「バケモノの子」を、娘が略す
「サマーウォーズ」も「おおかみこどもの雨と雪」も、娘と一緒に映画館で見た。
「サマーウォーズ」も「おおかみこどもの雨と雪」も、娘と一緒に映画館で見た。
あけましておめでとうございます。
まあとにかく最近いろいろあって、自分自身を顧みることが増えた。
アルプラゾラムを飲み始めて10日ほど。
いささか平穏を得た我が家。
ああ、仕事は忙しいが、合間にアプリを楽しむ日々。
今日も帰りは遅くなったが、のびのびと過酷な不眠不休のハロウィンイベントワイナリーとか、かもすぞーのイベントとか、そんなものを楽しんでいたところで、凄まじい悲鳴や怒号が聞こえた。
…詳細を知るわけではないけれど、1週間程前からその家には見慣れない子供乗せ自転車が留まっていて、何かの事情でおばあちゃんの家に滞在しているんだなあ、と見ていた。
で、どうもパパが迎えに来て…それを母子が拒否。
パパさんはすぐに手が出るタイプのようで妻子に暴力を振るい、ママは鼻血を出しながら高熱の我が子を抱えて飛び出し、助けを求めて騒いだようだ。
女を殴って当たり前
という家が問題になったのは、四半世紀くらい前か。
私の父は、妻子に暴言ばかりか暴力を振るうのが当たり前だったし、母に聞けば、父の実家は本当に妻子に暴力上等、殴る蹴る、暴言を吐く、包丁をもって妻を追い回すくらいは常識の範囲内…という育ちだった。
一応、父は一流大学出身の一流企業戦士だったのだけど…
父の暴力に震え、弟の暴力に震え、逃げるように結婚相手を見つけて家を出たのだけれど
遺伝子レベルの問題だったようで、いかに「そうならないように」と育児を頑張っても、まさにその通りに息子は育ち、今度は息子の暴力に脅えるということになったのだった。
で、うちで大騒ぎになったときに、迷惑そうな顔をするどころか親身になって荒ぶる息子と対峙してくださったのが、この「おばあちゃん」。
その方とお嬢さんが悲鳴をあげて助けを求めているのに、知らん顔はできない。
ったって、私に何ができるのかと思うけど…
集まってきたご近所の方々も、様子を見て帰ってしまった。
いい顔をしているパパさんも、私一人がギャラリーと見ると本性も出す。
息子が、顔を出して様子を伺い、鼻血を出しているのなら必要だろうとティッシュを持ってきた。
たまたまバイトで帰りが遅くなった娘も、その場でただ佇んだ。
私としては、傷ついたお子さんやお母さんも気になったが、こういう虐待では、ささやななえこさんの漫画にあったとおり、虐待する親をまず救わねば…という気持ちで「お父さん、愛情の表現が違うのでは…」と声をかけるのが精一杯だったが、家に帰って子供らに「それは違うだろう」と非難されまくった。
荒ぶる側にとっては、そういう上から目線で優しい人ぶる言葉がものすごく腹が立つのだそうだ。
息子も娘も経験者だし…というか娘など現在進行形で荒ぶってるし!
だけどどうすればいんだか!
「事情も知らないのに首突っ込むなよ!」
たって、見て見ぬふりできるかあ!
詳しい事情を聞くこともできないよ!
「じゃあどうすればいいわけ?暴力ふるうなボケェ!とでも言えと???」
と私が切れると、息子は言う。
「ああ、そのほうがいい。むしろ『うるさいわよお!』でいい」という。
娘もそれに激しく同意する。
うーん、たしかに昭和の頃ならそれで完結していたかもしれないけれど…
自分のキャラ的に、それは難しいなあ……
でもまあ、隣近所がこの騒動を見聞きしたし、
暴力パパも、あれ以上短気を出さないだろう…
で、その騒動を一番近いところで聞いていながら、
我が夫は動かなかった。
かつて息子が大暴れをし、私と娘が泣きに泣いた修羅場で
ふらり知らん顔で出かけていっただけのことはある。
娘が2才くらいのころだろうか。私はある驚きを感じた。
すごい!
人の顔を認識してる!
人間関係を把握している!!!!!!!
☆ ☆ ☆
…いや、冗談ではない。
私は、小さな頃から難しい本ばかり読むし成績だけはいい子ではあったのだが…
人の顔を覚えられない
というのが大きな悩みであった。
覚えなければいけない、という気持ちはあるのである。
が、覚えるのに大変時間がかかるのだ。
小学校なら名札がある。それで認識できる。また、座席とその人の名前を関連づけることでなんとかできたりもする。
が、席替えがあったり、名札のない遠足のような場所ではものすごく不安であった。
比較的仲の良い子は大丈夫。特徴ある顔の子もなんとかなる。
が、どうしても何人か、はっきり認識できないままの子が学年末までいるし、近所の人や親戚も、なかなか覚えられない。
覚えてない、じゃすまない、失礼なことはわかる。
だから、そういう失礼をしないようにうつむき加減だったり、本を読みながら歩いたり(おかげで二宮金次郎と呼ばれていた)、人の顔を見ないようにさえした。
それでますます覚えられず、人間関係が築けなくなるのだ。
それでも、中学、高校くらいになると自分なりに工夫するようになる。
自分が、二次元ならとても認識しやすいことに気づいたのだ。
漫画やアニメのキャラクターならなんぼでも……はもちろん、苦手な人間の顔も、写真を落ち着いてよく見れば覚えやすい、ということに気づいた。
が、卒業アルバムを手に入れてから覚えても遅い。
遠足などの写真を、それも覚えていない男子の写真をじっと見つめているわけにもいかない。
なるべく人の多くない職場で、人とあまり触れ合わず、黙々と作業する仕事か、あえて不特定多数の人と浅い接客をする仕事しか、しようがないのは自覚した。
……が、今現在私は、「営業職」をやっている。よりによって、飛び込みをし、お得意様を作り、交渉し、という自閉症には絶対にできそうにない職だ。
そして数百人のお得意様を認識している。な、なんと、数百人もの顔も覚えているのだ!
最初は、場所とその人を結びつけるしかなかった。
が、あるとき街を歩いていて、とある方に声をかけられたのだ。時間帯も場所も違う、こんな場所で…
でも、なんとか思い出せた。ああ、あの店のご主人じゃないか…
この方の場合は、結構お顔に特徴があった。ジョージ秋山が描きそうな顔だったのだ。それで覚えていた。
私はそういう関連付けをすれば、ちゃんと人の顔が覚えられるのだ、と気づいた。
藤子不二雄が描きそうな顔、ちょっとおりも政夫に似た人、あらやだいえっさに似てるわ…そんな感じで顧客や飛び込み先を頭の中で整理し始めた。おお、なんか覚えられるぞ!
例えば、アイドルグループ「嵐」の場合、子供たちが小さい頃からバラエティで見てきたのにも関わらず、顔と名前が一致しない状態だった。
本格的に売れるようになって、濃い顔のマツジュンは、覚えた。
可愛い顔なのに知的な桜井くんも覚えた。
童顔だかおっさんくさいんだかわからない大野くんも覚えた。
…しかし、昔の番組でいつも恐怖スポットに駆り出され、涙顔が赤外線カメラでアップにされていた相葉くんと二宮くんは、…この二人の名前だけ覚えて、毎週アップを見ていたのにもかかわらず、最近までまったく認識できなかったのが……
「あ、二宮くんって、ハリセンボンの細いほうに似てる」
と気づいたら、どこにいても見分けられると自信がもてるようになった。
残る相葉君は、なかなか難しかったが、魚のウマヅラカワハギを捌いて刺身にしようとしたときに、なぜか相葉君の顔を覚えられた。…なぜだろう。
とにかく、私なりに頭の中で二次元化し、似顔絵を思い浮かべると覚えられるようになったのである。
今、私の意外な特技が「似顔絵」である。
正直、これで首がつながっているw
お得意様や、上会社の方の似顔絵を短時間で仕上げ、これがいろいろと役立っている。
ある社長さんなど、勝手に商標登録して商品化しているくらいである。
先日、ひょんなことから登山をした。
山頂に上り、稜線を辿って森の中を歩く。
両側は急傾斜。落ちたら這い上がってくるのも大変そうだ。うっかりこんなところでトイレに行きたくなったら大変だ…
しか面白いのは、同じ森のようでいて、右と左の景色がまるで違う。
片側は比較的若く明るい雑木林のようで、地面には落ち葉が積もっているのが見える。
もう片方は、鬱蒼とした原生林の様相で、落葉松の古木には藻のようなものが絡まり、地面は苔むしている。
稜線を行く道は、わずか1メートルほど。
なのにまるで別世界が広がる……
山のこちら側とあちら側、という環境の違いが、これほど生物に影響を与えるとは……
☆ ☆ ☆
最近、ネットの世界を泳いでいると「アスペ」という言葉が罵倒語になっているのに気づいた。
何かにつけて「おまえ、アスペだろwww」などと罵りあうのだ。
発達障害に関する記事や書籍、テレビ番組などは数多く、理解を得られたかと思うと、こういうこともある。
「アスペルガー」という言葉が世に知られたきっかけが、少年の猟奇的犯罪だったこともあるし、昔と違ってコミュニケーションが重要視される時代にもなって、この言葉にネガティブな印象が強くなってしまったのは否めないだろう。
昔だと「成績はいいけど変わった子」だったのが「障害者」として認識されるようになって、いろいろ鬱憤が晴らされることになったともいえるだろう。
延々、「本当に迷惑!」「使えない」「天才とか言ってて痛すぎる!w」など、私自身も耳の痛い体験談や、歯に衣着せぬ言葉がとびかう。
……1980年代には「パラノキッズ」と表現され、それが「オタク」という言葉に代わり、こだわりが強くコミュニケーション下手な私たちはずっと差別されていたから、もうなんとでもーと思うけれど……
でも本当に、アスペルガーとよばれる人々は、この稜線を歩くように環境や性格、育てられ方によって極端なのだ。
恵まれた人は、学者や芸術家などの世界で花を開かせる。数学など多くの学問は、こういった傾向の人の存在無しでは成立しなかっただろうと思う。人類の発展を、アスペルガーが支えたと言っても過言ではない。
が一方で、理解しがたい犯罪を犯したり、引きこもりなどになったり、トラブルメーカーだったりして難しい存在なのも事実だろう。
ほんのちょっとの違いで、天才にも極悪人にもなってしまう。
こんな稜線に生まれてくるのが、アスペルガーなのだ。
天才とまではいかなくても、自分の持って生まれたものを活かし、社会で孤立しないようにするにはどうすればいいか……
私は、早期に自分自身、あるいは親が子のことを知ることだと思う。
昨年も6月にいきなり入院したんじゃなかったっけか。
息子が、足の親指の異常を訴えてきた。どう見てもばい菌が入り、化膿している状態だし、私は医者に行くのを勧めた。だがなかなか言うことを聞かず、ようやく
「…今日医者に行こうかと思う」
「ママ今日は午前にアポがあるんだけど…一緒に行った方がいいかな?」
「…いや、大丈夫」
…まあ、足を失いかねない、と本人が判断するまでなんともしがたいという難しい子だし。
万一手持ちのお金がなければ連絡しなさい、とだけ言って、私は仕事に出た。
即日、手術だったらしい。
局所麻酔で「見ないほうがいいよ」だったけれど、菌は親指の奥のほうまで入り込んでいて、膿を出すのに(自粛)な処置が施され、とりあえず足には包帯が巻かれている。はあ、なんとか切らずに済みそう。
で、昨年は理解できていなかったようだが、領収書を私に持ってきた。うん、それが集まると、場合によってはトクになるしね。
そう、息子は19。来年からは納税の義務が生じるのである。
所得があろうとなかろうと年金や保険をなんとかしなくてはいけないし、市民県民税もかかる。いや、今の時点でもそこそこの収入があれば親の扶養を抜けて自立しなくてはいけない。
バイトで稼いだお金が可処分所得♪という時代はもう、終わりにさしかかっているのである。
で、息子は初めて、病院から渡された書類を見た。
親の私が言うのもなんだが、息子はそれはもう聡明で、とくに理数系には強い。親が何べん言うよりも、その羅列した数字を理解した。
「……手術代で5000円くらいかかっているけれど、実際の治療費って1万5000円以上かよ…」
「うん、もしも保険に入ってなければ、その額を払うことになる。去年の入院だったら、70万くらいかな?ちょっと病気や怪我をするだけでも、そういうことに」
「…なんで今、5000円ですむわけ?」
「それは、あんたが元気なときにも、パパが一生懸命に働いて、
保険料を払ってあんたに保険証を与えているからだよ。それが無ければ、正規の値段を払うことになるので、
うっかり風邪もひけなくなる。今あんたが健康的な生活を送れるのも、多くの国民が保険や税金を納めてくださったからこそ。20になれば、大人として自分自身の生活を守りつつ、他の人たちを支えるんだよ」
息子は神妙な顔で、そのいろいろ歪んではいるけれど聡明な頭脳で、自身の責任を理解した…と思う。
数日後、息子は深い深いお辞儀をして、5000円の融通を頼みに来た。
詳しくは知らないが、オフ会か何かの付き合いをするのに、予想外の出費で「困った」ようだ。
かつて、児童相談所とか臨床心理士とか警察とかに相談したときに言われたのだが
「腐士男くんって、『困る』ということができないんですねー」
…そう、本当に不潔だろうが飢えようが「困らない」で、わが道を行くのに親の私は困っているのだ。
躾ければ、とかいうのはとても簡単。それが入らないのがこういう子の現実。
どんなに学業で理解力が高くても、ごくごく普通のことが理解できないし、たとえばお金に不自由すれば親の財布から盗めばいい、盗まれる親のほうが悪い、自分を不快にさせているのだから、そのくらいのペナルティは当然である、ということを広言してはばからなかった一時期もある。
それが、腰からきっちりと頭を下げるという美しい営業用お辞儀で「お願いします!」という。
…はあ、ようやくここまできたか。
息子の頭頂部を見ながら、財布を開く私。
この瞬間は、息子にとっては本当に大事な瞬間なのだと思う。
仕事途中で立ち寄った田舎町のコンビニには、サッズのエリクサー缶だけが残っていた。
…わかってないなあ、この街の人は…
荷物や仕事がなければ買い占めたかったところだ。
私は一見、ゲームに夢中なやんぐに見えない。はっきりいっておばさんだし、「もう、うちの子ったらゲームやネットに夢中で…」と愚痴る立場の人だ。…しかし、テレビゲームには年齢を超えて夢中にさせる魅力があったし、大人に特化したゲームや、むしろ大人が子供とは違う魅力を発見することもあるゲームも、昔から存在していた。
私にとってはFF6が衝撃。クロノトリガーに興奮して、中古でも1万円くらいしたのについ買ってしまったソフトだが、16人のキャラクターが入れ替わり立ち替わり、それぞれの物語を紡ぎながら世界を描くのにも、深い戦闘システムにも恐れ入ったが、思い入れがあるのが中年サムライ・カイエンのストーリーだ。幼い息子と愛しい妻、忠誠を誓った王と故郷…それをすべて帝国に奪われた男のストーリーは胸を突いた。ちょうど自分が二人の子の親となったころだ。あのボス戦のあとのシーンはもう…今思い出しても涙が出る。
で、最新作のFF13、第7章を終えたところだが…
これは、私くらいの世代に向けている???
もちろんネタバレはできないのでぼかして書くが、親として、年長者として多感な子供に対してどういう姿勢を見せるか、どう導くか、…そして、謝るか。
「こいつ、金魚のフンじゃねーのwww」と糸色望クン…じゃなかったホープ君を笑った息子だが、私はずっとこのホープの中に息子を見ていたし、とくにスノウの言葉のひとつひとつに怒りをつのらせるときの目つきや口元なんか、息子が私に向けるものそのものだった。…ああ、息子はこんな美少年ではないけれど。
こんな少年の暴走する怒りや苦しみを、大人としてどうするのか。
いろいろ考えさせられたし、ホープの父、筋肉バカ、筋肉バカの義姉さんなど、それぞれの心境を鑑みつつ…いや、そんな余裕もなく、私はぼろぼろ泣いていた。
うーん、そんなに期待してなかったんだけどなあ…
今のところこのソフトは40代反抗期の子持ちOK。
☆
ライトニングとファングの「姉御ーズ」もなかなかによろしい。しかし、いきなり強烈なバトルに突如の3人パーティはきついw(これもいつものことだけど) …オプティマ「■■の■■」と「■■の■■」の区別がつかないw漢字コマンドは高確率で読解不能。どっかのシナリオでも「■を破壊するとエネルギーを回復します」というのに「なにを破壊するんじゃ~~~~!」と笑いつつ、野生のカンで「柵」を破壊した。合っていたようだ。
もう、自分に「心眼」があると信じる。
今日はとある高貴な地位にあるお方のお誕生日ということで、我がブログも妙にお客様が多い…
ケロロ軍曹、お誕生日おめでとうございます~
…と、一応ボケをかましておく。
ていうか、こんな庶民の日常をつづったひそかな日記が、なんでこのワードで検索順位がこんなに高いんだろう。他にいくらも、素晴らしいサイトがあるというのに。
何度か書いているが、私はある意味この高貴なお方に共感する部分がある。
「この人、私に似た性格では」という部分。そして、これは今まで書いてこなかったが、何らかの障害があるのでは???いや、とても賢い?????と、非常に微妙な子を持つ母として、だ。
「あなたと息子さんは、頭がいいんじゃない。立派な知的障害だ」と、とある発達障害の専門家に言われたときはちょっとショックだった。物心ついたときから、「かわいい」などと言われたことがない。「賢い」「落ち着いている」「大人っぽい」「個性的」私はずっとそう言われて育った。そんなに勉強なんかしなくても、テストで高得点が得られるし、非常に高く評価してくれる人もいる。思えば、「好きなこと」しかしてこなかった。たまたま、その「好きなこと」が、「小さいのにこんな難しい本を読んで、この子天才~~!」などと過大な評価(お世辞)を得ただけなのかもしれない。
ただ、小学高学年くらいの頃から自分でも「私はおかしい」と感じていて、アスペルガー症候群なんていう言葉もない時代から、「普通」であるということはどういうことか、自分の特徴を分析しながら、進学などの節目ごとに「キャラを変える」ことで、なんとか普通になろうとしたのだ。
結婚したぞー、私は「普通」だぞー、という時期を経て。
仕事をして、女性差別なんていうものも体験して。
そんな時期に、あのお方はマスコミの注視に遭って。
いろいろプラスの報道も、マイナスの報道もあった。大変な才媛らしいということ、そしておじい様がチッソとか、男性遍歴も暴かれた。
祖父が水俣病の「チッソ」の人とか、本人に関係ないじゃない! いまどきの女性なら、彼氏の一人や二人、おかしくないじゃない!
あの誠実な浩宮様のお妃がなかなか決まらないのにも業を煮やしていた。一刻も早くお世継ぎを、と心から願っていたし、逃げまくるお妃候補に怒りを覚え、このお方が受けてくださったときは心から快哉を叫んだものだ。(……そのあといろいろ、あれ?と思ったことは否めないけれど)
ご成婚から16年。…今はただ、このお方が皇室を去ることしか、願えない。
雅子様は、美智子様とは違う。さすがにそれだけは、誰でもわかっているのではないか。
皇族として求められるのは、自分のパーソナリティを否定し、それこそ現人神としてふるまうということなのだ。個性や主張は多少あってもいいが、まずは国のために何ができるか。
平民出身の美智子様は、はっきりいって雅子様とは比べ物にならないほどの逆風に耐え、ひたすら義務を果たしてきた。その一つが、「後継である男子を産むこと」で、幸いにこれはすぐに果たされた。宮様である香淳皇太后様でさえ、一時は大変な批判を浴びたのだから。
いや、普通に歴史を知っていれば「とっとと男子を産めば勝ち♪」なのは明らかなのに、決して若くない入内でなぜ「まず外交」と子作りを否定なさったり、妊娠を知りながら海外に出て…大切なお子を流してしまったのか。
同じ女性として、こんなことを言うのは気が引ける。私の周囲にも不妊で苦しむ人はいるし、流産、子の早世で泣く人もいる。「こればかりはどうにも…」と言いたい。が、本当にがんばっていればまだしも、「そんなことにがんばっていません」とアピールしておいでだし…そのくせ、佳子様ご誕生の折には不快のご様子とか…いったい何がお望みなのかと、誰でも思わないだろうか。
息子は、私の結婚後3年を経ての誕生だった。それは自分の希望で、結婚後2~3年は二人の生活を楽しみたい、育児教育にかかるお金も稼ぎたい、という考えのもとだった。姑に「…大丈夫なの?」と言われたとき、大変申し訳なく思ったし、「もしもどちらかに不妊の要素があれば…一刻も早く生むべきでは?」と思いもした。まあど庶民の、次男の嫁である。気楽だった。だが「皇太子家」ではそうもいかないだろう、と本当にやきもきした。自分の子の誕生よりも、雅子様のご出産を心から願ったものである。
…この大量の日記を全部読む勇気と根気があればおわかりだろうが、私はその後、絶望のどん底に陥る。誰も信じられない、目の前には崖しか見えない、という状況だ。かろうじて子供を飢えさせず、殺しもしなかったが、いつそうしてもおかしくなかったし、本当に誰とも接触したがらず、ただ家にこもっていた。
その後、いろいろあって、「外に出て働かなくてはいけない」と思い立ち、そこで改めて自分の能力の低さ、社会的な評価に触れる。自分では学歴や職歴を誇っていたのだが、「ここはないわね~どうやって断ろうかしら?」」と自分が評価した、超オンボロ会社の事務職で、あっさり断られたのだ。
事務という、とても地味な仕事をなめていたということもあるかもしれない。私はクリエイティブだし~、事務とか普通の女の子がやる仕事でしょ、と見下していた部分もある。そんな私なんか、どこも要らなかったのだ。「当たり前のことをやる」ことが大事で、当り前のことじゃない、何かすごいことしかやりたがらない私なんか、誰も要らないのだ。
その後得た仕事でも、いじめに遭ってパニック障害になり。
なんとか滑り込んだ今の仕事場でも、ブログ初期にあるように何度も退職を促されたものだった。結果を出せなければ、何にもならない。自分がやりたいことではなく、組織が自分に何を求めているかが大切なのだと、理解するのに40年かかったか。学校ではトップの成績の古の才媛が!w
営業成績があがらない私の話をいろいろ聞いたボスは言う。
「人のせいにするな」
…これは至言だった。強力なライバル会社がいるから、うちの製品が悪いから、というのはまったく理由にならない。時には私のミスでないのに、私のせいにされたこともあった。それは私の仁徳のなさのせいであって、ひとつひとつ説明していって、ようやく汚名が晴れた。ああ、普段信用がないと、何でも自分のせいになるんだなあ、と学んだ40歳児であった。
思えば、こもりっきりであったのに外に出て働こうと思ったのは、「これではいずれ母子餓死」という危機感であったし、「それよりは、まっとうに風を受け、傷ついてみようか」と思えたことであった。…思いあがっていたことは否めないが、一方で、傷を受けても、本気で現実と戦い、自分自身が成長しなくてはいけないのではないか、と思えたことだった。
お会いしたこともなく、いくつかの報道などから推察するしかないのだが…
雅子さまも、内にある病巣と闘わなくてはいけないのではないか。
これほどのお立場なら、ちょっと御不快を示しただけで、腹を切りかねない人が出るのである。昭和天皇は、まずいの熱いのと、そんなことを言うことがないように育てられた。皇族というのは、世界でも類がない高い立場だけに、「我」を出してはいけない。
自分が仕事ができないのは、誰かのせいだと思っている限り、決して「ご病気」は治らない、と私は思う。自分が活躍できないのは美智子さまが立派過ぎるから? 今上が男子を望んでいるから??
秋篠宮紀子妃が本物の帰国子女なのに優秀で、お子様にも恵まれているから???
…なんで、正当な未来の後継者である悠仁殿下が、両陛下に和舟に乗せてもらったことに動揺なさる???眞子様、悠仁殿下の進路についての報道に慌てていると報道されちゃう???
今、十分すぎるくらいに満たされておられるのに、なんで人を妬まれるのでしょうか? それがとても皇族として醜いことだと御存じなのでしょうか?
戦うべきは、外ではなく、内側です。
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