陛下と鯨とガンダムと
今月30日まで行われる東京海洋大学の「天皇陛下の魚類学のご研究」へ。一応娘を「品川には八百屋お七の処刑場跡もあるよ」と誘ってみたが都合が悪く、一人でのバカンス。これ、平日しかやっておらず、休日には今日の海の日しか入れないから…。
昔上野の科学博物館で行われた「(昭和)天皇陛下のご研究」は、ひっそりと地味な、しかしたしかなご足跡をたどれるもので、会場限定の本もあったのだけど、まあ、会場が大学だしもっと地味だろうな~~~と会場に行ってびっくり。「海の日」ということで、いろんなイベントが催されていた。混んではいないけど、家族連れの姿も。
金魚の人気コンテストとか、「空気の中で魚と泳ごう」とか、結構楽しい。海洋生物のタッチコーナーもあったけど、普通のヒトデやウニに混じってヒラメや、サメがいるのが珍しく、年がいもなくタッチ!大人しいサメさんだった。
鯨ギャラリーに立ち寄ると、巨大なセミクジラの骨格標本が迫力いっぱい!
ピノキオの視点で撮ってみた!
クジラの耳垢も見せてもらえて良かった~。
そしていよいよ陛下のご研究展へ。おお…地味w
昭和天皇もそうだったけど、本当にあまり日の当たらないような、しかも地道な努力が必要なご研究なのだから。
「平成皇室論」によると、陛下は多くの採取・分類だけでなく、分類の方法そのものを発見されたとか。「天皇」というお仕事に華々しい学歴などは要らないけれど、こういう鋭い観察力・洞察力は非常に有効だと思う。二代続いてこんな地道な努力を重ね、生物にも国民にも真剣に取り組んでくださった天皇の世に生きてきたことを嬉しく思う。
文仁殿下の「ナマズと家禽のご研究展」まで、私もがんばりたい……
東京海洋大学の対岸には話題の1/1ガンダムがあるので、これにも立ち寄ってみた。…と言っても、泳いでは渡れないしwちょっと遠回りするが確実な、新橋からゆりかもめでお台場まで、のルートで行く。
すごい人出! ゆりかもめってこんなに混んだっけ???
皆口々に「お台場で降りるんだよね」「ガンダムってさあ」とか話している。レインボーブリッジ辺りのくるっとループするところで「見えた!」「あれか!」「ちっちぇ!」などの声も。私の席からはあまり見えなかったのだけど、そりゃあ、ゆりかもめが出来た頃には何も無かったのがこんな高層ビルの間を縫うように走る時代だし、高層建築物に囲まれれば小さくも見えるだろう……実際、ガンダムはいわゆるロボットモノの中では小さい。イデオンやダイターン3だったら「小さい」などとは言わせないだろう。というか、誰も1/1作らない!
そしてお台場駅につくと、ほぼ全員が下車!w
このお台場、私は20年ほど前の何にも無い頃……それこそパトレイバーの特車2課みたいな時代に来ているのだけど、本当に何もかも変わってしまって、あの頃の面影は一切無い。が、とりあえず人の列についていけばガンダム詣でができそうだ。
いかにもオタクな人、ふつーっぽいカップル、家族連れ。「ロボットだーーー!」という小さな男の子に思わず「いや、モビルスーツだ…」と心の中で叫ぶ。それにしても本当にすごい人出だ。おいしそうな飲食店もあるが、どこもすごい行列だし、ガンダムの股くぐりをするのも大変そう。きっとご利益があるのだろうなあ。…しかしあまり時間も無く、ガンダムには行きたがっていた娘を思うと写真を撮るだけにとどめておこう。
「やきそば」ののぼりとガンダム。
こんな写真を撮れる日が来るなんて。
私は初代ガンダムの本放送を全部見た……修学旅行でも、めげずに見たのだが、30年前は、そんな私は「異常な子」扱いだった。
ロボットものは「日本の粗製濫造アニメ」の代名詞だったし、ガンダムなんて、低視聴率の知る人ぞ知るアニメだった。ついでにまだまだこういうものは子供向け、男の子向けのもので、それに夢中な少女って頭おかしい!というものだ。
数年前、アニマックスのアニメ大賞で1位をとったこのガンダム。監督の冨野由悠季(ガンダム当時喜幸)氏は、本当にうれしそうにバンザイしながらカメラの前に現れた。当時、いろいろ偏見で見られながら作ったのが報われた!(あの頃バカにしていた連中、ザマーミロー!)という喜びで満ち溢れていた。私はただの放送時に正座して見ていたファンに過ぎないが、それでもあの時と、今日と。「こんな日が来るなんて…」と感無量。
周囲の誰も知らなかった頃のように「独占」はできなくなったけど、うれしい。
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