2009年4月 7日 (火)

親に「昭和八十三年度ひとり紅白歌合戦」を見せてみた

先日の話になってしまうが、パーティの余興に桑田佳祐の「昭和八十三年度ひとり紅白歌合戦」を持っていってBGM代わりにしてみた。

超企業戦士だった父は、そもそも「くわたけいすけ」を知らなかった。なんせ、あのWinkがすっかり忘れられた頃に急にはまり、CDを聴きながら「このコたちは売れるぞ~」と言った人だ。…いやもう、昔レコード大賞とったから。

しかし桑田の圧倒的な歌唱力と、懐かしすぎる音楽に、両親もノリノリ。グループサウンズメドレーにザ・ピーナッツメドレー。母も、堺正章と加山雄三の歌には「えええっ?本物そっくり!」と驚く。

別に物まね大会ではないのだけど、本当にこの2人の曲は、桑田と相性がいい……というか、本当に良く似ていた。ことに「君といつまでも」の歌いだしには母絶叫。雄三の後継者は、この人しかいない!と大興奮。普段の桑田の歌唱法とは違う二人だが、こんな声も出るのだなあ……というか、もしかしたら彼の原点だったのかもしれない。

こんな先輩格にリスペクトするのはともかく、同時代~後輩格の曲にも果敢にチャレンジするのにも感動した。61曲という大変なボリュームではあるが、おそらく本人が愛してやまない曲ばかりなのだろう。実に楽しそうに歌いながら、観客と、ステージに立つ演奏者のすべてが「昭和八十三年度」の空間を創っている。

ひとりクールファイブには、桑田が一人一人のキャラクターに扮し、表情や仕草、歌などもばっちりものまね。これにも母、感動。

ついでに、クレイジーケンバンドの「俺の話を聞け」では、「計画通り(ニヤリ)」な反応が見られた。

「あら、和田アキ子?」

……はい、私もそうでしたが多くの方が最初聞いたときに「今度のアッコの新曲はいいねえ」などと感じましたw 男性ボーカルなのに、アッコそっくり。曲も、いかにも全盛期のアッコそのもの。いい選曲だー。明菜のあとにマッチとか、NHKでは、いやどこの民放にもできない構成も泣ける。

そしてラストは本家アッコの「あの鐘を鳴らすのはあなた」でゆく年くる年状態へ。ああ、なんて名曲ぞろい。最初は「いくらしたん?」「定価で買うと6300円」「たかっ」という反応だったが、最後のほうでは「1曲100円くらいかー こりゃ安いわー」と、生協のパンフを見直す状態。  まあ、字幕でも出せば軽くカラオケ状態になれるし、私いい買い物したと思う。

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2009年3月 9日 (月)

ディシディアに出たかった「ヴァン」~武田航平君がブログで発言~

FF12でヴァン役(声・モーション)を演じた武田航平さんが、ブログで「ディシデシアでたかったし( ;_;)ノ」と発言。

いやあ…なんていい子だろう…(すみません、親くらいの年齢なのでどうにもオカン発言になってしまいます)。

何度か、あまり「オイヨイヨ」と揶揄されることを嫌がっていないというような噂を聞いたけど、FF12への思い入れを熱く語り、「未熟だけど必死な自分」、そして「FFファンの皆さんには沢山育てていただきました!」ととても謙虚。今のファンにもプレイを呼びかけている。

FF12発売後は「オイヨイヨ(飛び降りろ)!」など滑舌の悪さ、未熟さが槍玉に挙げられ、ネタにされまくり。ドラマの実況でもオイヨイヨを連呼され、荒される始末。普通のファンや、ドラマを普通に楽しみたい人は驚き、怒る人もいた。こんな状態ではFFオタなんかだいっきらいだ~~~となっても仕方ない状況だった。

しかし「仮面ライダーキバ」ではずいぶん巧くなっていたし、あのトンデモないキャラクターもちゃんとこなしていて、「まあ~~^^立派になって~」と妙にオカンモードで目を細めてしまった。ディシディアに出るキャラクターが次々発表される中、12からシークレットで出るのでは、と期待が込められた頃は、「主人公はヴァンかバルフレアか」と、ちょっとした論争もわきおこった。

それがまさかのガブラス!

作中パンネロも怒っていたが、「ディシディアに出られなかった、(仮)主人公」として、ますますヴァンが笑われることになってしまった。

……大人の事情かなあ…もうすっかり売れちゃったから、ゲームの声優なんか、したくないというのかもしれない…FFなんか、大嫌いになっているかもしれない……で、ガブラスになったのかなあ…などと思っていた。私は、あの未熟だけど熱い「ヴァン」の声は気に入っていて、彼以外の声優さんではやっぱりヴァンらしくないと思っていたし、それはそれであきらめた。

しかしなんと、「ヴァン」はスクエニからお呼びがかかるのを待っていたのか!

しかも、成長した自分を見て欲しかったとも書いてある。

……レヴァナントウイングやFFTA2ではすっかり成長していたヴァンには声がなかった。

ディシディアにヴァンが出たとしても、きっとあの頃の空気読めないキャラクターだっただろうけど、きっとずっと巧く「ヴァン」を演じてくれたんじゃないかと思う。

……で、シークレットボイスに「オイヨイヨ!」をぜひ。

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2009年3月 7日 (土)

やっちまったなあ! のニュース2題

今朝PCを立ち上げてやほお(おっと変換を忘れた!)を見て驚いた。

クリスタルキングの低音が高音を提訴

……な、なんつう見出しだ。仮にもミリオンセラーのバンドで、一発屋の代名詞的に扱われてはいるが、意外とコンスタントにヒットを出していた有名バンドなのに、固有名詞無しか! あのバンドに比べて全然売れていないようなバンドのだれそれが逮捕、なんていうときにも、一応名前が出ていたと思うけど。

しかし、このバンドに関しては、あまりにも「声の高いほう」「低いほう」で語られすぎて、高いほう=田中昌之(現・雅之)と吉崎勝正(現・ムッシュ吉崎)なんていう名前も認識されていない。ヘタをすると、クリスタルキングはデュオだとか思われている。当時7人バンドだったんだけど……

しかし、吉崎氏の主張どおり、「クリスタルキング」はたしかに彼のバンドであり、田中氏は加入・脱退を繰り返しながら、たまたまあの「大都会」でその名を広めたに過ぎない。どっちが本家か、と言われれば、吉崎氏に軍配があがるのは明白。

だが、田中氏がそれほど「クリスタルキング」の名前に依存していたとも思われない。報道されるときや、興行主が「元クリスタルキング」を謳うのは仕方が無いが、クリスタルキングがヤマハから切られ、それを機に脱退した田中氏は、クリキン加入以前の、自分の壮絶な過去を題材にアルバム制作をしたし、特撮番組やゲームでの歌でもよく知られた。最近でも、チャリティCDを出していたと、週刊誌で知った。あの頃の美声は失われたけれど、田中氏はそれでも着々と、持ち前の表現力やキャラクターで自分の地位を築いている。(名前を覚えてもらってはいない気がするけど!)

一方、本家「クリスタルキング」はどうなんだろう。…正直、私もよくわからない。新曲とか出しているんだろうか。昔一度、イベントを見たことがあるが、「大都会」を歌っていた。田中氏の抜けた穴を、巧くフォローしていたとは思った。もともと、吉崎氏の歌唱力は素晴らしいものだ。ただ、田中氏の圧倒的な「華」の影でかすんだだけだ。

クリスタルキングの名で活動する以上、「大都会」ははずせない。クリスタルキングは、吉崎氏のバンド。それを理解する立場ではあるが、一般の人にとっては「あら、あのあーあーの人、いないの?」……だろうと思う。そのがっかり感は否めない。いっそ、田中氏が抜けた段階でその名前を捨てた方が良かったのではないのか?

クリスタルキングの名は、吉崎氏のもの。だが、このニュースでむしろ傷つくのは吉崎氏の方ではないのかと案じる。やっちまったなあ……

皇太子ご夫妻、WBC観戦

……もう、何もいへぬ……レベル。私頭悪いんで、それでも言っちゃうけど。

監督と、代表的な選手と試合前に歓談してのご観戦。5回までという予定を、「ダルビッシュに会いたい」で延長。……ご公務ですから、まずは与えられた淡々と仕事をこなしてください。「あの選手に会いたい」は、目の前の選手を否定することにつながります。しかも、大切な試合なので、いかにお励ましだとしても、雑音は聞きたくないというものです。「あの選手をご指名」「この選手はお気に召さなかったらしい」こんなことを、微塵でも思わせない行動が、頂点に立たれる方には必要なのです。

まあとりあえず、ご回復の兆しというのはめでたいこと。かつて、老人ホームへの慰問では、お年寄りと握手したあと「おしぼり」を所望されたという雅子様。さすがに超人気野球選手との握手のあとにはそんなことをされなかったことと思います。

今後皇居奉仕団の皆様へのご会釈や、施設への慰問など、目立たないけれど大切なことをどんどんこなされますように。心からお祈り申し上げております。

けど……もう「やっちまったなあ!」としか申し上げようがありません。

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2008年11月19日 (水)

IKUZO CHANNEL 441,93 キターーーーーー!

夕食を作っていると、「アマゾンから荷物預かってるよ~」と息子。

えええ!?一日早く届いた!ねんがんの「IKUZO CHANNEL 441,93」が!

前述したが、このCDは、ニコニコ動画でさんざん混ぜられ、弄ばれ、再評価された吉幾三「俺らこんな村いやだ」と、作品群を作ったニコニコクリエイターたちとの競演である。あの絶妙のテイストを再現しながら、著作権関係は、幾三以外なーーーーーーんにも問題ないから公にできますからねバージョンだ。

と言っても私も全農連Pさんのところで少しだけ情報を得ただけで、どういう曲なのかとか、他にどういう人が参加してるのかもよくわからず、まあこんなに楽しませてくれたニコニコ動画と、クリエイターさんと、吉幾三さんに感謝を込めてお金払おう!というくらいだったのだけど。

1曲目の「IKUZO Non-Stop Mix441.93(NOISE FACTORY)」にはいきなり、牛の赤ワイン煮を吹いた。「これ、やばくね?」と息子と笑う。ノリが良すぎる。本気でクラブシーンで流れて欲しい。

2曲目「ITAKO GIRL(Aliced Twilightz×全農連P)」は、あのアーティストを髣髴とさせるアイドルテクノポップスにIKUZOが混じる。津軽弁を堪能しながら、心地よいサウンドに体が自然に動いてしまう……最近気になる私のウエストにも効きそうだ。

3曲目「富嶽四十四景~俺はこんな世界いやだ~(みくすびと と らっぷびと)」おお~~らっぷびとさんも参加してたんだ~~~~

……これ、シングルカットしなさい!

詞も曲も素晴らしい! ここまでハイクオリティになるとは全然予想していなかった! お布施感覚でいて、ごめんなさい。1260円、安いです。

明日はニコニコ動画で記念のイベントもあるそうで。

ついでに「クロノトリガーDS」の発売日で……予約特典、手に入れそびれてしまったけど。

あさっては「蟲師」最終巻である10巻も出るし。

仕事もむちゃくちゃハードだけど、趣味の世界も忙しい週になりそう。

シバトラ!9巻の感想を書く暇も無いよ~

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2008年1月 5日 (土)

今さらながら紅白歌合戦鑑賞~Gackt様は永久保存

料理作りなどに追われてゆっくり見られなかった紅白歌合戦映像を、親にねだってDVDでもらった。大晦日当日は、「なんか、ガクト様が別世界だった」くらいしか記憶に無いのだもの。

それだって、風呂から出たら「別の番組になっていた」状態だった。大河ドラマをひきずるのはまだわかる。しかし、野村哲也デザインか???wwというようなマイクスタンドに楽器、麗しければ何でもいいんだろう、というようなフラッシュバック。

新聞の雑誌広告で「Gacktが違法カジノを経営していた」なんていうのを見たけど、なんせあのガクト様のことなので、世界征服しようとしていたとか星を破壊しようとしていたとかでは驚かないよな……という独自の世界の創りっぷり。……ところで、CCFF7で、ガクト様……じゃない、ジェネシスは何をしようとしていてラスボスだったんだったけ。ラスボスであろうとしていたから、ラスボスだったんじゃないか、というような不思議なキャラクターだった。これも、ガクト様あればこそだ。出るたびにポエムを読むといううざったいキャラクターだが、ガクト様だと思えば耐えられた。

しかたないよな、ガクト様だし。

ジェネシスは声ばかりか見た目も性格も動きもガクト様そのもの。きっと、豚のバラ肉にこだわって、明治ストアーに詰め寄っているのだろう。シャンプーするときは前かがみではなく、映画マトリックスのようにのけぞって行うのだろう。全裸で。

大農家の御曹司でりんごマニアで「LOVELESS」オタク、とらえどころの無い野村産美形悪役。2度倒した今でも未だに理解できない男「ジェネシス」だが、この紅白歌合戦を見たらもうどうでもよく……じゃない、理解できた気がした。

しょこたんの生歌を、本格的にテレビで聴いたのは私でさえ初めてだ。アキバ系とかで話題になりつつも色めがねで見ていた、あるいはまったく彼女を知らない人も、この歌唱力には驚いたんじゃないだろうか。この日の歌は彼女としては全然100点満点ではないけれど、色モノとか中川勝彦の娘とかでしか見なかった人には彼女の底力を見て欲しい!と思った。息子的には、「グレンラガンの歌しか知らねえが、それをNHKで歌えるとは」と、その一点ばかりに感心していた。グレンラガンのせりふまで取り入れるとまでは思わなかったよね。

思えば絢香やアンジェラ・アキも出ていた。絢香さんには、ぜひ「わっは~~い」を歌ってほしかった……。そうなれば自分的にFF紅白。

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2007年4月20日 (金)

新豪血寺一族で羞恥プレイ

ニコニコ動画を代表する迷動画「新豪血寺一族 -煩悩解放- [CD+DVD]」が18日に発売、ということでなんとか空いた時間でCDショップに飛び込んだ。

何もない。私は、CD+DVDが出るらしい、という簡単な情報しか見ておらず、店に行けば普通に並んでいるものと思い込んでいたので困惑した。

うろうろしていても埒が明かないので、店員さんに聞いてみた。

「あの~…レッツゴー陰陽師のCDはありますか?」

思えば、かなり無謀なことをしたものだ。ニコニコでは知らぬものも無いくらいの勢いだが、世間一般はまだまだその存在を知らないらしい。勝手に、少なくともCDショップさんはわかるだろう、と思い込んでいたのだが。

「レッツゴー陰陽師でございますか。少々お待ちください」店員さんは、他の店員さんに声をかける。そして店員さん総出でCD探しを始めてくれたのだが。店内を探し、資料をめくり、ネット検索をし、レジを止め…大変なことになってしまった。
「あの、レッツゴーじゃなくて、新豪血寺一族、からタイトルが始まると思います…」慌てて申し出た。「新豪傑…」「あ、ケツは血です、血。血液の」「新豪血…」「お寺です。ごうけつじ…」

こ、これは、かなり恥ずかしいではないか。女は分娩台に羞恥心を置いてくる、と言われ、私もかなり図太くなったが、久々に顔から火が出るかと思った。尤も花も恥らう乙女であれば、こんなCDを買おうなどとも思わないだろうが。

「アーティスト名はわかりますか?」
「ええと…矢部野彦麻呂と、琴姫、あと坊主ダンサーズです」

うわああああぁぁぁ…なんだそりゃ。冷静に考えたら実に変だ。恥ずかしい名前のアーティストのCDって、買うだけでも命がけだな。「ポルノグラフィティ」とか、売れ始める前は買うのに勇気がいっただろうな。

「ジャンルは何ですか?」……ジャンル…これもよくわからない。大体、その動画自体何かよくわからないのだ。一応、格闘ゲームの「豪血寺」シリーズからできたらしいのだが、いわゆるゲームミュージックというのとも違う気がする。「ゲーム由来の…最近ネットで話題になっている…」しどろもどろになりながら、説明したが、結局わからないままだった。

あとで調べたら、一部のCD屋さんでしか扱っていないらしい。それも、秋葉原などオタク人口の多い場所だ。お店には、申し訳ないことをしてしまった…

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2007年4月19日 (木)

クリスタルキングを息子に聴かせてみた~彼らの本当のちから

「クリスタルキング」というと、私の世代では「大都会」の一発屋、息子の世代だとアニメ北斗の拳OPテーマ「愛を取り戻せ」、さらにそのボーカルの一人・田中昌之(現・雅之)さんのソロで仮面ライダークウガやウルトラマンでおなじみである。

で、息子が最近田中さんに惚れている。「愛を取り戻せ!」や「クウガ」の曲を集めて「かっこいい~~~(*´Д`)」と言う。「愛を…」の頃はマスコミからは干され、かなりいっぱいいっぱいながらも田中さんのボーカルは絶好調!だったと思う。実は私は、まだこの曲がアニメの主題歌に決まる前に一度、聴いている。小さなライブハウスで活動していた頃だ。

次のライブで「この前の新曲が、今一番人気のある漫画の歌に決まった」と発表された。「●×▲?」と誰か、ファンが叫んでいた。当時私はあまり漫画やアニメに興味を持っていなかったのでわからなかったが「ああ、それや」とうなずくメンバーに、ふうん、そんなに有名な漫画のオープニング曲になるんだ、これは久々にヒットするかなあ、と思った。

ところが、諸事情でさほど話題にもならなかった。もともと当時フジテレビの唯一の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の偉い人と、いろいろトラブルがあったのだと聞いた。当時のクリスタルキングは、この北斗の拳「愛を取り戻せ」や、夏目雅子さんの遺作「瀬戸内少年野球団」のテーマ曲を歌うポニーキャニオンのアーティストだったのだが、テレビと言うのは怖いものだ。

で、田中さんを崇拝する息子に、ちょっと最近レンタル屋さんで借りた「クリスタルキング ベスト」を聴かせてみた。たとえば「LAST RAN」。ハードな音楽に乗ってトランペットのように響く田中の美声。「かっこいい~(*´Д`)」と惚れる息子。が、サビの超高音のところは、「田中と対称的なシブい低音」で知られるムッシュこと吉崎の声だ。目も口も大きく開けて驚く息子。ムッシュが高音、田中が低音パートを請け負うという曲も、あるのである。

なぜ今日、こういう流れになったのかと言うと、英語の話題からだ。結局机上で学ぶよりも実践だ、という話題で、「かなり悲惨な家庭環境で、学も無いが、田中の英語はすごかった」という話からだ。

田中昌之さんは、一応マスコミに公表している範囲の話であるが、姉弟全部父親が違い、貧しい中で育ったそうだ。彼の父親は、母の初恋の相手だったといい、中学の時に初めて対面。そこで初めて認知されたという。そのときの様子を、本人はソロ時代に歌にしている。

10代で米軍キャンプで歌うようになり、まさに実践で英語を覚えた。というより、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントに憧れ、とことんものまねしようと、私生活までそれに倣ったのだという。

クリスタルキングというバンドはそんな風にアメリカの風に憧れ、貧しいながらも耳でそのリズムや音を捉え、歌い、当時の米軍キャンプや耳の肥えた福岡人の支持を受けたバンドだった。「大都会」という名曲で日本の音楽シーンに現れたのは、恐らく日本人にとって幸運であった…と思う。しかし、あまりにも印象的な曲であったばかりに、彼らの本当の実力がわからなくなった感がある。

「高い声」の田中さんだが、普段のしゃべり声は、当時もハスキーだった。本人のキャラクターも大変かわいらしく、面白い。そして過激。あんまり面白くて、「大都会」当時は事務所に封印され、子煩悩で口下手なたなかさん、というキャラクターを演じさせられていたようだ。

一方、「低いほう」的な扱いのリーダー・吉崎さん。むしろこちらの方が歌唱力があるのではないか、とファンは言う。前述の通り、実は声域も広い。おまけにまじめで、このバンドの中では常識もある。あまり書けないが、天才肌でとにかくもう、いろいろあったらしい田中を支え、実にバランスよく音楽をつくってきた。

どちらかというと、貧しい家庭の子ばかり。自分の耳を頼りに、音楽と、英語を自力で学んだ人たちのバンドだ。今日息子は、福沢諭吉が猛勉強しても英語の発音をマスターできなかった、一方中学で英語の成績1だった生徒が、ここで学んでアメリカで見事な仕事をするようになった、という逸話を聞いて発奮した、という話でつい昔話をした。

残念ながら今手に入りやすいのはこのベストCGだが、この頃ライブを見ていた私にとっては「この選曲のどこがベストやねん!」だ。ここにあるのもよい曲だが、彼らの本領は、こんなものではない。なんで「パッションレディ」、英語版じゃないんだろう。ライブでいつもやっていた、スタンダードナンバーも聴きたい。5~60年代アメリカンポップス、とても素敵に歌いこなす。

そして本領の「ハードロック」。日本のハードロックアーティストも敬意を表する見事な歌唱。私も何度も聴いたが、これをいっそCDなどで発表すればいいのに!

今、彼らの活動を容易に知ることができるベスト版では、その片鱗しかわからない。彼らの本当のすごさなんて…

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2007年2月 1日 (木)

がんばれ声優さん~花形役を取り戻せ!

今、「声優さん」が危うい。

声優とは、かつて洋画や海外ドラマ、アニメなどの声をあてた俳優さんのことで、日本ではとくに個性的な声の持ち主や、顔と声にギャップがある人や、主に声だけの仕事で知られるようになった人が「声優」といわれる。誰もが知ってるあの声、心ときめかせる美声。

なのに、芸能界での評価は不当に低いのが現状だ。

たしかに、何らかの理由で「メジャー」な存在ではないことが多い。芸で食べているんだから、ちゃんとした芸能人には違いないのに、なぜかポッと出のアイドルや若手お笑い芸人などにもなめてかかられる。たしかに顔を出さないことが多いが、裏方扱いのようだった。(もちろん、裏方さんあっての芸能界だと、本物の芸能人はわかっているのだろうけど)

そして訪れた本格的なアニメブーム。これまでどこか馬鹿にされてきた日本製アニメが、世界で高く評価されるようになって、ようやく声優さんにも光が…と思ったら、そうはいかない。某スタジオを筆頭に、「声優を人気アイドルにやらせて話題づくり!」という風潮が起こったのだ。

一番、あおりを食らったのは、主役を張るタイプの人だ。脇役は「声優」、主役はアイドル、ということになってしまったのだから。良い役ほど話題本位の配役になってしまう。これまで美声と名演技を誇っていた人の仕事は激減。山寺宏一さんは、いち早くその風潮に気づき、あえて顔を出し、名を売ることを選んだが、実に賢明であった。

しかしなあ…もちろん、アイドルだろうがお笑いだろうがうまい人はうまいが、時にはとんでもないこともある。。FF12では、若手アイドル候補が主役を演じたが、声の魅力はともかくあまりに滑舌が悪く、オイヨイヨ語などと揶揄された。この子なんてたしかにイケメンで、それなりに魅力はあるのだけど、何せ、勝負は声だ。どんなにキャラクターが激高する場面でも、最低限聞き取れなくては話にならない。特撮の世界でも、演技力よりイケメン優先になったばかりにオンドゥル語なんていうものも生んでしまっている。バラエティ番組では、聞きとれないコメントでも丁寧に字幕が入るのでなんとかなるが、アニメや映画の吹き替えは、それじゃ意味が無いのである。

さて、全員がオイヨイヨ語、オンドゥル語、たまに「中居君」が混じるという貴重なミュージカル映像。ビジュアル優先にするとこんなにおもしろいことになるのだ。(抱腹絶倒注意)

http://www.nicovideo.jp/watch?v=ut0UePKu4dlA0

私がこの映像を見て激しく腹筋運動をさせられるはめになっていたころ、ちょうど息子がアニメックスでアニメ「テニスの王子様」を見ていたのだが、さすがに、こんなむちゃくちゃなことは無い。少なくともせりふは聞き取れるし、内容はわかる。

改めて「声優さんって、すごいなあ」と思った。

少年役や美少女役をおばさんが演じることもあるし、(自粛)な方が美形を演じることもある。逆に若手が美少女とおばあちゃん役を上手に使い分けることだってある。声優さんの声には顔や年齢などまったく関係ない。ごく一部のマニアかもしれないが、「この人がやるのなら」とDVDを買ったり劇場に足を運ぶ価値のある声優さんもたくさんいる。

某人気アニメの続編的な位置にあるアニメ映画で、前作の中心人物の声を、有名女優にやらせようとしたプロデューサーがいるらしい。しかも、そのキャラクターは肉体を失い、声だけが流れる…というシーン。その「声」だけが、すべてのシーンだ。

幸いその監督は拒否してくれたが、いかに「声優」という存在が軽んじられているかと言うことだ。

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2006年9月24日 (日)

娘とカラオケ~いまどきの小学生は薔薇乙女~

小学生の娘とカラオケへ。「友達に聞いたら、この辺じゃ一番安いって」と推薦の店へ。というか、そこ、私の勤務先の隣にあって、確かに安いがぼろくて、音が筒抜けだったりするのだが。まあ、今日はオフィスに誰も居ないしいいか。

驚いたのが、どう見ても娘、この店が初めてではなさそうなことだ。行きなれている、という雰囲気。そこは家から電車に乗らないといけない繁華街だし、そんなところへ子供同士で遊びに行かせた覚えも無いのだが。慣れた手つきでタッチ式のコントローラーを操り、さっさと歌う曲を検索し始めた。なんなんだ。

で、選んだ歌がいきなり「禁じられた遊び」だった。麻生太郎さんも読んでいたと噂の、「ローゼンメイデン」テレビアニメ版の、オープニング曲。私はちょっとしか知らないので間違っているかもしれないが、引きこもりの少年の元に美しい人形が送られてきて、「私の僕にしてあげるわ」 とかいう始まりで、アニメのオープニングは絢爛豪華、耽美にして淫靡、めくるめく禁断の世界、という印象だった。たしか放送は深夜だ。不登校息子がものすごくはまり、エンドレスで見せられたり聴かされたりしたので私も知っていたが、「普通」の人はあまり知らないだろう。
「これって、女子小学生が歌う歌…?」
「うん♪」
薔薇の首輪つなげて、銀の鎖くわえて、今宵もひとり果てるあなたが憎らしい♪とか?
跪いてお嘗めよ、苦い愛のしずくを♪とか?
そりゃあ、私の時代も「あなたに女の子の一番大切なものをあげるわ♪」てな歌が小学生の女の子に流行って、ちょっと問題になっていたけど。でも、ゴールデンタイムの歌謡番組で流れる歌ではなく、深夜のマニアックな番組の歌に、なんで接点があるのだろう。

聞くと、中学生のお友達に教えてもらったという。ふう。ここのカラオケを教えた子と、最近トリオで遊ぶことが多いし、オタクなお兄ちゃんに続いて、娘もそういう方向に向かうのか… 繁華街で遊ぶことに加えて、心配が絶えないなあ…。

帰宅して、息子にこのことを話してみた。「小学生がカラオケ屋に行ったり、こんな歌を歌ったり、信じられない世の中だわ」
「は?いつの時代の話してるの?」息子は、娘の行動を全面的に肯定。彼の持論は、深夜アニメには優れたものが多く、いい曲が使われているのに、それを子供に制限するのはおかしい、ということだから。それには共感する部分もあるのだが、ちょっと口論になっていると、娘が口を挟んだ。

「でも、実際にはママがノリノリで歌ってたよぉ…」

N・H・Kの佐藤と同じで、毎日のように聴かされていたから口ずさんだんだよ、という言い訳は通用しないくらい、ノリノリだったそうだ……orz

ちなみに、この日の私の高得点曲は、「いなかっぺ大将」大ちゃん数え歌(少女時代の天童よしみさん)で、93点。なんでだ。

禁じられた遊び Music 禁じられた遊び

アーティスト:ALI PROJECT
販売元:メロウヘッド
発売日:2004/10/22
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☆  ☆  ☆  ☆  ☆

出産後、仔の姿が見えないなあ、と思っていたが、今日ミッキーマウスプラティの稚魚・第2陣を2匹くらい見つけた。第1陣も2匹だと思ったら結局6匹だったのでうれしさと恐怖が半々。冗談抜きに、「ねずみ算」プラティだ。

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