鯛の尾頭
息子は、基本的に自炊をしている。
なかなかにやりくり上手だし、安い食材で、極力包丁を使わずに、栄養バランス満点でうまいものを食べる、という事に重きを置き、よくレシピについても話してくれる。
私にも、参考になる話は多い。
今日は、急に「鯛のアラ」について話し出した。
高級魚で知られる鯛だが、今は養殖も盛んだし、頭などアラはかなり安く手に入る。
夕方行くと、100円だとかもザラ。
息子は、「これ、安いよね?」と言いながら、熱心に自分の考えるレシピを語りだした。
こじゃれた店なら、血などを洗い、しっかり湯をかけて鱗を丁寧にとり…だけど、自分が食べる分には気にせず、吸い物にしてもいいよね!
塩をして、昆布だしとかで…大根とかといっしょにして、三つ葉でも散らせば
「うん、それ、私が昔あんたたちに食べさせてたレシピだね」
「…まじか!( ゚Д゚)」
我が家は、ガチで貧困を体験している。
それでもちゃんと肉や魚、野菜やきのこなど、栄養バランスのいい食事を作ってきた。
鯛のアラは、その頃よく活躍した食材だ。
上質な白身に、目玉の後ろのDHAたっぷりの脂。
骨から良いダシも出るから、ニンジンや大根に旨味を吸わせ、ネギや、三つ葉でも散らせば御馳走だ。
「鯛の尾頭付き」ではなく、「鯛の尾頭」で、うちの子らは育ったのだ。
で、息子はそれを覚えていないと言いながら、ほぼ同じレシピを構想していた。
ちゃんと、血肉になっているんだねえ…
「食」は、本当に大事だ。
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