらしつけてもちゃんとしないのに、「親のしつけが悪いから」というように見られているようで辛いですよね…
うちの息子も立派とまではいきませんが、最悪の事態を考えていた頃から考えたら天国です。
遠回りでも、世の中の仕組みを学び、まずは人の道を極端に外れることなく、自分の考えを人に伝えて理解を得るだけの力をつけてあげることだと思います。
投稿: 闇鍋奉行 | 2012年11月12日 (月) 22時36分