2020年5月23日 (土)

鯛の尾頭

息子は、基本的に自炊をしている。

なかなかにやりくり上手だし、安い食材で、極力包丁を使わずに、栄養バランス満点でうまいものを食べる、という事に重きを置き、よくレシピについても話してくれる。
私にも、参考になる話は多い。

今日は、急に「鯛のアラ」について話し出した。


高級魚で知られる鯛だが、今は養殖も盛んだし、頭などアラはかなり安く手に入る。

夕方行くと、100円だとかもザラ。

息子は、「これ、安いよね?」と言いながら、熱心に自分の考えるレシピを語りだした。

こじゃれた店なら、血などを洗い、しっかり湯をかけて鱗を丁寧にとり…だけど、自分が食べる分には気にせず、吸い物にしてもいいよね!

塩をして、昆布だしとかで…大根とかといっしょにして、三つ葉でも散らせば

 

「うん、それ、私が昔あんたたちに食べさせてたレシピだね」

「…まじか!( ゚Д゚)」

我が家は、ガチで貧困を体験している。

それでもちゃんと肉や魚、野菜やきのこなど、栄養バランスのいい食事を作ってきた。

鯛のアラは、その頃よく活躍した食材だ。

上質な白身に、目玉の後ろのDHAたっぷりの脂。

骨から良いダシも出るから、ニンジンや大根に旨味を吸わせ、ネギや、三つ葉でも散らせば御馳走だ。

 

「鯛の尾頭付き」ではなく、「鯛の尾頭」で、うちの子らは育ったのだ。

で、息子はそれを覚えていないと言いながら、ほぼ同じレシピを構想していた。

ちゃんと、血肉になっているんだねえ…

「食」は、本当に大事だ。

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2011年1月 8日 (土)

某シェフと「おせち事件」を語った

2010年は、「おせち事件」で始まった。

とある新興飲食チェーンが、グルーポンというサイトの誘いに乗り、ユーザーが集まれば半額!と、おせち料理を出したのだ。100個程度の見込みだったのが、注文が500来た。

その段階で青ざめるのではなく、オーナーは「おせちだけで1店舗分の利益が出た。まだまだ仕掛けますよ」とご満悦のつぶやきをツイッターに残した。

「えええっ!500!」
その事件をちょっと知っていた某オーナーシェフは、私の話に驚いていた。

思ったとおりだ。
「もしもうちがおせちをやるなら、まずは限定20個。3万5000円。普通は原価30パーセントだけど、おせちとなれば50パーセント。それで上手くいったとして、50個。友人の店ではおせちをやっているが、限定50個で、徹夜だそうだ」

私もまあ、たかが家庭用の1個のおせちに全力投球したら最低でも3日はかかるのを経験しているし、他の寿司屋で、おせちのに使うからすみを秋から仕込んでいるのを見ているし、飲食店が顧客様の信頼をキープしたままで「さすがはこのお店」とご満足いただき、次につなげるのを見ているので、初めてのおせちで100、1万円で受けるのも、それが500になって喜ぶのも信じがたい。
自分の店のキャパシティーを越えて受注して、いいことなんかない。
このシェフでは、30人くらいは受け入れられるスペースがあるが、
貸切で同じメニューというのでもなければ、20人程度しか予約を受けないという。
そうでないと、十分にご満足いただけない、ということもある。
それもまた、オーナーシェフだから言えることであって
「オーナーが別にいると、そういうわけにもいかない。もういっぱいいっぱいなのに、オーナーはもっと入れろと言うし、食材が切れてしまっても、パスタでも何でもいいから出せという。自分としてはそれなりにおいしいものを出したとしても、お客が満足しなければ意味は無い。『何この店!』なんていう言葉も聞いた」
結構有名店のシェフを担ってきて、それなりに名も売れている某シェフだが、それでも田舎町の「オーナーシェフ」になったのは、そういうことなのだ。

高級店を利用するのは、それが大切な席だからだ。
接待、デート、記念日…相手を喜ばせるのに失敗できないからこそ、
高い金を払って使う。
だから、お店も、十分なキャパシティを見込んでサービスする。

数字しか見ない、というオーナーとは違う、現場で料理を作り提供するオーナーシェフの心意気を感じた。

なお、こちらのお店はクーポン関係をとても嫌う。

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2009年10月31日 (土)

ハロウィンのおもひで

今日はハロウィン。「みんなの農園」をついかぼちゃ尽くしにしてしまった。

娘が幼かった頃のことである。夫が失業して一文無しで帰ってきて、1年間家にいた。家のローンやら夫の保険・年金やらで何も食べなくても月30万の赤字と言うひどい状態だった。

なんとか行かせていた娘の英語教室で「ハロウィンパーティ」をやるという。仮装と、お菓子を持ち寄って食べるというのだ。…たって、一日1000円以内で家族4人食いつないでいたあの頃、100円の菓子を買うのも大変だ。手作りクッキーなどに挑戦する時間も無い。

で、特売で買ってあったじゃがいもをいくつかスライスして、油で揚げて塩を振り、ポテトチップスにして持たせた。

原価50円ほどの粗末なものだったが、揚げたてのポテトチップスは珍しかったようで大好評。先生もお友達もあっというまに食べてしまったという。

あの頃は辛かったけど、いろいろがんばれたなあ…

そんなふうに慈しんで育てた娘が、ハロウィン前夜から家出するようになるとは夢にも思わなかった。

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2009年1月26日 (月)

沖縄で最高の「日本料理」

極寒の沖縄リゾートを訪れて、最初の夕食。

「沖縄にきて、なんで日本料理?」などとも思ったけど「とにかく、いいらしい」という情報を、現地通がゲットしていた。

料理の始に、料理長の中村さんが挨拶に見えられた。ゆったりと、楽しめそう。

前菜はひとつひとつ、「美味しい!」「これは何??」と声があがる美味しさ。魚の木の芽味噌焼きは、私と食通メンバーが「チーズやクリームのような乳製品の香りがする」と感じながらも、その情報しか得られず。まあ、ゆずの香りのするねぎ味噌とかもあることだし、そんな香りのする組み合わせということかも?

Okinawawashoku 写真の出来が良かったので、「御造り」。器や彩りも楽しませていただいた。

さて、こちらの一番のオススメという鍋をいただいた。こちらの料理長オリジナルの土鍋を用い、沖縄名産の食材を用いた、独特の蒸し鍋。

蓋の高さのある黒い土鍋を、強火にかける。あとで聞いたのだけど、この鍋の蓋は豚の顔を模しているらしい。気づけば、写真に撮っていたのにー! 蓋の空気穴も独特だったし、ここでしか食べられないという「鍋」料理に、闇鍋奉行も喉がなる。

Nabe このような鍋に、一滴の脂も敷かず、沖縄名産の豚肉を投入。じっくり脂を出しながら、野菜を入れる。大雑把に切ったキャベツは甘そう。

「それ、なんですか?」

と聞いた食材は、ひとつは「ヘチマ」。ああ、沖縄って、ヘチマ食べるとか聞いたことがあったっけ。

それから、薄切りにして皮目をあぶったらしい白身の魚。これを聞くと「びたろう」という答えが返ってきた。「おい!びたろう!」と、田の中勇さんの声が聞こえてしまいそうだったが、大人しくしていた。

Nabe2 できあがりはこちら。少々だし汁を注いではいるものの、お味は素材そのものから。甘い、旨い、と蒸し鍋を堪能。そのあとは沖縄そばや雑炊に……これもおいしいシメに。

翌朝、別室メンバーが興奮気味に語った。

「あの中村さん、テレビでNHKつけたら、すごい扱いで出てたんだけど…」

なんか、すごい料理長さんらしい。

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2008年4月17日 (木)

魚と同じものを食べる~ミドリフグ、オトシン~

そろそろミドリフグも飼育一ヶ月。

私もふぐもおっかなびっくりの関係だったが、それなりに互いを理解しはじめていると感じる。

前のアベニー・パファの遺産である赤虫パックを消費するためのミドリフグだったが、魚や貝、えび、いかなどもよろこんで食べるそうなので、いろいろなものをバランスよく食べるようしつけ中。魚などをさばいて、われわれはお刺身などを楽しみ、フグには、中骨についた肉をほおばる。うむ、「家族」として食卓を囲む雰囲気ではないか。

今のところ、アサリと川えび(スジエビらしい)を冷凍しており、赤虫と交互に与えるようにしている。川えびも最初はほとんどやわらかい肉しか食べなかったが、今日は殻や足などの固いところももりもり食べた。アサリだって、だんだんお気に入りになってきた。とっておきの生いかなごには見向きもしなかったのは残念だが、刺身用ほうぼうの、抜いた骨についた肉は喜んでいた。残りの身は、われわれがカルパッチョとスープでおいしくいただきました。なんだかわれわれがふぐの残り物をいただいているようだが、こうしてしつけておけば、万一近所の熱帯魚屋がどうにかなってしまっても、食べ物を確保できる。

最近気になるのがオトシンクルスだ。前のオトシンが落ちてしまってから、しばらくオトシンを導入していなかったのだが、コケがあまりにひどくなり、熱帯魚屋でおなかをすかせて仲間の死体をつっついているオトシンをお迎えした。さあ、たんとお食べ~

しかしこの1匹ではあまりキレイにならない。もう1匹お迎え。個性があるのだろうか、この子がたちまち気になっていた水槽のコケを食べつくしてしまった。

そうなると今度はオトシンのお食事が気になってくる。水草のある水槽ならある程度は放置していても大丈夫だが、このペースだと2匹が飢えるとみた。これまで草や水槽に吸い付いていたのが、2匹して底に寝そべっているのが気になる。お掃除係にも「報酬(えさ)」を与えなくてはいけない。

まずは定番のコリドラス用タブレット。少しでもいきわたるように割って、電気を消す頃に投入。食いしん坊のプラティどもがつっついているのが気になるが、朝、しっかり食べ残しに食らいつくオトシンを確認。少し安心した。えさを多めに入れれば、富栄養化でコケも生えやすくなるだろうし。って、また本末転倒。

オトシンさんのエサとして次にポピュラーなのは、きゅうりやほうれんそうなどの青菜である。しかし、われわれが食べるものにはほとんど農薬がついているので、オトシン愛好家は完全無農薬をめざすべく、自家栽培した野菜をゆでて与えるらしい。さらに、クロレラのサプリメントを食べる子もいるという。それを投入して食べてくれなかったら、飼い主がサプリメントをいただくことになる。おしなべて、オトシン愛好家はやたらヘルシーでエコロジーである。

と、いうのが以前調べたオトシンクルスのエサ情報だった。しかし、最近すごい情報が席捲しているようだ。

「オトシンクルスは昆布がお好き」

あちこちで得られた情報をまとめると、こうだ。

1.良質の昆布を水からゆでる

2.ゆですぎは禁物。やわらかくなり、塩っ気が抜けたところで取り出す

3.適当に切って水槽へ。喜んで食べます

……これって、普通にだしをとった昆布を、捨てずに入れればいいっていうことじゃないか!

最近忙しいことを理由に、昆布だしは昆布茶でちゃちゃっととってしまったり、安いだしこんぶで済ませていたが、むらむらと「いい昆布が欲しいわァ」と購買意欲に駆られてしまった。

笑うがよい。給料前だというのに日ごろ恐れ多くて近づきもしないようなデパートの「大北海道展」に赴き、さんざん昆布関係を試食して、「北海道南かやべ産 白口浜真昆布」150g1260円(税込)を購入してしまった。販売員さんが「旨みが多いから、水出しで一回、火を入れて一回、と二回だしがとれて、最後は刻んで佃煮にできるのよ」と薦めるのだもの! 水に一昼夜入れただけの昆布水は滋味あふるる旨さで、夏の簡易吸い物によさそう。そのだしがらをちょいと切り取って投入するだけでも、オトシンさんの非常食になるではないか!

フグに続いてオトシンさんとも食卓を囲める。なんだか素敵。

☆  ☆  ☆

ヤングジャンプの車内吊り広告を見た。

「ローゼンメイデン」が掲載雑誌を移った、とは聞いていたが、その大々的な宣伝の文句に「ローゼン麻生もご満悦」とあった。

……麻生太郎氏がローゼンメイデンにつなげられたのは、2ちゃんねるで「麻生大臣が空港で『ローゼンメイデン1巻』を読んでいた」というようなスレッドがたち、以下麻生太郎漫画狂伝説が貼られ、一気にアキバ系の支持を得た、という経緯があったと記憶している。麻生陣営も、その気流に乗って世界に誇る日本の漫画文化を誰よりも知る政治家として売り出している……と思った。麻生氏がとくに、ローゼンメイデンを愛読しているかどうかという真実は置いておかれ、2ちゃんねる等では麻生氏を「ローゼン閣下」などと持ち上げられているが、ここまで宣伝に使われちゃうなんて驚いた。

麻生さん御用達、と売り出す出版社。これをとことん利用する麻生氏?

事情はよくは知らないけれど、興味深い。

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2008年3月 2日 (日)

ひなまつりをミドリフグと楽しむ

土日しか一緒に過ごせない娘のひなまつりを、今日楽しんだ。

昨日から漬けて置いたコハダ、タイの皮霜造り、五目寿司、ハマグリのお吸い物、菜の花のおひたし。適当に摘んだスイセンやパンジーを飾り、春らしくしてみた。

鯛は安く丸ごと買い、うろこを取って三枚におろして骨を抜き、ざっと熱湯をかけて冷水に取り、御造りにしたのだが、中骨を抜くときに少々肉が取れることがある。

これをミドリフグに持っていってみた。

うわああああああ。

手から食べる食べる。おなかがパンパンになるくらいまで食べる~~。捨てるようなところでも、この小さなミドリフグにとってはすんごいご馳走なのだ。何より、手からついばむように食べるのが本当に可愛い。テレビには、マナティと戯れるタレントさんが映っていたが、負けないくらいなんだか幸せ~~。

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2008年2月17日 (日)

マイメロディで闇鍋大会~日曜の朝はアニメと特撮!~

日曜朝はテレビが楽しい。

「仮面ライダーキバ」は、もはや誰もついていけないんじゃないかと言う難解wな物語。主人公の鬼畜な父・紅音也を、オイヨイヨ武田航平くんが怪演しており、これを見るのが無性に楽しい。今日は華麗にバイオリンを弾きながら食い逃げしていた。

鬼太郎も相変わらずのテンションだ。まだ、メイド喫茶ネタをやるかw

そして今日のマイメロディは、なんと「闇鍋」ネタだ。闇鍋奉行としては語らないわけには行かないではないか。

放送時間は短くなったが、「カケル君が男とキス」「全裸のサンタ」などのお約束はきっちりこなしている「おねがいマイメロディ スッキリ!」。今日はなぜか、負け犬たちが集まるアパートで、闇鍋大会をしているらしい。なつかしの牡蠣くんが入っていたり、白山のルパンダイブがあったり、番組全体が闇鍋のようにカオス。

Yaminabe 彼らの作った闇鍋がこれだ。

なすを入れたのは、彼だろうか。まさかつかむと神様だったということはないだろうか。

今何かと話題のギョウザも入っているが、さすがにキケンなネタではないだろうw

甘辛取り揃えて、実によい感じの闇鍋具材ではあるが、

一番萌える具材はこれで決まりだ。

Guzai

ああ、バクの忠義なことよ……

このあとクロミさまがしゃぶしゃぶにされるという展開にも泣けた。

マイメロ同様、「悪役より主人公の方が凶悪」アニメ・ロビー&ケロビーを経て、何でもアリの「ハヤテのごとく!」。鬼太郎の裏番組のしずくちゃんもカオスだし、日曜の朝はかなりぶっとんだ番組が目白押しである。

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2008年2月16日 (土)

まだ鍋に悩んでいる~久々にPC三昧の週末~

我が家は、冷暖房をほとんど使わない。

夏は熱帯魚ともども窓からの風と扇風機だけでのりきっている。室内は30度以上、熱帯魚もうだる気温に、酷暑の始まった数年前から耐えている。一応、クーラーは1台あるが、子どもが病気になったときくらいしか起動しておらず、ここ数年家族が健康である証拠だと寿いでいる。

冬の室温は、無化温でも通常18度、うんと寒い日でも17度をきるかどうかなので助かっている。暖房器具は、基本的に無い。暖かいものを着たり、ふとんにくるまったり、暖かい飲み物を飲んだり…で、ほとんどやっている。息子が紅茶にこだわるのも、そのせいだ。

冬にはことこと煮込む料理や、麺類などでたっぷりとお湯を沸かすことで室温を結構あげられる。19度くらいにあげられれば万々歳だろう。パスタの茹で汁もすぐには捨てず鍋ごと放置してじんわり放熱させる。1カロリーとて、無駄にするものかと思う私。じっくりことこと煮込んだ料理で体も芯から温まる。ついでに、鍋の湯気と熱帯魚の水槽が加湿器代わりになっていて、インフルエンザ対策にもなっている。

そんな私が、鍋の買い替えに、まだ悩み中。

長年働いた無水鍋の代わりと、すぐにダメになるテフロンフライパンの代わり。そして気になるアサヒ軽金属のオールパン(ローストパンも気になる!)と活力鍋。

焦げ付かなくて、油や水なしでも調理ができるとか、たった1分でご飯が炊ける!カレーもできる!とか、なんだかとっても気になる。それなりのお値段だけど、これが本当ならば地球環境にやさしく、お財布に最終的にやさしく、調理時間も節約できる夢のお鍋ではないか。子どもたちの誘惑に先日負けたばかりなのに、私のお財布は激しく揺らいでいる。

しかし

ことこと煮込むやさしいお味、お部屋がぬくぬく暖まる、昔ながらの調理も捨てがたい。煮込みながらゲームやPCやるくつろぎタイムも私にとっては大事である。それに、我が家には、私が長時間働きに出ることを決意したときに購入した保温鍋がある。朝、肉などを入れておけば、夜には恐ろしくやわらかく煮あがっていて、光熱費の無駄も無い優れモノだ。活力鍋を買ったら、これの存在意義がなくなる。でかいのに。

しかし一方! 冬はいいけど、夏はどうだ。ちょっと火を使うのもイヤな時期、スタミナ満点のカレーがあっという間に煮あがるのだぞ……。保温鍋は、夏場は意外とキケンだから、事実上平日仕事があるときには使ってないじゃないか……

迷いに迷い、今日は子どもが留守、久々に休日出勤もないこともあってネット三昧。あっちこっちで情報を集めた。うわー、気になるセットが、20日までの限定とかで売られているよーーー

こんな日も久しぶりなので、昔入り浸っていた2ちゃん料理板とか、最近ゆっくり見られなくて完全に流行から取り残されているニコニコ動画などを訪れてみた。料理板って、本当にゆったり時間が流れていて、得るものが多い。名スレ「貧乏のどん底料理」スレも相変わらずだ。昔は本当にお世話になった。もうすぐ舞い戻る可能性もあるのだけどw

子どもたちがここ最近踊り狂っている「ウッウッウマウマー」シリーズなども堪能した。最近はこういうのが流行ってるのね。それに深夜アニメ「墓場鬼太郎」のOP、電気グルーブの「モノノケダンス」もいい。著作権的に限りなくダークグレーなので気安くここでご紹介もできないが、鬼太郎OPも素晴らしいがPVがまた秀逸だ。この絵師さんが気になる…。

とりあえず、子どもがいないうちにPCの前で踊りまくりの週末。

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2008年2月15日 (金)

平貝(たいらぎ)を捌いた~料理とかがくは紙一重~

昨夜のメニューは、スミイカと平貝の御造りと、ほうれん草とスミイカ(ゲソ)とエリンギのソテー、ミネストローネだった。

なんで御造りにミネストローネかと言うと、わが息子が味噌汁を食べない非国民だからだ。ビタミンやミネラルの補給に汁物を作る我が家としては、育ち盛り、アレルギー体質なのにジャンクフードばかり食べる息子に困っている。その前の日までは、おばあちゃんががんばって作った手作り味噌で、あごやカツオブシ、煮干などで結構素朴だけど懐かしい味を再現していたのに、手もつけない。まったくもう~

さて、スミイカはともかく、平貝を捌くのは私も初めてだ。30センチはあろうかという貝に、直径10センチくらいの見事な貝柱。魚屋で見るたび気になっていたのだが、閉店間際でなんと1個300円で買えた。わーい解剖解剖♪ じゃなかった、今日はごちそう~~♪

うちはホッキ貝やホタテなど、活きた貝を格安で手に入れる機会が多いため、最初は普通のデザートナイフで捌いていたのを、思い切って専用の貝剥きナイフを購入。「おお、気持ちよく剥ける♪」と張り切っていたところだ。

しかし、平貝とはなんともデカイ。貝剥きナイフじゃ短くて奥まで届かない。

「違うところから攻めてみようかな」と、貝のちょうつがいのところも襲ってみた。まさに悪戦苦闘。

「お」

平貝は、カラスガイの巨大化したような形をしており、基本的にはホタテのように大きな貝柱を刺身などにして食べる。私はそんな知識だけで挑んだのだが、貝殻のとがったところに、小さな…(いや、もちろんそれだけで小ぶりのホタテ貝柱くらいの大きさなんだけど)貝柱を発見した。

あら~。やっぱりこれも当然、二枚貝。

アサリやハマグリのように、一対の貝柱に水管やあしや、内臓があって……というかたちが、徐々に一方の貝柱を大きく、片方を小さくさせて進化していたのを想像した。

「とすると、ホタテにもどこかに、消えた貝柱の痕跡とか、あるのかしら」

これまでたびたびホタテを剥いてきたが、そういうのがあったようななかったような。ホタテは大きく肥大した一本の貝柱で「泳ぐ」ことさえする二枚貝だ。その進化の過程で犠牲にしてきた貝柱が、あるはずだ。……あ~あったような気がする。ほんの、タコ糸のようなのが。

「じゃあカキなんかどうだったんだろうか」

殻付カキ様は滅多に食卓にのぼってくれないが、剥いたことがないと言うわけではない。ほとんど運動しないカキ様は、内臓がほとんどで、一応ひとつ、貝柱はあるけれど……という認識だ。海で自生している状態のカキ様を見たこともあるが、どーやって岩や橋げたについているのかさえ私はよくわかっていない。けれど、これも二枚貝なのでアサリのような形と共通点があるはずだ。今度チャンスがあったらよく見てみよう。

一方、子供の頃は大好物だったが、今は拝むことさえ難しいアワビ閣下。平べったいけれど巻貝の仲間だというのは、もちろん知っている。子供の頃も、貝殻の小さな渦を見ていたし、その頃からアニメーションのようにサザエのような巻貝がぺったりと広がっていくような進化の様子を想像していた。

で、なんとなく思ってしまった。

二枚貝と巻貝って、同じ「貝」でいいわけ?

両方ともおいしいけれど、体の構造がずいぶん違うんじゃないか。でんでんむしとサザエとアワビが同じ仲間なのはわかるけど、ホタテとは違いすぎる。殻を持つ軟体動物ってだけで、全然違うってくらいの生き物のように思えてきた。

私は息子と同じく、今で言えば「アスペルガー」に分類されそうな子で、幼稚園の頃から百科事典を飽きることなく眺め、雑誌だって大人向けの漢字だらけの文章を読み、「ものしり」「かしこい」と言われる博識幼女だったのだが、それが本当に知能が高いのではなく、発達に著しく偏りがあるだけだったのだ、と気づいたのが大人になってから。

生き物の解剖図を楽しく覚えて、得意げに二枚貝はね、巻貝はね、と親に話していても、全然その意味なんか考えていなかったのに気づいたのが、40すぎのまさに今だ。

日ごろ息子を「3歳児」と言っているが、私、「年長さん」から「小学2年生」くらいになれただろうか。

知り合いの理数の先生が、最近注目されるようになったらしい。ずっとこの先生をかげながら応援していただけに、すごくうれしい。また、そのことをいち早く私に教えてくれたのも。

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2008年2月14日 (木)

お好み焼きでさんすう~娘の学力に不安

日曜の昼食は、久しぶりにお好み焼きであった。

たまたま山芋と豚肉と冷凍していたスルメイカが余ってて、息子が暴れてぶん投げて袋に穴の開いた小麦粉があって、ウスターソースも早く使い切らないといけないわ、というご都合だけの献立だが、子どもらには好評であった。キャベツは無いが、山のように貰った親の畑産白菜を刻んで代わりに。なかなかおいしい!

さてどかっとこんがり、分厚くフライパンで焼いたお好み焼きを大皿に盛りつけたあと、私はスープなどを仕上げていた。そこで娘に、あつあつのお好み焼きを3等分するようにと命じた。初めての指令に、娘はとまどった。

「どうやって」

「こうやって」

私は、フライ返しを逆手に持ち、ぐりぐり切るマネをした。納得したようだ。

娘は言われたとおりフライ返しを逆手に持ち、ぐりぐり巨大お好み焼きを切り始めた。まずはまっすぐ2等分。うん、そこから6等分すると食べやすいわね、いつもお誕生日ケーキをそうして切ってあげてるしね(包丁を逆手に持ってはいないケド)…と振り向くと、娘は円の中心から、半円を90度の角度でざくざく切っている。

それ、3等分じゃねえ!

たしかに3つには分けられたが、私は3等分しろと言ったのだ。分度器をもってこい、とまでは言わないが、180度、90度、90度の3つに分けたのでは、さんすうのテストじゃ丸はもらえないだろう。

「え~と、余った分は適当に食べればいいと思って…」

「あのさあ、ピザをかぞく3人でわけました、1人ぶんの角度は何度ですか?という問題で、そういう答えでいいと思う?」娘はけらけら笑った。

90度がぼくで、もうひとつの90度はパパで、おかあさんは180度食べますとか、おかあさんはダイエットしているから30度でいいわというけど、最終的にはぼくの150度のほとんどをたべつくします、とかそういう家庭の事情はどうでもよろしい。3等分しろというのだから、とりあえずそれなりの角度で切ってほしい。

「あのさあ、まず、円は何度?」

念のため、聞いてみた。

「えっと…450度……?」

お好み焼きを勝手に増量するな

「はあ?」私は柳眉を立てた。美人じゃないけど、立てた。娘は慌てて「あーちがうちがう、360度。3等分すると、120度ね」と言う。

娘は小さい頃からお金の計算(だけ)は得意、学校でも一見優等生と言われているが、ところどころあやしい。

「ちょっとお兄ちゃん!教えてやって」

パソコンに夢中の元不登校息子に声をかけた。中学はほとんど授業に出ず、3年間ゲームかネットかPCでお絵かきか、暴れるかしかしていなかったのに、今の学校では英語と数学はほぼ満点で学年トップ。一体どんな学校だよ、という現実より、私は「やっぱりアンタはできる子なのね」と持ち上げてやることを選んでいる。実際、数学的センスは私よりありそうだし。

「はあ?」

息子はにへにへしながら応える。私としては「おもひでぽろぽろ」の1シーン、分数の割り算ができない主人公を、母と姉が馬鹿にしまくりのあの場面を浮かべながらの熱演なのだけど。

「腐児子、おまえ、ばかぁ?」

息子は言う。

しかし食卓は笑いの渦である。どこまでが本気でどこからがネタなのか、よくわからないけど私も笑った。結局、4等分されたお好み焼きに、30度のお好み焼きがついて

残り物を調理しただけの昼食で、結構得した気分である。

娘の学力は、やはり不安であるが。

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