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2014年11月12日 (水)

リア充な息子

いろいろ遠回りしながらも、なんとか職を得てがんばっている息子。

休日には何かと出かけて飲んだり歌ったりで、充実しているようだ。
風呂上り、ちょっとテレビなど見ながら雑談することがある。
息子は、自分に会話力がないとかどもるとか滑舌が悪いとかいう。

いやいやいや。
何を言ってるんだか。

一応、自閉圏ぎりぎりだという状態だけど、こんなに雄弁に、理路整然と語れる青年がそうそういるだろうかと思える。
私なども、子どもの頃は言語障害というものだろうか、おかしいんじゃないだろうかと一人で悩んでいたけれど、こんなに美声で青年の主張が出来る息子や娘に恵まれるとは、感涙だ。
息子は、中学に入っていじめに遭い、引きこもった。

暗い部屋の中で、虐めた子たちに復讐心を抱き、いつかあいつらぶっ殺してやると執念を燃やしながら一人腹筋を鍛え、腕力を鍛えしているうちに、息子の上腕はむくむくと膨れ上がり、腹筋は割れ、驚くほど響き渡る美声を手に入れた。

ただ、「落ち着いているとゆっくりはっきりしゃべれるのだけど、興奮すると早口で凄い勢いで一方的にしゃべってしまう」とは言う。
あー…だけど、そういう自分のクセを理解し、抑制しているのなら大丈夫だね。

確かに、時折息子にスイッチが入るとうざいw

今日も、テレビを見ながら滑舌の話をしていて、早口言葉の話題になった。
滑舌のいい人は、やはりそれなりの訓練をしているだろう、あえいうえおあお、あめんぼあかいなあいうえお、早口言葉など…で、息子は早口言葉を華麗に口にしたあと
「赤巻紙青巻紙黄巻紙って、何だよ!」と突っかかり始めた。
「赤巻紙って、なんなんだよ??青巻紙ってなんなんだよ???」

…うーん…そうだな、なんだろう。
赤紙とは違うだろうし、一体何を巻いた紙なんだか。

ちょっと関心はあったけど、こっちもちょっと忙しくて調べていられない。
そういう態度を出すと、荒れる子だし。

「…赤いボタンを知ってるか、青いボタンを知ってるか?」
と、ゴーショーグンの歌詞を暗誦してみた。
すると「あか~い~ボタ~ンを~ 知って~るか~♪」
と、息子は見事なバリトンで高らかに歌い始めた。

息子と付き合って20年以上。

いなし方を心得ている自分が怖い。

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